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Updated on February 20, 1997 |
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1997年2月に見える彗星のランキングはこのようになりました。
世紀の大彗星ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)が1等級で明け方の空に輝いてい ます。これから4月末まで、0〜1等で肉眼でも楽に見られるでしょう。5月末ま でのヘール-ボップ彗星現象カレンダーをまとめてみました。 5月に近日点を通過するウィルド第2周期彗星(81P)が、ふたご座で9等級と明 るく見えています。夕空では、ワータネン周期彗星(46P)が急激に明るくなっ てきています。こちらは11等です。 今年に入ってから新彗星が3つ発見されましたが、いずれも17等程度です。 昨年の1996PWに続いて2つ目となる、放物線に近い軌道を持つ小惑星1997 BA6 が発見されました。19〜20等と暗いですが、1999年には15等まで明るくなりま す。
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| 日付 | 光度 | 明け方 の高度 | 夕方 の高度 | 現象 |
|---|---|---|---|---|
| 2月 | ||||
| 1日 | 2.2 | 22 | アルタイルの上約5°のところに見える | |
| 3日 | 2.1 | 23 | や座に入る | |
| 7日 | 1.8 | 24 | 球状星団M71(8.3等、7.1′)に30′まで接近 | |
| 12日 | 1.7 | 25 | あれい状星雲M27(8.1等、15′)に3°まで接近 | |
| 13日 | 1.6 | 26 | こぎつね座に入る | |
| 24日 | 1.1 | 27 | はくちょう座に入る | |
| 24〜 25日 | 1.1 | 27 | 網状星雲に2°まで接近 | |
| 3月 | ||||
| 2日 | 0.7 | 26 | イオンテールが北アメリカ星雲へ伸びる | |
| 4日 | 0.6 | 26 | 0 | 日没後1時間の高度が0°を越える |
| 7日 | 0.5 | 25 | 2 | とかげ座に入る |
| 9日 | 0.4 | 24 | 4 | モンゴル・シベリア皆既日食中に見える |
| 10日 | 0.2 | 19 | 10 | 日没後1時間の高度が10°を越える |
| 15日 | 0.2 | 20 | 9 | アンドロメダ座に入る |
| 19日 | 0.1 | 17 | 13 | 散開星団NGC7686(5.5等、15′)に5°まで接近 |
| 23日 | 0.1 | 13 | 16 | 地球最接近 |
| 25日 | 0.0 | 11 | 18 | アンドロメダ大星雲M31(3.5等、178′)に5°まで接近 |
| 27日 | 0.0 | 9 | 19 | 日の出1時間前の高度が10°を切る |
| 28日 | 0.0 | 8 | 20 | 尾がカシオペヤ座へ伸びる |
| 4月 | ||||
| 1日 | 0.0 | 4 | 22 | 近日点通過 |
| 5日 | 0.1 | 0 | 24 | 日の出1時間前の高度が0°を切る |
| 7日 | 0.2 | 25 | ペルセウス座に入る | |
| 7日 | 0.2 | 25 | 散開星団M34(5.1等、35′)に1.5°まで接近 | |
| 10日 | 0.3 | 25 | アルゴル(2.1等)に1.5°まで接近 | |
| 11日 | 0.3 | 25 | 尾がペルセウス座α星付近の散開星団へ伸びる | |
| 19日 | 0.6 | 24 | カリフォルニア星雲に3°まで接近 | |
| 23日 | 0.8 | 22 | おうし座に入る | |
| 5月 | ||||
| 9日 | 1.5 | 13 | 月に5°まで接近 | |
| 13日 | 1.7 | 10 | 日没後1時間の高度が10°を切る | |
| 20日 | 2.0 | 4 | オリオン座に入る | |
| 25日 | 2.3 | 0 | 日没後1時間の高度が0°を切る |
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| 有名なエンケ周期彗星〔2P/Encke〕が5月23日の近日 点に向かってゆっくりと増光してきているはずです。 しかし、昨年7月から12月までは、ずっと19等台で一向に明るくなる素ぶりを 見せていません。 予報では年末に17等になっているはずですので、2等ほど暗いことになります。 今月はうお座にいますが、夕方の日没後1時間半での高度は、2月初めに25°、 中旬には15°となってしまい、既に観測は不可能でしょう。 今回帰の北半球からの観測条件は最悪で、近日点通過前は2月中旬に16等にな るまでしか観測できず、通過後も8月になって12.5等まで暗くなってから夕方 の南の空、さそり座に見えるようになってきます。 その後は11月末に19等になるまで観測できます。 一方南半球では条件は最良で、7月5日に彗星が地球に0.19AUまで接近するため、 6〜7月にはかなり明るく見られます。 近日点通過後の6月下旬に7等で見え始め、7月には夕空高く、7→10等と減光し ていく様子が条件良く観測できます。 |
| 小惑星(2060)としても登録されている、周期50年のキロ ン彗星〔95P/Chiron〕は、スピカの東約10°の辺りで15〜16等で見えてい ます。 今月は明け方、来月は夜半後の南の空に高く見えています。 昨年2月に近日点を通過し、15等程度で観測されましたが、近日点距離が8.5AU と大きいため、ほとんど明るさは変わっていません。 今後数年間は同じように観測できます。 |
| ムルコス周期彗星〔124P/Mrkos〕は今回が初回帰で す。 既に1995年10月に19.5等で検出されていますが、1996年はずっと太陽に近く観 測できなかったため、その後の様子は分かりません。 既に太陽からは離れてきていますが、南天にいるため、日本からは観測できま せん。 一方南半球では、明け方の空に高く見えるようになっています。 今月はさそり座南部からぼうえんきょう座へと移動していきます。 近日点通過は昨年11月9日で、今月は16等程度でゆっくりと暗くなっていきま す。 |
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昨年7月2日に近日点を通過したコプフ周期彗星
〔22P/Kopff〕は、その頃に8等まで明るくなった後、8月に9等、9月に
10〜11等、10月に12等、11〜12月に13等、1月に14〜15等、2月初めに16等と順
当に暗くなっていきました。
1994年11月以降の今回帰の光度変化は、
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| 今月3日に近日点を通過するラッセル第4周期彗星 〔94P/Russell 4〕は、衝にも近く、最良の条件で見えています。 しかし、明るさは16等台と暗い小彗星です。 おとめ座の頭部、火星の北約10°の辺りにいて、未明の南の空に見えています。 3月には衝となります。 2月はおとめ座銀河団の中にいます。 2月21日には、銀河M49(8.3等、8.8′)の前面を通過します。 |
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昨年8月10日に、南天のちょうこくしつ座に13等で発見されたラッセル-ワトソン彗星〔C/1996 P2 ( Russell-Watson )〕
は、その後
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| 初回帰のパーカー-ハートレー周期彗星 〔119P/Parker-Hartley〕は、1995年の秋から冬にかけての衝の頃に16〜 17等で観測されました。 近日点通過は昨年6月24日でその頃は太陽に近く観測できませんでしたが、10 月以降は再び明け方の空に見えてきて、2月まで16〜17等で観測されています。 今月はふたご座の足元、γ星(1.9等)の北東約2°の辺りで、16〜17等程度でしょ う。 夕方の天頂付近で、条件良く観測できます。 この後は5月に18.5等で西に低くなる頃まで観測できるでしょう。 |
| 1月10日に18.6等で発見された新彗星、NEAT彗星 〔C/1997 A1 ( NEAT )〕は、発見光度は18.6等でしたが、その後は若干明 るく、17等程度で観測されています。 近日点通過は6月20日ですが、その頃には太陽に近くて観測できません。 近日点通過前は5月まで、合の後は8月下旬から観測できますが、近日点距離が 3.2AUと大きいため、17等止まりで明るくなりません。 発見時はしし座で衝の位置にいましたが、2月はかに座、3月はふたご座とどん どん逆行していきます。 2月は夜半前、3月は夕方の天頂付近と、観測条件は良いです。 3月3日にはカストル(1.6等)にほんの数′まで接近します。 |
| 1984年、1990年と見逃されたロストコメットのトリト ン周期彗星〔D/1978 C2 ( Tritton )〕は、やはり今回も見つからずに去っ ていくようです。 現在はろくぶんぎ座にいて、ほぼ衝となっていますが、既に近日点を通過して いるため、急激に暗くなっていきます。 今月は17等から18等で、3月末には20等にまでなってしまうでしょう。 衝付近の黄道上にいるにも関わらず再発見されなかったことから、実際にはもっ と暗い可能性もあります。 |
| コマス・ソラ周期彗星〔32P/Comas Sola〕は1995年 11月から昨年の3月にかけて、予想を上回って14〜15等まで明るくなりました。 その後は太陽に近くなって6月10日の近日点通過の頃は観測できませんでした が、合の後、1〜2月には17等と近日点通過前からの予報通りの明るさで観測さ れています。 今月はおとめ座の足元で、明け方の南の空に17〜18等で見えています。 今後は、5月に衝付近で、19〜20等になるまで観測できます。 |
| タイバー彗星〔C/1996 Q1 ( Tabur )〕は昨年9月 末に5等に達した後に停滞し、しばらく6等を保った後、10月20日には急減光し、 10月末には9〜10等にまで一気に暗くなって人々を驚かせました。 この彗星の近日点通過は11月3日でしたが、その前に彗星本体の活動が停止し てしまったようです。 11月にはかつて放出された物質だけの拡散した姿となりました。 12月になると残存物質も見えなくなり、CCDでもほとんど写らなくなってしま いました。 今月から来月はへび座(頭)にいて、明け方の南の空に見えます。 3月5日にはα星(2.7等)に数′まで接近します。 位置的な条件は良いのですが、観測はまず不可能でしょう。 予報光度はまったく当てになりません。 この彗星は、1988年に出現し、5〜6等級まで明るくなったリラー彗星(C/1988 A1) とほとんど同じ軌道の形をしています。 このことから、約3000年前の前回の回帰の際に分裂した2つの破片が、リラー 彗星とタイバー彗星として、約8年の間隔を開けて再び帰ってきたのだと考え られています。 タイバー彗星の9月の増光と10月の減光は、分裂彗星の子核が一時的に増光し て明るく見えるのと同じ現象だったのかもしれません。 ところで、この彗星の読み方については、発見者の名前に複雑な事情があった ためもあり、いろいろと混乱が見られました。 私の調査の過程と結論をC/1996 Q1 ( Tabur )の発音にまとめてありますので、御覧下さい。 |
| ゲーレルズ彗星〔C/1997 C1 ( Gehrels )〕は、2 月1日に17.9等で、月惑星研究所の Tom Gehrels 氏によって発見された新彗星 です。 発見位置はかに座で、ほぼ衝の位置でした。 計算された放物線軌道によると、彗星は現在木星軌道付近にいて、近日点通過 は1998年4月、近日点距離は2.2AUで、その頃には11等に達することになります。 但し、周期17年程度の周期彗星としての軌道も計算することができて、その場 合は、既に昨年2月に近日点を通過していて、今後は徐々に暗くなっていくこ とになります。 その後の観測によると、周期彗星である可能性が強いですが、ここでは放物線 軌道の場合の予報を示します。 彗星はかに座を逆行し、2月は真夜中、3月は夜半前の南の空高く、17等で見え ています。 小惑星1997 BA6と3〜4°まで接近しています。 |
| 小林周期彗星〔P/1997 B1 ( Kobayashi )〕は、 群馬県大泉町の小林隆男氏によって、1月30日に18等で発見された周期26年の 新周期彗星です。 恒星状であったため、初めは小惑星として報告されましたが、その後コマと尾 が観測され、彗星として登録されました。 この彗星の発見は、アマチュアがCCDで彗星を発見した初めてのケースであり、 同時にアマチュアによる最も暗い彗星の発見でもあります。 また、日本人による周期彗星はこれで11個目です。 彗星は2〜3月はしし座頭部を南下します。 ほぼ衝の位置で、今月は真夜中、来月は夜半前の南の空高くに見えます。 明るさは17等で、ほとんど恒星状です。 近日点通過は3月2日ですが、17等止まりでしょう。 その後は急激に暗くなり、6月末には20等になってしまいます。 |
| 小惑星(4015)としても登録されているウィルソン-ハリ ントン周期彗星〔107P/Wilson-Harrington〕は昨年12月6日に近日点を通 過しました。 1月には18.6等の恒星状と観測されていますが、これは予報よりも1.5等ほど暗 いものです。 今月はうお座のつけねからおひつじ座へ、来月はおひつじ座からおうし座へと 移動します。 4月初めにはヒアデス星団のすぐ北を通ります。 相変わらず夕方の南西の空にいますが、薄明終了時の高度は40°以上と充分な 高さになりました。 但し、彗星はどんどん暗くなります。 今月は17.5→18.5等で、4月には20等になってしまいます。 この彗星は近日点距離が1.00AUのため、9月中〜下旬に近日点を通過すれば地 球にかなり接近しますが、今回は17等止まりです。 |
| 5月28日に近日点を通過するハートレー第1周期彗星 〔100P/Hartley 1〕は、昨年秋から観測できる位置にいるにも関わらずな かなか確認されませんでしたが、1月にようやく観測されました。 予報位置には良く一致していましたが、光度は19等と、予想よりも2.5等ほど 暗かったようです。 今回帰では近日点通過の頃にほぼ衝となり条件が良いのですが、4月から5月に かけて、16〜17等止まりのようです。 今月はうしかい座のアークトゥルスの西に約5°ほどのところにいます。 夜半前の南の空高く、条件良く見えています。 明るさは18等前後で、だんだん明るくなってきます。 |
| 1996年1月に17等で発見された新周期彗星、ジェディ キ周期彗星〔P/1996 A1 ( Jedicke )〕は、6月まで16〜17等で観測されま した。 その後太陽と合になっていましたが、再び明け方の空に現れてきました。 12月〜2月に18等と、予想通りの明るさでした。 今月はおとめ座頭部の南、火星の南に約15°の辺りにいて、未明の南の空に見 えます。 来月は衝となります。 約5°離れて、シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)もいます。 今後は、7月に19等で夕空に低くなるまで観測できるでしょう。 |
| 1992年1月9日に17等で発見された小惑星フォーラス 〔(5145) Pholus〕は、近日点距離が8.7AUで周期が約90年という巨大な楕 円軌道上をまわっていました。 この軌道は、長らく小惑星と思われていたキロン彗星(95P)と似ているため、 もしかしたら彗星なのかもしれません。 但し、その後の観測ではコマは検出されていません。 既に近日点を通過してから5年以上過ぎていますが、近日点距離が大きいため、 まだ観測できます。 1月には17.6等で観測されています。 今月もかみのけ座で、夜半後の南の空に高く、天頂付近に見えています。 太陽から12AUと土星軌道よりも遠くにいるため、位置や光度はほとんど変化し ません。 |
| 1996年1月に近日点を通過し、11等にまで明るくなったチュ リュモフ-ゲラシメンコ周期彗星〔67P/Churyumov-Gerasimenko〕は、6月 に14.5等まで減光した後、太陽と合となって観測できませんでした。 12月以降、再び明け方の空に18等で見えて来ているはずですが、どうも写らな いようです。 実際にはもっと暗いのでしょう。 この彗星は近日点通過後に少し明るくなり、その後もゆっくりと減光しました。 近日点前の光度変化から考えると、既に20等以下になってしまっているはずで す。 彗星はおとめ座の胴部にいて、2月は明け方、3月は夜半後の南の空に見えてい ます。 |
| 1994年5月に発見され、5〜6月に9〜10等で観測された 高見沢彗星〔C/1994 J2 ( Takamizawa )〕は、その後もかなりの長期間に 渡って観測が続いています。 1995年秋にはまだ15等の明るさを保ち、その後1996年の初めには16.5等で観測 されました。 12月から1月にかけてもまだ18等で観測されています。 4月に西に低くなるまで、19等程度で観測できるでしょう。 現在彗星はオリオン座の足元にいて、2月は夕方の南の空、3月は夕方の南西の 空に見えます。 2月中はリゲル(0.1等)の北東約2°の辺りです。 |
| 11月19日に近日点を通過するラッセル第3周期彗星 〔91P/Russell 3〕は、11月から12月にかけては20〜21等と大変暗かった のですが、今月は19等になってきます。 現在彗星はコップ座にいて、未明の南の空に見えます。 今回帰の条件は最悪で、ちょうど近日点の頃には太陽と合になって見えません。 衝となる3月から4月がチャンスですが、18等までしか明るくなりません。 |
| 初回帰のシューメーカー-レヴィ第3周期彗星 〔129P/Shoemaker-Levy 3〕は、10月にほぼ予報どおりの19等で検出され ました。 近日点通過は1年も先の1998年3月4日ですが、離心率が0.25と円に近く、既に CCDの範囲内の明るさになっています。 12月まで19等程度で観測されました。 2月はうお座からおひつじ座に移動し、夕方の西の空に見えています。 2月2日には銀河M74(9.1等、10′)の南約40′のところを通過します。 3月はおひつじ座で、西に低くなって観測できなくなるでしょう。 その後は8月にまた18〜19等で明け方に見え始めます。 この彗星は1999年までしばらく観測可能ですが、近日点通過の頃でも17等止ま りの暗い彗星です。 |
| 10月31日に近日点を通過するジョンソン周期彗星 〔48P/Johnson〕は、昨年3月から5月に21等と大変暗く観測されたきり、 その後の観測がありません。 ここしばらく太陽に近く見えませんでしたが、明け方の空にまた現れて来ます。 2月はへび座(尾)で、日の出1時間半前の高度は20→25°、3月はたて座で、高 度は25→30°となります。 2月中はいて座の星雲星団の多い地帯を通過します。 明るさは19等程度でしょう。 7月の衝の頃には16〜17等に達します。 |
| 1月31日に19.4等で発見された小惑星 1997 BA6 は、その後の観測から計算された軌道要素により、長周期彗星のような放物線 軌道上を動いていることが分かりました。 これは昨年8月に発見された小惑星 1996 PW に続いて、2つ目のケースとなり ます。 現在は太陽から9AUと土星軌道付近にいて、19〜20等と大変暗いのですが、近 日点通過の1999年12月には3.5AUまで太陽に近づき、15〜16等まで明るくなる と思われます。 その頃までに、コマや尾が観測される可能性もあります。 但し、近日点の頃は天の南極に近く、日本からは見えません。 今月はかに座にいて、夜半前の南の空に高く見えています。3〜4°離れて、ゲー レルズ彗星(C/1997 C1)も近くにいます。 |
| 昨年8月9日に18等で発見された小惑星 1996 PWは、 その後の観測から計算された軌道要素によると、近日点距離2.5AU、周期3000 年という、長周期彗星のような放物線軌道上を動いていることが分かりました。 しかし、その後も17等の恒星状で、まったく彗星らしい兆候は見つかりません でした。 既に昨年8月に近日点を通過しており、現在は19〜20等と大変暗いはずです。 今月はくじら座ですが、既に西空に低くなってしまいました。 日没後1時間半の高度は、2月初めは20°ですが、月末には5°となり、もう観 測は不可能でしょう。 再び明け方の空に現れてくるのは7月ですが、その頃には20〜21等になってし まっています。 今後は太陽系を去り、二度と観測されることはないでしょう。 |
| 1998年9月に近日点を通過するハウエル周期彗星 〔88P/Howell〕は、今回帰はまだ観測されていませんが、現在衝の位置で 20等程度となっているはずで、大望遠鏡で確認されるかもしれません。 2月はしし座、3月はかに座にいて、真夜中の南の空高くに見えます。 この彗星は、近日点の頃には11等にまで明るくなるでしょう。 |
| 近日点距離が0.12AUと極端に小さいことで有名なマック ホルツ第1周期彗星〔96P/Machholz 1〕は、既に昨年10月に近日点を通過 しているはずですが、今回帰はまだ観測されていません。 今回帰は日本からの条件は最悪で、まったく見ることができませんでした。 南半球では近日点通過前の9月に10等程度で見られるチャンスがありましたが、 ついに観測されませんでした。 近日点通過以降はずっと太陽に近い状態が続き、その間に彗星は急激に減光し てしまっているはずです。 現在はいて座にあり、日の出1時間半前の高度は、2月末で13°、3月末で 23°と、来月にはようやく日本から明け方の空低く見えてきます。 但し、明るさは21等と大変暗く、見つからない可能性が高いです。 http://cfa-www.harvard.edu/cfa/ps/icq/CometMags.html によると、昨年10月13日、14日に、人工衛星SOHOのコロナグラフによって 4.5等の明るさで観測されたようですが、地上からは観測されることなく去っ ていくことになるでしょう。 |
m1 = -0.3 + 5 log Δ + 7.5 log r
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m1 = 3.5 + 5 log Δ + 25.0 log r
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m1 = 6.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 8.5 + 5 log Δ + 27.0 log r
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m1 = 6.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = -6.0 + 5 log Δ + 60.0 log r
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m1 = 1.4 + 5 log Δ + 27.0 log r
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m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
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m1 = 6.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 8.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 7.7 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 11.0 + 5 log Δ + 12.0 log r
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m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
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m1 = 12.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 5.3 + 5 log Δ + 21.0 log r
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m1 = 10.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 5.6 + 5 log Δ + 12.0 log r
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m1 = 2.0 + 5 log Δ + 25.0 log r
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m1 = 9.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 13.0 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 5.3 + 5 log Δ + 22.5 log r
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m1 = 11.2 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 7.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 14.2 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 16.5 + 5 log Δ + 5.0 log r
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m1 = 11.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 4.2 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 7.5 + 5 log Δ + 5.0 log r
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m1 = 9.3 + 5 log Δ + 11.5 log r
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m1 = 4.2 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 7.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
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m1 = 11.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
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m1 = 10.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 10.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
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m1 = 14.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
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m1 = 8.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
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m1 = 13.0 + 5 log Δ + 12.0 log r
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