今週の明るい彗星 (2012年6月9日：南半球版)

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最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

ギャラッド彗星 (C/2009 P1) 2011年夏から2012年春にかけて、長期に渡って6〜7等の明るさを保った。現在は減光中だが、まだ10.0等と明るい(5月27日、Salvador Aguirre)。6月末には観測できなくなるが、10月には、再び明け方の空に、12.5等で現れる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 9 0.66 24 1.1 3.172 2.680 52 10.2 18:25 (142, 20) June 16 9 4.49 22 13.4 3.335 2.748 47 10.4 18:25 (136, 19) リニア彗星 (C/2011 F1) すでに11.1等とかなり明るい(5月14日、Juan Jose Gonzalez)。2012年から2013年にかけて、9等に達すると期待されている。日本からは、2012年の秋に10等級になるまで、ずっと観測できる。南半球では、近日点通過前はほとんど観測できないが、近日点通過後の2013年以降は条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 14 14.60 51 5.4 2.853 3.136 96 11.7 21:01 (180, 4) June 16 14 9.50 49 7.6 2.833 3.074 93 11.6 20:29 (180, 6) マックホルツ第１彗星 (96P) 6月1日には16.5等まで増光していた(Martin Masek, et al.)。急激に増光中。7月14日に、太陽に0.12天文単位まで近づく。南半球では、7月半ばは観測できないが、近日点の前は明け方の空で、近日点の後は夕空で、条件良く観測できる。日本からは、近日点前には観測できないが、7月下旬に8等で夕空に現れ、その後は急激に暗くなる様子を、夕空の低空ながらも観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 2 51.73 -27 24.0 1.044 1.035 60 13.0 5:33 (280, 37) June 16 3 42.37 -21 37.6 0.968 0.888 53 12.0 5:35 (276, 31) 小惑星シーラ (596) 1906年に発見された巨大な小惑星。2010年12月11日に、突如として彗星活動を見せた。小天体が衝突したと思われる。現在は12.0等(5月27日、Marco Goiato)。すでに、元の恒星状の姿に戻っている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 16 24.50 -22 20.7 1.441 2.447 169 12.0 23:11 (180, 77) June 16 16 18.02 -22 55.0 1.463 2.448 161 12.2 22:37 (180, 78) マクノート彗星 (C/2011 R1) 現在は13等と明るい(5月19日、Terry Lovejoy)。2012年夏から2013年夏にかけて、長期に渡って11〜13等で観測できると期待されている。南半球では非常に条件が良いが、日本からは2013年1月まで観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 3 1.38 -42 34.2 2.724 2.594 71 12.8 5:33 (299, 40) June 16 3 15.14 -45 6.2 2.597 2.547 75 12.6 5:35 (302, 44) リニア彗星 (C/2011 UF305) 予想以上に、急激に増光した。現在は11.2等とかなり明るい(5月14日、Juan Jose Gonzalez)。日本からは、2013年の初めにかけて、12〜13等で条件良く観測できる。南半球では、2012年末になるまで観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 7 24.26 80 8.7 2.541 2.197 59 12.7 18:25 (170,-30) June 16 8 4.76 76 10.6 2.581 2.180 55 12.7 18:25 (166,-27) パンスターズ彗星 (C/2011 L4) 2013年の春に-1等の大彗星になると期待されている。現在は12.6等(5月28日、Jakub Cerny)。当初の予想より速いペースで増光している。2012年は、夏にかけてゆっくりと増光していく様子を観測できる。日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 15 56.65 -25 50.9 3.381 4.362 163 13.0 22:43 (180, 81) June 16 15 47.77 -25 45.2 3.343 4.283 154 12.9 22:07 (180, 81) ロニオス彗星 (C/2006 S3) 現在は12.9等と明るい(5月28日、Jakub Cerny)。9月まで13〜14等を保ち、条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 16 35.96 -12 26.8 4.154 5.147 166 13.4 23:22 (180, 67) June 16 16 25.32 -12 19.8 4.188 5.152 159 13.4 22:44 (180, 67) パンスターズ彗星 (C/2011 U3) 5月から7月にかけて、14等に達する。1月末以来、観測されていないが、すでに15等まで明るくなっているはず。南半球では、しばらく超低空だったが、今後は次第に高くなり、好条件で観測できる。日本からはほとんど観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 4 42.63 -41 53.0 0.981 1.075 65 13.8 5:33 (306, 23) June 16 5 58.82 -46 38.1 0.870 1.090 70 13.6 18:25 ( 49, 24) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は13.3等と明るい(4月15日、Jakub Cerny)。これから2013年にかけて、長期に渡って13〜14等の明るさで見える。日本からは観測できないが、南半球では条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 4 17.68 -53 31.0 5.716 5.580 77 13.6 5:33 (316, 31) June 16 4 24.17 -53 4.9 5.712 5.592 78 13.6 5:35 (315, 34) ジャクソン-ニェウイミン彗星 (58P) 1995年にバーストを起こし、10等級に達したが、その後は行方不明になっている。今回帰は条件が悪く、近日点を通過する頃は観測できない。夏以降、明け方の空に現れてきた時に、検出できるかもしれない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 3 49.22 12 13.3 2.440 1.545 21 13.8 5:33 (252, 4) June 16 4 9.69 12 51.8 2.461 1.583 23 13.7 5:35 (250, 5) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 5月1日にも小さなバーストを起こした。現在も12.8等と明るい(5月18日、Jakub Cerny)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 12 5.30 -10 10.3 5.888 6.256 106 13.8 18:53 (180, 65) June 16 12 6.13 -10 7.7 5.994 6.256 100 13.9 18:26 (180, 65) ゲーレルス第２彗星 (78P) 2011年秋から2012年春にかけて、長期に渡って11〜12等の明るさを保った。現在は観測できないが、秋には再び15等で、明け方の空に現れる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 6 12.04 19 17.6 3.298 2.333 15 14.1 18:25 (111, -4) June 16 6 27.04 19 7.4 3.344 2.360 12 14.2 18:25 (109, -6) リニア彗星 (C/2010 S1) 現在は13.9等(3月26日、Jakub Cerny)。2013年に13等に達し、条件良く観測できると期待されている。日本からは長期に渡って観測できる。南半球では見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 23 23.42 54 4.0 6.663 6.381 69 14.2 5:33 (186, 0) June 16 23 19.89 54 42.7 6.572 6.363 73 14.1 5:35 (181, 0) ニート彗星 (246P/2010 V2) 現在は11.8等と、かなり明るい(5月14日、Juan Jose Gonzalez)。2010年の秋に検出された時は20.5等とたいへん暗かったが、急激に増光した。2012年から2013年にかけて、長期に渡って12〜14等を保ち、条件良く観測できる。但し、2013年には、日本からはやや低くなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 12 51.00 11 5.4 2.663 3.132 108 14.2 19:38 (180, 44) June 16 12 52.36 10 7.6 2.737 3.119 102 14.3 19:12 (180, 45) ギブス彗星 (C/2011 A3) 現在は15.3等(5月30日、Jakub Cerny)。今後は次第に減光していく様子を、南半球では条件良く観測できる。日本からはやや低い。2011年には、一部の眼視観測者は、10〜12等と、かなり明るく報告していた。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 23 2.95 -15 34.4 2.730 3.034 97 14.9 5:33 (194, 70) June 16 23 7.80 -16 13.6 2.685 3.081 103 15.0 5:30 (180, 71) マクノート彗星 (C/2011 Q2) 4月1日には12.5等と、予報通りに明るく観測された(Michael Jager)。現在は14.0等(4月26日、Michael Jager)。日本からは、6月までは明け方の超低空。夏以降は高くなる。南半球では、今後は二度と観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 3 21.39 42 42.2 3.205 2.379 29 15.0 5:33 (224,-10) June 16 3 37.79 43 26.6 3.254 2.452 31 15.2 5:35 (222, -9) リニア彗星 (C/2011 O1) 現在は16.6等(4月18日、Jakub Cerny)。南半球では、2013年の夏にかけて、長期に渡って15〜16等で条件良く観測できる。日本からはまったく観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 20 44.31 -68 43.2 3.279 3.939 124 15.0 3:35 ( 0, 56) June 16 20 41.13 -71 9.4 3.250 3.930 125 15.0 3:04 ( 0, 54) クラーク彗星 (71P) 今回帰は条件が悪く、近日点の頃は見えなかった。明け方の空に現れてきた。現在は約14等と、いまだ明るい(5月16日、Terry Lovejoy)。だが、日本からは、まだ超低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 1 12.30 -0 43.8 2.508 2.226 62 15.5 5:33 (234, 41) June 16 1 21.95 0 7.3 2.472 2.265 66 15.6 5:35 (227, 44) モス彗星 (C/2012 CH17) 現在は16.1等(5月10日、M. Jaeger, et al.)。夏から秋にかけて、13.5等に達する。12月まで長期に渡って観測できる。日本では、春までは高く見えているが、その後は夕空の低空となる。南半球では、ずっと低空のまま。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 11 7.00 32 51.4 2.027 2.058 77 15.7 18:25 (173, 22) June 16 11 15.16 31 42.8 2.024 1.986 73 15.5 18:25 (169, 22) ペトリュー彗星 (185P) 佐藤英貴氏によって、5月27日に18.6等で観測された。これから急激に増光し、8月に10等の明るさに達すると期待されている。今回帰は、やや高度は低いが、明け方の空でずっと観測できる状態が続く。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 0 16.80 16 35.0 1.290 1.317 68 16.3 5:33 (207, 34) June 16 0 47.13 19 16.5 1.226 1.254 67 15.6 5:35 (206, 31) カタリナ彗星 (C/2012 J1) 明るい新彗星。現在は16.1等(5月14日、P. Birtwhistle)。これから冬まで、長期に渡って14〜15等で条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 23 16.18 30 14.8 3.688 3.604 77 15.9 5:33 (188, 24) June 16 23 22.37 31 28.2 3.583 3.573 81 15.8 5:35 (182, 23) マクノート彗星 (260P/2012 K2) 2005年に14等まで明るくなった新彗星の、初回帰。予報通りの明るさで検出された。現在は17.5等(5月18日、Martin Masek)。夏から秋にかけて13等に達し、非常に条件良く観測できると期待されている。現在は、南半球では、非常に高い位置にある。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 23 31.46 -17 0.1 1.460 1.803 91 16.4 5:33 (214, 69) June 16 23 45.83 -15 5.0 1.369 1.765 94 16.1 5:35 (202, 69) ニート彗星 (189P) Dave Herald氏によって、5月27日に18.6等で観測された。7月に地球に0.17天文単位まで接近し、15等に達して、急激に北上する。現在は南半球で、非常に高い位置にあるが、日本からは見えない。日本からは、6月下旬から観測できるようになり、その後は非常に条件良く観測できる。南半球では7月まで非常に条件が良く、その後も低空ながらも観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 17 56.90 -57 24.5 0.309 1.280 144 17.0 0:47 ( 0, 67) June 16 18 8.54 -52 26.0 0.261 1.249 150 16.5 0:31 ( 0, 72) ヘリン-ローレンス彗星 (152P) 現在は16.3等(4月24日、 V. Gerke, A. Novichonok, S. Plaksa)。近日点を通過した後に明るくなる傾向がある。2012年から2013年にかけて、17等で観測できる。日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 16 19.27 -15 50.6 2.125 3.121 166 16.7 23:06 (180, 71) June 16 16 14.88 -16 3.5 2.149 3.119 159 16.7 22:34 (180, 71) リニア彗星 (C/2012 K5) 現在は17.2等(5月27日、P. Birtwhistle)。冬に地球にかなり接近し、9〜10等で条件良く観測できると期待されている。日本からは条件が良い。南半球では低空で、夏以降は、観測できなくなるが、2013年1月からは、条件良く観測できるようになる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 18 59.30 33 54.2 2.092 2.714 117 16.9 1:50 (180, 21) June 16 18 44.90 37 13.0 2.008 2.636 117 16.7 1:08 (180, 18) リニア彗星 (C/2010 R1) 現在は16.7等(4月14日、井狩康一氏)。2011年から2013年にかけて、長期に渡って17等で見える。2012年は、9月初めまで条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 14 52.11 8 30.1 4.871 5.623 133 16.9 21:38 (180, 47) June 16 14 44.49 8 31.1 4.957 5.625 126 17.0 21:03 (180, 47) シンガー・ブルースター彗星 (105P) 予報では、春から夏にかけて17等に達し、条件良く観測できるはずだった。だが、小林壽郎氏は4月28日に約19等と、Dave Herald氏は6月初めに19.5-20.0等と、予報よりはるかに暗いと報告している。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 19 35.02 -5 59.9 1.312 2.196 141 17.0 2:25 (180, 61) June 16 19 32.23 -5 40.6 1.291 2.215 147 16.9 1:55 (180, 61) ボアッティーニ彗星 (C/2008 S3) 2009年から2013年まで、長期に渡って17等を保つ。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 23 39.99 14 7.7 8.479 8.321 77 17.3 5:33 (198, 39) June 16 23 38.55 14 16.4 8.370 8.333 84 17.3 5:35 (188, 40) リニア彗星 (160P) 現在は20.0等(5月27日、佐藤英貴氏)。予報よりかなり暗い。だが、急激に増光し、夏から秋にかけて、16.5等で条件良く観測できると期待されている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 23 13.37 -12 39.0 1.912 2.227 94 17.9 5:33 (199, 67) June 16 23 21.39 -11 13.4 1.817 2.207 98 17.7 5:35 (185, 66) リニア彗星 (C/2012 L2) 新彗星。2013年の冬から春にかけて10等まで明るくなり、条件良く観測できると期待されている。日本からは近日点の頃まで観測できる。南半球では、近日点の頃から観測できるようになる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 23 45.77 69 52.4 4.461 4.143 65 17.9 5:33 (185,-16) June 16 23 56.88 71 24.9 4.369 4.072 66 17.8 5:35 (184,-17) リニア彗星 (C/2012 L1) 新彗星。秋から冬にかけて、15等まで明るくなる。日本からは、暗くなるまでずっと観測できる。南半球では、2013年の春に超低空に見えるだけで、ほとんど観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 9 19 22.15 69 40.8 3.099 3.166 84 18.0 2:12 (180,-15) June 16 19 3.79 72 19.1 3.068 3.116 83 17.9 1:27 (180,-17)