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発見光度は18.7等とかなり暗く報告されていたが、Michael Jagerの観測で、5月24日に13〜14等と、予想外に明るいことが判明した。その後、5月31日に12.1等、6月6日に11.6等、6月9日に9.8等、6月10日に8.9等(Juan Jose Gonzalez)、と、日々急激に増光を続けている。現在はかなり明るく、視直径も6分角と大きくなっている。ほどよく集光していて見やすい。7月5日に近日点を通過し、太陽に0.54AUまで近づく。地球にもかなり接近するため、6月には夕空で9等で見える。日本からは6月下旬まで観測できる。南半球では、6月下旬から7月上旬にかけて夕空低くにしか見えない。7月以降は急激に暗くなっていくだろう。南半球では8月に、日本からも9月には、明け方の空に再び現れるが、14〜15等になっているだろう。絶対光度が13〜14等と暗い彗星のため、近日点を通過する際に衰退し、通過した後は予報よりはるかに暗くなってしまう可能性もある。Giovanni Sosteroと中村彰正氏は、5月末から6月初めの1週間に、急激に集光が強くなったと指摘している。また、最近の増光は、異常にペースが速い。これは、衰退の兆しかもしれない。6月12日以降、Giovanni Sosteroら多数によって、核が分裂しているのが捉えられている。分裂核は、CCD画像ではっきり見ることができる。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 8 43.52 54 59.2 0.639 0.773 49 9.7 18:25 (155, -7)
June 18 8 48.31 33 44.3 0.664 0.674 40 8.5 18:25 (139, 7)
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3月14日には15.2等と暗かった(大島雄二氏)が、4月中に増光し、5月2日には12.3等で眼視でも見え始めた(Juan Jose Gonzalez)。彗星はその後も増光を続け、現在は10.2等に達している(6月6日、Juan Jose Gonzalez)。わずかに、この予報より暗い状態が続いている。これから7月まで10等を保つ。しかし、ずっと明け方の空低くにしか見えない。高度は、9月に12等以下になるまで、ずっと20度以下。10月に13等以下になってから、ようやく30度を超えるようになる。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 1 42.80 24 8.0 1.437 1.082 48 10.1 5:33 (221, 18)
June 18 2 16.17 23 48.3 1.427 1.059 47 10.1 5:36 (222, 18)
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2月になっても13.9等以下で眼視では見えなかった(2月5日、吉田誠一)が、その後は予報通りに急激に増光し、4月末には10.6等に達した(4月30日、村上茂樹氏)。その後は10等と明るく見え続けており、現在も10.1等(6月6日、吉田誠一)。但し、当初の予報よりは0.5等ほど暗い。ほどよく集光していて見やすい。予報では、7月末まで10等を保つ。だが、7月4日のディープ・インパクト・ミッションによって、肉眼彗星になる可能性がある。実際には、人類史上初めての計画であり、どのような変化をするかまったく不明であるので、ぜひ観測すべき。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 13 4.47 -0 27.4 0.790 1.526 114 10.1 19:45 (180, 56)
June 18 13 12.56 -3 9.0 0.818 1.516 111 10.1 19:26 (180, 58)
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1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、現在は9.8等(6月6日、吉田誠一)。視直径は約6分角と、だいぶ暗く小さくなったが、望遠鏡ではまだ良く見えている。日本からは、10月に14等になるまで、眼視で見える時期はずっと好条件で観測できる。5月下旬には、Dennis Persykによって、27分角にも及ぶ長いアンチ・テールが捉えられた。現在、彗星から見た地球の緯度は約10度と小さくなっており、アンチ・テールが見やすい条件になってきている。今後、6月下旬に地球が彗星軌道面を通過するので、しばらく長いアンチ・テールが見られるかもしれない。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 12 54.51 40 55.7 2.058 2.322 91 10.2 19:35 (180, 14)
June 18 13 1.78 37 54.2 2.183 2.399 89 10.5 19:15 (180, 17)
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発見以来、4月初めに近日点を通過するまで、ずっと、ふつうの彗星より鈍い増光が続いてしまった。3月中旬から5月初めまで8等を保ったが、5月中旬には8.4等と、予報通り、少し暗くなり始めたようだ(5月12日、Michael Mattiazzo)。今後、日本からは、9月下旬に明け方の超低空に14等で現れるまで観測できない。南半球でも、7月上旬まではずっと高度が20度以下と低くなってしまう。その間に、彗星は12等まで、急激に暗くなってしまうだろう。しかし、5月中旬以降の観測がなく、減光の様子が良く分からない。軌道計算では、異常に大きな非重力効果が現れているが、その意味はまだ明らかにされていない。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 5 14.18 -36 40.1 1.690 1.469 59 10.3 5:33 (304, 16)
June 18 5 36.54 -35 38.3 1.817 1.561 59 10.7 5:36 (302, 17)
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日本から見えていた1月は11等台で小さい姿だったが、南天に去った後の3月から4月にかけて、8.0等と双眼鏡でも見える明るさになった(3月4日及び4月7日、Alexandre Amorim)。予報では、4月中旬から減光していくはずだったが、5月12日にもまだ8.9等(Michael Mattiazzo)と、この予報よりも1等ほど明るい状態を保っている。南半球でもしばらく高度が低かったが、今後は再び高くなり、暗くなっていく様子を観測できるだろう。日本からも、久しぶりに明け方の空に現れてくる。4月中旬以降の観測が1つしかなく、減光の様子が良く分からない。佐藤裕久氏は、6月9日に、SWANの画像でC/2005 K2とほぼ同じ明るさに見えると報告している。まだかなり明るく、9等かもしれない。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 2 1.00 -0 15.3 1.751 1.399 52 10.8 5:33 (243, 34)
June 18 2 0.60 2 45.0 1.744 1.486 58 11.0 5:36 (233, 37)
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1月中旬には18.5等と、予報より暗かった。その後はしばらく観測できなかったが、明け方の低空に姿を現してきた5月12日には14等と、急激に明るくなってきていることが確認された(Michael Mattiazzo)。6月2日には11.8等で眼視でも見え始めた(Juan Jose Gonzalez)。予報通りに急激に増光してきているが、前回の出現よりは、1等ほど暗い。日本では、今後はずっと観測可能で、7月から8月にかけて9等に達すると期待されている。但し、発見時は近日点を過ぎてから予想外の増光をし、近日点通過の45日後に最大光度となっている。それがバーストによるものであれば、今回は11.5等止まりの可能性もある。南半球では、まもなく見えなくなる。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 1 40.44 39 55.5 1.709 1.282 48 11.7 5:33 (211, 6)
June 18 1 52.15 47 20.9 1.621 1.276 51 11.5 5:36 (205, 1)
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1月には19等だったが、予報通りに急激に増光して、5月20日には13.4等に達している(津村光則氏)。6月7日には、遂に眼視でも12.5等で見え始めた(John Drummond)。9月まで長期に渡って12〜13等で見えると期待されている。なお、前回の回帰では、眼視ではこの予報より1.5等ほど明るかった。今回も、眼視では11.0等前後に達する可能性もある。しかし、南半球では好条件だが、日本からはずっと南に低い。特に、6月末までは高度が15度と最も低くなるため、眼視で見るには、7月〜8月の方が見やすいだろう。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 15 46.19 -39 53.7 0.680 1.656 154 12.5 22:26 ( 0, 85)
June 18 15 45.30 -38 58.0 0.674 1.635 150 12.4 21:58 ( 0, 86)
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観測不可能。1月初めには7.5等と、双眼鏡で楽に見える明るさだったが、その後は夕空で急激に拡散、減光した。眼視では3月15日に10.7等(Alexandre Amorim)、CCDでは4月4日に11.5等(津村光則氏)まで暗くなり、西空に沈んだ。あっという間に暗くなってしまったが、これでも減光のペースは通常より遅かった。8月には明け方の空に再び現れるが、その頃もまだ13等台を保ち、眼視で見える可能性もある。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 4 17.58 -4 3.8 4.346 3.512 30 13.0 5:33 (269, 9)
June 18 4 20.77 -3 55.4 4.381 3.588 34 13.2 5:36 (265, 15)
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周期が4.4年とかなり短い新周期彗星。6月に地球に0.1AUまで接近するため、急激に増光する。6月中旬には夕空で12〜13等に達する。だが、6月下旬にはすぐに太陽に近づいて見えなくなる。7月末に再び明け方の空に15等で現れ、その後は次第に暗くなっていく様子を観測できる。5月上旬には17.5等とたいへん暗かったが、5月26日に15.1等、6月5日に14.5等と、急激に明るくなってきた(江崎裕介氏)。Michael Jagerの観測では、5月27日には1分角の淡いコマが見え始め、その後、6月6日に13.5等、視直径は5〜6分角と、かなり明るく大きくなっているようだ。しかし、眼視では13.7等以下で見えなかった(6月6日、吉田誠一)。大きく拡散しているため、透明度の良い空でないと、見ることは難しいだろう。その後、6月13日には13.3等と、さらに明るくなっている(江崎裕介氏)。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 13 18.37 8 21.5 0.161 1.090 113 13.9 19:55 (180, 46)
June 18 12 15.97 12 18.6 0.126 1.028 91 13.1 18:25 (180, 42)
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明け方の空に現れて来た。5月31日に14.2等(門田健一氏)と、現在は明るくも暗くもない状態。2004年は、シーズンを通して常に13等より明るく見えていた。2005年は、夏から冬にかけて、日本では天頂付近と非常に良い条件で見られる。2004年同様の活動を見せれば、長期に渡って良い観測対象となりそう。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 1 53.44 20 16.8 6.388 5.746 47 13.7 5:33 (225, 20)
June 18 1 57.88 20 48.4 6.307 5.747 52 13.7 5:36 (220, 23)
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2006年春に9等に達する。南半球では、それまでずっと観測可能。日本では、8月末から9月上旬にかけて、明け方の超低空で12等で見える以外は、2006年3月までずっと見えない。2006年3月以降は、暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。2005年3月まで、順調に明るくなってきていたが、日本から見えなくなったため、その後の様子は不明。6月までは、南半球でも超低空になってしまう。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 4 48.95 -15 48.7 4.118 3.396 39 13.9 5:33 (283, 9)
June 18 4 54.39 -16 26.7 4.017 3.329 41 13.7 5:36 (280, 15)
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長い間行方不明だった彗星。1978年に再発見された後も、2回の回帰で出現せず、再び行方不明となっている。おそらく、ふだんは相当に暗く、稀に大増光した時にだけ観測されているのだろう。彗星はおおよそ予報通りの位置にいると思われるが、この予報よりはるかに暗いと思われる。今回帰は条件が悪く、ずっと超低空に位置するため、再発見は不可能だろう。南半球では、5月末から6月始めにかけて、明け方の空で高度が20度くらいになるので、もし増光していれば、再発見できる可能性もある。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 2 52.71 13 1.2 1.381 0.812 35 13.9 5:33 (241, 15)
June 18 3 29.35 16 39.2 1.433 0.797 32 13.8 5:36 (240, 12)
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5月4日にもまだ、12.7等で眼視でも見えている(吉田誠一)。11月からずっと12.5〜13.0等を保っているが、地球から遠ざかってきたため、昨年秋に比べると小さく、やや暗くなってきている。これから高度が下がりつつ暗くなっていくので、まもなく眼視では見えなくなるだろう。6月末には高度が10度以下になる。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 8 18.04 29 24.3 2.604 1.952 40 13.9 18:25 (136, 10)
June 18 8 37.04 28 20.2 2.665 1.975 38 14.1 18:25 (134, 9)
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3月に発見された頃は16.4等だった(3月12日、R. H. McNaught)が、5月15日には15.1等まで増光してきている(中村彰正氏)。2006年の初めに10等に達すると期待されている。南半球では、11月までずっと高い位置で、明るくなっていく様子を観測できるが、日本からは、9月までずっと高度が15度ほどで、高くならないので、眼視ではなかなか観測できないかもしれない。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 20 38.03 -37 47.7 2.763 3.552 134 14.1 3:21 ( 0, 87)
June 18 20 36.11 -38 14.8 2.635 3.484 140 13.9 2:52 ( 0, 87)
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今回帰は条件が悪く、近日点通過の頃は見えない。7月に14.5等で明け方の空に現れ、その後は暗くなっていく。南半球では、すでに明け方の低空に現れて来ている。5月12日には13.6等と、ほぼ予報通りの明るさだった(Michael Mattiazzo)。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 2 51.28 7 19.7 2.527 1.842 38 14.0 5:33 (246, 19)
June 18 3 6.32 8 11.9 2.525 1.883 41 14.2 5:36 (242, 22)
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2月までは大きく、集光も強くて見やすかったが、3月には拡散状になってきた。だが、5月4日でもまだ12.8等と、眼視では明るく見えている(吉田誠一)。近日点通過後の減光は緩やかで、もうしばらく13等で見られそう。今後はゆっくりと夕空に低くなっていくが、8月中旬でもまだ高度は20度以上を保つ。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 8 38.39 64 34.3 3.465 2.962 52 14.5 18:25 (161,-16)
June 18 9 2.43 62 50.3 3.549 3.017 51 14.6 18:25 (160,-15)
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1月上旬まではとても集光が強かったが、1月下旬からは拡散状になった。1月は11等台、2月は12等台と減光し、3月8日にもまだ12.6等と明るかった(吉田誠一)。近日点通過前の増光はたいへん急激だったが、予報通り、近日点通過後の減光は緩やかだった。今回帰はもう観測不可能。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 7 23.28 17 14.7 3.496 2.667 30 14.8 18:25 (119, 9)
June 18 7 35.76 16 49.9 3.570 2.699 26 14.9 18:25 (116, 7)
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2004年春に発見された明るい新周期彗星。2004年の春から夏にかけて、15.0〜15.5等と明るく観測された。計算上は遠日点でも19等と明るいはずだが、2004年まで発見されなかったことを考えると、一時的に明るくなっていたのかもしれない、とも思われた。だが、2005年になっても同じ明るさを保っている。現在は14.8等(5月15日、中村彰正氏)。秋まで14.5等で観測できると思われる。但し、日本からの高度はずっと20度前後で、かなり低いため、眼視で見るのは難しいだろう。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 20 32.24 -30 37.5 2.171 2.987 136 14.9 3:15 (180, 86)
June 18 20 30.75 -31 31.5 2.124 2.997 142 14.9 2:46 (180, 86)
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2003年末から2005年までの1年間に、18等から15等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、かなり増光のペースが速い。その後は5月まで、15〜15.5等を保っている。6月には15等で西空に沈むが、来年の冬には13等に達し、眼視でも見える期待が出てきた。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 6 49.08 45 47.2 6.532 5.669 29 15.0 18:25 (136,-14)
June 18 6 57.98 45 41.7 6.539 5.649 26 14.9 18:25 (134,-17)
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2月初めには16.5等だったが、4月末には15.2等(4月27日、門田健一氏)と、順調に明るくなってきた。7月中旬まで、14.5〜15等で条件良く観測できる。高度が高いので、透明度が良ければ、大口径なら眼視でも見えるだろう。5月7日には、眼視で15.0等と観測されている(村上茂樹氏)。6月13日には、CCDで14.1等と、さらに1等ほど明るくなっている(江崎裕介氏)。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 15 22.13 17 22.0 2.656 3.407 130 14.9 22:01 (180, 38)
June 18 15 5.51 17 22.9 2.736 3.403 123 15.0 21:17 (180, 38)
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2004年初めには19等から17等まで一気に増光したが、その後は落ち着いており、緩やかに増光してきている。2007年初めまで、長期に渡って15〜16等を保つ。あまり高度は高くならないが眼視でも見えている。眼視の明るさは、5月7日に14.3等(Juan Jose Gonzalez)、6月7日に14.2等(John Drummond)で、視直径は0.2〜0.6分角とかなり小さい。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 15 29.52 -19 48.6 2.232 3.180 154 15.1 22:09 (180, 75)
June 18 15 25.75 -19 51.6 2.267 3.170 147 15.1 21:38 (180, 75)
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短周期彗星のような軌道を持つ特異小惑星。5月から6月にかけて地球に接近し、14等に達する。日本からは、5月中は観測できないが、急速に北上して、6月初めからは観測できるようになる。但し、急激に暗くなる。高度が高くなる6月中旬には15.5等、6月末には17等になってしまうだろう。6月上旬が唯一の観測チャンス。一方、南半球では、5月から6月にかけてずっと高く見える。もし、この天体が彗星であれば、この予報よりだいぶ明るくなるかもしれない。しかし、4月初めに近日点を通過した際も18.5等と極めて暗かったことから、この天体は小惑星であろう。現在は急増光中で、5月22日には15.5等まで明るくなってきた。6月6日には、14.0等以下で見えなかった(吉田誠一)。Michael Mattiazzoの観測では、5月29日に完全に恒星状。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 15 52.55 -14 1.6 0.400 1.394 158 15.1 22:32 (180, 68)
June 18 15 46.48 -2 55.6 0.495 1.448 144 15.9 21:59 (180, 57)
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2004年秋には好条件となり、13等で眼視でも見えた。その後は地球から遠ざかりつつどんどん暗くなっている。8月には16.5等で西空に沈む。2006年も、3月から4月にかけて再び16.5等で観測できるが、その後は去ってしまう。次回帰は2018年で、14.3等止まりである。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 8 52.85 49 20.9 2.912 2.381 49 16.0 18:25 (154, -2)
June 18 9 11.59 47 15.7 2.992 2.418 47 16.0 18:25 (151, -1)
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2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、5月中旬には16〜16.5等まで増光してきている。これは、ふつうの彗星と比べて、やや増光のペースが速い。2006年1月頃には、日本からは低いが、14.5等になりそう。2005年春から2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 13 16.41 50 0.5 3.893 4.018 89 16.1 19:56 (180, 5)
June 18 13 13.02 50 0.4 3.936 3.980 85 16.1 19:26 (180, 5)
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今後は北上して高く見えるようになる。7月から11月にかけて、15.5等で条件良く観測できる。もしかしたら、眼視でも見えるかもしれない。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 0 32.61 -3 20.4 1.634 1.670 74 16.5 5:33 (222, 51)
June 18 0 49.31 -0 34.8 1.564 1.642 75 16.3 5:36 (216, 50)
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2005年の夏と2006年の夏に16.5等に達する。南下していくため、日本からは2005年の方が条件が良い。
Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h)
June 11 17 14.64 63 27.0 3.787 3.980 93 16.9 23:53 (180, -8)
June 18 17 4.13 62 19.9 3.758 3.958 93 16.8 23:15 (180, -7)
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