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今後の課題

実験結果のところで述べた通り、現在のPIXYシステムでは誤り警報が現れ てしまう。 特に目立つのは、

  • 検出した星像とカタログデータとのペアの逆転
  • 近接二重星の分離失敗
の2点である。 これらは人が目でみればすぐ判定できるので、人手による画像検査を支援すると いう目的であればある程度実用になっている。 しかし、完全に自動化して恒星の測光を行うためには、この2点の解決は必須の 条件となる。

また、現在の実装では、個々の星像を分離するために、ピクセルの値がスカイを 越えているものでも、閾値を下回るものはすべて無視している。 このため、特に裾野が淡く広がった彗星や星雲の測光の精度が非常に悪い。 これは恒星の測光という目的ではそれほど問題にはならないが、解決すれば彗星 の自動測光も可能になる。 但し、淡く広がっている部分を有効にするためには、淡く広がる部分と重なる恒 星を分離する必要性が生じる。 そのため、この問題の解決は、現在のPIXYシステムでは検出できていない、 銀河近傍に出現した超新星の検出も可能とする。

SExtractor [5]では、画像から星像を検出し、個々について恒星 か銀河かの判定を行えるようだ。 SExtractorの手法は、段階的に閾値を下げつつピークを検出していくというもの である。 近いうちに同様の手法を実装して、実験を行う予定だ。

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