画像の検査は、通常の望遠鏡で撮影した画像であれば1〜3分程度で、広角レンズ
で撮影した画像だと範囲が広いために3〜10分程度で終了する 。
検査が終了すると、以下のような結果を出力する。
- 画像情報
画像の中心の赤経赤緯、画角、上方向の位置角の正確な値、更に測定誤差、極限
等級等の諸情報を出力する。
- 検出した全星像の位置・光度の測定値と、対応するカタログデータのリス
ト
PIXYシステムを実行したDOSプロンプトなどに、また結果を保存するファ
イル名を指定していればそのファイルにも、すべての星像と対応する恒星カタロ
グのデータが出力される。
カタログに対応するデータがないものは新天体候補として、逆にカタログにある
データが画像から検出されなかった場合はカタログエラー候補として出力される。
また、位置や光度がカタログに記載されている値と異なるものも要注意天体とし
て出力される。
- 星図
元画像、検出した星像の星図、同領域のカタログの星図の3つのウィンドウが開
く。
新天体候補、カタログエラー候補は赤く、変光星候補は黄色く、固有運動もしく
は位置ミスしている候補は青く、その他は緑色でプロットされる 。
前記のウィルド第4彗星の画像を検査した結果出力される2つの星図は次の通り。
画像中央の彗星など、いくつかの星像が新天体候補として、画像中央上にある明
るい星など、いくつかが変光星候補として出力されている。
また、カタログに1つの星として記載されていながら、実際には二重星であるケー
スがいくつか見られる。
図 4: ウィルド第4彗星の画像の測定結果 (検出した星像の星図)
図 5: ウィルド第4彗星の画像の測定結果 (同領域のカタログの星図)
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