彗星の広場 (1997年2月)

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  • 今月の彗星ランキング
  • 今月の彗星の解説
  • その他の彗星について
  • 位置推算表
  • 星図 (PostScript)
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    * 今月の彗星ランキング

    1997年2月に見える彗星のランキングはこのようになりました。

    世紀の大彗星ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)が1等級で明け方の空に輝いてい ます。これから4月末まで、0〜1等で肉眼でも楽に見られるでしょう。5月末ま でのヘール-ボップ彗星現象カレンダーをまとめてみました。

    5月に近日点を通過するウィルド第2周期彗星(81P)が、ふたご座で9等級と明 るく見えています。夕空では、ワータネン周期彗星(46P)が急激に明るくなっ てきています。こちらは11等です。

    今年に入ってから新彗星が3つ発見されましたが、いずれも17等程度です。

    昨年の1996PWに続いて2つ目となる、放物線に近い軌道を持つ小惑星1997 BA6 が発見されました。19〜20等と暗いですが、1999年には15等まで明るくなりま す。

    * 第1位 ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1) 2→0.5等

    * 第2位 ウィルド第2周期彗星(81P) 10→9等

    - 第3位 エヴァンス-ドリンクウォーター彗星(C/1996 J1) 10→10.5等

    * 第4位 ワータネン周期彗星(46P) 11.5→10.5等

    ! 第5位 ボーティン周期彗星(85P) 12.5→11等

    * 第6位 シューメーカー-レヴィ第4周期彗星(118P) 13→13.5等

    - 第7位 ウィルド第4周期彗星(116P) 13.5→14等

    * 第8位 シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P) 13.5等

    * 第9位 シューメーカー-ホルト第2周期彗星(121P) 14.5→15等

    * 第10位 IRAS周期彗星(126P) 15→15.5等

    - 第11位 ガン周期彗星(65P) 15等

    その他の暗い彗星は以下の通りです。

    * エンケ周期彗星(2P) 16.5→15.5等
    * キロン周期彗星(95P) 15.5等
    - ムルコス周期彗星(124P) 16等
    * コプフ周期彗星(22P) 16→17等
    * ラッセル第4周期彗星(94P) 16.5等
    * ラッセル-ワトソン彗星(C/1996 P2) 16.5→17等
    * パーカー-ハートレー周期彗星(119P) 16.5→17等
    * NEAT彗星(C/1997 A1) 17等
    + トリトン周期彗星(D/1978 C2) 17→18等
    * コマス・ソラ周期彗星(32P) 17→17.5等
    * タイバー彗星(C/1996 Q1) 17→18.5等
    * ゲーレルズ彗星(C/1997 C1) 17.5等
    * 小林周期彗星(P/1997 B1) 17.5等
    * ウィルソン-ハリントン周期彗星(107P) 17.5→18.5等
    * ハートレー第1周期彗星(100P) 18.5→17.5等
    * ジェディキ周期彗星(P/1996 A1)18等
    * 小惑星フォーラス 18等
    * チュリュモフ-ゲラシメンコ周期彗星(67P) 18.5等
    * 高見沢彗星(C/1994 J2)18.5等
    * ラッセル第3周期彗星(91P) 19→18.5等
    * シューメーカー-レヴィ第3周期彗星(129P) 19等
    * ジョンソン周期彗星(48P) 19.5→19等
    * 小惑星 1997 BA6 19.5等
    - 小惑星 1996 PW 19.5等
    + ハウエル周期彗星(88P) 20等
    ! マックホルツ第1周期彗星(96P) 20→21等

    *今見えている彗星 -日本からは見えない彗星 +今回帰ではまだ観測されていない周期彗星 !今回帰ではまだ観測されていない周期彗星(日本からは見えない)

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    * 今月の彗星の解説

    * ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)

    C/1995 O1 ( Hale-Bopp )

    ヘール-ボップ彗星は、12月末まで夕方の空で4等で観測された後、1月に入っ てからは明け方の空に回りました。 彗星が明るいため、年末年始の頃には朝夕の2回観測されたようです。 1月上旬はまだ高度が低く、観測は難しかったようですが、中旬には高度も上 がって来て、3等半ばで肉眼でもぼやけた恒星状に見えるようになってきまし た。 彗星は1月20日頃には3.0等、1月末には2.5等と順調に増光し、双眼鏡では北西 に尾が1°程伸びているのが見えました。

    2月に入って、彗星はますます明るくなっています。 光度は8日頃には2.0等、中旬には1.5等に達し、夏の大三角の中で、デネブや アルタイルに匹敵する輝きを見せています。 肉眼でも天頂方向に尾が伸びているのが感じられるようになりました。 双眼鏡では、北側にまっすぐ伸びたイオンの尾と、西側に時計回りに曲がって 伸びるダストの尾がV字型に分かれて伸びている様子が分かります。 写真では、青いイオンの尾と赤いダストの尾が美しいコントラストを見せてい ます。 また、望遠鏡で高倍率で見ると、恒星状で輝く中心核から、噴水状にジェット が吹き出しているのがはっきりと分かります。 既に充分大彗星らしい様相を呈しています。

    昨年9月以降の光度変化は、

    m1 = -0.3 + 5 log Δ + 7.5 log r
    で表されます。これによると、今月末には0.8等になり、3月から4月にかけて、 しばらく0等台で見られそうです。

    2月中旬現在、彗星は明け方の東の空に、はくちょう座の右下にいます。 ちょうど今が明け方の空で最も高く見える時期で、日の出1時間前の高度は27°で す。 24〜25日には網状星雲に2°まで接近します。 3月に入ると高度がだんだん下がってきます。中旬以降はアンドロメダ座に入 り、25日頃にはアンドロメダ大星雲に接近しますが、この頃には高度は11°と かなり低くなってしまいます。 4月5日には、日の出1時間前には地平線下となります。

    一方、3月4日以降は、日没後1時間たった夕方の空でも地平線上に姿が見える ようになってきます。 本格的に夕方に見られるようになるのは3月中旬からで、21日以降は明け方よ りも条件が良くなります。 3月23日の地球最接近の時には、日没後1時間での高度が16°となります。 25日のアンドロメダ大星雲との接近でも、明け方は星雲が低すぎて見づらいで すが、夕方は星雲と並んで良く見えるでしょう。 3月末は、尾がカシオペヤ座の方まで伸びているかもしれません。 4月1日に近日点を通過した後、上旬の頃が一番夕方の空で高く見えます。 高度は約25°です。 ペルセウス座に入り、10日にはアルゴルに1.5°まで接近します。 この頃から彗星は徐々に暗くなり始め、同時に高度が低くなっていきます。 23日にはおうし座に入り、下旬から5月上旬にはプレアデス、ヒアデスの上に 見えるようになります。 5月9日に月と並んで見える頃が最後になるでしょう。 この頃には1.5等程度になっています。

    その後秋になって、9月から10月にかけて明け方の南東の空低く、5〜6等級で 再び姿を現しますが、彗星が南下を続けるため11月にはまた見えなくなります。 そしてその後は二度と地平線から昇ってくることはありません。

    3月9日にはモンゴル・シベリア皆既日食がありますが、この日食中にも頭上高 く肉眼で彗星を見ることができると期待されています。現在の増光からの予報 でもこの頃は0.6等となりますので、充分に明るいと思われます。日食中の肉 眼彗星は115年ぶりだそうですが、すばらしい眺めとなることを期待したいで す。

    最後に、2月から5月にかけての、ヘール-ボップ彗星の主な現象をまとめてお きます。

    日付光度明け方
    の高度
    夕方
    の高度
    現象
    2月



    1日2.222
    アルタイルの上約5°のところに見える
    3日2.123
    や座に入る
    7日1.824
    球状星団M71(8.3等、7.1′)に30′まで接近
    12日1.725
    あれい状星雲M27(8.1等、15′)に3°まで接近
    13日1.626
    こぎつね座に入る
    24日1.127
    はくちょう座に入る
    24〜
    25日
    1.127
    網状星雲に2°まで接近
    3月



    2日0.726
    イオンテールが北アメリカ星雲へ伸びる
    4日0.6260 日没後1時間の高度が0°を越える
    7日0.5252 とかげ座に入る
    9日0.4244 モンゴル・シベリア皆既日食中に見える
    10日0.21910 日没後1時間の高度が10°を越える
    15日0.2209 アンドロメダ座に入る
    19日0.11713 散開星団NGC7686(5.5等、15′)に5°まで接近
    23日0.11316 地球最接近
    25日0.01118 アンドロメダ大星雲M31(3.5等、178′)に5°まで接近
    27日0.0919 日の出1時間前の高度が10°を切る
    28日0.0820 尾がカシオペヤ座へ伸びる
    4月



    1日0.0422 近日点通過
    5日0.1024 日の出1時間前の高度が0°を切る
    7日0.2
    25 ペルセウス座に入る
    7日0.2
    25 散開星団M34(5.1等、35′)に1.5°まで接近
    10日0.3
    25 アルゴル(2.1等)に1.5°まで接近
    11日0.3
    25 尾がペルセウス座α星付近の散開星団へ伸びる
    19日0.6
    24 カリフォルニア星雲に3°まで接近
    23日0.8
    22 おうし座に入る
    5月



    9日1.5
    13 月に5°まで接近
    13日1.7
    10 日没後1時間の高度が10°を切る
    20日2.0
    4 オリオン座に入る
    25日2.3
    0 日没後1時間の高度が0°を切る

    * ウィルド第2周期彗星(81P)

    81P/Wild 2

    5月6日に近日点を通過するウィルド第2周期彗星が予報よりも1〜2等明るく見 えています。 昨年秋以降、9月に16.5等、10月に15等、11月に14等、12月に12.5等とどんど ん明るくなってきていました。 この間の光度変化は、

    m1 = 4.4 + 5 log Δ + 23.0 log r
    という式で表されます。 しかし、今年に入ってからは、1月に10等、2月に9等とこの式よりもさらに明 るくなって、既に多数の眼視観測が報告されています。 そのため、ここでは

    m1 = 3.5 + 5 log Δ + 25.0 log r
    という式を用いていますが、実際にはもう少し明るく見えるようです。 3月から5月にかけて、8等台で見られるでしょう。

    彗星は現在ふたご座にあり、ポルックス(1.1等)の南約6°と分かりやすい位置 にいます。 衝を過ぎたばかりで、今月は真夜中前、3月は夕方の天頂付近と条件良く観測 できます。

    3月下旬には再びかに座に戻ります。 4月中旬にはプレセペ星団の北約1°のところを通過しますが、この頃はすぐ近 くに上弦過ぎの月がいるため、観測には不適かもしれません。 その後も彗星はしばらくの間夕空に見え続け、9月に13等になるまで観測でき ます。 合となった後、来年3月に再び明け方の空に姿を現しますが、その頃には18〜 19等にまでなってしまっているでしょう。

    * エヴァンス-ドリンクウォーター彗星(C/1996 J1)

    C/1996 J1 ( Evans-Drinkwater )

    昨年5月10日に16等で発見された彗星です。 7月に13等になるまで観測された後、太陽に近づいて観測できなくなっていま す。 今月も太陽に近すぎて、観測は不可能です。

    この彗星は近日点距離が 1.3AU で順行軌道を回っています。 このような彗星は、地球との位置関係で条件が極端に変わります。 うまく地球と接近する位置になると、近日点の頃には地球にも相当近くなって 明るくなり、またその前後も長期間に渡って条件よく観測できることになりま す。 一方、太陽の反対側を通るような場合は、近日点通過の前後のかなりの長い間、 太陽に近すぎて観測できなくなってしまいます。

    この彗星の場合は最悪の条件になっており、近日点通過の前後約1年もの間、 観測することができません。 次に観測できるのは6月で、明け方の空さんかく座に姿を現しますが、光度は 既に13等にまで減光してしまうでしょう。 その後は太陽から離れつつ、だんだん減光していく様子が観測できるでしょう。

    もしこの彗星の近日点通過が7月中旬であれば、6〜8月は地球に大接近し、5等 台の明るさになっていたはずです。また、その前後約1年もの間、ずっと観測 可能だったでしょう。

    * ワータネン周期彗星(46P)

    46P/Wirtanen

    来月3月14日に近日点を通過するワータネン周期彗星が、夕方の空で急激に増 光してきています。 昨年7〜10月にはずっと18〜19等でしたが、その後急に明るくなり始め、12月 上旬にに15等、1月上旬に13等、そして2月上旬には11.5〜12等に達しています。 この期間の光度式は、

    m1 = 8.5 + 5 log Δ + 27.0 log r
    となります。 この彗星の急に増光してくるという傾向が良く表れています。 今月下旬から4月上旬まで、しばらく10等級で眼視観測もできそうです。

    今月はくじら座とうお座の境界付近、3月はおひつじ座にいます。 夕方の南西の空に見え、日没の1時間半後の高度は23°ほどで、ずっと変わり ません。 この彗星は7月までずっと夕方の南西の空にほぼ同じ高度で見えています。 4月以降は暗くなっていきますが、増光時と同じ勢いだとすると、7月には17〜 18等まで暗くなってしまうことになります。 しかし、実際にはもう少し緩やかに減光していくと思われます。

    2月上旬には、土星に約3°まで接近していました。 また、中旬まではコプフ周期彗星(22P)と2〜3°の距離まで接近していました。 2月20日夕方には、銀河IC 1613(9.3等、12′)の北に約30′まで近づきます。 3月初めには、うお座のつけねのν星(4.4等)、ο星(4.3等)の間を通るため、 彗星を見つけやすいでしょう。 4月にはおうし座に入り、3日夕方にはプレアデス星団の南に約1°まで接近し ます。

    * ボーティン周期彗星(85P)

    85P/Boethin

    4月17日に近日点を通過するボーティン周期彗星は、未だ誰にも観測されない まま、ついに太陽に近く見えなくなってしまいました。 今月も太陽に近すぎて、観測は不可能です。

    今回帰の条件は最悪で、近日点通過の頃は9.5等になるはずですが、太陽に近 くずっと見えません。 近日点通過後に再び観測できるようになるのは10月ですが、既に17等にまで暗 くなっているでしょう。 しかし、昨年夏には衝の位置で18〜19等だったはずなのに観測されていないこ とから、実際はもっと暗いのかもしれません。

    * シューメーカー-レヴィ第4周期彗星(118P)

    118P/Shoemaker-Levy 4

    初回帰のシューメーカー-レヴィ第4周期彗星は先月1月12日に近日点を通過し ました。 今回帰は近日点通過の頃にちょうど衝となり、条件は最良で、14.5等程度まで 明るくなることが予想されていました。 しかし、実際には昨年7〜9月には17→16等、10月には15等、11月には14→13等、 12月には12.5等、1月には13等と、予想をはるかに上回って明るくなりました。 12月には眼視観測もされました。 10月以降の観測から光度式を求めると、

    m1 = -6.0 + 5 log Δ + 60 log r
    と非現実的な値となり、急増光した様子が分かります。

    彗星は現在オリオン座の頭部にいて、夕方の南の空高く見えています。 位置的には分かりやすいですが、近日点を過ぎ、今月は13等から14等へと減光 していきます。 この後、彗星は6月に16〜17等で西に低くなるまで観測できます。

    * ウィルド第4周期彗星(116P)

    116P/Wild 4

    昨年1月から7月の長期に渡って12〜13等で観測されたウィルド第4周期彗星が、 再び明け方の空に見え始めてきます。 既に昨年8月31日に近日点を通過していますが、まだ13〜14等の明るさを保っ ていると思われます。 今月はまだ、月末でも日の出1時間半前の高度が12°と低く観測は困難ですが、 来月末には19°となります。

    今月はいて座の天の川にいるため、星雲星団との接近が多いです。 2月8日には散光星雲M8(5.8等、90′)の南1°、18日には球状星団M28(6.9等、 11′)の南1°、24日には球状星団M22(5.0等、24′)の南2°を通過します。 但し、2月中は高度が低く、見ることはかなり難しいでしょう。

    2月20日にはいて座λ星(2.8等)の南30′を通過します。 2月末から3月中旬は、ティーポットの取手の星々の1°ほど北を通過していき ます。

    4月中旬になると高度も20°を越えるようになりますが、南天に低いため、夏 に17等になる頃までしか観測できません。

    * シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)

    29P/Schwassmann-Wachmann 1

    シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星は現在遠日点付近にいます。 今シーズンは昨年11月から観測されていますが、ずっと全光度で13等程度でし た。 しかし、その姿は数′の大きさに拡散して淡く、中心にかすかに恒星状の核が あるという程度ですので、観測はかなり困難でしょう。 バーストを起こしていない時の明るさは、実質的に17等程度です。 バーストを起こすと、恒星状の核が12〜15等まで明るくなります。

    彗星は現在おとめ座頭部の南にいて、未明の南の空に見えています。 3月には衝となり、真夜中の南の空に見えます。 火星の南に約15°の辺りですが、付近には目印となる星がなく、写野に収める のは難しいかもしれません。 5°ほど離れて、ジェディキ周期彗星(P/1996 A1)もいます。

    * シューメーカー-ホルト第2周期彗星(121P)

    121P/Shoemaker-Holt 2

    1989年に発見されたシューメーカー-ホルト第2周期彗星は、今回が初回帰で す。 発見時の明るさと同じであれば12〜13等でしばらく見えるはずでしたが、実際 には1995年11月に18等と、予想よりも5等も暗く検出されました。 そして19等程度でいったん太陽に近づいて見えなくなりました。 ところが、近日点を通過し、再び明け方の空に見え始めた昨年10月には16等と、 近日点通過前よりも2〜3等ほど明るくなっているのが観測されました。 その後も彗星は徐々に増光し、現在は14〜15等で見えています。 発見時も近日点通過後であったことから、近日点通過後の方が明るくなるタイ プの彗星なのかもしれません。

    今月から来月はこじし座にいて、真夜中の天頂付近と条件良く観測できます。 明るさも14〜15等程度でしょう。 2月初めの頃には、昨年12月15日に青木昌勝氏が16.5等で発見した超新星 1996cbに約3°まで接近していました。

    * IRAS周期彗星(126P)

    126P/IRAS

    IRAS周期彗星は1983年に発見された周期彗星で、今回が初回帰です。 8月に13等で検出された時には日本からは見えない位置にいましたが、秋に12 等で見え始めて以来、

    m1 = 8.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
    という式に良く沿って順当に減光していく様子が観測されています。 2月初めには15等に達しています。

    彗星は夕方の空で北上を続けています。 2月中旬まではペガススの四辺形の中に、その後はアンドロメダ座を北東に移 動していきます。 日没後1時間半での高度は、2月は35→25°、3月は25→15°と、だんだん低く なっていきます。 来月末には観測できなくなります。

    2月15日にはアンドロメダ座α星(2.1等)の北西2°のところを通過します。 3月13日にはアンドロメダ座μ星(3.9等)に1°弱まで接近し、同時にM31からも 約4°のところに見えますが、彗星が16等と暗い上、この頃には月があります。 31日には夕方の空低く、ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)に1°まで接近します。 しかし、ヘール-ボップ彗星は0.3等、IRAS周期彗星は16.5等ですので、並 んでいる姿を写すことはできないでしょう。

    太陽と合になった後、8月に再び明け方の北東の空に姿を現しますが、その頃 には19等になっています。

    * ガン周期彗星(65P)

    65P/Gunn

    昨年7月24日に近日点を通過したガン周期彗星は、太陽に近すぎて観測できま せん。

    今回帰の条件は良く、昨年5〜7月に12等まで明るくなりました。 その後はゆっくりと減光してきて、9月には13.5等で観測されています。 しかし、その後はまったく観測されないまま、太陽と合になったようです。

    この彗星は軌道の離心率が小さく円軌道に近いので、6月にまた15等で明け方 の空、くじら座に観測できるようになります。

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    * その他の彗星について

    有名なエンケ周期彗星〔2P/Encke〕が5月23日の近日 点に向かってゆっくりと増光してきているはずです。 しかし、昨年7月から12月までは、ずっと19等台で一向に明るくなる素ぶりを 見せていません。 予報では年末に17等になっているはずですので、2等ほど暗いことになります。 今月はうお座にいますが、夕方の日没後1時間半での高度は、2月初めに25°、 中旬には15°となってしまい、既に観測は不可能でしょう。 今回帰の北半球からの観測条件は最悪で、近日点通過前は2月中旬に16等にな るまでしか観測できず、通過後も8月になって12.5等まで暗くなってから夕方 の南の空、さそり座に見えるようになってきます。 その後は11月末に19等になるまで観測できます。 一方南半球では条件は最良で、7月5日に彗星が地球に0.19AUまで接近するため、 6〜7月にはかなり明るく見られます。 近日点通過後の6月下旬に7等で見え始め、7月には夕空高く、7→10等と減光し ていく様子が条件良く観測できます。

    小惑星(2060)としても登録されている、周期50年のキロ ン彗星〔95P/Chiron〕は、スピカの東約10°の辺りで15〜16等で見えてい ます。 今月は明け方、来月は夜半後の南の空に高く見えています。 昨年2月に近日点を通過し、15等程度で観測されましたが、近日点距離が8.5AU と大きいため、ほとんど明るさは変わっていません。 今後数年間は同じように観測できます。

    ムルコス周期彗星〔124P/Mrkos〕は今回が初回帰で す。 既に1995年10月に19.5等で検出されていますが、1996年はずっと太陽に近く観 測できなかったため、その後の様子は分かりません。 既に太陽からは離れてきていますが、南天にいるため、日本からは観測できま せん。 一方南半球では、明け方の空に高く見えるようになっています。 今月はさそり座南部からぼうえんきょう座へと移動していきます。 近日点通過は昨年11月9日で、今月は16等程度でゆっくりと暗くなっていきま す。

    昨年7月2日に近日点を通過したコプフ周期彗星 〔22P/Kopff〕は、その頃に8等まで明るくなった後、8月に9等、9月に 10〜11等、10月に12等、11〜12月に13等、1月に14〜15等、2月初めに16等と順 当に暗くなっていきました。 1994年11月以降の今回帰の光度変化は、

    m1 = 5.3 + 5 log Δ + 21.0 log r
    で良く表されます。 今月はうお座とくじら座の境界付近で、16等から17等へと減光します。 2月上旬はワータネン周期彗星(46P)、中旬は土星の近くにいます。 夕方の南西の空ですが、日没の1時間半後の高度は、2月初めには25°、末には 10°にとなってしまい、既に観測は不可能となっています。 7月に再び明け方の空に現れる頃には、19〜20等になってしまいます。

    今月3日に近日点を通過するラッセル第4周期彗星 〔94P/Russell 4〕は、衝にも近く、最良の条件で見えています。 しかし、明るさは16等台と暗い小彗星です。 おとめ座の頭部、火星の北約10°の辺りにいて、未明の南の空に見えています。 3月には衝となります。 2月はおとめ座銀河団の中にいます。 2月21日には、銀河M49(8.3等、8.8′)の前面を通過します。

    昨年8月10日に、南天のちょうこくしつ座に13等で発見されたラッセル-ワトソン彗星〔C/1996 P2 ( Russell-Watson )〕 は、その後

    m1 = 5.6 + 5 log Δ + 12.0 log r
    に沿って徐々に減光し、2月初めには17等に達しています。 今月はくじら座で、夕方の南西の空にいますが、日没後1時間半の高度が、2月 初めに25°、末には10°となり、既に観測は不可能でしょう。 彗星は既に1年前の3月1日に近日点を通過していますが、近日点距離が 2.0AU と大きいので、急には暗くなりません。 太陽と合になった後、7月下旬に18等で、明け方の空で観測できるようになり ます。

    初回帰のパーカー-ハートレー周期彗星 〔119P/Parker-Hartley〕は、1995年の秋から冬にかけての衝の頃に16〜 17等で観測されました。 近日点通過は昨年6月24日でその頃は太陽に近く観測できませんでしたが、10 月以降は再び明け方の空に見えてきて、2月まで16〜17等で観測されています。 今月はふたご座の足元、γ星(1.9等)の北東約2°の辺りで、16〜17等程度でしょ う。 夕方の天頂付近で、条件良く観測できます。 この後は5月に18.5等で西に低くなる頃まで観測できるでしょう。

    1月10日に18.6等で発見された新彗星、NEAT彗星 〔C/1997 A1 ( NEAT )〕は、発見光度は18.6等でしたが、その後は若干明 るく、17等程度で観測されています。 近日点通過は6月20日ですが、その頃には太陽に近くて観測できません。 近日点通過前は5月まで、合の後は8月下旬から観測できますが、近日点距離が 3.2AUと大きいため、17等止まりで明るくなりません。 発見時はしし座で衝の位置にいましたが、2月はかに座、3月はふたご座とどん どん逆行していきます。 2月は夜半前、3月は夕方の天頂付近と、観測条件は良いです。 3月3日にはカストル(1.6等)にほんの数′まで接近します。

    1984年、1990年と見逃されたロストコメットのトリト ン周期彗星〔D/1978 C2 ( Tritton )〕は、やはり今回も見つからずに去っ ていくようです。 現在はろくぶんぎ座にいて、ほぼ衝となっていますが、既に近日点を通過して いるため、急激に暗くなっていきます。 今月は17等から18等で、3月末には20等にまでなってしまうでしょう。 衝付近の黄道上にいるにも関わらず再発見されなかったことから、実際にはもっ と暗い可能性もあります。

    コマス・ソラ周期彗星〔32P/Comas Sola〕は1995年 11月から昨年の3月にかけて、予想を上回って14〜15等まで明るくなりました。 その後は太陽に近くなって6月10日の近日点通過の頃は観測できませんでした が、合の後、1〜2月には17等と近日点通過前からの予報通りの明るさで観測さ れています。 今月はおとめ座の足元で、明け方の南の空に17〜18等で見えています。 今後は、5月に衝付近で、19〜20等になるまで観測できます。

    タイバー彗星〔C/1996 Q1 ( Tabur )〕は昨年9月 末に5等に達した後に停滞し、しばらく6等を保った後、10月20日には急減光し、 10月末には9〜10等にまで一気に暗くなって人々を驚かせました。 この彗星の近日点通過は11月3日でしたが、その前に彗星本体の活動が停止し てしまったようです。 11月にはかつて放出された物質だけの拡散した姿となりました。 12月になると残存物質も見えなくなり、CCDでもほとんど写らなくなってしま いました。 今月から来月はへび座(頭)にいて、明け方の南の空に見えます。 3月5日にはα星(2.7等)に数′まで接近します。 位置的な条件は良いのですが、観測はまず不可能でしょう。 予報光度はまったく当てになりません。 この彗星は、1988年に出現し、5〜6等級まで明るくなったリラー彗星(C/1988 A1) とほとんど同じ軌道の形をしています。 このことから、約3000年前の前回の回帰の際に分裂した2つの破片が、リラー 彗星とタイバー彗星として、約8年の間隔を開けて再び帰ってきたのだと考え られています。 タイバー彗星の9月の増光と10月の減光は、分裂彗星の子核が一時的に増光し て明るく見えるのと同じ現象だったのかもしれません。 ところで、この彗星の読み方については、発見者の名前に複雑な事情があった ためもあり、いろいろと混乱が見られました。 私の調査の過程と結論をC/1996 Q1 ( Tabur )の発音にまとめてありますので、御覧下さい。

    ゲーレルズ彗星〔C/1997 C1 ( Gehrels )〕は、2 月1日に17.9等で、月惑星研究所の Tom Gehrels 氏によって発見された新彗星 です。 発見位置はかに座で、ほぼ衝の位置でした。 計算された放物線軌道によると、彗星は現在木星軌道付近にいて、近日点通過 は1998年4月、近日点距離は2.2AUで、その頃には11等に達することになります。 但し、周期17年程度の周期彗星としての軌道も計算することができて、その場 合は、既に昨年2月に近日点を通過していて、今後は徐々に暗くなっていくこ とになります。 その後の観測によると、周期彗星である可能性が強いですが、ここでは放物線 軌道の場合の予報を示します。 彗星はかに座を逆行し、2月は真夜中、3月は夜半前の南の空高く、17等で見え ています。 小惑星1997 BA6と3〜4°まで接近しています。

    小林周期彗星〔P/1997 B1 ( Kobayashi )〕は、 群馬県大泉町の小林隆男氏によって、1月30日に18等で発見された周期26年の 新周期彗星です。 恒星状であったため、初めは小惑星として報告されましたが、その後コマと尾 が観測され、彗星として登録されました。 この彗星の発見は、アマチュアがCCDで彗星を発見した初めてのケースであり、 同時にアマチュアによる最も暗い彗星の発見でもあります。 また、日本人による周期彗星はこれで11個目です。 彗星は2〜3月はしし座頭部を南下します。 ほぼ衝の位置で、今月は真夜中、来月は夜半前の南の空高くに見えます。 明るさは17等で、ほとんど恒星状です。 近日点通過は3月2日ですが、17等止まりでしょう。 その後は急激に暗くなり、6月末には20等になってしまいます。

    小惑星(4015)としても登録されているウィルソン-ハリ ントン周期彗星〔107P/Wilson-Harrington〕は昨年12月6日に近日点を通 過しました。 1月には18.6等の恒星状と観測されていますが、これは予報よりも1.5等ほど暗 いものです。 今月はうお座のつけねからおひつじ座へ、来月はおひつじ座からおうし座へと 移動します。 4月初めにはヒアデス星団のすぐ北を通ります。 相変わらず夕方の南西の空にいますが、薄明終了時の高度は40°以上と充分な 高さになりました。 但し、彗星はどんどん暗くなります。 今月は17.5→18.5等で、4月には20等になってしまいます。 この彗星は近日点距離が1.00AUのため、9月中〜下旬に近日点を通過すれば地 球にかなり接近しますが、今回は17等止まりです。

    5月28日に近日点を通過するハートレー第1周期彗星 〔100P/Hartley 1〕は、昨年秋から観測できる位置にいるにも関わらずな かなか確認されませんでしたが、1月にようやく観測されました。 予報位置には良く一致していましたが、光度は19等と、予想よりも2.5等ほど 暗かったようです。 今回帰では近日点通過の頃にほぼ衝となり条件が良いのですが、4月から5月に かけて、16〜17等止まりのようです。 今月はうしかい座のアークトゥルスの西に約5°ほどのところにいます。 夜半前の南の空高く、条件良く見えています。 明るさは18等前後で、だんだん明るくなってきます。

    1996年1月に17等で発見された新周期彗星、ジェディ キ周期彗星〔P/1996 A1 ( Jedicke )〕は、6月まで16〜17等で観測されま した。 その後太陽と合になっていましたが、再び明け方の空に現れてきました。 12月〜2月に18等と、予想通りの明るさでした。 今月はおとめ座頭部の南、火星の南に約15°の辺りにいて、未明の南の空に見 えます。 来月は衝となります。 約5°離れて、シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)もいます。 今後は、7月に19等で夕空に低くなるまで観測できるでしょう。

    1992年1月9日に17等で発見された小惑星フォーラス 〔(5145) Pholus〕は、近日点距離が8.7AUで周期が約90年という巨大な楕 円軌道上をまわっていました。 この軌道は、長らく小惑星と思われていたキロン彗星(95P)と似ているため、 もしかしたら彗星なのかもしれません。 但し、その後の観測ではコマは検出されていません。 既に近日点を通過してから5年以上過ぎていますが、近日点距離が大きいため、 まだ観測できます。 1月には17.6等で観測されています。 今月もかみのけ座で、夜半後の南の空に高く、天頂付近に見えています。 太陽から12AUと土星軌道よりも遠くにいるため、位置や光度はほとんど変化し ません。

    1996年1月に近日点を通過し、11等にまで明るくなったチュ リュモフ-ゲラシメンコ周期彗星〔67P/Churyumov-Gerasimenko〕は、6月 に14.5等まで減光した後、太陽と合となって観測できませんでした。 12月以降、再び明け方の空に18等で見えて来ているはずですが、どうも写らな いようです。 実際にはもっと暗いのでしょう。 この彗星は近日点通過後に少し明るくなり、その後もゆっくりと減光しました。 近日点前の光度変化から考えると、既に20等以下になってしまっているはずで す。 彗星はおとめ座の胴部にいて、2月は明け方、3月は夜半後の南の空に見えてい ます。

    1994年5月に発見され、5〜6月に9〜10等で観測された 高見沢彗星〔C/1994 J2 ( Takamizawa )〕は、その後もかなりの長期間に 渡って観測が続いています。 1995年秋にはまだ15等の明るさを保ち、その後1996年の初めには16.5等で観測 されました。 12月から1月にかけてもまだ18等で観測されています。 4月に西に低くなるまで、19等程度で観測できるでしょう。 現在彗星はオリオン座の足元にいて、2月は夕方の南の空、3月は夕方の南西の 空に見えます。 2月中はリゲル(0.1等)の北東約2°の辺りです。

    11月19日に近日点を通過するラッセル第3周期彗星 〔91P/Russell 3〕は、11月から12月にかけては20〜21等と大変暗かった のですが、今月は19等になってきます。 現在彗星はコップ座にいて、未明の南の空に見えます。 今回帰の条件は最悪で、ちょうど近日点の頃には太陽と合になって見えません。 衝となる3月から4月がチャンスですが、18等までしか明るくなりません。

    初回帰のシューメーカー-レヴィ第3周期彗星 〔129P/Shoemaker-Levy 3〕は、10月にほぼ予報どおりの19等で検出され ました。 近日点通過は1年も先の1998年3月4日ですが、離心率が0.25と円に近く、既に CCDの範囲内の明るさになっています。 12月まで19等程度で観測されました。 2月はうお座からおひつじ座に移動し、夕方の西の空に見えています。 2月2日には銀河M74(9.1等、10′)の南約40′のところを通過します。 3月はおひつじ座で、西に低くなって観測できなくなるでしょう。 その後は8月にまた18〜19等で明け方に見え始めます。 この彗星は1999年までしばらく観測可能ですが、近日点通過の頃でも17等止ま りの暗い彗星です。

    10月31日に近日点を通過するジョンソン周期彗星 〔48P/Johnson〕は、昨年3月から5月に21等と大変暗く観測されたきり、 その後の観測がありません。 ここしばらく太陽に近く見えませんでしたが、明け方の空にまた現れて来ます。 2月はへび座(尾)で、日の出1時間半前の高度は20→25°、3月はたて座で、高 度は25→30°となります。 2月中はいて座の星雲星団の多い地帯を通過します。 明るさは19等程度でしょう。 7月の衝の頃には16〜17等に達します。

    1月31日に19.4等で発見された小惑星 1997 BA6 は、その後の観測から計算された軌道要素により、長周期彗星のような放物線 軌道上を動いていることが分かりました。 これは昨年8月に発見された小惑星 1996 PW に続いて、2つ目のケースとなり ます。 現在は太陽から9AUと土星軌道付近にいて、19〜20等と大変暗いのですが、近 日点通過の1999年12月には3.5AUまで太陽に近づき、15〜16等まで明るくなる と思われます。 その頃までに、コマや尾が観測される可能性もあります。 但し、近日点の頃は天の南極に近く、日本からは見えません。 今月はかに座にいて、夜半前の南の空に高く見えています。3〜4°離れて、ゲー レルズ彗星(C/1997 C1)も近くにいます。

    昨年8月9日に18等で発見された小惑星 1996 PWは、 その後の観測から計算された軌道要素によると、近日点距離2.5AU、周期3000 年という、長周期彗星のような放物線軌道上を動いていることが分かりました。 しかし、その後も17等の恒星状で、まったく彗星らしい兆候は見つかりません でした。 既に昨年8月に近日点を通過しており、現在は19〜20等と大変暗いはずです。 今月はくじら座ですが、既に西空に低くなってしまいました。 日没後1時間半の高度は、2月初めは20°ですが、月末には5°となり、もう観 測は不可能でしょう。 再び明け方の空に現れてくるのは7月ですが、その頃には20〜21等になってし まっています。 今後は太陽系を去り、二度と観測されることはないでしょう。

    1998年9月に近日点を通過するハウエル周期彗星 〔88P/Howell〕は、今回帰はまだ観測されていませんが、現在衝の位置で 20等程度となっているはずで、大望遠鏡で確認されるかもしれません。 2月はしし座、3月はかに座にいて、真夜中の南の空高くに見えます。 この彗星は、近日点の頃には11等にまで明るくなるでしょう。

    近日点距離が0.12AUと極端に小さいことで有名なマック ホルツ第1周期彗星〔96P/Machholz 1〕は、既に昨年10月に近日点を通過 しているはずですが、今回帰はまだ観測されていません。 今回帰は日本からの条件は最悪で、まったく見ることができませんでした。 南半球では近日点通過前の9月に10等程度で見られるチャンスがありましたが、 ついに観測されませんでした。 近日点通過以降はずっと太陽に近い状態が続き、その間に彗星は急激に減光し てしまっているはずです。 現在はいて座にあり、日の出1時間半前の高度は、2月末で13°、3月末で 23°と、来月にはようやく日本から明け方の空低く見えてきます。 但し、明るさは21等と大変暗く、見つからない可能性が高いです。 http://cfa-www.harvard.edu/cfa/ps/icq/CometMags.html によると、昨年10月13日、14日に、人工衛星SOHOのコロナグラフによって 4.5等の明るさで観測されたようですが、地上からは観測されることなく去っ ていくことになるでしょう。

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    * 位置推算表

    * ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)

    m1 = -0.3 + 5 log Δ + 7.5 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  19 18.50   11 12.4   1.492   2.200    34    2.7
    1997- 2- 1  19 40.49   15 29.6   1.369   2.006    37    2.2
    1997- 2-11  20  7.78   20 50.5   1.253   1.809    41    1.7
    1997- 2-21  20 43.54   27 22.0   1.145   1.621    44    1.2
    1997- 3- 3  21 33.32   34 48.3   1.051   1.461    45    0.7
    1997- 3-13  22 44.67   41 51.0   0.976   1.352    46    0.3
    1997- 3-23   0 19.00   45 42.2   0.929   1.315    44    0.1
    1997- 4- 2   1 56.57   44 10.1   0.914   1.359    42    0.1
    

    * ウィルド第2周期彗星(81P)

    m1 = 3.5 + 5 log Δ + 25.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   8  6.56   18 26.6   1.883   0.899   177   10.1
    1997- 2- 1   7 58.21   19 21.5   1.834   0.864   165    9.8
    1997- 2-11   7 51.09   20 15.5   1.789   0.850   153    9.5
    1997- 2-21   7 47.03   21  2.0   1.746   0.855   142    9.2
    1997- 3- 3   7 47.20   21 36.7   1.708   0.875   132    9.0
    1997- 3-13   7 52.13   21 56.5   1.674   0.907   123    8.9
    1997- 3-23   8  1.78   21 59.2   1.644   0.946   115    8.8
    1997- 4- 2   8 15.63   21 43.3   1.620   0.992   108    8.7
    

    * エヴァンス-ドリンクウォーター彗星(C/1996 J1)

    m1 = 6.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  20 32.21  -11  8.0   1.342   2.303     9    9.6
    1997- 2- 1  21  5.96   -7  7.3   1.387   2.346    10    9.8
    1997- 2-11  21 37.81   -3  3.1   1.446   2.402    11   10.0
    1997- 2-21  22  7.80    0 57.5   1.516   2.470    11   10.3
    1997- 3- 3  22 36.06    4 49.3   1.595   2.548    12   10.6
    1997- 3-13  23  2.71    8 29.1   1.682   2.631    13   10.9
    1997- 3-23  23 27.88   11 54.9   1.774   2.718    14   11.2
    1997- 4- 2  23 51.68   15  5.7   1.871   2.806    16   11.5
    

    * ワータネン周期彗星(46P)

    m1 = 8.5 + 5 log Δ + 27.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  23 35.94  -10 34.4   1.260   1.671    48   12.3
    1997- 2- 1   0  3.94   -6 25.5   1.196   1.638    46   11.7
    1997- 2-11   0 33.96   -1 53.7   1.143   1.604    44   11.1
    1997- 2-21   1  6.20    2 57.2   1.101   1.570    44   10.6
    1997- 3- 3   1 40.90    8  0.2   1.074   1.541    43   10.3
    1997- 3-13   2 18.35   13  4.6   1.064   1.520    44   10.1
    1997- 3-23   2 58.74   17 56.0   1.070   1.511    44   10.2
    1997- 4- 2   3 42.03   22 17.4   1.094   1.516    46   10.5
    

    * ボーティン周期彗星(85P)

    m1 = 6.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  21 21.69  -17 52.4   1.633   2.561    15   12.8
    1997- 2- 1  21 49.12  -15 21.5   1.547   2.496    12   12.3
    1997- 2-11  22 17.78  -12 27.6   1.465   2.429     9   11.7
    1997- 2-21  22 47.68   -9 10.9   1.389   2.363     7   11.2
    1997- 3- 3  23 18.88   -5 32.7   1.320   2.302     5   10.7
    1997- 3-13  23 51.48   -1 36.1   1.260   2.248     4   10.3
    1997- 3-23   0 25.52    2 33.5   1.213   2.204     4    9.9
    1997- 4- 2   1  1.08    6 48.8   1.179   2.173     4    9.6
    

    * シューメーカー-レヴィ第4周期彗星(118P)

    m1 = -6.0 + 5 log Δ + 60.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   5 15.21   11 24.5   2.023   1.199   135   12.7
    1997- 2- 1   5 18.20   12 45.7   2.027   1.278   126   12.9
    1997- 2-11   5 24.48   14  7.8   2.035   1.369   118   13.2
    1997- 2-21   5 33.79   15 26.3   2.045   1.471   110   13.5
    1997- 3- 3   5 45.70   16 37.8   2.058   1.581   103   13.8
    1997- 3-13   5 59.81   17 39.8   2.074   1.697    97   14.2
    1997- 3-23   6 15.73   18 30.4   2.093   1.818    91   14.5
    1997- 4- 2   6 33.04   19  8.2   2.114   1.943    85   15.0
    

    * ウィルド第4周期彗星(116P)

    m1 = 1.4 + 5 log Δ + 27.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  17 30.30  -25 18.3   2.267   2.948    38   13.3
    1997- 2- 1  17 51.30  -25 38.2   2.301   2.903    44   13.5
    1997- 2-11  18 11.37  -25 48.5   2.337   2.849    49   13.6
    1997- 2-21  18 30.34  -25 50.7   2.375   2.788    55   13.8
    1997- 3- 3  18 48.06  -25 46.4   2.413   2.719    61   13.9
    1997- 3-13  19  4.35  -25 37.9   2.452   2.644    68   14.0
    1997- 3-23  19 19.05  -25 27.0   2.491   2.562    74   14.1
    1997- 4- 2  19 31.99  -25 15.9   2.532   2.476    81   14.3
    

    * シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)

    m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  12 13.21   -9 24.2   6.278   5.798   115   13.8
    1997- 2- 1  12 12.00   -9 33.4   6.278   5.657   125   13.7
    1997- 2-11  12  9.82   -9 35.6   6.278   5.534   135   13.7
    1997- 2-21  12  6.78   -9 30.7   6.278   5.432   146   13.7
    1997- 3- 3  12  3.07   -9 19.3   6.278   5.356   156   13.6
    1997- 3-13  11 58.88   -9  2.1   6.278   5.308   166   13.6
    1997- 3-23  11 54.51   -8 40.6   6.278   5.290   171   13.6
    1997- 4- 2  11 50.22   -8 16.3   6.278   5.303   165   13.6
    

    * シューメーカー-ホルト第2周期彗星(121P)

    m1 = 6.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  10 54.55   26 28.1   2.823   1.972   143   14.7
    1997- 2- 1  10 51.10   28  9.3   2.843   1.936   151   14.7
    1997- 2-11  10 45.65   29 45.4   2.864   1.925   157   14.8
    1997- 2-21  10 38.94   31  7.1   2.885   1.941   158   14.8
    1997- 3- 3  10 31.91   32  7.7   2.908   1.983   154   14.9
    1997- 3-13  10 25.51   32 43.3   2.931   2.051   146   15.1
    1997- 3-23  10 20.60   32 53.4   2.955   2.142   137   15.2
    1997- 4- 2  10 17.70   32 40.5   2.980   2.251   128   15.4
    

    * IRAS周期彗星(126P)

    m1 = 8.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  23 18.16   22 24.4   1.930   2.204    61   14.5
    1997- 2- 1  23 35.72   25 54.7   1.982   2.328    57   14.8
    1997- 2-11  23 54.23   29 18.3   2.036   2.448    54   15.1
    1997- 2-21   0 13.70   32 35.3   2.094   2.565    51   15.4
    1997- 3- 3   0 34.17   35 45.4   2.155   2.679    48   15.6
    1997- 3-13   0 55.72   38 47.9   2.217   2.789    45   15.9
    1997- 3-23   1 18.41   41 41.9   2.281   2.897    43   16.2
    1997- 4- 2   1 42.29   44 26.0   2.347   3.001    41   16.4
    

    * ガン周期彗星(65P)

    m1 = 7.7 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  21  4.24  -24  4.2   2.693   3.649    11   14.8
    1997- 2- 1  21 23.10  -22 49.4   2.717   3.689     8   14.9
    1997- 2-11  21 41.48  -21 30.5   2.741   3.717     7   14.9
    1997- 2-21  21 59.32  -20  8.7   2.766   3.733    10   15.0
    1997- 3- 3  22 16.61  -18 45.1   2.792   3.737    15   15.0
    1997- 3-13  22 33.33  -17 21.0   2.819   3.729    20   15.1
    1997- 3-23  22 49.45  -15 57.6   2.845   3.708    25   15.1
    1997- 4- 2  23  4.95  -14 35.9   2.873   3.676    31   15.1
    

    * エンケ周期彗星(2P)

    m1 = 11.0 + 5 log Δ + 12.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  23 23.63    2 56.3   2.046   2.516    51   16.7
    1997- 2- 1  23 35.51    4  5.9   1.938   2.519    44   16.5
    1997- 2-11  23 48.98    5 27.9   1.824   2.502    37   16.1
    1997- 2-21   0  4.07    7  1.8   1.704   2.463    31   15.7
    1997- 3- 3   0 20.92    8 47.5   1.578   2.403    26   15.3
    1997- 3-13   0 39.82   10 45.2   1.445   2.321    21   14.7
    1997- 3-23   1  1.19   12 54.7   1.303   2.218    17   14.1
    1997- 4- 2   1 25.75   15 15.7   1.152   2.093    14   13.3
    

    * キロン周期彗星(95P)

    m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  13 57.02  -12 32.1   8.546   8.481    90   15.6
    1997- 2- 1  13 58.45  -12 36.9   8.551   8.321   100   15.6
    1997- 2-11  13 59.14  -12 37.5   8.557   8.165   110   15.6
    1997- 2-21  13 59.06  -12 33.9   8.562   8.020   120   15.5
    1997- 3- 3  13 58.27  -12 26.2   8.568   7.889   130   15.5
    1997- 3-13  13 56.80  -12 14.6   8.574   7.778   141   15.5
    1997- 3-23  13 54.77  -11 59.8   8.580   7.691   151   15.4
    1997- 4- 2  13 52.29  -11 42.4   8.586   7.630   162   15.4
    

    * ムルコス周期彗星(124P)

    m1 = 12.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  16 48.16  -40 36.1   1.613   2.079    48   15.7
    1997- 2- 1  17 21.53  -43 24.4   1.664   2.068    52   15.8
    1997- 2-11  17 55.27  -45 44.5   1.718   2.056    56   15.9
    1997- 2-21  18 28.79  -47 38.1   1.775   2.043    60   16.0
    1997- 3- 3  19  1.47  -49  8.5   1.835   2.028    64   16.2
    1997- 3-13  19 32.70  -50 20.6   1.895   2.010    68   16.3
    1997- 3-23  20  1.91  -51 19.8   1.958   1.990    73   16.4
    1997- 4- 2  20 28.67  -52 12.0   2.021   1.966    78   16.5
    

    * コプフ周期彗星(22P)

    m1 = 5.3 + 5 log Δ + 21.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  23 48.80   -5 21.9   2.449   2.906    53   15.8
    1997- 2- 1   0  5.06   -3 32.1   2.509   3.065    47   16.1
    1997- 2-11   0 21.11   -1 44.1   2.569   3.217    41   16.4
    1997- 2-21   0 36.94    0  1.3   2.629   3.361    36   16.7
    1997- 3- 3   0 52.57    1 43.5   2.688   3.495    30   17.0
    1997- 3-13   1  8.00    3 22.0   2.747   3.618    24   17.3
    1997- 3-23   1 23.21    4 56.1   2.805   3.729    18   17.6
    1997- 4- 2   1 38.20    6 25.6   2.863   3.827    13   17.8
    

    * ラッセル第4周期彗星(94P)

    m1 = 10.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  12 23.70    6 58.2   2.231   1.581   119   16.7
    1997- 2- 1  12 28.67    7  2.5   2.229   1.485   127   16.6
    1997- 2-11  12 30.79    7 22.4   2.230   1.402   137   16.5
    1997- 2-21  12 29.98    7 55.1   2.233   1.336   147   16.4
    1997- 3- 3  12 26.46    8 35.6   2.237   1.290   157   16.3
    1997- 3-13  12 20.77    9 16.9   2.244   1.266   166   16.3
    1997- 3-23  12 13.93    9 50.6   2.254   1.267   169   16.3
    1997- 4- 2  12  7.10   10  9.5   2.265   1.292   162   16.4
    

    * ラッセル-ワトソン彗星(C/1996 P2)

    m1 = 5.6 + 5 log Δ + 12.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   1 17.31  -21  0.2   4.143   4.381    69   16.2
    1997- 2- 1   1 24.53  -19 18.3   4.229   4.588    62   16.4
    1997- 2-11   1 32.33  -17 40.5   4.314   4.787    56   16.6
    1997- 2-21   1 40.58  -16  7.7   4.400   4.977    49   16.8
    1997- 3- 3   1 49.16  -14 40.2   4.485   5.155    43   17.0
    1997- 3-13   1 57.99  -13 18.4   4.571   5.320    37   17.1
    1997- 3-23   2  6.97  -12  2.8   4.656   5.470    32   17.3
    1997- 4- 2   2 16.02  -10 53.4   4.741   5.605    27   17.5
    

    * パーカー-ハートレー周期彗星(119P)

    m1 = 2.0 + 5 log Δ + 25.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   6 49.62   17 52.7   3.238   2.300   159   16.6
    1997- 2- 1   6 44.35   17 57.5   3.256   2.378   148   16.7
    1997- 2-11   6 40.98   18  3.0   3.274   2.480   137   16.8
    1997- 2-21   6 39.75   18  8.5   3.292   2.602   126   17.0
    1997- 3- 3   6 40.70   18 13.4   3.311   2.740   117   17.2
    1997- 3-13   6 43.72   18 16.9   3.331   2.889   107   17.4
    1997- 3-23   6 48.65   18 18.2   3.351   3.046    99   17.5
    1997- 4- 2   6 55.22   18 16.5   3.372   3.206    90   17.7
    

    * NEAT彗星(C/1997 A1)

    m1 = 9.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   9 15.38   20 21.6   3.464   2.500   166   16.9
    1997- 2- 1   8 51.06   23 50.0   3.426   2.446   173   16.8
    1997- 2-11   8 25.04   27  2.2   3.390   2.453   158   16.8
    1997- 2-21   7 59.38   29 43.3   3.357   2.517   142   16.8
    1997- 3- 3   7 35.97   31 47.9   3.325   2.629   127   16.8
    1997- 3-13   7 16.11   33 19.3   3.296   2.776   113   16.9
    1997- 3-23   7  0.34   34 25.0   3.270   2.946   100   17.0
    1997- 4- 2   6 48.53   35 13.5   3.246   3.126    87   17.1
    

    * トリトン周期彗星(D/1978 C2)

    m1 = 13.0 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  10 44.38    2 47.3   1.665   0.785   140   16.9
    1997- 2- 1  10 37.54    1 56.0   1.719   0.788   151   17.2
    1997- 2-11  10 28.09    1 33.9   1.776   0.809   162   17.5
    1997- 2-21  10 17.97    1 35.3   1.835   0.852   170   17.9
    1997- 3- 3  10  9.03    1 51.3   1.896   0.917   167   18.4
    1997- 3-13  10  2.60    2 12.6   1.959   1.004   157   18.9
    1997- 3-23   9 59.35    2 31.3   2.024   1.111   147   19.4
    1997- 4- 2   9 59.31    2 42.6   2.089   1.237   137   19.9
    

    * コマス・ソラ周期彗星(32P)

    m1 = 5.3 + 5 log Δ + 22.5 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  14 15.25   -2 13.6   2.718   2.538    89   17.1
    1997- 2- 1  14 21.25   -2 31.4   2.775   2.458    98   17.2
    1997- 2-11  14 25.01   -2 37.6   2.832   2.379   107   17.4
    1997- 2-21  14 26.36   -2 33.1   2.890   2.306   116   17.5
    1997- 3- 3  14 25.22   -2 19.3   2.947   2.244   126   17.6
    1997- 3-13  14 21.64   -1 58.2   3.004   2.196   137   17.8
    1997- 3-23  14 15.90   -1 32.8   3.062   2.169   148   17.9
    1997- 4- 2  14  8.49   -1  6.7   3.119   2.165   158   18.1
    

    * タイバー彗星(C/1996 Q1)

    m1 = 11.2 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  16 16.80    9 46.9   1.615   1.739    66   16.6
    1997- 2- 1  16 14.67    8 39.2   1.747   1.726    74   17.2
    1997- 2-11  16  9.43    7 46.8   1.880   1.696    84   17.8
    1997- 2-21  16  0.53    7  5.7   2.011   1.659    95   18.4
    1997- 3- 3  15 47.55    6 31.3   2.142   1.623   107   18.9
    1997- 3-13  15 30.37    5 59.0   2.270   1.597   120   19.3
    1997- 3-23  15  9.47    5 23.4   2.398   1.592   134   19.8
    1997- 4- 2  14 46.10    4 40.4   2.524   1.618   148   20.3
    

    * ゲーレルズ彗星(C/1997 C1)

    m1 = 7.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   9 17.09   11 53.4   5.192   4.240   163   17.8
    1997- 2- 1   9 11.77   12 16.6   5.110   4.129   174   17.7
    1997- 2-11   9  6.07   12 42.7   5.029   4.050   171   17.6
    1997- 2-21   9  0.42   13  9.9   4.947   4.001   160   17.5
    1997- 3- 3   8 55.23   13 36.2   4.865   3.983   149   17.4
    1997- 3-13   8 50.88   14  0.1   4.783   3.991   138   17.3
    1997- 3-23   8 47.70   14 20.1   4.700   4.022   127   17.2
    1997- 4- 2   8 45.87   14 35.3   4.618   4.070   117   17.2
    

    * 小林周期彗星(P/1997 B1)

    m1 = 14.2 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  10  3.84   17 33.1   2.100   1.168   154   17.8
    1997- 2- 1   9 59.72   16 20.2   2.082   1.113   165   17.6
    1997- 2-11   9 53.80   15  3.1   2.069   1.083   176   17.5
    1997- 2-21   9 47.40   13 41.3   2.061   1.077   171   17.5
    1997- 3- 3   9 41.89   12 15.5   2.058   1.095   161   17.5
    1997- 3-13   9 38.41   10 47.3   2.061   1.136   150   17.6
    1997- 3-23   9 37.74    9 17.9   2.069   1.197   140   17.7
    1997- 4- 2   9 40.06    7 48.0   2.082   1.276   132   17.9
    

    * ウィルソン-ハリントン周期彗星(107P)

    m1 = 16.5 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   0 18.13    3 43.0   1.176   1.216    63   17.3
    1997- 2- 1   1  0.94    7 52.6   1.246   1.288    64   17.5
    1997- 2-11   1 41.44   11 31.2   1.322   1.383    65   17.8
    1997- 2-21   2 19.51   14 34.8   1.401   1.495    65   18.1
    1997- 3- 3   2 55.19   17  3.6   1.484   1.624    63   18.4
    1997- 3-13   3 28.64   19  0.3   1.567   1.764    62   18.7
    1997- 3-23   4  0.05   20 28.5   1.651   1.913    59   19.0
    1997- 4- 2   4 29.58   21 31.8   1.735   2.069    56   19.3
    

    * ハートレー第1周期彗星(100P)

    m1 = 11.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  13 35.90   20 35.3   2.101   1.603   106   19.0
    1997- 2- 1  13 45.79   20 14.2   2.062   1.474   112   18.6
    1997- 2-11  13 53.04   19 59.5   2.026   1.351   119   18.3
    1997- 2-21  13 57.05   19 47.0   1.992   1.238   126   17.9
    1997- 3- 3  13 57.28   19 30.6   1.960   1.136   134   17.6
    1997- 3-13  13 53.24   19  0.9   1.931   1.048   142   17.3
    1997- 3-23  13 44.92   18  5.6   1.904   0.976   149   17.0
    1997- 4- 2  13 32.96   16 32.6   1.881   0.925   155   16.8
    

    * ジェディキ周期彗星(P/1996 A1)

    m1 = 4.2 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  12 26.45  -10 18.4   4.947   4.497   111   17.9
    1997- 2- 1  12 26.14  -10 27.5   4.975   4.385   121   17.9
    1997- 2-11  12 24.57  -10 27.5   5.004   4.288   132   17.9
    1997- 2-21  12 21.87  -10 18.4   5.033   4.211   142   17.8
    1997- 3- 3  12 18.24  -10  0.6   5.062   4.157   153   17.9
    1997- 3-13  12 13.95   -9 35.3   5.091   4.130   163   17.9
    1997- 3-23  12  9.35   -9  4.4   5.121   4.132   171   17.9
    1997- 4- 2  12  4.80   -8 30.1   5.150   4.165   169   18.0
    

    * 小惑星フォーラス(5145)

    m1 = 7.5 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  13 22.57   17  5.2  11.886  11.542   108   18.2
    1997- 2- 1  13 22.76   17 27.2  11.912  11.427   117   18.2
    1997- 2-11  13 22.38   17 51.2  11.938  11.326   126   18.2
    1997- 2-21  13 21.48   18 16.1  11.963  11.244   134   18.1
    1997- 3- 3  13 20.10   18 40.9  11.989  11.184   142   18.1
    1997- 3-13  13 18.31   19  4.6  12.015  11.148   149   18.1
    1997- 3-23  13 16.22   19 26.0  12.041  11.139   153   18.1
    1997- 4- 2  13 13.94   19 44.3  12.067  11.158   154   18.1
    

    * チュリュモフ-ゲラシメンコ周期彗星(67P)

    m1 = 9.3 + 5 log Δ + 11.5 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  13 53.80   -6 41.3   3.572   3.379    93   18.3
    1997- 2- 1  13 55.75   -6 46.0   3.629   3.280   102   18.3
    1997- 2-11  13 55.84   -6 40.5   3.684   3.185   112   18.3
    1997- 2-21  13 53.99   -6 25.1   3.739   3.100   123   18.3
    1997- 3- 3  13 50.27   -6  0.5   3.792   3.031   134   18.4
    1997- 3-13  13 44.84   -5 28.2   3.845   2.982   145   18.4
    1997- 3-23  13 38.04   -4 50.4   3.897   2.958   157   18.4
    1997- 4- 2  13 30.36   -4 10.0   3.948   2.963   168   18.5
    

    * 高見沢彗星(C/1994 J2)

    m1 = 4.2 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   5 27.31   -7 49.5   8.990   8.327   129   18.3
    1997- 2- 1   5 23.21   -7 16.7   9.062   8.509   121   18.4
    1997- 2-11   5 19.91   -6 40.8   9.134   8.710   112   18.5
    1997- 2-21   5 17.47   -6  3.2   9.205   8.924   103   18.6
    1997- 3- 3   5 15.86   -5 24.9   9.276   9.147    94   18.7
    1997- 3-13   5 15.07   -4 47.1   9.347   9.373    85   18.8
    1997- 3-23   5 15.02   -4 10.6   9.418   9.598    76   18.9
    1997- 4- 2   5 15.65   -3 36.1   9.488   9.817    68   18.9
    

    * ラッセル第3彗星(91P)

    m1 = 7.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  11 49.42  -17 32.0   3.090   2.530   115   19.3
    1997- 2- 1  11 49.38  -18 22.8   3.059   2.386   125   19.1
    1997- 2-11  11 47.30  -18 57.3   3.029   2.256   134   18.9
    1997- 2-21  11 43.26  -19 12.1   2.999   2.145   143   18.7
    1997- 3- 3  11 37.60  -19  4.8   2.969   2.057   152   18.5
    1997- 3-13  11 30.87  -18 34.6   2.939   1.992   158   18.4
    1997- 3-23  11 23.89  -17 43.2   2.911   1.954   159   18.2
    1997- 4- 2  11 17.48  -16 35.4   2.882   1.943   155   18.1
    

    * シューメーカー-レヴィ第3周期彗星(129P)

    m1 = 11.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   1 28.30   14 38.3   3.406   3.368    83   19.0
    1997- 2- 1   1 36.03   15  7.7   3.383   3.491    75   19.0
    1997- 2-11   1 45.03   15 44.5   3.361   3.608    67   19.1
    1997- 2-21   1 55.17   16 27.3   3.339   3.718    60   19.1
    1997- 3- 3   2  6.29   17 14.8   3.316   3.818    52   19.1
    1997- 3-13   2 18.31   18  5.6   3.294   3.907    45   19.1
    1997- 3-23   2 31.10   18 58.5   3.273   3.984    39   19.2
    1997- 4- 2   2 44.59   19 52.2   3.251   4.048    32   19.2
    

    * ジョンソン周期彗星(48P)

    m1 = 10.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  17 23.12  -14 38.2   2.935   3.594    41   19.8
    1997- 2- 1  17 38.77  -14 53.1   2.900   3.466    47   19.6
    1997- 2-11  17 54.19  -15  1.4   2.866   3.329    54   19.5
    1997- 2-21  18  9.23  -15  3.4   2.832   3.184    60   19.3
    1997- 3- 3  18 23.78  -14 60.0   2.798   3.034    66   19.1
    1997- 3-13  18 37.68  -14 52.0   2.765   2.878    73   18.9
    1997- 3-23  18 50.77  -14 40.8   2.733   2.721    80   18.7
    1997- 4- 2  19  2.89  -14 27.8   2.701   2.562    86   18.5
    

    * 小惑星 1997 BA6

    m1 = 10.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   9 27.72   12 55.8   9.123   8.184   161   19.4
    1997- 2- 1   9 23.03   12 56.3   9.060   8.082   172   19.3
    1997- 2-11   9 18.15   12 57.4   8.996   8.013   174   19.3
    1997- 2-21   9 13.28   12 58.4   8.932   7.977   164   19.3
    1997- 3- 3   9  8.63   12 58.7   8.869   7.973   153   19.2
    1997- 3-13   9  4.40   12 57.6   8.805   7.999   142   19.2
    1997- 3-23   9  0.73   12 54.6   8.741   8.050   131   19.2
    1997- 4- 2   8 57.75   12 49.4   8.677   8.122   120   19.2
    

    * 小惑星 1996 PW

    m1 = 14.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   0 19.61  -19 54.1   3.091   3.520    56   19.2
    1997- 2- 1   0 34.03  -18 27.5   3.150   3.675    51   19.3
    1997- 2-11   0 48.53  -17  1.0   3.212   3.823    45   19.4
    1997- 2-21   1  3.03  -15 36.2   3.275   3.963    40   19.6
    1997- 3- 3   1 17.47  -14 14.1   3.339   4.095    35   19.7
    1997- 3-13   1 31.84  -12 55.7   3.405   4.217    31   19.8
    1997- 3-23   1 46.07  -11 42.1   3.473   4.329    27   19.9
    1997- 4- 2   2  0.13  -10 34.0   3.541   4.429    24   20.0
    

    * ハウエル周期彗星(88P)

    m1 = 8.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22   9 54.80   18 35.3   4.307   3.384   156   20.2
    1997- 2- 1   9 47.72   19 17.7   4.277   3.308   168   20.1
    1997- 2-11   9 39.86   19 59.6   4.247   3.264   174   20.0
    1997- 2-21   9 31.79   20 37.6   4.216   3.252   165   19.9
    1997- 3- 3   9 24.11   21  8.9   4.184   3.272   153   19.9
    1997- 3-13   9 17.39   21 31.8   4.151   3.320   142   19.9
    1997- 3-23   9 12.07   21 45.3   4.117   3.392   131   19.9
    1997- 4- 2   9  8.43   21 49.7   4.083   3.483   120   19.9
    

    * マックホルツ第1周期彗星(96P)

    m1 = 13.0 + 5 log Δ + 12.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1  
    1997- 1-22  18 43.78  -17 46.2   2.235   3.090    24   19.6
    1997- 2- 1  18 56.30  -17 58.8   2.391   3.169    31   20.0
    1997- 2-11  19  7.39  -18  7.4   2.542   3.223    39   20.4
    1997- 2-21  19 17.01  -18 14.2   2.689   3.254    47   20.7
    1997- 3- 3  19 25.08  -18 20.7   2.832   3.263    56   21.0
    1997- 3-13  19 31.49  -18 28.8   2.972   3.253    64   21.2
    1997- 3-23  19 36.06  -18 40.2   3.108   3.228    74   21.5
    1997- 4- 2  19 38.60  -18 56.2   3.242   3.192    83   21.7
    

    ---------------------------------------------------------------------

    * 星図 (PostScript)

    この星図は StellaNavigator Ver.2.0 for Windows (アストロアーツ編著 / アスキー出版局刊) によって作成したものです。

    * ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)
    IRAS周期彗星(126P)
    77KB
    * ウィルド第2周期彗星(81P)
    NEAT彗星(C/1997 A1)
    ゲーレルズ彗星(C/1997 C1)
    小林周期彗星(P/1997 B1)
    小惑星 1997 BA6
    ハウエル周期彗星(88P)
    78KB
    * エヴァンス-ドリンクウォーター彗星(C/1996 J1)
    ボーティン周期彗星(85P)
    ガン周期彗星(65P)
    83KB
    * ワータネン周期彗星(46P)
    エンケ周期彗星(2P)
    コプフ周期彗星(22P)
    ラッセル-ワトソン彗星(C/1996 P2)
    ウィルソン-ハリントン周期彗星(107P)
    シューメーカー-レヴィ第3周期彗星(129P)
    小惑星 1996 PW
    84KB
    * シューメーカー-レヴィ第4周期彗星(118P)
    パーカー-ハートレー周期彗星(119P)
    高見沢彗星(C/1994 J2)
    103KB
    * ウィルド第4周期彗星(116P)
    ムルコス周期彗星(124P)
    ジョンソン周期彗星(48P)
    マックホルツ第1周期彗星(96P)
    94KB
    * シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)
    キロン周期彗星(95P)
    コマス・ソラ周期彗星(32P)
    ジェディキ周期彗星(P/1996 A1)
    チュリュモフ-ゲラシメンコ周期彗星(67P)
    ラッセル第3周期彗星(91P)
    65KB
    * シューメーカー-ホルト第2周期彗星(121P)
    ラッセル第4周期彗星(94P)
    トリトン周期彗星(D/1978 C2)
    ハートレー第1周期彗星(100P)
    小惑星フォーラス(5145)
    71KB
    * タイバー彗星(C/1996 Q1) 59KB

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