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システムの概要天体画像検査システムPIXY( PIXII) Practical Image eXamination and Inner-objects Identification systemは、MISAOプロジェクト Multitudinous Image-based Sky-survey by Accumulative Observationsの根幹を為すソフトウェアである。 MISAOプロジェクトは、世界中で撮影された天体画像を生かし、その中に ある情報を有効に活用することを目的とする[1]。 具体的には、画像から自動的に星像を検出し、カタログデータとのマッチングを 行って、画像に写っているすべての恒星の位置と光度を測定しつつ、同時に未知 の新天体が写っていないかどうかの検査も行う汎用のソフトウェアを作成する。 このソフトウェアが、本稿で述べるPIXYシステムである。 PIXYシステムは、画像からの星像検出から星図とのマッチング、個々の星 像の位置と光度の測定、更に新天体のチェックまで、すべて自動的に処理するこ とを目指している。 ユーザは、初めに天体画像ファイルを指定し、撮影方向(赤経赤緯)と撮影範囲 (画角)の概略値、及び撮影日時を入力するだけで、その後の処理には全く干渉し ない。 また、最終的に得られた結果を吟味する必要もないようにすることが目標である。 冷却CCDカメラと望遠鏡の自動制御システムの普及により、一晩で100枚以上(数 百MB)の画像を得ることができるようになっている。 画像1枚には、平均的に数百個の恒星が写るため、一晩では数万個の恒星のデー タを取得できることになる。 このように、膨大なデータを得られる状態にある現在では、画像検査システムの 完全自動化は必須の課題である。
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