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Updated on February 6, 1998 |
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1998年2月に見える彗星のランキングはこのようになりました。
テンペル-タットル周期彗星(55P)は12月末から1月上旬にかけて一気に明るく なり、現在は8.0等前後で見えています。 今月28日にはいよいよ近日点を通過します。 テイラー周期彗星(69P)がバーストを起こし、12等まで明るくなっています。 真夜中前に天頂付近に位置し、条件良く観測できます。 夕方の空にはハートレー第2周期彗星(103P)が、明け方の空にはムーニエ-デュ プイ彗星(C/1997 J2)と宇都宮彗星(C/1997 T1)が、それぞれ10〜11等程度で見 えています。 南天のヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)は10月頃から減光がやや急になり、8.2 等に達しています。 1月下旬に、シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)がバーストを起こ しました。 12等程度まで明るくなっています。
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| 昨年4月12日に18等で発見された モンタニ彗星 〔C/1997 G2 ( Montani )〕 [星図] は、7月まで17等で観測された後、見かけ上太陽に近づいて観測できませんで した。 先月から再び太陽から離れて来ていますが、彗星が南天にあるため、日本から は見ることはできません。 今月はさいだん座からくじゃく座へと移動し、南半球では明け方の南東の空で ゆっくりと高くなっていきます。 明るさは15等程度でしょう。 近日点通過は4月16日で、3月から7月にかけて14等台半ばに達すると思われま すが、赤緯は-65〜-75°の辺りを動き、日本からはまったく観測することがで きません。 |
シューメーカー-ホルト第1周期彗星
〔128P/Shoemaker-Holt 1〕
[星図]
は、1996年9月に20.7等で検出された際、核が2つに分裂しているのが発見され
ました。
昨年中は、8月に18等、9月に17等、10月に16等と予報をはるかに上回って急激
に増光しました。
11月〜1月は、CCDでは15〜16等、眼視では14等級と明るく観測されています。
この増光期間の光度式は、
m1 = -92.5 + 5 logΔ + 220 log r
という異常な値となります。
これは分裂の影響なのでしょうか。
既に11月20日に近日点を通過して、予報では今月は15.5→16等と暗くなってい
きますが、実際にはもう少し明るいかもしれません。
おうし座にあり、中旬からはヒアデス星団の中に入ります。
夕方に頭上高く見えています。
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| 昨年5月3日に14等で発見された ミュラー彗星(C/1997 J1) 〔C/1997 J1 ( Mueller )〕 [星図] は、10月〜1月に14〜16等の明るさで観測されています。 この彗星はちょうど発見当日に近日点を通過して、今後も暗くなる一方です。 今月はおうし座の角の先にいて、M1の方へと近づいていきます。 夕方の空で頭上高く見えています。 明るさは15.5→16等でしょう。 この彗星は春に17等になるまで観測可能で、その後、秋には再び19等程度で観 測されるでしょう。 |
| 小惑星(2060)としても登録されている キロン周期彗星〔95P/(2060) Chiron〕 [星図] は、今月もてんびん座α星の近くで、明け方の南の空に16等で見えています。 既に1996年2月に近日点を通過していますが、近日点距離が8.5AUと大きいため、 今後数年間はほとんど明るさは変わりません。 その姿も恒星状で面白みがありませんが、昨年前半の観測では、予報よりも若 干暗いようでした。 この天体の絶対光度が不規則に変化しているとも言われています。 現在、日本からは南中高度が40°弱とやや低くなっています。 この状態は今後しばらく続きます。 |
| 1952年に発見されて以来行方不明となっている ハリントン-ウィルソン周期彗星 〔D/1952 B1 ( Harrington-Wilson )〕 [星図] の7回目の回帰が、今年4月と予想されています。 この彗星は1952年1月にパロマーの122cmシュミットカメラによる写真星図作成 中に発見された彗星です。 その後、1961年に木星に0.6AUまで接近し、軌道は不確実になってしまってい ます。 この予報で使用している軌道要素は、7個の観測から村岡健治氏が計算したも のです。 予報どおりの検出はおそらく不可能ですが、軌道傾斜角が18°でずっと黄道付 近に位置し、最大で16等に達しますので、偶然の再発見があるかもしれません。 |
| 3月4日に近日点を通過する シューメーカー-レヴィ第3周期彗星 〔129P/Shoemaker-Levy 3〕 [星図] は、この冬が明るさのピークです。 秋には17〜18等台、12月には16等台、1月には16等と明るくなってきました。 1月には眼視で14等台と明るく見積もられています。 今月もふたご座の中央部、δ星のすぐ近くにいて、宵の頃に天頂付近に位置し ます。 予報では16等程度ですが、もう少し明るいかもしれません。 この彗星は1996年10月に検出されて以来、既に1年以上経過しています。 軌道の離心率が0.25と円に近いため、1999年春の衝の頃でもまだ18.5等程度の 明るさを保ち、長期間観測されるでしょう。 |
| ガン周期彗星 〔65P/Gunn〕 [星図] は1996年7月24日に近日点を通過した彗星ですが、軌道の離心率が小さく円軌 道に近いので、いまだに16等台で観測可能です。 昨年中は7月から1月まで、13〜17等で観測されています。 夏から秋にかけて、眼視観測では予報よりもかなり明るく見られたようです。 今月はうお座の南で、土星のすぐ南の辺りにいます。 夕方の南西の空に見えていますが、薄明終了時の高度は34°から17°と大変低 くなってしまっています。 いったん太陽と合になった後は、7月末に17等で明け方の空に現れます。 この彗星は遠日点でも18等程度の明るさを保ち、軌道の全周で観測可能です。 |
1年前の12月30日に近日点を通過した
エヴァンス-ドリンクウォーター彗星
〔C/1996 J1 ( Evans-Drinkwater )〕
[星図]
は、昨年5月上旬に小林寿郎氏によって、10等(A核)と13等(B核)の2つの核に分
裂していることが発見されました。
その後、A核は急激に減光し、7月初めに16等、8月には17.5〜18等まで暗くなっ
てしまいました。
A核の光度変化は、
m1 = -0.2 + 5 logΔ + 27.6 log r
という式で表されます。
その後は減光が緩やかになり、12月24日には18.9等で観測されていますが、ひ
どく拡散してしまっているようです。
一方のB核は、7月初めには14.7等、その後もゆっくりと減光していて、12月も
まだ15等台、1月にも16等台の明るさを保っています。B核の光度変化は、
m1 = 9.0 + 5 logΔ + 6.6 log r
という式になります。
ここではB核の光度式を用いて予報しています。
既に太陽から5AU以上離れていますが、明るさはまだ17等台でしょう。
今月もさんかく座ですが、夕方の西空での高度は72°から48°と急速に低くなっ
ていきます。
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| 11月3日に16.6等で発見された新周期彗星、 ラーセン周期彗星 〔P/1997 V1 ( Larsen )〕 [星図] は、その後は若干明るく、15等台の観測もあります。 既に8月16日に近日点を通過していて、今後は暗くなっていきますが、近日点 距離が3.3AUと大きく、離心率が0.33と比較的円に近いので、しばらくは観測 可能でしょう。 今月もうお座で、土星の北辺りにいますが、夕方の西空での高度は47°から29°と 低くなってしまいます。 太陽と合になった後は、秋には再び17等台で観測できるようになります。 |
| 1年前の1月31日に19.4等で発見された スペースウォッチ彗星 〔C/1997 BA6 ( Spacewatch )〕 [星図] は、初めは小惑星として報告されたといういわくつきの天体ですが、最近はコ マのある彗星らしい姿になってきているようです。 11〜12月には18等台で、1月には17等前後で観測されており、順調に明るくなっ てきています。 近日点通過は1999年11月で、13等級まで明るくなると思われます。 但し、その頃には南天にあり、日本からは観測できません。 現在は太陽から6.5AUという遠方ですが、17等台で徐々に明るくなっていきま す。 今月もうみへび座α星のすぐ北にいます。 初旬には衝となり、真夜中の南の空に見えています。 今後、5月まで17等で観測できますが、その後は南天に去り、再び北上してく る2000年秋まで日本からは観測不可能となります。 |
| ヘリン-ローマン-アルー第2周期彗星 〔132P/Helin-Roman-Alu 2〕 [星図] は、昨年7月13日に予報よりも2等ほど暗く、19.6等で検出されました。 その後は9月上旬に17.5等、9月末に16.5等、10月〜11月に15.5〜16等と急激に 明るくなりました。 1月には17等から17.5等とやや暗くなっています。 一方、11月から1月にかけて、眼視では拡散状ながら15等前後と明るく見積も られています。 既に11月10日に近日点を通過しており、予報では今月は17.5等から18等へと暗 くなっていきますが、もう少し明るいかもしれません。 おうし座中央部を東へ移動していて、夕方の南西の空に見えています。 4月初めまで観測できるでしょう。 |
| 昨年2月15日に18等で発見された 小惑星 1997 CU26 [星図] は、近日点距離が13AUと土星よりも遠い、周期60年のセントール族の小惑星で あることが分かりました。 この天体の近日点通過はずっと先の2004年で、今後20年以上に渡って18等程度 で見えることになります。 その間にコマが検出され彗星になるかもしれません。 1月には17等台前半で観測されています。 今月もかに座α星の近くにいます。 初旬に衝になり、真夜中頃に南の空高く昇ります。 中旬から下旬にかけて、球状星団M67に1°以内まで接近します。 |
| 4月19日に近日点を通過する 紫金山第1周期彗星 〔62P/Tsuchinshan 1〕 [星図] は、今回帰は10月12日にScottiによって初めて捉えられました。 10月から11月には20等と、予報よりも2等以上暗かったため、3月から4月にか けて18.5等にしかならないかと思われました。 しかし、1月には18.5→17.5等と急に増光してきました。 今後しばらくは17等台で観測できるでしょう。 今月はくじら座頭部の北からおうし座へと移動していきます。 夕方南西の空に見えています。 |
| 9月27日に近日点を通過する ハウエル周期彗星 〔88P/Howell〕 [星図] は、11月から明け方の空に現れて来ていましたが、1月上旬にScottiによって ようやく観測されました。 その後はMauryや中村彰正氏らによっても捉えられています。 1月上旬には約20等、1月末には19等と、予報よりも3等も暗かったため、これ まで観測に成功しなかったようです。 ここでは予報を3等ほど暗く修正しました。 今月もスピカの北にいて、明け方近くに南中します。 19等から18等へと明るくなるでしょう。 今後彗星は急速に明るくなりますが、予報では夏から秋にかけて14等程度とな ります。 ただ、この彗星は近日点通過後に明るくなるタイプであるとも言われています。 その場合、秋には11〜12等に達するかもしれません。 |
| 1992年1月9日に17等で発見された 小惑星フォルス 〔(5145) Pholus〕 [星図] は、近日点距離が8.7AUで周期が約90年という巨大な楕円軌道上をまわってい ました。 長らく小惑星と思われていたキロン周期彗星(95P)と同じセントール族の天体 ですが、その後も恒星状でコマは検出されていません。 しかし、小惑星の中でも特に赤く見える天体として有名です。 既に近日点を通過してから6年以上過ぎていますが、土星よりも遠くにいるた め、明るさはほとんど変化せず、今後数年から10数年は観測できます。 今月もアークトゥルスのすぐ南西にあり、明け方に頭上高く18等で見えていま す。 |
| 11月2日から3日にかけて、織部隆明氏と杉江淳氏によって17等と予報よりも3 等も明るくなっているのを発見された コプフ周期彗星 〔22P/Kopff〕 [星図] ですが、12月31日にもまだ17.8等の明るさを保っています。 しかし、11月にはその姿は拡散していて、非常に観測しづらいものであったそ うです。 そのため、今後急速に暗くなってしまう可能性が高いです。 今月もおうし座にあり、夕方の空高くに位置しますが、観測は難しいかもしれ ません。 この彗星は、1996年12月3日にESOで、核が3個以上に分裂している様子が捉え られていました。 その後も1997年2月に16等になるまでは順当に減光していく様子が観測されて おり、バーストしたとすれば太陽に近づいてからだと思われますが、核の分裂 がバーストを引き起こしたのかもしれません。 |
| 8月11日に近日点を通過する ピーターズ-ハートレー周期彗星 〔80P/Peters-Hartley〕 [星図] は、今回帰はまだ観測されていませんが、そろそろ19等から18.5等へと明るく なってきます。 うみへび座中央部の南、ポンプ座を南下しています。 今月は衝となりますが、日本からは南中高度は高度22→18°と大変低く観測し づらい位置にいます。 一方南半球では天頂付近に見えています。 この彗星は今回帰は日本からの条件が悪く、今後高度が23°を越えることはあ りません。 近日点通過前に夕空で16等に達しますが、ほとんど観測されないでしょう。 ずっと南に低いため、17等になる4月まで観測されない可能性もあります。 |
| 昨年7月22日にオーストラリアで10等で発見された ティルブルック彗星 〔C/1997 O1 ( Tilbrook )〕 [星図] は、11月から明け方の空に現れて来ました。 12月4日には15.3等、1月11日には17.3等と、予報よりも若干明るく観測されま した。 それでも今月は18.5等から19.5等へと急速に暗くなってしまいます。 12月のイメージは極めて拡散していたため、実際にはこれよりもずっと暗くなっ ているかもしれません。 今月はヘルクレス座からりゅう座へと北上し、明け方の北東の空高くに見えて います。 南半球からは見えない位置にいます。 来月にはこぐま座に入ります。 |
| 軌道の全周で観測可能な スミルノワ-チェルヌイフ周期彗星 〔74P/Smirnova-Chernykh〕 [星図] ですが、現在は遠日点に近く、18等台と最も暗い時期になっています。 これから2001年の近日点に向かって、徐々に明るくなっていくでしょう。 今月もうお座のつけ根の辺り、土星のすぐ南にいますが、夕方の南西の空にか なり低くなっています。 中旬には観測できなくなるでしょう。 太陽と合になった後は、夏に再び観測できるようになります。 |
| 昨年6月3日に北京天文台・興隆(シンロン)観測所で17等で発見された新彗星 は、しばらく「興隆彗星」と呼ばれていましたが、1月23日付のIAUC 6811にて、 朱-ベーラム彗星 〔C/1997 L1 ( Zhu-Balam )〕 [星図] と改名されました。 この天体は発見者によって新小惑星として報告され、またその動きも小惑星と しておかしくないものでしたが、直後に別の観測者によって彗星状であること が指摘されました。 同じケースが10月の「P/1997 T3」の発見でもありました。 今回、この2つの天体ともに、天体の発見者と彗星状であることを指摘した2 名の名前を以って彗星名とすることで決着しました。 この彗星は一昨年11月に近日点を通過していますが、近日点距離が4.9AUと非 常に大きいため、減光はゆるやかです。 既に太陽からの距離も6AUに達しようとしていますが、まだ18等程度の明るさ を保っていると思われます。 へびつかい座北部をゆっくりと北上中で、明け方の南の空に見えています。 |
| NEAT彗星 〔C/1997 A1 ( NEAT )〕 [星図] は、夕方の北西の空にかなり低くなってきました。 薄明終了時の高度は、月初めには55°ですが、月末には32°まで下がります。 来月には観測できなくなりますが、6月末には再び明け方に20等で現れます。 尚、彗星は今月上旬にはM31の中に入ってしまうため、観測しづらくなってし まうかもしれません。 |
| 昨年6月29日に18.8等で発見された 小惑星 1997 MD10 [星図] は、近日点距離が1.5AU、周期が128年という彗星のような軌道上を動いている ことが分かりました。 しかし、11月10日に近日点を通過し、太陽に1.5AUまで接近しましたが、コマ は観測されませんでした。 今月はアンドロメダ座を速い速度で東へ移動していきます。 日本では夕方の北西の空、高度42°辺りに19等台で見えています。 南半球では観測することができません。 |
| 一昨年9月に発見された新周期彗星、 ラーゲルクヴィスト周期彗星 〔P/1996 R2 ( Lagerkvist )〕 [星図] は、1997年1月以来観測報告がありません。 昨年夏に明け方の空に現れて以来、ずっと位置的条件の良い状態が続いていた ため、おそらく予報よりも相当暗くなっているものと思われます。 今月はおうし座の角の先辺りにあり、夕方の空高くに位置しますが、まず観測 できないでしょう。 9日から11日にかけては、ミュラー彗星(C/1997 J1)と30′以内に接近します。 |
| テンペル第2周期彗星 〔10P/Tempel 2〕 [星図] は軌道の全周で観測可能です。 昨年中は遠日点をすぎたばかりでしたが、20等程度の明るさで観測されました。 次の近日点通過は1999年9月で、今後は徐々に明るくなっていきます。 しかし、今月はまだ19等程度でしょう。 しし座のデネボラの近くにいて、未明に頭上高く昇ります。 |
| 1995年に発見されたセントール族の 小惑星 1995 GO [星図] は、現在は太陽から10AUと土星と同じくらい遠くにあり、19等台と大変暗く見 えています。 この天体は2002年に近日点を通過し、その頃には太陽から7AUにまで近付き、 17等程度になるでしょう。 今月はうみへび座の尾の上にあり、明け方近くに南中しますが、高度は35°弱 と日本からは南に低くなってしまっています。 この状態は今後しばらくは変化しません。 |
| ミュラー第2周期彗星 〔131P/Mueller 2〕 [星図] は、6月末から7月初めにかけて、杉江淳氏と中村彰正氏によって18.9等、19.9 等の明るさで検出されました。 この時は予報よりも2.5等ほど暗かったのですが、その後は若干明るく観測さ れ、17等台に達しました。 今月は19等から19.5等へと暗くなっていきます。 くじら座頭部の北にあり、夕方の南西の空に見えています。 3月8日から9日にかけて、コワル第2周期彗星(104P)がミューラー第2周期彗 星の南約30′のところを通過していきます。 |
| 昨年4月9日に19等で発見された新周期彗星、 モンタニ周期彗星 〔P/1997 G1 ( Montani )〕 [星図] は、11月から再び明け方の空に現れて来ています。 12月には19等と予報どおりの明るさで観測されています。 今月もしし座の南にいて、真夜中すぎに南の空高くに昇ります。 来月には衝となります。 既に昨年4月に近日点を通過していますが、近日点距離が4AUと大きいため、急 に暗くなることはないでしょう。 |
| 一昨年8月10日に13等で発見された ラッセル-ワトソン彗星 〔C/1996 P2 ( Russell-Watson )〕 [星図] は、既に2年近く前の1996年3月に近日点を通過していますが、11月にもまだ17 等台の明るさで観測されています。 近日点距離が大きいためゆるやかに減光しています。 今月もまだ19等程度でしょう。 エリダヌス座とくじら座の境界付近にいて、夕方の南西の空に見えています。 来月には太陽に近づいて観測できなくなります。 8月末に明け方に現れてくる頃には、20.5等と約1等ほど暗くなっているでしょ う。 |
| ボーティン周期彗星 〔85P/Boethin〕 [星図] は昨年4月17日に近日点を通過したはずです。 今回帰の条件は非常に悪く、近日点通過の頃には9.5等に達したはずですが、 太陽に近く全く観測できませんでした。 通過前は、一昨年夏頃に衝の位置で18〜19等だったはずですが、観測されませ んでした。 近日点通過後は、11月になってようやく明け方の空に現れて来ましたが、いま だ観測されておらず、今回帰の出現が確認されていません。 彗星は現在しし座にあり、真夜中すぎに南の空高く昇るようになっています。 しかし、明るさの方は20等と大変暗くなってしまっています。 既に条件が良くなって久しいのに未だ観測されていないことから考えて、おそ らく今回帰は見逃されることになるでしょう。 |
| 1999年5月に近日点を通過する フォーブズ周期彗星 〔37P/Forbes〕 [星図] がそろそろ観測される頃です。 現在はまだ20等程度と大変暗いのですが、しし座の前足の辺りにいて、今月は 衝となって真夜中に南の空高く昇るようになります。 2月25日には、レグルスからわずか2′のところを通過し、この前後10日程の間 は1°以内に接近しています。 この彗星は1929年以来、既に8回の出現を記録しています。 近日点通過の頃には13等に達し、眼視観測も可能となるでしょう。 |
| 11月7日に近日点を通過する 高見沢周期彗星 〔98P/Takamizawa〕 [星図] は、今回帰はまだ観測されていませんが、既に20等程度まで明るくなってきて いると予想されます。 今後は徐々に明るくなってきますので、近いうちに観測されるでしょう。 今回帰の条件は悪く、夏に17等になるまでしか観測できません。 今月はおとめ座の頭部、デネボラの東にあり、真夜中すぎの南の空高くに見え ています。 |
| 長い間名前がつかず、ただ「P/1997 T3」とだけ称されてきたこの新彗星です が、1月23日付のIAUC 6811にて、ようやく正式に命名されました。 今後は ラーゲルクヴィスト-カルゼンティ周期彗星 〔P/1997 T3 ( Lagerkvist-Carsenty )〕 [星図] となります。 この天体は発見者によって新小惑星として報告され、またその動きも小惑星と しておかしくないものでしたが、直後に別の観測者によって彗星状であること が指摘されました。 同じケースが6月の「C/1997 L1」の発見でもありました。 今回、この2つの天体ともに、天体の発見者と彗星状であることを指摘した2 名の名前を以って彗星名とすることで決着しました。 既に近日点を通過して1年近く経とうとしていますが、近日点距離が4.2AUと 大変大きいため、ゆっくりと減光していきます。 今月もまだ19等半ばでしょう。 ただ、夕方の南西の空にかなり低くなっています。 土星のすぐ東側にいます。 |
| 11月21日に近日点を通過する ジャコビニ-ツィナー周期彗星 〔21P/Giacobini-Zinner〕 [星図] が、明け方の南東の空に現れて来ました。 現在はまだ太陽からも3AU以上離れていて、予報光度も20等と大変暗いものと 思われますが、今後見かけ上太陽から離れるにつれて急速に明るくなってきま す。 春には17等程度になり、早くもアマチュアのCCDの射程内に入って来るでしょ う。 8月には14等よりも明るくなって、秋から冬にかけて10等程度に達し、夕方の 空で眼視でも見えるようになると期待されています。 この彗星はまた、10月のジャコビニ流星雨の母天体でもあります。 この群はふだんはまったく出現しませんが、母彗星の回帰に際し、今年の10月 には久しぶりの出現が期待されています。 前回の1985年には、ほとんど期待されていなかったジャコビニ流星雨ですが、 突然の大出現が日本で起こり、観測者を驚かせました。 さて、今回はどうなるでしょうか。 彗星は、今月はへびつかい座を北上しています。 |
| 1992年4月に発見された新周期彗星、 シューメーカー-レヴィ第8周期彗星 〔P/1992 G2 ( Shoemaker-Levy 8 )〕 [星図] が初回帰を迎えています。 近日点通過はまだ2年も先の1999年12月ですが、軌道の離心率が0.29と円軌道 に近いため、早々に検出される可能性があります。 この冬は位置的条件が良く、予報光度も20等程であったため、Scottiが検出を 試みました。 しかし、彗星は予報よりずっと暗いらしく、検出には成功していません。 このため、この彗星の検出は今よりも1〜2等明るくなる年末まで持ち越しとな りそうです。 |
最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。
m1 = 7.5 + 5 log Δ + 35.0 log r
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m1 = -1.4 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 8.3 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 3.7 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 7.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 8.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
|
m1 = 9.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 8.2 + 5 log Δ + 10.0 log r
|
m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
|
m1 = 7.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 10.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
|
m1 = 5.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
|
m1 = -0.8 + 5 log Δ + 30.0 log r
|
m1 = 7.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
|
m1 = 12.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 5.7 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 7.7 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 9.0 + 5 log Δ + 6.6 log r
|
m1 = 9.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
|
m1 = 5.3 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 11.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
|
m1 = 6.5 + 5 log Δ + 5.0 log r
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m1 = 12.7 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 11.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 7.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
|
m1 = 2.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 12.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
|
m1 = 6.7 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 8.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 7.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 10.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 16.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
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m1 = 9.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 10.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 9.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
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m1 = 9.3 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 9.7 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 7.0 + 5 log Δ + 9.2 log r
|
m1 = 6.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
|
m1 = 10.5 + 5 log Δ + 12.0 log r
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m1 = 11.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
|
m1 = 10.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 10.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
|
m1 = 8.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
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