彗星の広場 (1998年5月中旬〜6月)

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星図は StellaNavigator Ver.2.0 for Windows (アストロアーツ編著 / アスキー出版局刊) によって作成したものです。

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  • 今月の彗星ランキング
  • 今月の彗星の解説
  • その他の彗星について
  • 位置推算表
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    * 今月の彗星ランキング

    1998年5月中旬〜6月に見える彗星のランキングはこのようになりました。

    5月3日にSOHOが発見したSOHO彗星(C/1998 J1)が注目を集めています。5月 中旬に、夕方西空の超低空に何とか見える可能性があります。当初の予報では 0等級でしたが、最近の観測結果からは、既に相当暗くなってしまっているよ うです。実際に見るのは非常に困難かもしれません。

    4月22日に発見されたストーンハウス彗星(C/1998 H1)は、北斗七星の近くで11〜 12等の明るさです。SOHO彗星にすっかり話題性を奪われてしまいましたが、 5月中に是非観測したいところです。6月には暗くなってしまいます。

    その他には、明け方のムーニエ-デュプイ彗星(C/1997 J2)が11等で見えていま す。また、夕空ではハウエル周期彗星(88P)が急激に増光中です。

    夕空で明るかった彗星たちはすっかり暗くなり、西に沈みつつあります。

    - 第1位 SOHO彗星(C/1998 J1) 2→9等

    - 第2位 ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1) 10→10.5等

    * 第3位 ムーニエ-デュプイ彗星(C/1997 J2) 11.5→11等

    * 第4位 ハウエル周期彗星(88P) 14→12.5等

    * 第5位 ストーンハウス彗星(C/1998 H1) 12.5→15等

    * 第6位 シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P) 13.5→14等

    * 第7位 紫金山第1周期彗星(62P) 14→17.5等

    * 第8位 テンペル-タットル周期彗星(55P) 14→16等

    - 第9位 モンタニ彗星(C/1997 G2) 14→14.5等

    + 第10位 ロヴァシュ第1周期彗星(93P) 15.5→14等

    * 第11位 クレモラ周期彗星(68P) 14.5等

    * 第12位 テイラー周期彗星(69P) 14.5→16等

    - 第13位 コワル第2周期彗星(104P) 14.5→16等

    その他の暗い彗星は以下の通りです。

    * ハートレー第2周期彗星(103P) 15→17等
    * ゲーレルス第2周期彗星(78P) 15→16等
    * ジャコビニ-ツィナー周期彗星(21P) 17→15.5等
    * キロン周期彗星(95P) 16等
    * 宇都宮彗星(C/1997 T1) 15.5→18.5等
    ! シューメーカー第1周期彗星(102P) 17→16等
    * ヴォルフ-ハリントン周期彗星(43P) 16.5→18等
    * スペースウォッチ彗星(C/1997 BA6) 17等
    + カーンズ-クェー周期彗星(59P) 17.5→17等
    * シューメーカー-レヴィ第3周期彗星(129P) 17→17.5等
    - ピーターズ-ハートレー周期彗星(80P) 18→17.5等
    + 高見沢周期彗星(98P) 18→17.5等
    * 小惑星 1997 CU26 18等
    * LINEAR周期彗星(P/1998 G1) 18等
    * 小惑星フォルス(5145) 18等
    * ラッセル第3周期彗星(91P) 18等
    * ヘリン-ローマン-アルー第1周期彗星(117P) 18.5→18等
    + フェイ周期彗星(4P) 19.5→18等
    + 葛-汪周期彗星(P/1988 V1) 19→18.5等
    * コワル-ヴァーヴロヴァー周期彗星(134P) 19→18.5等
    + ミュラー第3周期彗星(P/1990 S1) 19.5→19等
    * 朱-ベーラム彗星(C/1997 L1) 19等
    * 小惑星 1995 GO (8405) 19等
    * テンペル第2周期彗星(10P) 19等
    + フォーブズ周期彗星(37P) 19.5→19等
    * パーカー-ハートレー周期彗星(119P) 19.5→20等
    * モンタニ周期彗星(P/1997 G1) 19.5→20等
    + ギクラス周期彗星(84P) 20.5→20等
    * ジェディキ周期彗星(P/1996 A1) 20→20.5等
    + ドゥ・トイト-ハートレー第1周期彗星(79P) 21→21.5等

    *今見えている彗星 -日本からは見えない彗星 +今回帰ではまだ観測されていない周期彗星 !今回帰ではまだ観測されていない周期彗星(日本からは見えない)

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    * 今月の彗星の解説

    * SOHO彗星(C/1998 J1)

    C/1998 J1 ( SOHO )

    [星図]

    1998年5月5日、突如現れた0等級の大彗星の報が、世界中を駆け巡りました。

    この彗星は、5月3日に太陽観測衛星SOHOのコロナグラフLASCOに、偶然入り込 んできたところを発見されました。 彗星が太陽の北約7°の辺りを通過していくところを、コロナグラフのうち最 も写野の広いC3の北の端に引っかかった訳です。 彗星は尾のある立派な姿で写っており、その明るさはおよそ0等級と見積もら れました。 5日までの3日間追跡された結果、この彗星は、非常に重大なものであることが 明かになりました。 即ち、5月8日に太陽に0.17AUまで接近して、-1.4等まで明るくなり、その後5 月中旬には、夕方の西の低空に0等級で姿を現すことが分かったのです。

    残念ながら、日本からの観測条件は悪く、5月中旬にわずかに西の地平線上に 顔を見せる程度でしかありません。 彗星がどんどん南下してしまうため、5月下旬には見えなくなってしまいます。 それでも、彗星の明るさは-1等から1等と予報されていたため、空の条件に恵 まれれば、夕焼けの中に輝く彗星を確認できる可能性があります。 もし肉眼で彗星を確認できれば、1996年春の百武彗星(C/1996 B2)、1997年春 のヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)に続いて、3年連続の春の肉眼大彗星となり ます。

    その後、彗星は8日までSOHOのコロナグラフの写野内に居続けました。 8日までの観測から再度計算された最新の軌道要素では、最初の予報よりも地 平高度が更に数度ほど下がってしまい、益々観測条件が悪くなってしまいまし た。 5月10日〜16日が最も高度が高く見える時期ですが、この頃でも日没時の高度 はたった11°で、日没後1時間もせずに彗星は沈んでしまいます。

    5月7日以降、世界各地で彗星の観測が試みられて来ましたが、なかなか成功し ませんでした。 最初の試みは、7日にノルウェーで行われたものですが、-0.5等より明るい彗 星状天体は確認できませんでした。 その後、9日、10日と彗星の存在に否定的な報告ばかり続いていました。 日本でも、アルデバランは見える状態で、彗星は予報位置には見当たらなかっ たとの報告があります。 ところが11日になって、ハワイ・オアフ島で、N. Biver、H. Dahleの2名の観 測者によって、SOHO彗星を見たという報告がありました。 超低空ながらも彗星ははっきりと見え、明るさはおよそ0.5等とのことでした。 これはSOHOの発見光度よりも1〜2等暗いものですが、ほぼ予報通りの明るさで、 今後更に観測報告が増えるものと思われました。 ところが、その後も他に観測に成功したという報告がなく、相変わらず彗星の 現状は不明です。 特に、A. Hale は熱心に観測を試みていますが、9日に0等以下、10日に2等以 下、12日に2.5等以下、13日に3.5等以下で、彗星は見えなかったと報告してい ます。 これは、当初の予報よりもおよそ5等も暗いことになります。 N. Biverらも、彼らが見たものが本当にSOHO彗星かどうか100%肯定できるもの ではないとしています。 ちなみに、N. Biverは西空に沈み行くテンペル-タットル周期彗星(55P)を最後 まで追跡観測した実績のある観測者で、この時は3月18日に9.7等と報告してい ます。 いずれにせよ、もし本当に暗くなってしまったのであれば、日本からのSOHO彗 星の観測はまず絶望的でしょう。

    SOHOは太陽と地球の間、地球から0.01AUのところにあるラグランジュ点にあっ て、毎日太陽を観測し続けています。 打ち上げは1995年12月でしたが、それ以降わずか2年半の間に、実に45個もの 彗星を発見しており、今回が46個目です。 そのうちの43個は太陽をかすめるクロイツ群のメンバーで、いずれも非常に小 さく、太陽に接近した際に消滅してしまいました。 残りC/1997 H2とC/1997 L2の2彗星はクロイツ群のメンバーではなく、太陽か ら離れてくるところを地上からも観測できる可能性がありました。 しかし、予報に従って彗星の再検出が試みられましたが、いずれも彗星本体が 小さかったため、観測には成功しませんでした。 今回のC/1998 J1は、SOHOが発見した3個目の、非クロイツ群彗星となりますが、 先の2つに比べて、彗星本体が段違いに大きく、SOHO彗星初の地上からの再観 測の期待には高いものがあります。

    彗星は冬の天の川を急速に南下していきます。 発見時はおうし座にいましたが、5月中にオリオン座を横切り、6月にはおおい ぬ座を通過して、月末にはアルゴ船の帆に達します。 日本からは、5月下旬にはもう観測不可能になりますが、代わりに南半球では、 とても良い条件で観測できるようになってきます。 南緯35°の地点では、夕方薄明終了時の高度は、5月中旬に0°を越え、下旬に は20°を越え、6月末には40°以上の高さに見えることになります。 この位置推算表の予報光度は、11日のハワイでの観測に基づいています。 それによると、5月末に5等、6月末には9等となります。 もし予報通りならば、確実に再観測されるでしょう。 ただ、5月上旬の北半球の観測報告からは、この予報よりも数等以上暗い可能 性が高いです。 その一方、SOHOのコロナグラフの画像では、彗星は減光する様子はありません でしたので、近日点通過後も無事生き残っている可能性も高いです。 いずれにせよ、位置的条件が良いので、何とか再観測成功を願いたいところで す。

    尚、彗星は、地球から見て、太陽の向こう側から近づいてきました。 そのため、近日点通過前はずっと太陽に近く、地上からの発見は難しい状況で した。 更にその前の、太陽から充分に離れていた時期は、南天に低く、日本からはほ とんど見えない位置にいました。

    * ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)

    C/1995 O1 ( Hale-Bopp )

    [星図]

    日本からは見えなくなって久しいヘール-ボップ彗星ですが、南半球では観測 が続いています。 日本から最後に見られた1997年10月頃からは、彗星はほぼ

            m1 = -2.1 + 5 logΔ + 11.4 log r
    
    という式に沿って減光しています。 4月末現在、9.5等まで暗くなっています。

    彗星は現在、カノープスのすぐ近くにいます。 7月初旬には、カノープスに約2°まで接近します。 彗星は6月末に太陽と合になりますが、赤緯が-50°と南にあるため、その頃は 朝夕の2回観測可能になります。 南緯35°の地点では、夕方薄明終了時の高度は、5月中は39→33°、6月中は33 →23°で、合の頃でも高度は20°以上と充分です。 7月以降は明け方の方が条件が良くなります。 尚、既に太陽からの距離も5.5AUと大変遠くになっていますが、いまだ10等の 明るさを保ち、眼視でも良く見えるでしょう。

    南半球では、今後もこの彗星を長期間追跡できます。 彗星が大型のため、1998年末の頃でもまだ12等台で、眼視でも観測可能でしょ う。 1999年末には10AUを越え、土星よりも遠くになりますが、14等台の明るさを保っ ているものと思われます。

    * ムーニエ-デュプイ彗星(C/1997 J2)

    C/1997 J2 ( Meunier-Dupouy )

    [星図]

    昨年5月7日に14等で発見されたムーニエ-デュプイ彗星は、3月10日に近日点を 通過しました。 しかし、太陽には3AUまでしか接近しないため、彗星の光度変化は非常にゆっ くりとしたものです。 発見以来着実に明るくなり、昨年春には13等、夏から秋にかけては12等で観測 されました。 昨年11月から今年の1月にかけては、10等台〜11等台の小さな姿が眼視でも良 く観測されています。 しかし、2月以降は多少暗くなってしまったのか、観測数がかなり少なくなっ てしまっています。 また、報告される光度も11等台から12等台と、約1等ほど暗く見積もられてい ます。

    現在彗星は、ペガスス座の足元の辺りでほとんど移動しない状態になっていま す。 明け方の空にだいぶ高く昇るようになってきました。 5月中旬の高度は45°ですが、6月末にはほぼ天頂に見えるようになります。 明るさは11等程度でしょう。 ただ、本当に彗星が一時期よりも暗くなっているとすれば、明るさは12等程度 かもしれません。

    今後彗星は、6月までほぼ同じような位置にいます。 7月以降は一転して、秋の星座の中を急速に南下していきます。 明るさの方は、急激に拡散、減光でもしない限り、秋になるまで長い間10〜11 等台で眼視観測可能でしょう。 計算上では、2000年になってもまだ16等で観測可能です。

    * ハウエル周期彗星(88P)

    88P/Howell

    [星図]

    9月27日に近日点を通過するハウエル周期彗星が、急速に増光中です。 4月下旬には、14〜15等で、既に眼視でも観測されるようになっています。

    この彗星は、今回帰は1月に初めて観測されましたが、その明るさは20→19等 と予報よりも3等も暗いものでした。 しかし、3月には18→16.5等と増光し、4月に入ってからは眼視で14等級、CCD でも15等級で観測されています。 これらの観測からは、光度式は

            m1 = 5.6 + 5 logΔ + 28.0 log r
    
    となります。 このままの勢いを保てば、今年の夏から秋にかけて、夕方の南西の空に低いな がらも、10等級にまで達するかもしれません。

    今月はおとめ座、スピカの西にいて、夕空高く見えています。 上記の光度式からの予報では、14等から12.5等へと明るくなってくると思われ ます。

    今後彗星は、来年2月頃まで、長い間夕方の空に見え続けることになります。 但し、今回帰の観測条件は良くなく、7月以降はずっと薄明終了時の高度が16〜 24°という低空に見え続けることになります。

    * ストーンハウス彗星(C/1998 H1)

    C/1998 H1 ( Stonehouse )

    [星図]

    4月22日に、アメリカ・ミシガン州の Patrick L. Stonehouse によって、久し ぶりに眼視で発見された新彗星です。 光度は12等で、44cm反射望遠鏡による発見でした。

    発見観測の位置精度が悪かったためか、しばらく眼視のみで追跡されていまし たが、26日にCCDで観測され、軌道が計算されました。 それによると、彗星は4月14日に近日点を通過し、太陽に1.3AUまで近づいてい ました。 発見前はしばらく南天にあって、地球に接近しつつ急速に北上してきたところ を発見されたようです。

    彗星は発見当時、地球に0.54AUまで接近しており、急速に北西に移動していま した。 へび座(頭)で発見されましたが、5月初めにはうしかい座を横切り、5月中旬現 在は北斗七星とりょうけん座の間に達しています。 彗星の明るさは、CCDでは12等と報告されていますが、眼視観測者によると、 10等台の明るさで見えているようです。 ここでは、両者の中間をとって予報しています。 尚、地球に接近しているためか、拡散した姿と報告されています。

    今後彗星は、6月末までに地球から0.9→1.9AUと急速に遠ざかって行きます。 同時に、明るさも12.5→15等と、急激に暗くなってしまうでしょう。 5月中は何とか眼視観測できそうですが、6月には眼視では見えなくなりそうで す。

    これまで天球上を急速に移動してきたこの彗星ですが、5月下旬からは逆にほ とんど動かなくなり、今後しばらく北斗七星の南に居続けます。 今月は夕方の北西の空高くに見えることになります。 現在、彗星の周囲には、SN 1998S、SN 1998aq、SN 1998ab等の明るい超新星が 散在しています。 今後も彗星は北天にあるため、日本からは完全に暗くなるまでずっと観測可能 となります。

    * シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)

    29P/Schwassmann-Wachmann 1

    [星図]

    度々バーストを起こすことで有名なシュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星 は、1月下旬に比較的大きなバーストを起こし、12等と明るく観測されました。 この時のバーストは2月中旬には収まりましたが、その後も眼視ではずっと13 等程度の明るさで観測が続いています。 CCDでは、3月中旬に新たなバーストを起こし、恒星状になった様子が小島卓雄 氏によって捉えられています。

    彗星は今月はうみへび座の尾の北、スピカとからす座の中間の辺りにいます。 夕方の南の空に見えていますが、高度が35°と低いのがやや難点です。 一方、南半球では頭上高くに見えています。

    この彗星はここ数年、定常状態でも13〜14等の明るさで観測され続けています。 おそらく頻繁にバーストを起こしているものと思われます。 特に今年は、12等台と報告されることが多くなっています。 写真やCCDで彗星を観測する場合は、いつもこの彗星をスケジュールに入れて おく必要がありそうです。

    * 紫金山第1周期彗星(62P)

    62P/Tsuchinshan 1

    [星図]

    紫金山第1周期彗星が、予想を上回って増光し、現在12等級で眼視でも見られ るようになっています。

    今回帰は昨年10月に20等で初めて観測されました。 この時の光度は予報よりも2等以上暗かったのですが、その後は1月には18.5→ 17.5等、2月には16.5→15.5等、3月には15.5→14.5等と急激に増光しました。 この期間の光度式は、

            m1 = 9.0 + 5 logΔ + 30.0 log r
    
    となります。 更に、3月中旬以降は眼視でも観測され始め、3月中は13等、4月には12等といっ そう明るく見積もられています。

    この彗星は4月19日に近日点を通過したばかりで、現在がちょうどピークを過 ぎたところです。 ここでは、近日点に達するまでの急激な増光と同じ勢いで減光していくと仮定 しています。 それによると、既に5月中旬には14等前後になっており、早くも眼視では見え なくなっていることになります。 そして、5月末には15等台半ば、6月末には17等台半ばにまでなってしまうでしょ う。 但し、近日点通過後の減光がゆるやかになるとすれば、5月中はまだ13等で眼 視でも見られ、6月にも14等程度の明るさを保つかもしれません。

    今月はふたご座からかに座を通って、しし座へと移動していきます。 夕方の西空に見えていますが、だいぶ低くなってしまいました。 薄明終了時の高度は、5月中旬は25°の高さでまだなんとか観測可能ですが、6 月に入ると低くなり過ぎて観測は不可能になります。

    5月25日には、ポルックスの南1°弱のところを通過します。

    * テンペル-タットル周期彗星(55P)

    55P/Tempel-Tuttle

    [星図]

    今後数年間、大流星雨が期待されている11月のしし座流星群の母天体です。 1998年2月28日に近日点を通過した今回帰は、この彗星の5回目の出現です。 しかしながら、1865年の発見時は勿論、1366年、1699年の出現は過去の記録と 同定されたもので、1965年の回帰も後になって写真から検出されたものであり、 今回は予報に従って観測された初めてのケースとなりました。

    この彗星は1997年3月4日に22.5等で検出されて以降、12月までほとんど増光し ないまま過ぎてしまい、人々を心配させました。 しかし、1997年末になって急激に増光を開始し、12月下旬に14→11等、1月上 旬に10→8等となって、地球に最接近した中旬には7.5〜8.0等の明るさに達し ました。 この頃は視直径が15〜20′、集光度は1〜2と、大変明るく大きく拡散した印象 的な姿でした。 地球最接近後は集光が強くなっていきましたが、彗星の増光は鈍くなり、地球 から離れるにつれて少しずつ減光していきました。 結局、2月末の近日点通過の頃には、9等の典型的な小彗星の姿に変わっていま した。 そして3月中旬まで9等台で観測され、太陽と合になって観測できなくなりまし た。

    この彗星の光度式は、12月までの停滞期、12月末から1月中旬までの急増光期、 その後の安定期の3つの期間に分けて計算すると、それぞれ次のようになりま す。

            m1 = 15.0 + 5 logΔ +  7.0 log r
            m1 =  7.5 + 5 logΔ + 35.0 log r
            m1 =  8.5 + 5 logΔ + 20.0 log r
    

    しばらく観測できなかったこの彗星ですが、ようやく明け方の空に姿を現すよ うになってきます。 彗星は現在くじら座の尾部を南下しており、5月中はまだ地平線下ですが、6月 末には薄明開始時の高度が20°を越えるようになってきます。 しかし、予報では既に14→16等と非常に暗くなってしまっていることになりま す。 これは近日点通過前後の時期の光度式からの予報光度ですが、もしその後、増 光時と同じ勢いで減光しつつあるとすれば、実際にはもっと暗くなっている可 能性もあります。

    今後彗星は更に南下していきます。 7月中旬に23°まで昇るようになりますが、その後は高度が逆に下がってしま い、ずっと高度が10°強の辺りを推移しつつ暗くなっていきます。 そのため、日本からは事実上、今回帰はもう二度と観測できないでしょう。

    * モンタニ彗星(C/1997 G2)

    C/1997 G2 ( Montani )

    [星図]

    昨年4月12日に18等で発見された新彗星です。 7月に17等になるまで観測されましたが、その後は見かけ上太陽に近づいて観 測できませんでした。 今年になって、再び太陽から離れて来ていましたが、彗星が南天にあるためか、 しばらく観測がありませんでした。 しかし、3月31日に14.1等と、予想を上回って明るくなっていることが報告さ れました。 昨年春の観測と合わせると、光度式は

            m1 = 2.0 + 5 logΔ + 20.0 log r
    
    となります。 log r の係数が20と大きな値になり、急激に増光したことを示しています。

    この彗星の近日点通過は4月16日で、現在がちょうどピークです。 近日点距離が3.1AUと大きいため、今後はゆっくりと減光していきます。 今月は小マゼラン雲から大マゼラン雲の方へと移動していきます。 日本からはまったく観測できませんが、南半球では、明け方の南の空に高く見 えています。

    日本からは、この彗星は、1999年1月末から2月初めにかけて、夕空にわずかに 顔を出します。 しかし、17等級で薄明終了時の高度が10°弱ではまず観測は不可能でしょう。 その後、1999年8月以降はようやく明け方の空で観測できる位置に来ますが、 既に20等以下になってしまっているでしょう。 結局、日本からは事実上もう二度とこの彗星を観測できないことになります。

    * ロヴァシュ第1周期彗星(68P)

    93P/Lovas 1

    [星図]

    10月14日に近日点を通過するロヴァシュ第1周期彗星が、明け方の空に姿を現 して来ました。

    昨年中は南に低く、その後太陽と合になって観測できない状態になっていたた め、今回帰はまだ観測されていません。 しかし、予報では既に15等台の明るさまで増光してきているはずです。 ただ、南半球では既に明け方の空に充分な高さに見えるようになっているはず ですが、これまで観測報告がありません。 そのため、実際には予報よりも暗い可能性もあります。

    今月は15等から14等へと更に明るくなります。 うお座を東へ移動しており、明け方の東の空に徐々に高く昇るようになってき ます。 5月中はまだ低いのですが、6月初めには薄明開始時の高度が15°を越え、月末 には30°を越えるようになってきます。 予報通りならもちろん、多少暗くてもアマチュアのCCDで充分撮影可能だと思 われます。

    この彗星は、今回帰の条件が良く、秋から冬にかけて11等まで明るくなると期 待されています。 その頃は、日本からは未明にほぼ天頂付近に見えることになります。

    クレモラ周期彗星(68P)と寄り添うように移動中で、5月25日頃には約1°まで 接近します。

    * クレモラ周期彗星(68P)

    68P/Klemola

    [星図]

    5月1日に近日点を通過したクレモラ周期彗星は、しばらく太陽と合になって観 測できませんでしたが、再び明け方の空に現れて来ました。

    今回帰は既に昨年3月から7月にかけて、19〜21等と大変暗く観測されていまし た。 その後、予報では太陽と合になっている間に急速に増光し、14等で明け方の空 に姿を現すと思われていました。 4月初めに、超低空ながらもこの彗星が観測され、14等と予報通りの明るさに なっていることが確認されました。

    今月はうお座を東に移動していきます。 明け方の空に徐々に高く昇るようになってきていますが、薄明開始時の高度は、 5月中は11→14°とまだまだ大変低く、6月になって14→25°とようやく観測で きる状態になってきます。 一方、南半球では既に30°以上の高さに見えるようになっています。

    彗星は現在がちょうどピークですが、今後も夏まで14等台、秋まで15等台と長 い間観測可能でしょう。

    ロヴァシュ第1周期彗星(93P)と寄り添うように移動中で、5月25日頃には約1°ま で接近します。 また、7月初めには土星に約1.5°まで接近します。

    * テイラー周期彗星(69P)

    69P/Taylor

    [星図]

    テイラー周期彗星は大バーストを起こし、予想よりも6等も明るく、11等に達 しました。

    今回帰は、10月になってようやく18.9等で観測されたため、12月に17等止まり かと思われました。 しかし、11月には18等、12月上旬は16等と急激に明るくなりました。 12月12日の近日点を過ぎても増光の勢いは止まらず、12月下旬には15等、1月 上旬には13.5〜14等、1月中旬から2月初めには12等と増光し、2月下旬から3月 初めにかけて、11等のピークに達しました。

    3月以降、彗星は減光に転じています。 3月中旬には12等、3月下旬から4月上旬には12〜13等、4月中旬は14等、4月下 旬には13.5〜15等になっています。 減光期間の光度式は

            m1 = 1.7 + 5 logΔ + 30.0 log r
    
    となります。 log r の係数が30と大きく、急激に暗くなっている様子が現れています。

    今月は、彗星は14.5等から16等と更に暗くなっていくでしょう。 既に眼視観測は困難になってしまっています。 やまねこ座としし座の間を東に移動していきますが、夕方の西空にだんだん低 くなっていきます。 薄明終了時の高度は、今月は57→28°と下がって行きます。 7月下旬には20°を下回るようになりますので、今回の異常増光の追跡観測も7 月までとなります。

    今回のこの彗星の大増光は、近日点通過の40日程前から通過の75日後にかけて 比較的ゆっくりと進行しました。 増光を開始する前の彗星の光度式は、log r の係数を同じ30とすると、

            m1 = 8.5 + 5 logΔ + 30.0 log r
    
    でした。 よって、彗星本体の明るさが、この115日の間に7等ほど明るくなったことが分 かります。 尚、この彗星は1915年の発見当時にも、核が2つに分裂して増光したという経 歴があります。 今回のバーストも分裂によるものかもしれません。

    * コワル第2周期彗星(104P)

    104P/Kowal 2

    [星図]

    3月2日に近日点を通過したコワル第2周期彗星は、昨年中は5月に19等で観測 された後、6月に18等、7月に17.5等、8月には16.5→15.5等、9〜10月に15等、 11月には14.5→13.5等と順調に増光しました。 12月から4月にかけてピークとなり、長い間夕空で13等で観測されました。 この期間の光度式は、

            m1 = 10.3 + 5 logΔ + 12.5 log r
    
    となります。

    今月はふたご座からこいぬ座の上とかに座を通って、うみへび座頭部へと移動 していきます。 明るさの予報はいまだ15等前後ですが、夕方の西空にすっかり低くなってしまっ ています。 薄明終了時の高度が、5月中旬で既に10°を少し越える程度ですので、実質的 に観測はもう不可能でしょう。

    今後、12月になると再び明け方の空に現れて来ますが、光度は19等にまで暗く なってしまっているでしょう。 事実上、ほとんどの観測者にとって、今回帰はこれで見納めとなります。

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    * その他の彗星について

    ハートレー第2周期彗星 〔103P/Hartley 2〕 [星図] は、昨年中は5月に19等、6月に17〜19等、7月に16.5〜18.5等、8月に13〜15.5 等、9〜10月に12〜15等、11月に10→9等、12月には9→8等と
            m1 = 9.0 + 5 logΔ + 20.0 log r
    
    という式に沿って急速に明るくなりました。 近日点通過は12月21日でしたが、通過後は更に少し明るくなり、1月には8等級 のピークに達し、視直径も5′以上と明るく大きくなった様子が眼視でも良く 見られました。 その後はゆるやかに減光して、2月中旬に9等、2月下旬から3月上旬でもまだ10 等の明るさを保ち、長い間眼視観測の良い対象となりました。 1月中旬以降の光度変化は、
            m1 = 8.6 + 5 logΔ + 9.7 log r
    
    となりますが、log r の係数が小さくなって、増光時に比べてゆるやかに減光 している様子が分かります。 しかし、3月中旬からは急速に拡散、減光し始めたようで、眼視では12等、CCD では14〜16等と報告されています。 3月以降の光度変化は
            m1 = 7.0 + 5 logΔ + 20.0 log r
    
    となり、近日点通過前と同じ勢いで、急速に減光中のようです。 今月はすっかり暗くなってしまい、15等から17等と、眼視では観測できなくなっ てしまいます。 こいぬ座の北からかに座の南を通り、うみへび座の頭部へと東進していきます。 夕方の西空にだいぶ低くなってきました。 薄明終了時の高度は、5月中に25→16°と下がり、6月には低すぎて観測できな くなるでしょう。 長い間良い対象となってくれましたが、今回帰の観測は今月で終了となります。

    ゲーレルス第2周期彗星 〔78P/Gehrels 2〕 [星図] は、昨年8月7日に近日点を通過した後、12月まで地球に近づいてきていたため、 8月から1998年1月までずっと、11〜12等と非常に明るく観測されました。 しかし、地球からも遠ざかり始めた2月以降は減光に転じ、3月末には13〜14等 に、4月には15等前後と報告されています。 但し、眼視ではいまだに12等台という報告もあります。 このように、この彗星の光度報告はばらつきが大きいのですが、近日点通過後 の光度変化は、だいたい
            m1 = 8.0 + 5 logΔ + 10.0 log r
    
    という式で表されます。 これによると、今月は15等から16等へと暗くなっていきます。 かに座を東へと移動していきますが、西空にだいぶ低くなってきてしまいまし た。 薄明終了時の高度は5月中に27→17°と下がり、6月には観測できなくなります。 予報では、11月になると再び明け方の空に17等程度で現れることになりますが、 近日点通過前の光度から考えて、実際には今後急激に減光していく可能性があ ります。 11月には日心距離は3.7AUほどに達しますが、これは1996年5月とほぼ同じで、 その頃彗星は21等と大変暗く観測されています。 そのため、現在がこの彗星を観測する最後の機会になるでしょう。

    11月21日に近日点を通過する ジャコビニ-ツィナー周期彗星 〔21P/Giacobini-Zinner〕 [星図] は、1月20日に22等で観測された後、4月3日には19.3等、4月26日には17.8等と、 光度式
            m1 = 10.0 + 5 logΔ + 15.0 log r
    
    に沿って順調に増光してきているようです。 今月は17等から15.5等に増光し、アマチュアのCCDでも充分に捉えられるよう になって来るでしょう。 8月には14等よりも明るくなって、秋から冬にかけて10等程度に達し、夕方の 空で眼視でも見えるようになると期待されています。 この彗星はまた、10月のジャコビニ流星雨の母天体でもあります。 この群はふだんはまったく出現しませんが、母彗星の回帰に際し、今年の10月 には久しぶりの出現が期待されています。 前回の1985年には、ほとんど期待されていなかったジャコビニ流星雨ですが、 突然の大出現が日本で起こり、観測者を驚かせました。 さて、今回はどうなるでしょうか。 彗星は、今月はヘルクレス座を北西に移動しています。 衝となって、5月〜6月上旬には未明に、6月中旬〜下旬には夜半前に、ほぼ天 頂に位置します。 尚、7月初めには、朱-ベーラム彗星(C/1997 L1)に約30'まで接近します。

    小惑星(2060)としても登録されている キロン周期彗星 〔95P/(2060) Chiron〕 [星図] は、既に1996年2月に近日点を通過していますが、近日点距離が8.5AUと大きい ため、今後数年間はほとんど明るさは変わりません。 また、移動も遅く、しばらく同じような位置に見えることになります。 今月もてんびん座α星のすぐ北にあって、夕方の南の空に見えています。 この天体は近日点通過の4〜5年前には16〜17等、通過の頃は15〜16等の明るさ で観測されました。 しかし、最近は16等以下と、予報よりも1等ほど暗くなっているようです。

    熊本県の宇都宮章吾氏によって、昨年10月3日に10.5等で発見された 宇都宮彗星 〔C/1997 T1 ( Utsunomiya )〕 [星図] は、10月から11月にかけて条件が良く、10等前後でたくさんの観測が報告され ました。 12月以降は太陽と近い状態が続いて観測しづらかったのですが、12月〜1月に は10等、2月には10→11等と、予報よりも明るく観測されています。 しかし、明け方の空で徐々に高くなってきた3月には、上旬に11.5〜13.5等、 下旬から4月初めには14〜15等と、一気に暗くなってしまったようです。 4月下旬以降は、13〜15.5等と報告される光度に幅が生じていますが、既に眼 視観測は非常に困難になっています。 この期間の光度変化を1つの光度式で表すと、
            m1 = 5.8 + 5 logΔ + 22.0 log r
    
    となります。 これによると、今月は15.5等から18.5等へと、更に急激に減光してしまうこと になります。 彗星は今月も急速に西に移動中で、てんびん座からからす座の方向に動いて行 きます。 5月中旬は夜半前に南中しますが、6月下旬には夕方の南西の空に見えるように なります。 7月になると高度が低くなり過ぎて、観測はほぼ不可能になります。 尚、6月18日から19日にかけて、小惑星(8405) 1995 GOの南わずか30'のところ を通過します。

    1999年3月16日に近日点を通過する シューメーカー第1周期彗星 〔102P/Shoemaker 1〕 [星図] は、今回帰はまだ観測されていませんが、予報では16〜17等と既に充分明るく なってきているはずです。 彗星はくじゃく座にあり、南天のために日本からは観測できませんが、南半球 では未明の空高く見えています。 5月末には、大型の球状星団NGC 6752(5.4等、20′)に接近します。 この彗星は、近日点通過前の日本からの条件は悪く、わずかに11月に夕空低く 姿を現しますが、15等台で高度15°以下では観測は難しいでしょう。 通過後は1999年7月に15等台で明け方に見え始め、その後次第に減光していき ます。 但し、既に南半球では位置的が良くなって、予報光度通りなら観測されていて もおかしくない状態になっています。 それにも係わらずいまだ観測されていないことから、実際の光度が予報より暗 い可能性もあります。

    昨年9月29日に近日点を通過して以来、長い間12〜13等台で観測され続けた ヴォルフ-ハリントン周期彗星 〔43P/Wolf-Harrington〕 [星図] ですが、もうすっかり暗くなってしまいました。 3月までは13等台の眼視報告が続いていましたが、4月にはCCDで14.5〜16.5等 と、一気に暗くなってしまったようです。 今月も16.5→18等と、更に急速に減光していくでしょう。 彗星はうみへび座胴体部を東へと移動しています。 夕方の南西の空にだいぶ低くなってきています。 薄明終了時の高度は、5月中は34→27°、6月には26→9°となります。 長い間良い観測対象でしたが、6月中旬をもって今回帰の観測は終了となりま す。

    1997年1月31日に19.4等で発見された スペースウォッチ彗星 〔C/1997 BA6 ( Spacewatch )〕 [星図] は、その後も順調に増光して、現在は17等に達しています。 今月もうみへび座頭部の南、α星の西にあって、17等で観測可能でしょう。 しかし、夕方の西空にだいぶ低くなってきてしまいました。 5月中の薄明終了時の高度は25→13°ですので、そろそろ観測は困難になって います。 尚、この彗星の近日点通過は1999年11月で、13等級まで明るくなると思われま すが、今後彗星はずっと南天にあり、日本からは観測できません。 そのため、現在が近日点通過前にこの彗星を観測する最後の機会です。 6月には西空に沈み、その後は再び北上してくる2000年秋まで日本からは観測 不可能となります。 ちなみに南半球では、5月中は50°、6月になってもまだ47→28°と充分な高さ で観測可能です。

    1999年9月16日に近日点を通過する カーンズ-クェー周期彗星 〔59P/Kearns-Kwee〕 [星図] は、今回帰はまだ観測されていませんが、予報では既に17等と充分に明るくなっ てきているはずです。 これまで太陽に近く観測できませんでしたが、今月は薄明開始時の高度が20→ 47°と高く昇るようになってきますので、近いうちに観測されるものと思われ ます。 しかし、昨年夏には衝の位置で19等になっていたはずですが、観測されなかっ たことを考えると、実際にはもっと暗い可能性が高いです。 今月はうお座の西のうお、木星のすぐ西にいます。 この彗星は1999年秋から冬にかけて条件が良くなり、12等台の明るさで眼視で も見られると期待されています。

    初回帰の シューメーカー-レヴィ第3周期彗星 〔129P/Shoemaker-Levy 3〕 [星図] は、3月4日に近日点を通過しました。 1月から2月にかけて好条件となり、眼視では14等台で、CCDでは15〜16等で観 測されました。 3月から4月には少し暗くなり、CCDで16〜17等と報告されています。 今月はかに座を東へと移動しますが、夕方の西空にだいぶ低くなってきました。 薄明終了時の高度は、5月中は35→25°ですが、6月には低過ぎて観測不可能に なります。 この彗星は軌道の離心率が0.25と円に近いため、1999年春の衝の頃でもまだ 18.5等程度の明るさを保ちます。 今後も長期間観測され続けるでしょう。

    8月11日に近日点を通過する ピーターズ-ハートレー周期彗星 〔80P/Peters-Hartley〕 [星図] は、今回帰は2月中旬に20.4等で初観測されました。 これは予報より2等ほど暗いものでしたが、その後は急激に増光中のようで、4 月には18.5等で観測されています。 夏のピークの頃には、17等程度に達するでしょう。 但し、この彗星は今回帰は日本からの条件が悪く、今後高度が15°を上回るこ とがありません。 今月も、彗星はうみへび座の南部からコップ座へと移動し、明るさも17等台に 入って来ますが、夕方の南西の空の超低空となるため、日本からの観測はまず 不可能でしょう。 一方南半球では、夕方に頭上高く見えることになります。

    11月7日に近日点を通過する 高見沢周期彗星 〔98P/Takamizawa〕 [星図] は、今回帰はまだ観測されていませんが、予報では既に18等から17.5等と、充 分に明るくなってきていることになります。 しかし、しばらく前からCCDの射程内に入っており、また位置的条件が良かっ たにも係わらず、これまで観測されていないことを考えると、実際にはもっと 暗い可能性が高いです。 ただ、未確認ながら、3月から4月にかけて19等程度で観測されているとの情報 もあります。 これはほぼ予報通りの明るさです。 今月はしし座の尾部からおとめ座頭部へと移動します。 夕方の南西の空にありますが、薄明終了時の高度は68→35°とだんだん低くなっ てきます。 この彗星の今回帰の条件は悪く、近日点通過の頃には観測不可能です。 近日点通過前の7月末に17等になるまでが観測可能期間ですので、そろそろ観 測されないと、今回帰は見逃されることになるかもしれません。

    昨年2月15日に18等で発見された 小惑星 1997 CU26 [星図] は、近日点距離が13AUと土星よりも遠い、周期60年のセントール族の小惑星で あることが分かりました。 この天体の近日点通過はずっと先の2004年で、今後20年以上に渡って18等程度 で見えることになります。 その間にコマが検出され彗星になるかもしれません。 天体が太陽から遠いため、位置も高度もほとんど変化しません。 今年も1月から4月まで、17等台から18等程度で観測が続いています。 今月もかに座で、散開星団M67のすぐ南にいます。 夕方の南西の空に低くなって来ました。 薄明終了時の高度は、5月中は37→24°ですが、6月には低すぎて観測できなく なります。 太陽と合になった後は、10月に再び明け方の空に現れます。

    LINEAR周期彗星 〔P/1998 G1 ( LINEAR )〕 [星図] は、4月2日にリンカーン研究所の地球に接近する小惑星の捜索中に18.9等で発 見された新彗星です。 彗星名は、Lincoln Laboratory Near-Earth Asteroid Research の頭文字をとっ たものです。 初めは高速移動小惑星の1つとして報告されましたが、その動きから逆行の放 物線軌道上を運動していることが示唆され、注目を集めました。 その後尾が検出され、彗星であることが明らかになりました。 更に観測が集まって、周期42年、軌道傾斜角110°という大きな逆行の軌道を 持つ新周期彗星であることが分かりました。 これまでに発見された周期彗星の中で、軌道傾斜角が100°を越えるものは、 ハレー周期彗星(1P)、テンペル-タットル周期彗星(55P)、スイフト-タットル 周期彗星(109P)、ポンス-ガンバール周期彗星(D/1827 M1)の4つしかなく、い ずれも大物と呼ばれるものばかりです。 彗星は、今月はしし座の頭部を南下し、夕方の西空に低くなっていきます。 薄明終了時の高度は、5月中は55→38°と下がり、6月中旬を過ぎると20°を下 回るようになってしまいます。 この彗星は11月16日に近日点を通過し、太陽に2.1AUまで接近して、16.5〜17 等まで明るくなると思われます。 但し、今後彗星はずっと南天を移動するため、日本からは条件は非常に悪いで す。 わずかに10月末から11月中旬にかけて、明け方の南東の空に姿を現しますが、 薄明開始時の高度は13〜14°でしかありません。 事実上、日本からこの彗星を見られるのは今月が最後です。 尚、この彗星のコマはいまだ検出されていません。 これは、周期彗星としても小惑星としても登録されているエルスト-ピサロ周 期彗星(133P)の発見事情とほぼ同じ状況です。 また、ほとんどの天文台では、この天体を小惑星状としてしか捉えられていな いようです。 今後太陽に近づいてどのような振舞いを見せるのか興味深い天体ですが、それ を見届けるのは南半球の観測者の役目となります。

    1992年1月9日に17等で発見された 小惑星フォルス 〔(5145) Pholus〕 [星図] は、近日点距離が8.7AUで周期が約90年という巨大な楕円軌道上をまわってい ました。 長らく小惑星と思われていたキロン周期彗星(95P)と同じセントール族の天体 ですが、その後も恒星状でコマは検出されていません。 しかし、小惑星の中でも特に赤く見える天体として有名です。 既に近日点を通過してから6年以上過ぎていますが、土星よりも遠くにいるた め、明るさはほとんど変化せず、今後数年から10数年は観測できます。 位置もほとんど変化せず、今月もアークトゥルスのすぐ南西にあります。 今月は夕方の空に高く、18等で見えています。

    昨年11月19日に近日点を通過した ラッセル第3周期彗星 〔91P/Russell 3〕 [星図] は、近日点通過の頃は太陽に近く観測できませんでしたが、再び明け方の空に 現れて来ています。 近日点通過前は、1996年11月に21等で観測されてから順当に増光し、1997年春 に18等に達しました。 今月はみずがめ座とわし座の間で、明け方の南の空に見えます。 今後、衝となる7月まで18等でほぼ同じ光度を保ち、その後は急速に暗くなっ ていくでしょう。

    ヘリン-ローマン-アルー第1周期彗星 〔117P/Helin-Roman-Alu 1〕 [星図] は、離心率が0.18とほぼ円軌道のため、遠日点でも20等程度の明るさを保ち、 軌道の全周で観測可能です。 今回帰は1997年3月26日に近日点を通過しましたが、1997年中は16〜17.5等で 観測されていました。 しばらく太陽に近く観測できませんでしたが、再び明け方の空に姿を現してき ます。 くじら座の南部にあり、5月中はまだ低いのですが、6月中旬を過ぎると20°を 越え、充分な高さになってきます。 これから来年2月初め頃まで、昨年より1等ほど暗く、18等程度で観測可能です。

    1999年5月6日に近日点を通過する フェイ周期彗星 〔4P/Faye〕 [星図] が、明け方の空に現れて来ました。 今回帰はまだ観測されていませんが、予報では19等から18等台へと増光してき ますので、観測されるのは時間の問題でしょう。 今月はみずがめ座、やぎ座、わし座の接点の辺りにいて、明け方の南の空に見 えています。 この彗星は1843年に発見されて以来、19回の回帰を記録しています。 20回目の出現となる今回帰は、残念ながら回帰条件が悪く、近日点通過前後は 太陽に近くて観測できません。 通過前と通過後に観測可能な位置に来る頃には16等までしか明るくならないた め、眼視では観測できないでしょう。

    初回帰を迎えている 葛-汪周期彗星 〔P/1988 V1 ( Ge-Wang )〕 [星図] が、検出の好期を迎えています。 今月もへび座(尾)にあり、衝となって、真夜中前後に南の空に位置します。 予報では既に19等から18等台になってくると思われます。 少し前から検出好期でしたが、彗星が暗いためか、天の川の中にいるためか、 いまだ検出されていません。 この彗星の近日点通過は1999年6月27日で、1999年の夏から秋にかけて衝とな り、15等台に達するものと思われます。

    11月18日に近日点を通過する コワル-ヴァーヴロヴァー周期彗星 〔134P/Kowal-Vavrova〕 [星図] は、12月5日に21等前後で検出された後、急速に増光し、4月には18等に達して います。 しかし、今回帰の条件は悪く、近日点通過の頃は太陽に近く観測は不可能です。 その前後の1999年春と1999年春が観測好期となりますが、18等止まりでしょう。 今月はしし座南部を東に移動していて、薄明終了時の高度が57→18°と、夕方 の南西の空に急に低くなっていきます。 6月中旬を過ぎると観測不可能になります。

    初回帰を迎えている ミュラー第3周期彗星 〔P/1990 S1 ( Mueller 3 )〕 [星図] が検出好期となっています。 今月はみずがめ座とやぎ座の間にいて、明け方の南東の空にだんだん高く昇る ようになってきます。 明るさも既に19等に達しているでしょう。 この彗星の近日点通過は1999年3月ですが、回帰条件は悪く、近日点通過の頃 は太陽に近く観測できません。 1998年夏と1999年秋に衝となる頃が観測好機ですが、18等止まりで明るくなり ません。

    昨年6月3日に16.7等で発見された 朱-ベーラム彗星 〔C/1997 L1 ( Zhu-Balam )〕 [星図] は、既に一昨年11月に近日点を通過していますが、近日点距離が4.9AUと非常 に大きいため、1997年中は16.5→18.5等、1998年には18.5〜19等と、ゆるやか に減光してきました。 既に太陽からの距離も6.5AUになろうとしていますが、予報ではまだ19等程度 の明るさを保っていると思われます。 しかし、彗星はすっかり拡散してしまっており、明るさの割に観測は非常に困 難になっています。 5月には、既に21等ほどまで暗くなっているという報告もあります。 ヘルクレス座を北上中で、衝となり、5月中は未明、6月には宵の頃に頭上高く に位置しますが、既に観測不可能になっているかもしれません。 尚、7月初めにはジャコビニ-ツィナー周期彗星(21P)が30'の距離まで接近して きます。

    1995年に発見されたセントール族の 小惑星 1995 GO [星図] は、小惑星(8405)として番号登録されました。 この天体は、現在は太陽から10AUと土星と同じくらい遠くにあり、19等台と大 変暗く見えていますが、2002年に近日点を通過する頃には太陽から7AUにまで 近付き、17等程度になるでしょう。 今月もうみへび座の尾部、変光星うみへび座R星のすぐ北にあって、夕方の南 の空に見えています が、高度は35°弱と日本からは南に低くなってしまっています。 この状態は今後しばらくは変化せず、日本からは高く見えない状態が続きます。 尚、6月19日から20日にかけて、宇都宮彗星(C/1997 T1)が1995 GOのわずか30' 南を通過していきます。

    テンペル第2周期彗星 〔10P/Tempel 2〕 [星図] は軌道の全周で観測可能です。 遠日点付近にいた1997年には20等、今年に入ってからは19等で観測されていま す。 次の近日点通過は1999年9月8日で、今後は徐々に明るくなっていきます。 しかし、今月はまだ19等程度でしょう。 しし座にいて、夕方の南西の空に低くなっていきます。 薄明終了時の高度は、5月中旬はまだ65°ですが、6月末には28°まで下がりま す。 7月以降は太陽と合になって、しばらく観測できなくなりますが、12月になる と、明け方の空に再び姿を現します。 その頃には17等まで増光しているでしょう。 この彗星は近日点通過後に明るくなる傾向があります。 来年秋には8〜9等に達すると期待されています。 ただ、その頃は南に低くなってしまうのが難点です。

    1999年5月4日に近日点を通過する フォーブズ周期彗星 〔37P/Forbes〕 [星図] は、今回帰はまだ観測されていませんが、予報では既に19等まで増光している はずです。 しかし、ここしばらく位置的条件が良い状態が続いていたのですが、いまだ観 測されていないことを考えると、実際にはもっと暗いのかもしれません。 今月もしし座の前足の辺りにいます。 夕方の南西の空に見えていますが、薄明終了時の高度は49→13°と急激に低く なり、6月には観測できなくなります。 このまま観測されずに太陽に近づくと、再び明け方に姿を現す12月まで待たな ければなりません。 その頃には16等に達していると思われます。 但し、彗星はしばらく南天にあり、ピークの13等に達する1999年5月下旬まで、 日本からはずっと高度12〜17°という大変低い状態が続きます。 1999年6月からは見やすい高度になってくるので、眼視観測も可能となるでしょ う。

    1996年6月に近日点を通過した パーカー-ハートレー周期彗星 〔119P/Parker-Hartley〕 [星図] ですが、軌道が円に近く、また近日点距離も3.0AUと大きいので、長い間観測 され続けて来ました。 1995年夏に19等で検出されて以降、1995年秋から翌1996年の初めにかけてと、 1996年秋から1997年初夏の頃まで、ずっと17等前後で観測されました。 1998年に入ってからも、まだ19等前後の明るさを保っています。 今月もしし座の南にいて、モンタニ周期彗星(P/1997 G1)と寄り添うように動 いています。 夕方の南西の空にいますが、薄明終了時の高度は50→19°と急激に低くなって いきます。 6月には観測できなくなりますが、太陽と合になった後、12月にはまた明け方 の空に現れて来ます。 その頃もまだ20等台半ばでしょう。

    昨年4月9日に19等で発見された新周期彗星、 モンタニ周期彗星 〔P/1997 G1 ( Montani )〕 [星図] は、既に昨年4月に近日点を通過していますが、近日点距離が4.2AUと大きいた め、減光はゆるやかです。 再び明け方の空に現れて来た12月以降も、19等前後で観測されています。 今月もしし座の南にいて、パーカー-ハートレー周期彗星(119P)と寄り添うよ うに動いています。 夕方の南西の空にいますが、薄明終了時の高度は52→19°と急激に低くなって いきます。 6月には観測できなくなりますが、太陽と合になった後、12月にはまた明け方 の空に現れて来ます。 その頃もまだ20等台半ばでしょう。

    1999年8月25日に近日点を通過する ギクラス周期彗星 〔84P/Giclas〕 [星図] が、そろそろ観測可能になってきます。 まだ20等台と暗いのですが、6月下旬には衝となります。 但し、位置はいて座の北部で、夏の天の川のどまんなかにあります。 そのため、実際に観測されるのはもっと後になるかもしれません。 この彗星は1978年に発見されて以来、毎回確実に出現が記録されています。 今回帰では、1999年の夏から冬にかけて、長い間14等台で観測されるでしょう。 尚、この彗星は1931年にも出現が記録されていることが分かっています。

    1996年1月に発見された新周期彗星、 ジェディキ周期彗星 〔P/1996 A1 ( Jedicke )〕 [星図] は、1995年8月に近日点を通過していましたが、近日点距離が4.1AUと大きいた め、ゆるやかに減光し、長い間観測されてきました。 1996年前半は16〜17等、1997年前半は18等でした。 1998年に入ってからは観測がありませんが、20等前後だったはずです。 しかし、既に日心距離も6.5AUとなり、光度も20〜21等になるため、そろそろ 観測期間は終了となります。 スピカの南東にいて、夕方の南の空に見えています。

    ドゥ・トイト-ハートレー周期彗星 〔79P/du Toit-Hartley〕 [星図] は、昨年11月14日に近日点を通過したはずです。 今回帰の条件は悪く、ずっと太陽の近くにいたため、今回帰はまだ観測されて いません。 近日点通過から半年たって、ようやく明け方の空に姿を現すようになってきた 訳ですが、既に21等以下と大変に暗くなってしまっているでしょう。 この彗星は1945年に発見された後は長い間行方不明になっていました。 途中6回の回帰を見逃された後に、1982年になって偶然に再発見されました。 その次の1987年には3回目の出現を記録しましたが、1992年の回帰ではまた見 逃されています。 今回帰も、おそらくこのまま観測されずに遠ざかってしまうものと思われます。

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    * 位置推算表

    最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。

    * SOHO彗星(C/1998 J1)

    m1 = 7.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日     α        δ       r      Δ    Elong   m1   最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   4 52.27   13  1.7   0.355   0.853    19    2.2  20:36 (112, -9)  
    1998- 5-27   6  3.71   -6 55.2   0.638   0.849    38    4.7  20:47 ( 92,-17)  
    1998- 6- 6   6 57.89  -21 28.1   0.886   0.961    53    6.4  20:56 ( 79,-23)  
    1998- 6-16   7 43.29  -31  5.8   1.110   1.122    62    7.7  21:02 ( 69,-28)  
    1998- 6-26   8 23.12  -37 36.9   1.315   1.306    67    8.8  21:04 ( 63,-31)  
    1998- 7- 6   8 59.02  -42 17.5   1.508   1.502    70    9.7  21:02 ( 58,-33)  
    

    * ヘール-ボップ彗星(C/1995 O1)

    m1 = -2.1 + 5 log Δ + 11.4 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   5 37.15  -49 47.9   5.295   5.481    74    9.8  20:36 ( 49,-32)  
    1998- 5-27   5 46.66  -49 38.5   5.390   5.585    73   10.0  20:47 ( 51,-38)  
    1998- 6- 6   5 56.46  -49 41.9   5.485   5.685    73   10.1  20:56 ( 52,-44)  
    1998- 6-16   6  6.41  -49 57.7   5.578   5.780    73   10.2  21:02 ( 52,-50)  
    1998- 6-26   6 16.41  -50 25.7   5.671   5.870    73   10.3   3:01 (310,-54)  
    1998- 7- 6   6 26.32  -51  5.6   5.764   5.957    74   10.4   3:06 (310,-49)  
    

    * ムーニエ-デュプイ彗星(C/1997 J2)

    m1 = 3.7 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  22 27.26   30 32.8   3.122   3.333    69   11.3   3:16 (260, 45)  
    1998- 5-27  22 30.14   30 10.2   3.145   3.227    76   11.2   3:07 (264, 51)  
    1998- 6- 6  22 31.00   29 37.2   3.170   3.111    84   11.2   3:01 (268, 57)  
    1998- 6-16  22 29.70   28 49.3   3.198   2.990    92   11.1   2:58 (276, 65)  
    1998- 6-26  22 26.11   27 41.4   3.228   2.869   101   11.1   3:01 (291, 73)  
    1998- 7- 6  22 20.22   26  7.8   3.261   2.753   111   11.0   3:06 (333, 80)  
    

    * ハウエル周期彗星(88P)

    m1 = 5.6 + 5 log Δ + 28.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  13  2.14   -3 17.4   1.949   1.065   139   13.8  21:21 (  0, 52)  
    1998- 5-27  12 57.04   -3 26.6   1.886   1.078   128   13.5  20:47 (  4, 51)  
    1998- 6- 6  12 55.71   -4  0.2   1.825   1.101   119   13.1  20:56 ( 23, 49)  
    1998- 6-16  12 58.29   -4 57.6   1.766   1.131   110   12.8  21:02 ( 36, 43)  
    1998- 6-26  13  4.68   -6 16.8   1.709   1.163   103   12.4  21:04 ( 45, 37)  
    1998- 7- 6  13 14.70   -7 55.4   1.655   1.197    96   12.1  21:02 ( 50, 32)  
    

    * ストーンハウス彗星(C/1998 H1)

    m1 = 10.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  13 27.82   43 39.0   1.556   0.878   110   12.6  21:45 (180, 81)  
    1998- 5-27  12 51.87   48  0.9   1.603   1.121    97   13.3  20:47 (168, 77)  
    1998- 6- 6  12 30.14   49 49.8   1.659   1.369    86   14.0  20:56 (140, 68)  
    1998- 6-16  12 18.42   50 33.0   1.724   1.611    78   14.6  21:02 (132, 60)  
    1998- 6-26  12 13.56   50 46.9   1.796   1.841    71   15.1  21:04 (130, 53)  
    1998- 7- 6  12 13.54   50 48.4   1.874   2.053    65   15.7  21:02 (130, 47)  
    

    * シュヴァスマン-ヴァハマン第1周期彗星(29P)

    m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  13  9.36  -18 47.4   6.241   5.379   145   13.6  21:29 (  0, 36)  
    1998- 5-27  13  6.80  -18 22.1   6.239   5.472   135   13.7  20:47 (  0, 37)  
    1998- 6- 6  13  5.21  -18  0.1   6.238   5.585   126   13.7  20:56 ( 15, 36)  
    1998- 6-16  13  4.62  -17 42.8   6.236   5.715   116   13.7  21:02 ( 27, 33)  
    1998- 6-26  13  5.05  -17 30.7   6.235   5.858   107   13.8  21:04 ( 38, 28)  
    1998- 7- 6  13  6.48  -17 24.5   6.233   6.008    98   13.9  21:02 ( 46, 23)  
    

    * 紫金山第1周期彗星(62P)

    m1 = -15.0 + 5 log Δ + 150.0 log r     (〜6月8日)
    m1 = 9.0 + 5 log Δ + 30.0 log r     (6月8日〜)
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   7 15.14   27 47.0   1.525   1.945    50   13.9  20:36 (106, 27)  
    1998- 5-27   7 49.83   27  7.1   1.549   2.010    49   15.0  20:47 (107, 24)  
    1998- 6- 6   8 23.65   25 57.2   1.580   2.082    47   16.4  20:56 (108, 20)  
    1998- 6-16   8 56.17   24 21.7   1.616   2.160    45   16.9  21:02 (108, 17)  
    1998- 6-26   9 27.19   22 25.3   1.658   2.244    43   17.3  21:04 (108, 14)  
    1998- 7- 6   9 56.60   20 13.2   1.704   2.334    41   17.8  21:02 (107, 11)  
    

    * テンペル-タットル周期彗星(55P)

    m1 = 8.5 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   1  7.12   -5 54.6   1.562   2.120    44   14.0   3:16 (273, -6)  
    1998- 5-27   1  3.64   -8 18.7   1.674   2.027    55   14.5   3:07 (280, -1)  
    1998- 6- 6   0 57.83  -11 16.2   1.788   1.915    67   15.0   3:01 (288,  5)  
    1998- 6-16   0 48.64  -14 57.4   1.902   1.791    80   15.4   2:58 (298, 12)  
    1998- 6-26   0 34.58  -19 31.6   2.016   1.670    94   15.7   3:01 (311, 18)  
    1998- 7- 6   0 13.71  -25  0.5   2.130   1.565   109   16.0   3:06 (327, 22)  
    

    * モンタニ彗星(C/1997 G2)

    m1 = 2.0 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   2  4.73  -72 53.2   3.099   2.872    93   14.1   3:16 (339,-38)  
    1998- 5-27   2 52.61  -71 34.2   3.110   2.873    93   14.1   3:07 (338,-40)  
    1998- 6- 6   3 31.70  -70 10.1   3.124   2.885    93   14.2   3:01 (336,-41)  
    1998- 6-16   4  3.50  -68 51.7   3.141   2.907    93   14.3   2:58 (334,-40)  
    1998- 6-26   4 29.47  -67 46.8   3.161   2.934    93   14.3   3:01 (333,-39)  
    1998- 7- 6   4 50.63  -66 59.7   3.183   2.965    92   14.4   3:06 (332,-37)  
    

    * ロヴァシュ第1周期彗星(93P)

    m1 = 8.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   0 17.52    2 47.6   2.247   2.745    50   15.5   3:16 (273,  9)  
    1998- 5-27   0 35.69    5 24.3   2.187   2.600    55   15.2   3:07 (273, 13)  
    1998- 6- 6   0 54.31    8  5.9   2.129   2.456    59   14.9   3:01 (272, 18)  
    1998- 6-16   1 13.46   10 52.0   2.073   2.313    63   14.6   2:58 (273, 23)  
    1998- 6-26   1 33.22   13 42.3   2.019   2.173    67   14.3   3:01 (273, 29)  
    1998- 7- 6   1 53.68   16 36.0   1.968   2.036    71   14.0   3:06 (274, 35)  
    

    * クレモラ周期彗星(68P)

    m1 = 9.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   0 14.77    4 25.0   1.762   2.216    50   14.4   3:16 (272, 11)  
    1998- 5-27   0 39.44    6 15.1   1.774   2.168    54   14.4   3:07 (271, 13)  
    1998- 6- 6   1  3.46    7 54.5   1.792   2.120    57   14.4   3:01 (271, 16)  
    1998- 6-16   1 26.70    9 21.1   1.816   2.073    61   14.5   2:58 (272, 19)  
    1998- 6-26   1 49.01   10 33.4   1.845   2.025    65   14.5   3:01 (274, 24)  
    1998- 7- 6   2 10.17   11 29.9   1.879   1.976    69   14.6   3:06 (277, 29)  
    

    * テイラー周期彗星(69P)

    m1 = 1.7 + 5 log Δ + 30.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   9 39.07   32 26.2   2.322   2.259    80   14.4  20:36 ( 97, 57)  
    1998- 5-27   9 55.89   30 53.9   2.364   2.405    75   14.8  20:47 ( 98, 50)  
    1998- 6- 6  10 12.84   29 14.6   2.407   2.551    70   15.2  20:56 ( 99, 43)  
    1998- 6-16  10 29.78   27 30.0   2.451   2.695    65   15.5  21:02 (100, 37)  
    1998- 6-26  10 46.62   25 41.2   2.495   2.837    60   15.9  21:04 (101, 31)  
    1998- 7- 6  11  3.32   23 49.7   2.541   2.975    55   16.2  21:02 (102, 26)  
    

    * コワル第2周期彗星(104P)

    m1 = 10.3 + 5 log Δ + 12.5 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   6 45.87   12 35.6   1.622   2.145    46   14.6  20:36 ( 96, 13)  
    1998- 5-27   7 15.48   11 30.3   1.677   2.245    44   14.9  20:47 ( 98,  9)  
    1998- 6- 6   7 43.76   10 13.0   1.735   2.350    42   15.1  20:56 (100,  4)  
    1998- 6-16   8 10.69    8 45.9   1.796   2.458    39   15.4  21:02 (101, -1)  
    1998- 6-26   8 36.31    7 10.9   1.859   2.570    36   15.7  21:04 (102, -5)  
    1998- 7- 6   9  0.70    5 29.9   1.924   2.682    33   16.0  21:02 (103, -9)  
    

    * ハートレー第2周期彗星(103P)

    m1 = 7.0 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   7 50.68    9  4.3   2.082   2.344    62   15.2  20:36 ( 84, 25)  
    1998- 5-27   8 11.42    8 33.2   2.170   2.525    58   15.7  20:47 ( 88, 18)  
    1998- 6- 6   8 31.12    7 53.1   2.257   2.704    53   16.2  20:56 ( 91, 12)  
    1998- 6-16   8 49.88    7  5.4   2.343   2.880    49   16.7  21:02 ( 94,  6)  
    1998- 6-26   9  7.81    6 11.2   2.427   3.051    44   17.1  21:04 ( 97,  1)  
    1998- 7- 6   9 24.98    5 11.4   2.510   3.215    39   17.5  21:02 ( 99, -4)  
    

    * ゲーレルス第2周期彗星(78P)

    m1 = 8.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   7 46.94   15 39.7   2.924   3.295    60   15.2  20:36 ( 90, 27)  
    1998- 5-27   8  0.97   15 13.1   2.970   3.453    53   15.4  20:47 ( 95, 20)  
    1998- 6- 6   8 15.16   14 40.0   3.017   3.604    47   15.6  20:56 ( 99, 13)  
    1998- 6-16   8 29.40   14  0.7   3.063   3.746    41   15.7  21:02 (103,  6)  
    1998- 6-26   8 43.61   13 15.8   3.110   3.877    35   15.9  21:04 (106,  0)  
    1998- 7- 6   8 57.71   12 25.7   3.156   3.997    29   16.0  21:02 (109, -5)  
    

    * ジャコビニ-ツィナー周期彗星(21P)

    m1 = 10.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  17 33.97   18 43.0   2.457   1.663   132   17.0   1:57 (  0, 74)  
    1998- 5-27  17 26.33   21 42.6   2.373   1.558   133   16.6   1:10 (  0, 77)  
    1998- 6- 6  17 16.06   24 22.1   2.287   1.473   132   16.2   0:21 (  0, 79)  
    1998- 6-16  17  3.89   26 28.7   2.200   1.409   129   15.9  23:24 (  0, 82)  
    1998- 6-26  16 50.95   27 52.0   2.111   1.361   124   15.5  22:32 (  0, 83)  
    1998- 7- 6  16 38.70   28 26.5   2.022   1.328   118   15.2  21:40 (  0, 83)  
    

    * キロン周期彗星(95P)

    m1 = 4.0 + 5 log Δ + 7.5 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  14 52.20  -14  8.0   8.959   7.965   168   15.6  23:11 (  0, 41)  
    1998- 5-27  14 49.47  -13 53.3   8.971   8.021   158   15.7  22:29 (  0, 41)  
    1998- 6- 6  14 47.09  -13 40.4   8.982   8.103   148   15.7  21:47 (  0, 41)  
    1998- 6-16  14 45.16  -13 30.1   8.994   8.211   138   15.7  21:06 (  0, 42)  
    1998- 6-26  14 43.80  -13 22.7   9.006   8.340   128   15.8  21:04 ( 13, 41)  
    1998- 7- 6  14 43.07  -13 18.5   9.018   8.487   118   15.8  21:02 ( 24, 38)  
    

    * 宇都宮彗星(C/1997 T1)

    m1 = 5.8 + 5 log Δ + 22.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  15  6.56  -20 33.8   2.551   1.544   173   15.7  23:23 (  0, 34)  
    1998- 5-27  14 30.96  -20 55.2   2.656   1.698   155   16.3  22:09 (  0, 34)  
    1998- 6- 6  14  3.48  -20 55.0   2.760   1.903   140   16.9  21:03 (  0, 34)  
    1998- 6-16  13 43.71  -20 49.3   2.864   2.143   126   17.5  21:02 ( 16, 33)  
    1998- 6-26  13 30.27  -20 47.1   2.968   2.407   113   18.1  21:04 ( 30, 28)  
    1998- 7- 6  13 21.74  -20 52.6   3.072   2.683   102   18.7  21:02 ( 40, 23)  
    

    * シューメーカー第1周期彗星(102P)

    m1 = 8.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  19  5.25  -56 54.0   3.028   2.320   126   17.0   3:16 (358, -2)  
    1998- 5-27  19  1.37  -58  5.8   2.981   2.201   132   16.8   2:45 (  0, -3)  
    1998- 6- 6  18 53.15  -59  5.7   2.933   2.100   137   16.6   1:57 (  0, -4)  
    1998- 6-16  18 40.95  -59 44.9   2.886   2.017   141   16.4   1:06 (  0, -5)  
    1998- 6-26  18 25.89  -59 54.4   2.838   1.956   143   16.3   0:12 (  0, -5)  
    1998- 7- 6  18  9.99  -59 28.2   2.791   1.917   142   16.1  23:11 (  0, -4)  
    

    * ヴォルフ-ハリントン周期彗星(43P)

    m1 = 8.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   9 58.59   -9 59.6   2.605   2.249    98   16.5  20:36 ( 42, 34)  
    1998- 5-27  10  9.55   -9 39.1   2.665   2.424    92   16.8  20:47 ( 52, 29)  
    1998- 6- 6  10 21.29   -9 33.0   2.724   2.601    85   17.1  20:56 ( 59, 23)  
    1998- 6-16  10 33.60   -9 39.8   2.782   2.780    79   17.4  21:02 ( 65, 17)  
    1998- 6-26  10 46.33   -9 57.8   2.840   2.958    73   17.7  21:04 ( 69, 11)  
    1998- 7- 6  10 59.36  -10 25.6   2.898   3.134    67   17.9  21:02 ( 73,  6)  
    

    * スペースウォッチ彗星(C/1997 BA6)

    m1 = 5.3 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   8 43.26   -5 48.8   5.965   6.057    79   17.0  20:36 ( 62, 25)  
    1998- 5-27   8 45.06   -6  1.3   5.900   6.140    71   16.9  20:47 ( 70, 16)  
    1998- 6- 6   8 47.73   -6 19.8   5.835   6.213    63   16.9  20:56 ( 77,  7)  
    1998- 6-16   8 51.17   -6 44.6   5.771   6.274    56   16.9  21:02 ( 83, -2)  
    1998- 6-26   8 55.27   -7 16.1   5.706   6.321    49   16.9  21:04 ( 88,-10)  
    1998- 7- 6   8 59.93   -7 54.5   5.642   6.351    42   16.8  21:02 ( 92,-17)  
    

    * カーンズ-クェー周期彗星(59P)

    m1 = 5.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  23  6.30   -2 24.1   4.003   4.248    69   17.7   3:16 (288, 20)  
    1998- 5-27  23 12.86   -1 24.4   3.959   4.063    76   17.5   3:07 (292, 25)  
    1998- 6- 6  23 18.53   -0 28.1   3.915   3.874    84   17.3   3:01 (296, 31)  
    1998- 6-16  23 23.18    0 23.9   3.871   3.683    92   17.1   2:58 (302, 38)  
    1998- 6-26  23 26.64    1 10.6   3.826   3.493   101   17.0   3:01 (311, 44)  
    1998- 7- 6  23 28.76    1 50.8   3.782   3.309   110   16.8   3:06 (323, 51)  
    

    * シューメーカー-レヴィ第3周期彗星(129P)

    m1 = 5.7 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   8 19.08   18  6.9   2.842   3.082    66   17.2  20:36 ( 88, 35)  
    1998- 5-27   8 32.54   17 13.1   2.849   3.206    60   17.3  20:47 ( 93, 27)  
    1998- 6- 6   8 46.56   16 13.2   2.857   3.323    54   17.4  20:56 ( 96, 20)  
    1998- 6-16   9  0.99   15  7.6   2.865   3.434    48   17.5  21:02 (100, 13)  
    1998- 6-26   9 15.71   13 56.4   2.875   3.536    42   17.6  21:04 (102,  7)  
    1998- 7- 6   9 30.63   12 39.9   2.885   3.629    37   17.7  21:02 (104,  1)  
    

    * ピーターズ-ハートレー周期彗星(80P)

    m1 = 12.0 + 5 log Δ + 20.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   9 33.86  -25 32.3   1.851   1.415    98   18.1  20:36 ( 38, 18)  
    1998- 5-27   9 51.77  -24  4.3   1.805   1.431    93   17.9  20:47 ( 45, 15)  
    1998- 6- 6  10 12.65  -22 50.1   1.764   1.452    89   17.7  20:56 ( 51, 12)  
    1998- 6-16  10 36.08  -21 49.6   1.727   1.476    85   17.6  21:02 ( 55,  9)  
    1998- 6-26  11  1.70  -21  1.5   1.695   1.505    81   17.5  21:04 ( 58,  7)  
    1998- 7- 6  11 29.13  -20 24.4   1.668   1.540    78   17.4  21:02 ( 60,  5)  
    

    * 高見沢周期彗星(98P)

    m1 = 11.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  11 25.33   16  3.1   2.314   1.774   109   18.2  20:36 ( 34, 68)  
    1998- 5-27  11 28.69   15 15.8   2.252   1.828   100   18.1  20:47 ( 54, 60)  
    1998- 6- 6  11 34.73   14 10.4   2.191   1.884    93   18.0  20:56 ( 65, 52)  
    1998- 6-16  11 43.22   12 49.2   2.131   1.939    86   17.9  21:02 ( 72, 44)  
    1998- 6-26  11 53.90   11 13.8   2.072   1.991    80   17.7  21:04 ( 76, 37)  
    1998- 7- 6  12  6.58    9 25.6   2.014   2.038    74   17.6  21:02 ( 79, 31)  
    

    * 小惑星 1997 CU26

    m1 = 6.5 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   8 50.21   10 54.3  13.618  13.825    76   17.9  20:36 ( 76, 37)  
    1998- 5-27   8 51.78   10 47.6  13.612  13.976    66   17.9  20:47 ( 84, 28)  
    1998- 6- 6   8 53.73   10 38.9  13.606  14.117    57   17.9  20:56 ( 91, 18)  
    1998- 6-16   8 56.01   10 28.3  13.600  14.243    49   17.9  21:02 ( 96,  9)  
    1998- 6-26   8 58.58   10 15.9  13.594  14.353    40   18.0  21:04 (102,  1)  
    1998- 7- 6   9  1.38   10  1.8  13.588  14.442    31   18.0  21:02 (107, -6)  
    

    * LINEAR周期彗星(P/1998 G1)

    m1 = 13.5 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   9 51.82   20 49.0   2.853   2.719    87   17.9  20:36 ( 76, 55)  
    1998- 5-27   9 45.07   18 29.0   2.789   2.840    76   18.0  20:47 ( 83, 42)  
    1998- 6- 6   9 41.08   16 10.0   2.727   2.957    67   18.0  20:56 ( 89, 31)  
    1998- 6-16   9 39.30   13 52.2   2.666   3.065    57   18.1  21:02 ( 93, 20)  
    1998- 6-26   9 39.26   11 35.1   2.608   3.158    49   18.1  21:04 ( 97, 10)  
    1998- 7- 6   9 40.59    9 17.3   2.551   3.234    40   18.1  21:02 (100,  1)  
    

    * 小惑星フォルス(5145)

    m1 = 7.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  13 40.68   17 27.2  13.146  12.425   133   18.1  22:00 (  0, 72)  
    1998- 5-27  13 39.03   17 23.4  13.173  12.555   125   18.1  21:19 (  0, 72)  
    1998- 6- 6  13 37.74   17 15.2  13.199  12.702   117   18.1  20:56 ( 13, 72)  
    1998- 6-16  13 36.86   17  3.0  13.226  12.863   108   18.2  21:02 ( 43, 67)  
    1998- 6-26  13 36.42   16 47.2  13.252  13.033   100   18.2  21:04 ( 59, 60)  
    1998- 7- 6  13 36.44   16 28.3  13.279  13.208    91   18.2  21:02 ( 69, 53)  
    

    * ラッセル第3周期彗星(91P)

    m1 = 5.3 + 5 log Δ + 25.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  20 40.23   -6 49.9   2.745   2.304   104   18.1   3:16 (324, 41)  
    1998- 5-27  20 43.31   -5 26.9   2.770   2.209   113   18.1   3:07 (331, 45)  
    1998- 6- 6  20 44.08   -4 11.3   2.795   2.124   121   18.1   3:01 (342, 49)  
    1998- 6-16  20 42.54   -3  5.6   2.821   2.051   130   18.1   2:58 (357, 52)  
    1998- 6-26  20 38.82   -2 12.7   2.848   1.994   139   18.2   2:24 (  0, 53)  
    1998- 7- 6  20 33.23   -1 34.8   2.876   1.956   148   18.2   1:39 (  0, 53)  
    

    * ヘリン-ローマン-アルー第1周期彗星(117P)

    m1 = 6.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   0 13.07   -8  0.6   4.013   4.481    56   18.3   3:16 (282,  4)  
    1998- 5-27   0 21.66   -7 20.0   4.026   4.369    63   18.3   3:07 (285,  8)  
    1998- 6- 6   0 29.47   -6 46.2   4.039   4.248    71   18.2   3:01 (289, 14)  
    1998- 6-16   0 36.39   -6 20.0   4.053   4.122    79   18.2   2:58 (293, 20)  
    1998- 6-26   0 42.31   -6  2.0   4.066   3.991    86   18.1   3:01 (299, 26)  
    1998- 7- 6   0 47.09   -5 52.7   4.079   3.860    95   18.1   3:06 (308, 33)  
    

    * フェイ周期彗星(4P)

    m1 = 9.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  20 24.80   -8 28.0   3.396   2.928   109   19.3   3:16 (329, 41)  
    1998- 5-27  20 26.43   -7 49.7   3.341   2.743   117   19.0   3:07 (338, 45)  
    1998- 6- 6  20 26.19   -7 17.4   3.285   2.571   127   18.8   3:01 (349, 47)  
    1998- 6-16  20 23.97   -6 52.9   3.228   2.413   136   18.5   2:48 (  0, 48)  
    1998- 6-26  20 19.73   -6 38.2   3.171   2.274   146   18.3   2:05 (  0, 48)  
    1998- 7- 6  20 13.63   -6 34.8   3.113   2.157   155   18.1   1:19 (  0, 48)  
    

    * 葛-汪周期彗星(P/1988 V1)

    m1 = 8.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  18 10.82   -7 44.7   3.780   2.946   140   19.0   2:33 (  0, 47)  
    1998- 5-27  18  6.80   -7 15.8   3.736   2.827   149   18.8   1:50 (  0, 48)  
    1998- 6- 6  18  1.44   -6 53.4   3.691   2.733   157   18.7   1:06 (  0, 48)  
    1998- 6-16  17 55.12   -6 39.4   3.647   2.664   162   18.6   0:20 (  0, 48)  
    1998- 6-26  17 48.35   -6 35.0   3.603   2.623   161   18.4  23:29 (  0, 48)  
    1998- 7- 6  17 41.75   -6 40.8   3.558   2.609   155   18.4  22:43 (  0, 48)  
    

    * コワル-ヴァーヴロヴァー周期彗星(134P)

    m1 = 9.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  10  7.59    8 51.8   2.977   2.716    94   18.8  20:36 ( 56, 51)  
    1998- 5-27  10 15.25    8 26.1   2.939   2.810    87   18.8  20:47 ( 66, 43)  
    1998- 6- 6  10 24.45    7 49.7   2.902   2.903    79   18.8  20:56 ( 73, 35)  
    1998- 6-16  10 34.99    7  3.2   2.867   2.994    73   18.7  21:02 ( 79, 27)  
    1998- 6-26  10 46.70    6  7.3   2.833   3.080    66   18.7  21:04 ( 83, 21)  
    1998- 7- 6  10 59.43    5  2.8   2.801   3.161    60   18.7  21:02 ( 85, 15)  
    

    * ミュラー第3周期彗星(P/1990 S1)

    m1 = 9.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  21 26.99  -12 13.5   3.400   3.146    95   19.5   3:16 (315, 30)  
    1998- 5-27  21 32.54  -11 57.7   3.378   2.987   103   19.3   3:07 (321, 34)  
    1998- 6- 6  21 36.57  -11 50.8   3.356   2.833   112   19.1   3:01 (329, 38)  
    1998- 6-16  21 38.94  -11 54.0   3.335   2.689   121   19.0   2:58 (339, 41)  
    1998- 6-26  21 39.54  -12  8.5   3.315   2.557   131   18.8   3:01 (352, 43)  
    1998- 7- 6  21 38.30  -12 34.8   3.295   2.442   141   18.7   2:44 (  0, 42)  
    

    * 朱-ベーラム彗星(C/1997 L1)

    m1 = 7.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  17  8.78   25 30.9   6.380   5.686   129   18.8   1:32 (  0, 80)  
    1998- 5-27  17  3.50   26 39.2   6.427   5.720   130   18.9   0:47 (  0, 82)  
    1998- 6- 6  16 57.96   27 33.2   6.473   5.776   129   18.9   0:02 (  0, 83)  
    1998- 6-16  16 52.46   28 12.2   6.521   5.854   127   19.0  23:13 (  0, 83)  
    1998- 6-26  16 47.28   28 36.6   6.568   5.951   123   19.0  22:29 (  0, 84)  
    1998- 7- 6  16 42.70   28 47.3   6.616   6.066   118   19.1  21:45 (  0, 84)  
    

    * 小惑星 1995 GO (8405)

    m1 = 9.0 + 5 log Δ + 5.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  13 45.29  -20 57.7  10.087   9.166   154   18.8  22:04 (  0, 34)  
    1998- 5-27  13 42.87  -20 45.7  10.056   9.212   144   18.8  21:23 (  0, 34)  
    1998- 6- 6  13 40.92  -20 34.5  10.024   9.282   134   18.8  20:56 (  4, 34)  
    1998- 6-16  13 39.53  -20 25.0   9.992   9.372   125   18.9  21:02 ( 17, 33)  
    1998- 6-26  13 38.75  -20 17.8   9.961   9.478   115   18.9  21:04 ( 28, 29)  
    1998- 7- 6  13 38.61  -20 13.5   9.929   9.597   106   18.9  21:02 ( 37, 25)  
    

    * テンペル第2周期彗星(10P)

    m1 = 10.5 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  10 52.51   18 48.5   3.760   3.432   101   18.9  20:36 ( 54, 65)  
    1998- 5-27  10 54.12   18 18.4   3.721   3.542    92   19.0  20:47 ( 69, 56)  
    1998- 6- 6  10 57.33   17 39.6   3.681   3.651    83   19.0  20:56 ( 78, 47)  
    1998- 6-16  11  1.99   16 53.2   3.640   3.757    75   19.0  21:02 ( 84, 38)  
    1998- 6-26  11  7.93   16  0.3   3.599   3.856    67   19.0  21:04 ( 89, 31)  
    1998- 7- 6  11 15.01   15  1.8   3.556   3.947    60   19.0  21:02 ( 92, 24)  
    

    * フォーブズ周期彗星(37P)

    m1 = 10.5 + 5 log Δ + 12.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17   9 41.56   12 55.0   3.322   3.211    87   19.3  20:36 ( 67, 49)  
    1998- 5-27   9 46.54   12 21.3   3.268   3.304    79   19.3  20:47 ( 76, 40)  
    1998- 6- 6   9 53.02   11 39.7   3.213   3.392    71   19.2  20:56 ( 83, 31)  
    1998- 6-16  10  0.80   10 50.4   3.157   3.471    63   19.2  21:02 ( 88, 23)  
    1998- 6-26  10  9.75    9 53.8   3.100   3.541    56   19.1  21:04 ( 91, 15)  
    1998- 7- 6  10 19.70    8 50.2   3.043   3.598    49   19.1  21:02 ( 94,  9)  
    

    * パーカー-ハートレー周期彗星(119P)

    m1 = 7.0 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  10 47.15    1 58.1   4.365   3.969   106   19.6  20:36 ( 37, 51)  
    1998- 5-27  10 49.80    1 56.6   4.388   4.140    97   19.7  20:47 ( 52, 44)  
    1998- 6- 6  10 53.63    1 46.8   4.412   4.313    88   19.8  20:56 ( 62, 36)  
    1998- 6-16  10 58.50    1 29.5   4.435   4.486    80   20.0  21:02 ( 70, 29)  
    1998- 6-26  11  4.27    1  5.2   4.458   4.656    72   20.1  21:04 ( 76, 21)  
    1998- 7- 6  11 10.81    0 34.6   4.481   4.819    64   20.2  21:02 ( 80, 15)  
    

    * モンタニ周期彗星(P/1997 G1)

    m1 = 9.7 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  10 40.11    3 48.1   4.726   4.376   104   19.7  20:36 ( 41, 52)  
    1998- 5-27  10 43.21    3 37.9   4.749   4.546    95   19.8  20:47 ( 55, 44)  
    1998- 6- 6  10 47.37    3 20.7   4.772   4.719    86   19.9  20:56 ( 65, 36)  
    1998- 6-16  10 52.46    2 57.1   4.796   4.891    78   20.0  21:02 ( 72, 28)  
    1998- 6-26  10 58.36    2 27.5   4.819   5.060    70   20.1  21:04 ( 78, 21)  
    1998- 7- 6  11  4.96    1 52.5   4.844   5.222    62   20.1  21:02 ( 82, 14)  
    

    * ギクラス周期彗星(84P)

    m1 = 9.5 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  18 25.20  -19  7.8   3.773   2.944   139   20.5   2:48 (  0, 36)  
    1998- 5-27  18 20.38  -19 12.6   3.730   2.815   150   20.3   2:04 (  0, 36)  
    1998- 6- 6  18 13.91  -19 19.9   3.687   2.711   161   20.2   1:18 (  0, 36)  
    1998- 6-16  18  6.19  -19 29.4   3.642   2.633   172   20.0   0:31 (  0, 36)  
    1998- 6-26  17 57.75  -19 40.6   3.598   2.585   173   19.9  23:39 (  0, 35)  
    1998- 7- 6  17 49.30  -19 53.1   3.552   2.566   163   19.8  22:51 (  0, 35)  
    

    * ジェディキ周期彗星(P/1996 A1)

    m1 = 4.2 + 5 log Δ + 15.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  13 52.73  -16 10.1   6.410   5.476   155   20.0  22:12 (  0, 39)  
    1998- 5-27  13 49.58  -15 44.9   6.441   5.582   145   20.1  21:29 (  0, 39)  
    1998- 6- 6  13 47.23  -15 23.1   6.471   5.712   135   20.1  20:56 (  2, 40)  
    1998- 6-16  13 45.79  -15  5.7   6.501   5.863   125   20.2  21:02 ( 17, 38)  
    1998- 6-26  13 45.29  -14 53.3   6.531   6.029   115   20.3  21:04 ( 29, 35)  
    1998- 7- 6  13 45.75  -14 46.3   6.561   6.208   106   20.4  21:02 ( 39, 31)  
    

    * ドゥ・トイト-ハートレー周期彗星(79P)

    m1 = 16.0 + 5 log Δ + 10.0 log r
      年 月 日      α        δ       r      Δ    Elong   m1  最適時刻 (A, h)  
    1998- 5-17  22 16.64  -10 53.8   2.277   2.152    83   21.2   3:16 (304, 24)  
    1998- 5-27  22 23.64  -10  5.1   2.349   2.092    91   21.3   3:07 (308, 28)  
    1998- 6- 6  22 28.20   -9 29.4   2.419   2.029    99   21.4   3:01 (314, 33)  
    1998- 6-16  22 30.17   -9  8.0   2.489   1.967   108   21.4   2:58 (323, 38)  
    1998- 6-26  22 29.41   -9  2.1   2.557   1.911   118   21.5   3:01 (335, 43)  
    1998- 7- 6  22 25.88   -9 11.8   2.624   1.864   128   21.5   3:06 (351, 45)  
    

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