今週の明るい彗星 (2012年6月2日：北半球版)

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最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

ギャラッド彗星 (C/2009 P1) 2011年夏から2012年春にかけて、長期に渡って6〜7等の明るさを保った。現在は減光中だが、まだ10.0等と明るい(5月27日、Salvador Aguirre)。6月末には観測できなくなるが、10月には、再び明け方の空に、12.5等で現れる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 8 57.16 25 58.0 3.003 2.613 58 10.0 20:53 (102, 30) June 9 9 0.66 24 1.1 3.172 2.680 52 10.2 20:58 (104, 23) リニア彗星 (C/2011 F1) すでに12.1等とかなり明るい(5月15日、Carlos Labordena)。2012年から2013年にかけて、9等に達すると期待されている。日本からは、2012年の秋に10等級になるまで、ずっと観測できる。南半球では、近日点通過前はほとんど観測できないが、近日点通過後の2013年以降は条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 14 21.17 52 47.9 2.877 3.198 99 11.8 21:35 (180, 72) June 9 14 14.60 51 5.4 2.853 3.136 96 11.7 21:01 (180, 74) 小惑星シーラ (596) 1906年に発見された巨大な小惑星。2010年12月11日に、突如として彗星活動を見せた。小天体が衝突したと思われる。現在は12.0等(5月27日、Marco Goiato)。すでに、元の恒星状の姿に戻っている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 16 31.45 -21 45.1 1.432 2.446 177 11.8 23:45 ( 0, 33) June 9 16 24.50 -22 20.7 1.441 2.447 169 12.0 23:11 ( 0, 33) リニア彗星 (C/2011 UF305) 予想以上に、急激に増光した。現在は11.2等とかなり明るい(5月14日、Juan Jose Gonzalez)。日本からは、2013年の初めにかけて、12〜13等で条件良く観測できる。南半球では、2012年末になるまで観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 5 56.28 83 46.0 2.506 2.218 61 12.7 20:53 (173, 32) June 9 7 24.26 80 8.7 2.541 2.197 59 12.7 20:58 (168, 33) マクノート彗星 (C/2011 R1) 現在は14.3等(3月13日、Jakub Cerny)。2012年夏から2013年夏にかけて、長期に渡って11〜13等で観測できると期待されている。南半球では非常に条件が良いが、日本からは2013年1月まで観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 2 49.11 -40 23.6 2.853 2.641 67 13.0 3:02 (299,-33) June 9 3 1.38 -42 34.2 2.724 2.594 71 12.8 3:00 (303,-31) マックホルツ第１彗星 (96P) 5月15日には17.5等まで増光していた(Martin Masek, et al.)。急激に増光中。7月14日に、太陽に0.12天文単位まで近づく。南半球では、7月半ばは観測できないが、近日点の前は明け方の空で、近日点の後は夕空で、条件良く観測できる。日本からは、近日点前には観測できないが、7月下旬に8等で夕空に現れ、その後は急激に暗くなる様子を、夕空の低空ながらも観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 2 5.39 -31 18.6 1.151 1.172 65 13.8 3:02 (294,-21) June 9 2 51.74 -27 23.8 1.044 1.035 60 13.0 3:00 (288,-23) パンスターズ彗星 (C/2011 L4) 2013年の春に-1等の大彗星になると期待されている。現在は12.6等(5月28日、Jakub Cerny)。当初の予想より速いペースで増光している。2012年は、夏にかけてゆっくりと増光していく様子を観測できる。日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 16 5.59 -25 54.1 3.436 4.441 171 13.2 23:19 ( 0, 29) June 9 15 56.65 -25 50.9 3.381 4.362 163 13.0 22:43 ( 0, 29) ロニオス彗星 (C/2006 S3) 現在は12.9等と明るい(5月28日、Jakub Cerny)。9月まで13〜14等を保ち、条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 16 46.84 -12 34.5 4.141 5.143 170 13.4 0:06 ( 0, 42) June 9 16 35.96 -12 26.8 4.154 5.147 166 13.4 23:22 ( 0, 43) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は13.3等と明るい(4月15日、Jakub Cerny)。これから2013年にかけて、長期に渡って13〜14等の明るさで見える。日本からは観測できないが、南半球では条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 4 10.85 -54 3.7 5.718 5.570 76 13.6 3:02 (314,-49) June 9 4 17.68 -53 31.0 5.716 5.580 77 13.6 3:00 (313,-46) パンスターズ彗星 (C/2011 U3) 5月から7月にかけて、14等に達する。1月末以来、観測されていないが、すでに15等まで明るくなっているはず。南半球では、しばらく超低空だったが、今後は次第に高くなり、好条件で観測できる。日本からはほとんど観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 3 52.97 -36 29.5 1.128 1.072 59 14.1 3:02 (289,-43) June 9 4 42.63 -41 53.0 0.981 1.075 65 13.8 3:00 (296,-49) ジャクソン-ニェウイミン彗星 (58P) 1995年にバーストを起こし、10等級に達したが、その後は行方不明になっている。今回帰は条件が悪く、近日点を通過する頃は観測できない。夏以降、明け方の空に現れてきた時に、検出できるかもしれない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 3 28.20 11 25.5 2.419 1.510 20 13.9 3:02 (245,-14) June 9 3 49.22 12 13.3 2.440 1.545 21 13.8 3:00 (245,-12) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 5月1日にも小さなバーストを起こした。現在も12.8等と明るい(5月18日、Jakub Cerny)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 12 4.95 -10 15.9 5.786 6.256 113 13.8 20:53 ( 30, 40) June 9 12 5.30 -10 10.3 5.888 6.256 106 13.8 20:58 ( 39, 36) ゲーレルス第２彗星 (78P) 2011年秋から2012年春にかけて、長期に渡って11〜12等の明るさを保った。現在は観測できないが、秋には再び15等で、明け方の空に現れる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 5 56.82 19 22.2 3.249 2.306 18 14.0 20:53 (120, -8) June 9 6 12.04 19 17.6 3.298 2.333 15 14.1 20:58 (123,-11) リニア彗星 (C/2010 S1) 現在は13.9等(3月26日、Jakub Cerny)。2013年に13等に達し、条件良く観測できると期待されている。日本からは長期に渡って観測できる。南半球では見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 23 26.01 53 24.7 6.750 6.400 65 14.2 3:02 (227, 48) June 9 23 23.42 54 4.0 6.663 6.381 69 14.2 3:00 (225, 52) ニート彗星 (246P/2010 V2) 現在は11.8等と、かなり明るい(5月14日、Juan Jose Gonzalez)。2010年の秋に検出された時は20.5等とたいへん暗かったが、急激に増光した。2012年から2013年にかけて、長期に渡って12〜14等を保ち、条件良く観測できる。但し、2013年には、日本からはやや低くなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 12 50.57 11 58.1 2.593 3.146 114 14.2 20:53 ( 28, 64) June 9 12 51.00 11 5.4 2.663 3.132 108 14.2 20:58 ( 42, 60) マクノート彗星 (C/2011 Q2) 4月1日には12.5等と、予報通りに明るく観測された(Michael Jager)。現在は14.0等(4月26日、Michael Jager)。日本からは、6月までは明け方の超低空。夏以降は高くなる。南半球では、今後は二度と観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 3 4.36 41 50.8 3.151 2.307 28 14.8 3:02 (225, 10) June 9 3 21.39 42 42.2 3.205 2.379 29 15.0 3:00 (226, 12) ギブス彗星 (C/2011 A3) 現在は15.3等(5月30日、Jakub Cerny)。今後は次第に減光していく様子を、南半球では条件良く観測できる。日本からはやや低い。2011年には、一部の眼視観測者は、10〜12等と、かなり明るく報告していた。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 22 57.23 -15 2.2 2.777 2.988 91 14.8 3:02 (309, 22) June 9 23 2.95 -15 34.4 2.730 3.034 97 14.9 3:00 (313, 25) リニア彗星 (C/2011 O1) 現在は16.6等(4月18日、Jakub Cerny)。南半球では、2013年の夏にかけて、長期に渡って15〜16等で条件良く観測できる。日本からはまったく観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 20 45.05 -66 14.7 3.320 3.949 121 15.1 3:02 (354,-12) June 9 20 44.31 -68 43.2 3.279 3.939 124 15.0 3:00 (357,-14) クラーク彗星 (71P) 今回帰は条件が悪く、近日点の頃は見えなかった。明け方の空に現れてきた。現在は約14等と、いまだ明るい(5月16日、Terry Lovejoy)。だが、日本からは、まだ超低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 1 1.99 -1 40.3 2.541 2.187 58 15.3 3:02 (278, 8) June 9 1 12.30 -0 43.8 2.508 2.226 62 15.5 3:00 (279, 11) ジャコビニ-ツィナー彗星 (21P) 1月から2月にかけて、夕空の低空で9等の明るさに達した。日本からは二度と見えない。南半球では、超低空に見えていたが、まもなく観測できなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 5 49.58 2 41.4 2.634 1.775 25 15.4 20:53 (108,-20) June 9 6 7.63 2 27.2 2.710 1.839 24 15.8 20:58 (111,-23) モス彗星 (C/2012 CH17) 現在は16.1等(5月10日、M. Jaeger, et al.)。夏から秋にかけて、13.5等に達する。12月まで長期に渡って観測できる。日本では、春までは高く見えているが、その後は夕空の低空となる。南半球では、ずっと低空のまま。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 11 0.21 33 51.6 2.027 2.131 81 15.8 20:53 ( 99, 58) June 9 11 7.00 32 51.4 2.027 2.058 77 15.7 20:58 (100, 52) カタリナ彗星 (C/2012 J1) 明るい新彗星。現在は16.1等(5月14日、P. Birtwhistle)。これから冬まで、長期に渡って14〜15等で条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 23 9.59 29 0.2 3.802 3.645 73 16.0 3:02 (263, 47) June 9 23 16.15 30 14.4 3.699 3.615 77 15.9 3:00 (263, 51) ペトリュー彗星 (185P) 佐藤英貴氏によって、5月27日に18.6等で観測された。これから急激に増光し、8月に10等の明るさに達すると期待されている。今回帰は、やや高度は低いが、明け方の空でずっと観測できる状態が続く。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 23 49.91 13 52.4 1.366 1.380 69 17.0 3:02 (275, 31) June 9 0 17.60 16 36.9 1.292 1.315 68 16.3 3:00 (272, 32) マクノート彗星 (258P/2012 K2) 2005年に14等まで明るくなった新彗星の、初回帰。予報通りの明るさで検出された。現在は17.5等(5月18日、Martin Masek)。夏から秋にかけて13等に達し、非常に条件良く観測できると期待されている。現在は、南半球では、非常に高い位置にある。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 23 16.92 -18 48.0 1.555 1.842 89 16.7 3:02 (308, 16) June 9 23 31.46 -17 0.1 1.460 1.803 91 16.4 3:00 (309, 19) ヘリン-ローレンス彗星 (152P) 現在は16.3等(4月24日、 V. Gerke, A. Novichonok, S. Plaksa)。近日点を通過した後に明るくなる傾向がある。2012年から2013年にかけて、17等で観測できる。日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 16 24.02 -15 39.9 2.115 3.123 172 16.7 23:38 ( 0, 39) June 9 16 19.27 -15 50.6 2.125 3.121 166 16.7 23:06 ( 0, 39) リニア彗星 (C/2011 J2) 現在は16.9等(4月14日、井狩康一)。2013年から2014年にかけて、長期に渡って13等を保ち、日本からは条件良く観測できると期待されている。6月には低くなり、7月にはいったん観測できなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 10 22.31 13 6.4 6.120 6.043 80 16.7 20:53 ( 76, 41) June 9 10 22.43 13 28.4 6.196 5.998 74 16.7 20:58 ( 82, 34) リニア彗星 (C/2010 R1) 現在は16.7等(4月14日、井狩康一氏)。2011年から2013年にかけて、長期に渡って17等で見える。2012年は、9月初めまで条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 15 0.33 8 23.6 4.800 5.622 140 16.9 22:14 ( 0, 63) June 9 14 52.11 8 30.1 4.871 5.623 133 16.9 21:38 ( 0, 63) シンガー・ブルースター彗星 (105P) 2011年3月以来、観測されていない。小林壽郎氏は、4月28日に約19等の、この彗星らしい像を捉えた。予報では、春から夏にかけて17等に達し、条件良く観測できる。だが、実際には、もっと暗いようだ。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 19 36.50 -6 28.5 1.341 2.178 134 17.0 2:54 ( 0, 49) June 9 19 35.01 -5 59.9 1.312 2.196 141 17.0 2:25 ( 0, 49) リニア彗星 (C/2012 K5) 現在は17.2等(5月27日、P. Birtwhistle)。冬に地球にかなり接近し、9〜10等で条件良く観測できると期待されている。日本からは条件が良い。南半球では低空で、夏以降は、観測できなくなるが、2013年1月からは、条件良く観測できるようになる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 19 10.80 30 31.0 2.206 2.805 116 17.2 2:29 ( 0, 85) June 9 18 59.32 33 54.1 2.106 2.727 117 17.0 1:50 ( 0, 89) ニート彗星 (189P) Dave Herald氏によって、5月27日に18.6等で観測された。7月に地球に0.17天文単位まで接近し、15等に達して、急激に北上する。現在は南半球で、非常に高い位置にあるが、日本からは見えない。日本からは、6月下旬から観測できるようになり、その後は非常に条件良く観測できる。南半球では7月まで非常に条件が良く、その後も低空ながらも観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 17 44.82 -60 19.0 0.363 1.314 140 17.5 1:03 ( 0, -5) June 9 17 56.90 -57 24.5 0.309 1.280 144 17.0 0:47 ( 0, -3) ボアッティーニ彗星 (C/2008 S3) 2009年から2013年まで、長期に渡って17等を保つ。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 23 41.05 13 57.2 8.584 8.310 71 17.4 3:02 (276, 33) June 9 23 39.99 14 7.7 8.479 8.321 77 17.3 3:00 (280, 39) リニア彗星 (160P) 現在は20.0等(5月27日、佐藤英貴氏)。予報よりかなり暗い。だが、急激に増光し、夏から秋にかけて、16.5等で条件良く観測できると期待されている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 2 23 4.66 -14 3.9 2.008 2.248 89 18.1 3:02 (307, 22) June 9 23 13.37 -12 39.0 1.912 2.227 94 17.9 3:00 (309, 26)