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光度-光量の直線性

次に、同じ明るさの星であれば、場所によらず同じ光量になることを確認する。 尚、本手法ではレベル補正前のピクセル値の復元が行えているため、単に場所に よる相違がなくなっただけでなく、星の光度と画像上での光量との間の直線性も 復活しているはずである。

実験には次のカシオペヤ座新星1995の画像を用いた これはプリントされた写真をスキャナーで取り込んだものである。


カシオペヤ座新星1995
吉田誠一撮影
1996年1月9日 19:01:30 (1分)
茨城県藤代町
25cm F6.3 シュミットカセグレン 直焦点
コニカカラーGX3200

画像の周辺にあるA〜Cの星と、中央にあるD〜Fで比較する。 [2]で述べた旧手法と、本稿で述べた手法での、検出した星の光量 の違い、及びティコ星表での各星の実際の光度は次の表のようになる。

tabular51

ここで、A〜Cの平均光度9.25等と、D〜Fの平均光度10.83等の間では、明るさは 4.25倍の差がある。 旧手法では、光量の比は2.1倍でしかないが、これは周辺部にあるA〜Cが実際よ りも暗く見えているためだと考えられる。 本稿の手法では4.4倍となり、ほぼ直線性が復活していることが分かる。

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