吉田誠一の彗星観測日記(2005年)

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Updated on June 9, 2012

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* 2005年10月24日〜25日(観測した彗星:12個)

群馬県・北軽井沢での彗星観測です。

24日は、夕方は曇で、行きがけの群馬県・倉淵村では雨も降っていたほどでしたが、薄明終了が近づくにつれて少しずつ晴れ間も覗くようになってきました。18時台は雲間を探しての観測となりましたが、19時過ぎには晴れ上がって、その後は一晩中快晴でした。

月の出の頃は透明度もかなり良くなった印象でしたが、月が高くなってくると、月明で空が明るく、もやってきたような感じになってしまいました。夜半から明け方にかけては露が付きやすく、息でアイピースもすぐ曇ってしまうような状態でした。

オリオン座流星群が極大の頃で、流れ星がたくさん飛んでいました。

火星も眺めましたが、衝になっているので、かなり大きく見えます。まん丸い姿の半面に、蛇行した黒い模様が見えていました。

25日は、夕方まで穏やかに晴れていましたが、薄い雲も出ていました。夜になると、南西から伸びる細長い薄雲に、ほぼ全天が覆われてしまいました。浅間山の噴煙かもしれません。この状態が夜半まで続きましたが、夜半頃には急に雲が濃くなってしまい、一部の上空を除いて見えなくなりました。

C/2003 K4 ( LINEAR )

10月24日   13.1等   視直径1.6分   DC 4〜5   (40.0cm 反射 144倍)

ようやく再会することができましたが、まだまだ明るいです。月明の中でもはっきり見えます。思ったよりも集光も強く、見やすいです。

C/2003 WT42 ( LINEAR )

10月24日   13.5等   視直径0.5分   DC 5   (40.0cm 反射 257倍)

月明のためにたいへん見づらいですが、やや集光の強い小さい姿が見えます。予報位置の近くに15等星があるので、できれば翌日に確認したかったのですが、翌日は薄曇りでした。

C/2005 A1 ( LINEAR )

10月24日   13.6等   視直径0.9分   DC 2   (40.0cm 反射 144倍)

10月25日   13.5等   視直径1.1分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

久しぶりに観測できましたが、透明度の良い高い位置では、まだ明るくはっきり見えます。ダストリッチな彗星らしく、拡散状で、つかみどころがなく、どこまで広がっているのか分からないような平坦な印象です。

C/2005 E2 ( McNaught )

10月24日   11.7等   視直径1.7分   DC 6   (40.0cm 反射 144倍)

10月25日   11.2等   視直径1.3分   DC 5   (40.0cm 反射 144倍)

だいぶ大きくなっていました。鋭い集光はやや弱まって、ふつうの彗星らしい、ぼうっとした姿になってきました。でもまだ、集光は充分強いです。明るくて見やすいです。尾もあるようにも感じられます。

P/2005 K3 ( McNaught )

10月24日   13.8等より暗い   視直径0.7分   (40.0cm 反射 257倍)

見えません。半月にかなり近いです。視野に微光星がたいへん多く、拡散状の彗星の確認はたいへん難しい状況でした。

C/2005 P3 ( SWAN )

10月24日   13.2等   視直径1.3分   DC 0〜1   (40.0cm 反射 144倍)

もうとっくに見えなくなっているかと思いましたが、意外にも淡く拡散した光芒がまだ見えました。一晩中見えているのですね。

P/2005 R2 ( Van Ness )

10月24日   12.8等   視直径1.2分   DC 6   (40.0cm 反射 144倍)

10月25日   12.8等   視直径1.3分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

思ったほどは明るくありませんでした。だんだん明るくなってきており、10月上旬に13.0等という報告もあったので、もっと明るいかと思っていたのですが。それでも、集光の強い姿は、高い位置でははっきり見えます。

C/2005 T4 ( SWAN )

10月24日   12.6等   視直径1.5分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

発見されたばかりの新彗星です。拡散状ですが、見えました。出発する前日にタイミング良く発見されてラッキーでした。夕方の超低空で、しかも曇っていて部分的にしか晴れ間がない状態でしたが、この方向は晴れていていました。しかし、すぐ下に木が迫っていて、ぎりぎりの高さでした。この後すぐに雲に覆われてしまい、彗星が見えたのは、ほんの一瞬だけでした。comets-mlにJohn Drummondの観測が報告されていましたが、彗星の位置は彼の観測と一致しました。

21P/Giacobini-Zinner

10月24日   12.5等より暗い   視直径0.8分   (40.0cm 反射 144倍)

だいぶ高度が高くなってきましたが、さすがに見えません。しばらく観測できないうちに、暗くなってしまいました。

29P/Schwassmann-Wachmann 1

10月24日   12.8等   視直径1.2分   DC 1   (40.0cm 反射 144倍)

完全に拡散状ですが、意外にも淡く大きな光芒が見えました。最近はバーストしたという話を聞いていなかったのですが。

101P/Chernykh

10月24日   13.5等   視直径1.2分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

CCDでは15等ですが、意外にも眼視で見えます。

169P/NEAT

10月24日   12.4等より暗い   視直径0.9分   (40.0cm 反射 144倍)

明るかった時期はことごとく曇ってしまい、ようやく観測することができましたが、もう暗くなってしまったようです。低空はもやっているみたいで、良く見えません。

* 2005年9月8日(観測した彗星:3個)

群馬県・北軽井沢での彗星観測です。

昼間の関東平野は快晴でしたが、山沿いでは入道雲が発達していました。しかし、台風一過のため、雲間から覗く星空は非常に良い透明度でした。

薄明終了からしばらくは、雲が湧いたり消えたり、とても変化が激しく、雲間から彗星を狙っていけました。特に、低空の方が晴れ間が広がっていて、低空の彗星たちを見ることができました。

しかし、20時半頃に南から大きな雲の塊が張り出してきた後は、そのまま天気は曇りで安定してしまいました。その後は一晩中、小雨になってしまいました。

初め、北斗七星の辺りはしばらく晴れていたので、油断していると、途中からC/2004 Q2〜161Pの方向が雲の通り道になってしまい、そのまま161Pを観測するチャンスを失ってしまいました。

また、上空に見えていたC/2005 A1は後回しにして、西空の彗星の辺りに晴れ間が来るのを待っているうちに、全天が雲ってしまい、結局、C/2005 A1も観測できませんでした。

結局、初見の3彗星だけ観測できました。ある意味、幸運だったかもしれません。

C/2005 E2 ( McNaught )

12.2等   視直径0.9分   DC 7   (40.0cm 反射 144倍)

ようやく見ることができましたが、これは明るい!小さく、きゅっと、極めて鋭く集光しています。低空ですが、楽に見えます。これまで何度か、南のかんむり座から辿ったので、今回の導入は楽でした。

C/2005 P3 ( SWAN )

10.9等   視直径3.0分   DC 2   (40.0cm 反射 75倍)

薄明終了時、雲量は9.5以上でしたが、何と言う奇跡か、C/2005 P3のある北斗七星の辺りだけがしばらく晴れていました。彗星ですが、これは明るい!たいへん明るく大きく、拡散状ですが、はっきり見えます。低空ですが、透明度が非常に良く、透き通るように広がる彗星の姿が印象的です。拡散しているため、拡大すると却って暗く見えるようです。ただ、拡大すると、DCは3〜4くらいにやや強く感じます。

37P/Forbes

13.0等   視直径1.1分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

こちらも、ようやく見ることができました。有名な干潟星雲M8のすぐ近くですが、導入はけっこう手こずりました。星図を見ると、同じような明るさの星がびっしり表示されていますが、実際の星空も、無数の微光星がびっしりでした。彗星は淡く、弱い印象です。微光星と重なっているように見えましたが、調べてみると、13.5等星と重なっていました。

* 2005年8月4日〜6日(観測した彗星:12個)

群馬県・北軽井沢での彗星観測です。

天気予報では快晴の日が続くはずだったのですが、実際に良く晴れたのは、5日だけでした。

4日は、未明に1時間だけ、上空に晴れ間が出たので、その隙に観測しました。しかし霧が出ており、やや高度が低くなると全く見えませんでした。

5日は夕立もなく、昼の快晴が夜まで続きました。薄明終了直後に1時間ほど雲が出てしまいましたが、それ以外はほぼ一晩中快晴に恵まれました。ただ、透明度はそれほど良くない感じです。特に明け方は霧が出てしまいました。少し高度が下がると急激に見えなくなる感じでした。

6日は、夕方までほぼ快晴でしたが、薄明終了直前に雲が出て曇ってしまいました。明け方も、しばらく斑模様の雲に覆われていましたが、薄明開始直前になって急に晴れ上がった来たので、あわてて観測しました。

これらの彗星の他に、先日購入した7mmアイピースで火星を眺めました。少し欠けた中に、濃淡模様がはっきり見えて、たいへん素晴らしい眺めでした。

C/2004 Q2 ( Machholz )

8月5日   11.4等   視直径1.3分   DC 2〜3   (40.0cm 反射 144倍)

前回は雲間からの観測でしたが、快晴に恵まれた今回は、前回より良く見えました。淡く拡散していますが、晴れさえすれば、まだ意外と明るくはっきり見えます。

C/2005 A1 ( LINEAR )

8月4日   11.6等   視直径1.8分   DC 1〜2   (40.0cm 反射 144倍)

8月5日   12.3等   視直径1.2分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

8月6日   12.5等   視直径1.2分   DC 3〜4   (40.0cm 反射 144倍)

1月、7月と条件の悪い中でしか見られていませんでしたが、ようやく好条件で楽しむことができました。彗星はかなり淡く見づらいです。直視だと却って見づらく、逸し目だと意外と集光があるようにも感じられました。4日にはたいへん大きく拡散しているようにも感じられたのですが、ちょっと大きく見積もり過ぎた気がします。

C/2005 B1 ( Christensen )

8月5日   14.0等より暗い   視直径0.4分   (40.0cm 反射 257倍)

見えません。ちょっと高度が低いので、空がやや白っぽくなってしまっていました。

P/2005 JQ5 ( Catalina )

8月5日   10.5等   視直径2.0分   DC 1   (40.0cm 反射 144倍)

8月6日   9.5等より暗い   視直径1.7分   (40.0cm 反射 144倍)

直視すると何も見えませんが、逸し目で見ると、予報位置に、非常に拡散した大きい光芒が見えるように思います。

C/2005 K1 ( Skiff )

8月5日   14.1等   視直径0.5分   DC 3   (40.0cm 反射 257倍)

高度が高いので透明度も良く、かなり暗い星まで見えます。非常に小さく淡い光芒が見えるように思います。小さいですが、集光はほとんど感じられません。

P/2005 K3 ( McNaught )

8月5日   13.9等   視直径0.5分   DC 4   (40.0cm 反射 257倍)

予報位置に暗く小さい光芒が見えるように思います。霧のために微光星も滲んで見えて、ちょっと悪い条件なのですが、彗星が見えているものと思います。大口径の方に確認してもらえればと思います。Michael Jagerは、C/2005 K1 より P/2005 K3 の方が0.5等ほど明るいと報告しています。

C/2005 N1 ( Juels-Holvorcem )

8月5日   10.1等より暗い   視直径1.6分   (40.0cm 反射 144倍)

そんなに低い訳ではないのですが、北東の方角は3日間ともいつも靄に包まれていました。5日には、淡い拡散した姿が見えたような気もしますが、もやで空の条件がころころ変わり、定かではありません。星図では近くに12等星があることもあり、not seenと報告します。いずれにせよ、そんなに明るくはなっていないようです。

9P/Tempel 1

8月5日   10.9等   視直径1.5分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

夕方の低空となり、透明度が悪くてかなり見づらくなってきました。非常に淡いのですが、意外と集光もあるように感じるので、高度が高ければ、ちゃんと強く集光して見えるのかもしれません。

21P/Giacobini-Zinner

8月5日   10.4等   視直径2.3分   DC 3〜4   (40.0cm 反射 144倍)

8月6日   9.5等より暗い   視直径2.0分   (40.0cm 反射 144倍)

超低空のため、彗星はとても暗く淡くて見づらいです。やや集光はあるようです。彗星自体が暗くなってきたのかと思いましたが、測定光度はそれほどでもありませんでした。いずれにせよ、高度が高い春先の方がずっと見やすかったです。6日は、星図では予報位置の近くに微光星が集まっており、彗星があるのかないのか、良く分かりませんでした。

29P/Schwassmann-Wachmann 1

8月4日   12.4等より暗い   視直径0.8分   (40.0cm 反射 144倍)

8月5日   12.8等より暗い   視直径0.7分   (40.0cm 反射 144倍)

8月6日   12.9等より暗い   視直径0.7分   (40.0cm 反射 144倍)

バーストしておらず、見えませんでした。見えない 29P は久しぶりです。CCDだと、拡散した残光は写るのでしょうか。眼視では、霧のため良く分かりませんでした。

37P/Forbes

8月5日   10.7等より暗い   視直径1.4分   (40.0cm 反射 144倍)

5月から何度もトライしていますが、南の空に低すぎて、なかなか見ることができません。今回、予報位置に彗星が見えたように思ったのですが、3つの12等星の集まりだったようです。

161P/Hartley-IRAS

8月5日   11.4等   視直径1.6分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

前回は雲間からの観測でしたが、快晴に恵まれた今回は、意外と集光も強く、良く見えます。ただ、当初の予報(7〜8等)よりはずっと暗く、小さく、増光しているような感じはしません。

* 2005年7月28日(観測した彗星:8個)

群馬県・北軽井沢での彗星観測です。

おおむね晴れましたが、あまり良い条件ではありませんでした。夕方は雲が盛んに湧いて、雲量0〜10でころころ晴れたり曇ったりしていました。南風に変わって急に雲が出て来たので、浅間山の噴煙が回って来たのかもしれません。特に南の低空は噴煙のためほとんど見えませんでした。明け方は快晴でしたが、半月があって空はたいへん明るかったです。

C/2004 Q2 ( Machholz )

12.7等   視直径1.5分   DC 2   (40.0cm 反射 144倍)

驚くほど見づらくなっていました。しばらく見ないうちに、すっかり暗くなってしまったようです。ただ、もやっているので、中心しか見えていないのかもしれません。

C/2005 A1 ( LINEAR )

約11.4等   視直径1.1分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

半月がすぐ近くにあって、バックがとても明るく、たいへん見づらいです。何か見える、という感じで、正確に測定できる状況では無かったです。

P/2005 JQ5 ( Catalina )

9.5等より暗い   視直径1.1分   (40.0cm 反射 144倍)

見えませんでした。超低空のため、極限等級はかなり悪いです。

C/2005 K1 ( Skiff )

13.8等   視直径0.5分   DC 4   (40.0cm 反射 257倍)

途中から、高度が高いところは意外と透明度が良くなりました。CCDでは15.5等以下ですが、眼視で見えていると思います。大口径の方に確認してもらえればと思います。小さいが、集光はそんなに強くない感じです。

C/2005 N1 ( Juels-Holvorcem )

11.0等   視直径1.5分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

半月の明りでたいへん見づらいです。7月中旬には12.5等だったそうなので、増光したのでしょうか? ただ、見た感じでは12等くらいの印象なのですが。

9P/Tempel 1

10.5等   視直径1.6分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

小さく淡く暗いです。低空のため、かなり見づらいです。中心しか見えていないかもしれません。

21P/Giacobini-Zinner

約9.9等   視直径1.7分   DC 3〜4   (40.0cm 反射 144倍)

低空のためかなり見づらいです。思ったより拡散している感じです。

161P/Hartley-IRAS

10.6等   視直径1.6分   DC 2   (40.0cm 反射 75倍)

思った以上にかなり拡散していて見づらいです。高倍率だと拡散しすぎて却って見づらく、低倍率の方が小さくなって見やすいです。

* 2005年6月5日〜6日(観測した彗星:7個+小惑星:1個)

群馬県・北軽井沢での彗星観測です。

梅雨入り前の観測です。5日は、天気予報では晴れだったのですが、一晩中曇ってしまいました。6日は、天気予報では曇で、夕方には雲に覆われてしまったのですが、その後奇跡的に晴れ上がり、夜半まで快晴となりました。ただ、透明度は悪く、空が白っぽいのがはっきり分かりました。また、明け方は曇でした。

C/2004 K1 ( Catalina )

6月6日   13.7等より暗い   視直径0.7分   (40.0cm 反射 144倍)

今回も見えませんでした。

C/2004 Q1 ( Tucker )

6月6日   11.8等より暗い   視直径0.9分   (40.0cm 反射 144倍)

見えませんでした。透明度が悪いので、極限等級はあまり深くありません。

C/2004 Q2 ( Machholz )

6月5日   約10.5等   視直径3.1分   DC 5   (40.0cm 反射 75倍)

6月6日   9.8等   視直径6.5分   DC 4〜5   (40.0cm 反射 36倍)

5日は霧の中で、精度が悪いです。晴れた6日には、まだかなり大きく広がっていました。9Pよりずっと大きく、9Pよりやや中心の集光が強いです。

P/2005 JQ5 ( Catalina )

6月6日   13.7等より暗い   視直径0.7分   (40.0cm 反射 257倍)

形状の報告がなく、恒星状なのか拡散状なのかまったく分かりませんが、明るくなっている可能性もあるので、狙ってみました。しかし、見えませんでした。街灯の迷光が入ってしまったので、もしすっかり拡散しているのであれば、見落とした可能性もあります。

C/2005 K2 ( LINEAR )

6月6日   11.7等   視直径1.6分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

思っていたよりかなり明るく、驚きました。明るく大きく、はっきりしていて、楽に見えます。CCD観測から、すっかり拡散し切った姿を想像していましたが、意外にも、そんなに拡散しきっている訳ではなく、弱い集光もあります。移動がたいへん速いです。

9P/Tempel 1

6月6日   10.1等   視直径2.9分   DC 4〜5   (40.0cm 反射 75倍)

思ったより小さく見えました。尾もあるように感じられます。Deep Impact前の最後の姿となりそうです。

117P/Helin-Roman-Alu 1

6月6日   13.0等より暗い   視直径0.9分   (40.0cm 反射 144倍)

淡い何かが見えているように思いましたが、ちょっと位置がずれているような気がします。調べてみると、2つの14.5等星がありますので、それが見えていたようです。彗星は見えませんでした。

2004 YZ23

6月6日   14.0等より暗い   (40.0cm 反射 257倍)

地球に接近している、彗星のような軌道を持つ特異小惑星です。14等台の予報ですが、見えませんでした。

* 2005年5月3日〜4日(観測した彗星:11個)

群馬県・北軽井沢での彗星観測です。

3連休はずっと快晴に恵まれましたが、2晩とも、ほぼ一晩中、雲のない快晴が続きました。特に3日の夜半過ぎには、抜群の透明度になりました。夏の天の川は、宇宙船から見ているような印象でした。M8やM7がかなり目立っています。40cmでは、特に散光星雲が素晴らしく、迫力がありました。三裂星雲がこんなに明るく輝いて見えるとは思いませんでしたし、オメガ星雲も、写真にあるような姿が楽に見えました。

あと、冥王星が14.1等で見えたと思いますが、天の川の中で、星図にない14等星があちこちに見えるので、本当に冥王星かどうか、いまいち定かではありません。

C/2004 K1 ( Catalina )

5月3日   14.0等より暗い   視直径0.6分   (40.0cm 反射 144倍)

5月4日   13.3等より暗い   視直径0.5分   (40.0cm 反射 144倍)

絶好のチャンスでしたが、見えませんでした。3日1:48に見た時には、予報位置に星図にない鋭い星像が見えたので、彗星かと思ったのですが、2:33になっても移動しておらず、微光星と判明しました。星図で調べると、14.7等星でした。

C/2004 L1 ( LINEAR )

5月3日   12.6等より暗い   視直径0.8分   (40.0cm 反射 144倍)

見えませんでした。高度が低いためか、それとも浅間山の噴煙のためか、あまり暗い星が見えませんでした。

C/2004 Q1 ( Tucker )

5月3日   12.6等より暗い   視直径0.9分   (40.0cm 反射 144倍)

5月4日   12.8等   視直径1.0分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

夕空に彗星が多く、この彗星は後回しにしてしまったので、3日には見えませんでした。また、折悪しく遠くで打ち上げ花火が始まったりして、観測に集中できませんでした。そこで、翌日に早い時間に確認したところ、高度が高ければ、意外に良く見えました。

C/2004 Q2 ( Machholz )

5月3日   8.3等   視直径7分   DC 6   (40.0cm 反射 36倍)

5月3日   8.1等   視直径8分   DC 6   (10x70 単眼鏡)

5月4日   8.4等   視直径7分   DC 5   (40.0cm 反射 36倍)

5月4日   8.0等   視直径7分   DC 4   (10x70 単眼鏡)

10x70単眼鏡では小さすぎ、40cmでは大きすぎて、中途半端な明るさになってきました。40cmだと、かなり明るく大きく、ほど良く集光しています。10x70単眼鏡では、かなり小さくなりました。3日にはこじんまりと集光していたのですが、4日には淡く、集光が弱く感じられました。4日には、あれ、昨日より暗くなった、という印象を持ったのですが、測定光度はほぼ完全に一致していました。

9P/Tempel 1

5月3日   10.2等   視直径4.1分   DC 5   (40.0cm 反射 36倍)

5月4日   10.4等   視直径4.5分   DC 5   (40.0cm 反射 36倍)

これはすごい! 劇的に明るく、バカでかく、そしてふつうの彗星らしい姿になっていて、びっくりしました。低倍率では、淡く大きく広がっています。高倍率でも、以前より集光が鋭くなくなってきました。もう、40cmでは最低倍率でないと測定できないほど明るくなってしまいました。

21P/Giacobini-Zinner

5月3日   12.1等   視直径1.1分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

5月4日   約11.7等   視直径0.8分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

すっかり明るくなっていました。楽に見えます。意外にも、思ったより集光が弱いので驚きました。78Pや9Pが見え始めた頃の姿とは、だいぶ印象が異なります。4日には、明け方に雲が出てしまい、ひどく透明度が悪く、かつ、明るい星のすぐ近くだったので、かなり測定精度が悪いと思います。

32P/Comas Sola

5月4日   12.7等   視直径0.8分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

高度が低くなり、かなり見づらくなりましたが、淡くぼんやりした姿を、まだ見ることができました。3日には、予報位置に鋭く集光した星像が見えたのですが、4日に確認してみると、同じように見えたので、微光星と判明しました。星図で調べると、13.9等星がありました。

37P/Forbes

5月3日   11.7等より暗い   視直径1.2分   (40.0cm 反射 144倍)

さすがにまだ見えませんでした。かなりの低空です。この方向は、浅間山の噴煙と重なるため、極限等級はかなり浅くなってしまいました。ただ、GSCだと、これより1.5等くらい暗い値になるのですが。

49P/Arend-Rigaux

5月4日   13.3等より暗い   視直径0.9分   (40.0cm 反射 144倍)

まだ高度が高い時間に狙ってみましたが、見えなくなっていました。これも、3日に見た時には、予報位置に強く集光した星像が見えたので、たいへん驚いたのですが、4日に確認してみると、やはり同じように見えたので、これまた微光星でした。星図で調べると、13.8等星がありました。

62P/Tsuchinshan 1

5月3日   13.8等より暗い   視直径0.8分   (40.0cm 反射 144倍)

完全に見えなくなりました。

78P/Gehrels 2

5月3日   12.7等より暗い   視直径1.0分   (40.0cm 反射 144倍)

遂に見えなくなりました。夕空でかなり高度が低くなってきたため、極限等級が浅く、彗星が暗くなったのかどうか、はっきりしません。

* 2005年4月5日(観測した彗星:10個)

茨城県・花立山での彗星観測です。

一晩中快晴でした。夕方は低空まで透明度が良かったのですが、しばらくするともやが出てきたようで、いつのまにか低空は霞んでしまっていました。夜半からは気温も下がり、露がひどく、アイピースもすぐ曇ってしまうようになりました。

一晩中良く晴れていたように思いましたが、測定結果を見ると、彗星によって極限等級にずいぶん差があるので、もやが出たり晴れたりしていたのかもしれません。それとも集中力の差でしょうか。。。

C/2004 L1 ( LINEAR )

12.0等より暗い   視直径1.2分   (40.0cm 反射 144倍)

最初で最後のチャンスでしたが、見えませんでした。やや低空のため、もやの影響が出ていたようです。49Pの時とまったく同じ幻覚が見えるような気がしましたが、彗星ではないでしょう。

C/2004 Q1 ( Tucker )

12.6等   視直径1.4分   DC 2   (40.0cm 反射 144倍)

かろうじて存在しているのが分かります。低いので、40cmでも限界に近いです。

C/2004 Q2 ( Machholz )

6.8等   視直径15分   DC 5   (10x70 単眼鏡)

かなり暗くなってきましたが、まだ良く見えます。相変わらず、良く集光した、丸っこい姿です。以前の姿のまま、だんだん薄くなってきたような印象です。

9P/Tempel 1

11.6等   視直径1.2分   DC 7   (40.0cm 反射 144倍)

これは明るい!集光はたいへん鋭く、扇形にコマが広がっています。昨年8月に見え始めた頃の78Pを思い出しました。

21P/Giacobini-Zinner

12.4等より暗い   視直径0.7分   (40.0cm 反射 144倍)

見えませんでした。明け方はもやが出ていて、高度もやや低く、透明度は良くありませんでした。その上、予報位置のすぐ側に14.3等星があり、それが邪魔で、彗星があるのかないのか、分かりにくくなっていました。

32P/Comas Sola

12.4等   視直径1.8分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

それなりに集光しているようです。最近の報告から、一時期より暗くなったのでは、とも思っていましたが、そんなことはないようです。ただ、まわりに星が多かったためか、淡いというより、透き通った感じで、あまり見やすくはありません。

49P/Arend-Rigaux

12.0等より暗い   視直径1.1分   (40.0cm 反射 144倍)

この頃、DC=5くらいの小さい彗星状の幻覚が見えるような気がしてきてしまいました。位置が違うので、彗星が見えたのではないと思います。78P、32Pの後回しにして低くなってしまったのか、もやが出てきたのか、それとも目が疲れて来たのかもしれません。

62P/Tsuchinshan 1

13.8等   視直径1.8分   DC 2   (40.0cm 反射 144倍)

てっきりもう見えないものと思い込んでいましたが、淡い光芒が見えたので、驚きました。但し、非常にかすかです。低空は透明度が悪化してきていましたが、上空は透明度が良いようでした。

78P/Gehrels 2

12.9等   視直径1.6分   DC 0〜1   (40.0cm 反射 144倍)

視野を動かすと、淡く大きく広がった光芒が存在しているのが分かります。しかし、直視すると見えません。すっかり拡散して、尾だけが残った彗星のような印象です。

141P/Machholz 2

11.1等   視直径2.0分   DC 1   (40.0cm 反射 144倍)

3月に見えなかったので諦めていましたが、最近の観測報告で12等と言われていたので、また狙ってみました。3月より高度が高く、透明度が良いため、見えました。視野を動かすと、淡く大きく広がった光芒が、意外と存在感を持って感じられます。ただ、やはり低空のため、光度測定が明るめになってしまったようです。背景が明るいと、ピントをぼかした時に、全部の星が見えなくなってしまったように感じられてしまうので、明るめになってしまうのだと思います。また、中村彰正さんのCCD観測と比べると、大きく見積もり過ぎたかもしれません。

* 2005年3月8日(観測した彗星:10個)

茨城県・花立山(C/2003 T4のみ筑波山)での彗星観測です。

ほぼ快晴でしたが、春霞の空でした。もやっていて透明度は良くありません。特に低空はひどく、ちょっと高度が下がるとかなり見えなくなります。途中から、南東〜南〜南西は雲に覆われてしまいました。

明け方は、下界はやや霧に覆われていましたが、筑波山は霧の上に出ていたようで、晴れていました。

C/2001 Q4 ( NEAT )

11.0等より暗い   視直径1.2分   (40.0cm 反射 144倍)

透明度が悪く、見えませんでした。もやっている上、天の川の中で微光星が多い状況では、何かあるのかないのか、良く分かりません。

C/2003 K4 ( LINEAR )

9.7等   視直径2.5分   DC 2   (40.0cm 反射 144倍)

すっかり拡散してしまっており、低空のもやの中では、かなり見づらくなってきました。40cmだと、さすがに存在ははっきりしていますが、倍率を下げるとコントラストが下がって、見えませんでした。2月より明らかに暗く、淡くなった、と思ったのですが、測定値はあまり変わっていませんでした。夕空の低空のため、空の影響を強く受けたようです。いずれにせよ、これで見納めになりそうです。

C/2003 T4 ( LINEAR )

7.8等   視直径6分   DC 5〜6   (40.0cm 反射 36倍)

急に明るく大きくなっていて驚きました。予報よりもかなり明るいようです。一見すると、淡く大きく広がっているので、集光の弱い彗星に思えます。しかし、40cmで見ると、中心部は意外と強く鋭く集光していることが分かります。Reinder J. Bouma が、この彗星の光度上昇の鈍さが C/1999 S4 や C/2002 O7 と似ていることを指摘していますが、この急増光は、何らかの予兆でしょうか? とはいえ、これで見納めになりそうです。

C/2004 Q1 ( Tucker )

12.3等   視直径0.8分   DC 1〜2   (40.0cm 反射 144倍)

C/2001 Q4 とほとんど変わらない位置に見えていますが、こちらを見た時には格段に透明度が良く感じられました。こちらの方が少し高いですが、ちょっと時間を空けたので、晴れたのかもしれません。かなり淡くなりました。また、2月までと違い、すっかり拡散してしまったように感じられましたが、見積もった視直径も小さいので、もやのせいで中心部しか見えていないのかもしれません。

C/2004 Q2 ( Machholz )

5.6等   視直径13分   DC 6〜7   (10x70 単眼鏡)

相変わらず強く集光しています。かなり小さくなった感があります。尾も伸びているのが分かります。ちょっと前から6等台の報告が多いですが、まだ結構明るいようです。

9P/Tempel 1

12.7等   視直径0.8分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

2月にはまったく見えませんでしたが、1ヵ月のうちにすっかり明るくなっていて驚きました。意外と集光が強いようで、もやの中でもはっきり見えます。かなり小さい、という印象です。

49P/Arend-Rigaux

12.8等   視直径0.9分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

もやのためかなり見づらいのですが、見えました。意外と拡散しておらず、小さくきゅっと集光しているようです。

62P/Tsuchinshan 1

13.3等   視直径0.8分   DC 1   (40.0cm 反射 144倍)

まだ見えていました。拡散しきっていて、もやの中だと見づらいです。

78P/Gehrels 2

12.6等   視直径1.3分   DC 2〜3   (40.0cm 反射 144倍)

まだ見えました。拡散状で、もやの中だと見づらいですが、存在ははっきりしています。2月とそれほど変わっていない印象です。ヒアデス星団のまっただ中で、視野がかなり眩しかったです。

141P/Machholz 2

9.1等より暗い   視直径1.4分   (40.0cm 反射 144倍)

狙ってみましたが、見えませんでした。夕方薄明中の超低空で、もやっていて極限等級はかなり悪く、あまり意味のある観測になりませんでしたが、せっかくなので報告します。位置は、Michael Jagerの観測から、近日点通過を2月28.22日(UT)とした時のものです。

* 2005年2月28日(観測した彗星:1個)

茨城県藤代町での彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

5.3等   視直径20分   DC 5   (10x70 単眼鏡)

薄雲がひどく、条件はかなり悪かったです。視直径が他の方と比べて大きすぎるのは、おそらく悪条件でうまく見積もれなかったものと思います。

* 2005年2月5日(観測した彗星:14個)

茨城県・花立山天文台での彗星観測です。

ログキャビンを1棟借りましたが、新月・快晴だったのに、他のログキャビンは全部空いていました。でも、下の駐車場には天文ファンがいたようです。また、天文台には、一般のお客様がかなり来られていました。

C/2001 Q4 ( NEAT )

12.5等   視直径0.9分   DC 2   (40.0cm 反射 144倍)

相変わらず、拡散状ですが、明るく見えています。不思議なことに、11月以降、3ヵ月間も、ほぼ同じ姿で変化していません。いつ暗くなるのでしょうか。

C/2002 T7 ( LINEAR )

14.1等より暗い   視直径0.5分   (40.0cm 反射 144倍)

遂に見えなくなりました。

C/2003 K4 ( LINEAR )

9.6等   視直径3.1分   DC 4   (40.0cm 反射 75倍)

11月までとは大きく変わり、かなり拡散した姿になっていました。そのため淡い印象を受けます。ただ、中心はやや集光しています。

C/2003 T4 ( LINEAR )

10.3等   視直径1.9分   DC 4〜5   (40.0cm 反射 75倍)

また少し明るく大きくなりました。ほど良く集光しています。アルビレオのすぐ近くでした。

C/2004 Q1 ( Tucker )

12.0等   視直径1.3分   DC 5   (40.0cm 反射 144倍)

だいぶ暗く小さくなりましたが、ほど良く集光していて、まだ良く見えます。

C/2004 Q2 ( Machholz )

4.7等   DC 8   (肉眼)

4.6等   視直径15分   DC 6〜7   (10x24 双眼鏡)

郊外ではまだ肉眼ではっきり見えていました。ただ、肉眼では、彗星と知らないと恒星だと思ってしまいます。双眼鏡では、中心部はまだとても濃く見えます。集光は強いですが、強すぎはしません。

C/2004 U1 ( LINEAR )

12.9等より暗い   視直径0.9分   (40.0cm 反射 144倍)

見えませんでした。極限等級が浅いので、彗星が暗くなったのかどうか不明です。

C/2005 A1 ( LINEAR )

11.4等   視直径1.2分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

集光が弱く、低空のため、かなり見づらいです。そんなに小さくはない感じです。

9P/Tempel 1

13.9等より暗い   視直径0.4分   (40.0cm 反射 144倍)

見えませんでした。まだ暗すぎたようです。

29P/Schwassmann-Wachmann 1

約12.5等   視直径1.2分   DC 1   (40.0cm 反射 144倍)

完全に拡散し切った姿でした。バーストはここしばらく起きていないようです。この方向は極限等級が悪く、非常にかすかにしか見えなかったので、測定光度はやや不確かです。

32P/Comas Sola

12.2等   視直径0.9分   DC 5   (40.0cm 反射 144倍)

小さいですが、それなりに集光しています。

62P/Tsuchinshan 1

13.1等   視直径1.2分   DC 0〜1   (40.0cm 反射 75倍)

相変わらず、極端に拡散した姿です。これまでより輝度が低下して、かなり見づらくなってきました。倍率が低い方が存在を感じやすく、意外と大きく広がっているのが分かります。細長い銀河NGC 4710(11.0等)とランデブーしていましたが、銀河の方がずっと明るいです。

78P/Gehrels 2

12.2等   視直径1.4分   DC 3   (40.0cm 反射 144倍)

驚くべき変貌を遂げていました。これまでの強く集光した姿からうって変わって、すっかり拡散してしまっていました。

121P/Shoemaker-Holt 2

14.0等より暗い   視直径0.6分   (40.0cm 反射 144倍)

何か存在しているようにも感じられますが、はっきりしないので、not seen です。どうやら今回帰は、眼視では見えなそうです。

* 2005年2月3日〜4日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

2月3日   4.5等   視直径13分   DC 6〜7   (10x70 単眼鏡)

2月4日   4.6等   視直径14分   DC 6   (10x70 単眼鏡)

日々暗くなっていく感じです。

* 2005年2月1日〜2日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

2月1日   4.3等   視直径11分   DC 6〜7   19分(位置角105度)   (10x70 単眼鏡)

2月2日   4.5等   視直径14分   DC 6   (10x70 単眼鏡)

大寒波到来のためか、1日は最上級の透明度で、尾がはっきり見えました。

* 2005年1月31日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

4.4等   視直径18分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

透明度が良く、月も無くなったため、まだ明るく良く見えます。集光も強いです。ただ、測定光度からみると、そろそろ本格的に減光を始めたようですね。

* 2005年1月26日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

4.1等   視直径13分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

この夜は透明度が良く、彗星がとても綺麗に感じられました。

* 2005年1月21日〜24日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

1月21日   4.2等   視直径13分   DC 6   (10x70 単眼鏡)

1月22日   4.1等   視直径16分   DC 6〜7   (10x70 単眼鏡)

1月24日   4.1等   視直径12分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

大きな月の影響でしょうか。かなり小さくなってしまいました。ですが、まだ集光は強いです。

* 2005年1月19日〜20日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

1月19日   4.0等   視直径14分   DC 5   (10x70 単眼鏡)

1月20日   4.0等   視直径19分   DC 6〜7   (10x70 単眼鏡)

19日は透明度が悪かったため、急に暗く、拡散状になったように感じられました。しかし、透明度の良い20日には、また元通り、強く集光した姿に感じられましたので、大きく変化はしていないようです。

* 2005年1月17日〜18日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

1月17日   3.9等   視直径15分   DC 6   (10x70 単眼鏡)

1月18日   3.9等   視直径16分   DC 6   (10x70 単眼鏡)

半月がすぐ近くにあります。月明のためか、格段に小さくなってしまいました。また、中心に恒星状の核が見えなくなりました。

* 2005年1月11日〜13日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

1月11日   3.5等   視直径24分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

1月12日   3.6等   視直径19分   DC 6〜7   (10x70 単眼鏡)

1月13日   3.6等   視直径20分   DC 6〜7   (10x70 単眼鏡)

ちょっと小さくなってきた印象です。

* 2005年1月7日〜10日(観測した彗星:12個)

茨城県・花立山天文台でのMachholz Night(1月8日)の彗星観測です。

時折、薄い雲が往来しましたが、おおむね一晩中快晴でした。

なお、7、9、10日の、茨城県藤代町・自宅庭での、C/2004 Q2の観測も、併せて報告します。

C/2001 Q4 ( NEAT )

12.7等   視直径1.6分   DC 2   (40.0cm 反射 144倍)

拡散状ですが、まだ明るく、それなりの大きさを保って、はっきり見えています。11月以降は何故か減光せず、あまり変わっていない印象です。

C/2002 T7 ( LINEAR )

13.8等   視直径0.8分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

限界に近い暗さです。とても小さいです。

C/2003 T4 ( LINEAR )

10.8等   視直径1.2分   DC 5   (40.0cm 反射 144倍)

だいぶ明るくなりました。集光もやや強くなってきた感じです。二重星に隣接していますが、測定にはあまり影響ありません。

C/2004 Q1 ( Tucker )

10.5等   視直径2.9分   DC 6   (40.0cm 反射 75倍)

中央は良く集光していますが、周辺は淡く大きく広がっているため、拡散してきた印象を与えます。まだまだ明るく大きく見えています。

C/2004 Q2 ( Machholz )

1月7日   3.7等   視直径27分   DC 6   (10x70 単眼鏡)

1月7日   3.2等   視直径28分   DC 6   (肉眼)

1月8日   3.5等   視直径36分   DC 7〜8   (肉眼)

1月8日   3.6等   視直径22分   DC 6〜7   (10x24 双眼鏡)

1月9日   3.3等   視直径24分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

1月10日   3.5等   視直径26分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

プレアデスとの最接近でした。肉眼ではまん丸でかわいらしい姿です。が、望遠鏡で覗くと、中心角に対してコマが強く偏って、非対称なのが顕著です。暗い空では、彗星が明るすぎて、いつもの10x70単眼鏡では測定できません。10cm双眼鏡では、淡く幅広いダストの尾と、細く直線的なイオンの尾が、二股に長く伸びているのが分かり、まるで写真みたいな姿でした。

C/2004 U1 ( LINEAR )

13.4等   視直径0.9分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

たいへん淡くかすかです。2時間ほど前に見た時は、暗いながらも鋭く集光して見えたので、再バーストか!?と思ったのですが、再確認したら、14.2等星と重なっていただけでした。

C/2004 V13 ( SWAN )

10.5等   視直径1.7分   DC 1   (40.0cm 反射 144倍)

薄明中の夕空、超低空の観測です。直前まで雲に隠れていましたが、薄明終了が近づくと雲が移動してくれました。かろうじてなんとか見える程度です。拡散しているようですが、薄明のために、どれくらい広がっているのか良く分かりません。測定光度はかなり明るい値になりましたが、印象は11等後半です。

29P/Schwassmann-Wachmann 1

11.9等   視直径1.2分   DC 7   (40.0cm 反射 144倍)

小さなバーストの直後でしょうか?それほど明るくはないのですが、集光がかなり強く感じられました。

32P/Comas Sola

12.5等   視直径1.3分   DC 4   (40.0cm 反射 144倍)

恒星の近くで見づらいのですが、やや集光が弱くなって、拡散してきた印象です。

62P/Tsuchinshan 1

11.0等   視直径5.0分   DC 2   (40.0cm 反射 75倍)

ますます明るく大きくなりました。相変わらず大きく拡散しています。

78P/Gehrels 2

11.2等   視直径2.0分   DC 6〜7   (40.0cm 反射 144倍)

まだ強く集光していて、尾もあるのが分かります。あまり変わっていない姿です。

121P/Shoemaker-Holt 2

13.6等より暗い   視直径0.6分   (40.0cm 反射 144倍)

見えません。

* 2005年1月5日〜6日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

1月5日   3.6等   視直径28分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

1月6日   3.6等   視直径22分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

いよいよプレアデスに近づいて来ました。

* 2005年1月1日〜3日(観測した彗星:1個)

横浜市内・鶴見川沿いでの彗星観測です。

C/2004 Q2 ( Machholz )

1月1日   4.1等   視直径27分   DC 6〜7   (肉眼)

1月1日   3.6等   視直径28分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

1月2日   3.7等   視直径22分   DC 6〜7   (10x70 単眼鏡)

1月3日   3.7等   視直径25分   DC 7   (10x70 単眼鏡)

遂に横浜のような光害地でも肉眼彗星となりました。肉眼でも明らかに彗星状に見えます。ただ、肉眼での目測が暗めになったのは、やはり光害の影響だと思います。

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