ここでは、本システムに於ける画像処理の手順とそれぞれの行程で問題となる課
題をまとめる。
ユーザが新たに画像を撮影し、その画像をチェックしたいと考えたら、まず
画像 自身と、付加情報として 撮影時刻、概略の位置、概略の撮影
範囲 をシステムに入力する。
システムが画像と付加情報を受けとった後の画像処理の手順は次のとおりである。
- 入力画像の選別
ユーザからの画像を受けとった時点で、天体画像かどうかの判定が必要になる。
但し、この課題は重要性が低く、実用化の段階で考慮すべきことである。
- 画像の質の判定・補正
ガイドエラー、ピンボケ、ゆがみ等の把握と補正を行なう。
これを行なわないと後の星図との照合がうまくいかない可能性が出てくるだろ
う。
但し、この課題も重要性は高くない。
- 画像から自動的に星を検出
当然必須の課題である。明るい星を検出することは難しくないが、発見される
べき新天体は暗いものが多いはずで、その場合はノイズとの判別が重要になって
くる。
- 写っている星が何と言う星なのかを自動的に照合
検出した星像と星図のデータとを1つ1つ照合していく。
うまい方法をとらないと計算量が爆発する。
- 写野内にあるべき既存天体の通知
既存天体のデータは逐次更新され得るものなので、ネットワーク上にあるもの
を利用する。
- 未知天体候補の通知
星図にない星、過去に撮影された同視野の画像とあまりにも異なるものを新天
体の候補としてユーザに通知する。
- データベースに登録
ユーザの画像をデータベースに登録し、後に他のユーザが検索した時に利用す
る。
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