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まとめと今後の課題

本稿では、天体画像を検査することの重要性を示し、特にアマチュアの画像が、 現状では検査されずに残されてしまうことを指摘した。その解決策として、将 来はアマチュアの画像をカタログ化する、画像情報センターが必要になると考 え、その構想を述べた。そして、将来のアマチュア画像情報センターの実現に 向けて、テストケースとして、MISAOプロジェクトの活動の中で、新天体や突 発現象のフォローを行っていることを紹介した。

MISAOプロジェクトの活動の中で、いくつかの問題点が明らかになっている。

まず、アマチュア画像を集めるためには、アマチュアが画像または画像情報を 提供したくなるような動機づけが必要である。例えば、MISAOプロジェクトで は、他者の画像と比較することで新天体が発見できるという点を利点として挙 げているが、現実には、限られたごくわずかの人からしか、画像は提供されて いない。

また、新天体の情報に対してより効果的にフォローを行うためには、プロの画 像情報もデータベースに加えた方が良いように思われる。例えば、ROSATや木 曽については、いつどこを撮影したかという情報が公開されている。これらの データも組み合わせることで、プロとアマチュアと、双方にまたがって幅広い 活動が行える。

更に、各方面の天体情報のエキスパートも必要と思われる。現時点では、私自 身が情報を得ている変光星、彗星、小惑星についてのみ、画像の検索を行って いるが、他の分野でもアマチュアの画像を活用するためには、他の分野の専門 家に、天体情報を提供してもらうことが必要である。

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