MISAO Project

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実際の検査結果

現在はPIXYシステムによって、天体画像の検査は半自動化されている。 PentiumPro 180MHzのPCで、平均的な画像をおよそ2〜3分で処理できる。 しかし、稀に現れるノイズや、星像の分離ミス、近接二重星等の測光エラーを目 で逐一チェックしていくため、1枚の処理に15分程度の時間がかかっている。 つまり、撮影よりも検査の方により多くの時間がかかってしまうことになってい る。

これまでに実際の天体画像を検査して得られた結果は、MISAOプロジェクトのホー ムページ[3]にて公開している。 25枚の画像のインデックス情報(撮影方向、範囲、極限等級等)、得られた3645個 の星の測光結果に加えて、429個の疑惑天体が見つかっている。 疑惑天体とは、カタログに載っていて画像に写っていない星、画像には写ってい てカタログには載っていない星、画像とカタログとで明るさが大きく異なる星等 である。 このうち、カタログに載っていて画像に写っていない星は50個あるが、これらは カタログのエラーである可能性が高い。

尚、この25枚の画像はいずれも同じ撮影者によるCCD画像である。 位置測定の精度は、ピクセルサイズの tex2html_wrap_inline187 程度であった。 また、光度は tex2html_wrap_inline189 等程度であった。 但し、参照したカタログ(USNO A1.0)自体がこの程度の誤差を持っている上、カ タログと画像とで観測波長が異なっているため、これは元々期待しうる最大の精 度を得ることができていると言える。

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