今週の明るい彗星 (2011年3月12日：北半球版)

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最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

ギャラッド彗星 (C/2009 P1) すでに10.5等と、予報よりかなり明るい(1月3日、Alexandre Amorim)。現在は観測できない。2011年から2012年にかけて、長期に渡って6〜8等の明るさを保ち、日本からは好条件で観測できると期待されている。南半球では3月末、日本からは4月末に、明け方の空に現れる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 22 33.25 -17 35.2 4.756 3.831 19 12.3 4:52 (281,-15) Mar. 19 22 37.19 -16 32.8 4.649 3.764 24 12.2 4:42 (282,-12) マクノート彗星 (C/2011 C1) 現在は11.7等とかなり明るく、眼視でも見えている(3月7日、関勉氏)。拡散状で、コマは2〜3分角まで広がっている。小型の彗星だが、4月に0.9天文単位まで太陽に近づき、11〜12等まで明るくなる。明け方の空にやや低いが、暗くなるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 18 45.39 -12 41.8 0.930 1.104 70 12.8 4:52 (315, 30) Mar. 19 19 30.91 -9 38.5 0.914 1.036 65 12.5 4:42 (307, 28) テンペル第１彗星 (9P) 現在は14.5等(3月4日、A. Novichonok and D. Chestnov)。今後は次第に暗くなる。今回帰は条件が悪い。南半球では、これから次第に高く見えるようになるが、日本からは、5月までずっと超低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 20 48.84 -22 26.3 2.204 1.619 42 12.9 4:52 (300, 2) Mar. 19 21 8.83 -21 37.8 2.192 1.644 44 13.1 4:42 (299, 2) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 現在は12.2等(3月7日、Juan Jose Gonzalez)。暗いながら、眼視でも見えている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 10 56.63 0 1.1 5.266 6.250 171 13.6 23:37 ( 0, 55) Mar. 19 10 53.62 0 16.6 5.283 6.251 165 13.6 23:06 ( 0, 55) 小惑星シャイラ (596) 1906年に発見された巨大な小惑星。12月11日に、突如として彗星活動を見せた。小天体が衝突したと思われる。眼視では11.5等と、かなり明るく観測された(12月17日、Juan Jose Gonzalez)。1月9日にもまだダストのコマが広がって見えていた(Joseph Brimacombe)。現在は13.5等の恒星状(3月7日、Juan Jose Gonzalez)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 9 6.59 36 26.8 2.191 2.968 134 13.8 21:47 (180, 89) Mar. 19 9 3.33 36 13.3 2.246 2.957 127 13.9 21:17 (180, 89) ハートレー第２彗星 (103P) 10月に地球に0.12天文単位まで大接近し、4.6等まで明るくなった(10月18日、Juan Jose Gonzalez)。満月の倍の大きさで、肉眼でも見えた。現在は減光中だが、まだ12.5等と明るい(3月7日、Juan Jose Gonzalez)。今後、6月に17等になるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 7 26.10 0 47.3 1.289 1.981 119 14.0 20:08 ( 0, 56) Mar. 19 7 33.26 1 53.4 1.409 2.043 115 14.3 19:47 ( 0, 57) ヒル彗星 (C/2010 G2) 現在は14.3等で、すでに眼視でも見えている(3月7日、Juan Jose Gonzalez)。秋に11.5等まで明るくなる。日本からは、2012年春までずっと良く観測できる。南半球では、11月まで観測できない。2010年8月31日には小さなバーストを起こし、2等ほど増光した(Bernhard Haeusler)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 18 3.11 49 51.5 2.709 2.835 86 14.2 4:52 (226, 64) Mar. 19 18 12.03 54 0.6 2.635 2.780 87 14.0 4:42 (216, 64) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は13.7等(3月6日、佐藤英貴氏)。眼視でも見えるだろう。これから2013年にかけて、長期に渡って14〜15等の明るさで見える。日本からは観測できないが、南半球では条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 16 39.01 -72 16.7 5.780 5.867 90 14.5 4:52 (357,-17) Mar. 19 16 38.30 -73 50.1 5.690 5.849 94 14.4 4:42 (359,-19) カタリナ彗星 (C/2009 Y1) 現在は13.3等と、当初の予報よりかなり明るく、眼視でも見えている(1月24日、Juan Jose Gonzalez)。南半球では、4月末まで観測できない。日本からも、2月から4月にかけては高度が10度以下になる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 22 49.70 21 5.6 3.414 2.561 26 14.5 4:52 (247, 4) Mar. 19 22 57.85 20 15.0 3.444 2.575 24 14.5 4:42 (249, 5) ロニオス彗星 (C/2006 S3) 昨年秋にはすでに14.5等と明るく、眼視でも見えていた(9月30日、Alan Hale)。日本からは、明け方の空に現れてきた。南半球でも、3月末には見えるようになる。2011年から2012年にかけて、長期に渡って13〜14等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 20 29.78 -6 10.1 6.623 5.950 44 14.9 4:52 (290, 16) Mar. 19 20 30.44 -5 58.0 6.506 5.924 50 14.9 4:42 (292, 19) カーディナル彗星 (C/2010 B1) 現在は13.5等で、眼視でも見えている(2月4日、Juan Jose Gonzalez)。CCDでは長い尾が見えている。日本からは、まもなく観測できなくなる。南半球では、5月から6月にかけて一時的に低くなるが、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 4 31.62 -16 52.6 3.042 2.960 75 15.2 19:28 ( 37, 29) Mar. 19 4 31.54 -17 9.8 3.149 2.969 70 15.2 19:34 ( 45, 24) クリステンセン彗星 (C/2006 W3) 2009年夏に7.7等に達した(2009年8月13日、Chris Wyatt)。現在は減光中だが、まだ13.7等と明るい(2月7日、A. Novichonok, D. Chestnov)。日本からは二度と見えない。南半球では、2011年秋に18等以下になるまで、条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 18 24.42 -56 20.5 6.417 6.304 79 15.5 4:52 (342, -6) Mar. 19 18 23.70 -57 16.0 6.360 6.352 85 15.6 4:42 (344, -6) レモン-サイディング・スプリング彗星 (C/2008 FK75) 現在は16.2等(3月7日、J. Soulier, J. F. Soulier)。今後はゆっくりと暗くなっていく。日本からは、2012年春に17〜18等になるまで、ずっと観測できる。南半球では、ほとんど観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 21 20.06 37 17.9 5.272 4.701 50 15.8 4:52 (243, 29) Mar. 19 21 29.34 38 7.6 5.280 4.717 50 15.8 4:42 (243, 31) ワイズ-ギャラッド彗星 (C/2010 FB87) 現在は14.2等(2月7日、Artyom Novichonok)。当初の予報よりかなり明るい。今後は減光していく。南半球ではずっと好条件。日本からも、3月から4月にかけてのみ、夕方の低空に見える。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 5 43.78 -38 53.4 2.926 3.108 91 15.9 19:28 ( 13, 15) Mar. 19 5 43.15 -35 5.9 3.015 3.136 87 16.0 19:34 ( 21, 17) ウェスト-ハートレー彗星 (123P) 現在は16.2等(3月8日、E. Bryssinck)。しばらく16等を保つ。日本からは、今後は次第に低くなり、7月には見えなくなる。南半球ではずっと低空にしか見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 5 15.16 38 1.0 2.083 2.307 89 16.3 19:28 (106, 72) Mar. 19 5 25.58 37 54.8 2.143 2.287 85 16.3 19:34 (106, 67) エレーニン彗星 (C/2010 X1) 9月に太陽に0.5天文単位まで接近し、6等まで明るくなると期待されている。現在は16.6等(3月2日、J. F. Soulier, J. Soulier)。ゆっくりと増光していく。南半球では、9月初めに7等になるまで観測できる。日本からは、8月には観測できなくなってしまうが、10月に明け方の空に現れた後は、真夜中に非常に条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 11 37.02 1 1.1 2.140 3.132 176 16.6 0:22 ( 0, 56) Mar. 19 11 28.57 1 52.5 2.051 3.043 173 16.4 23:41 ( 0, 57) ヴォルフ-ハリントン彗星 (43P) 現在は17.3等(3月8日、P. Dupouy)。今後は暗くなっていく様子をずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 13 7.78 -28 2.1 1.943 2.779 140 16.5 1:52 ( 0, 27) Mar. 19 13 1.55 -27 31.3 1.936 2.824 147 16.6 1:18 ( 0, 27) ギブス彗星 (C/2011 A3) 現在は16.5等(3月1日、P. C. Sherrod)。2011年の夏から2012年の夏にかけて、15等を保つ。但し、近日点の頃は観測できない。2011年は日本で条件が良く、2012年は南半球で条件が良い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 13 40.36 22 47.8 2.949 3.785 142 16.6 2:24 ( 0, 78) Mar. 19 13 38.56 23 49.5 2.868 3.731 145 16.5 1:55 ( 0, 79) マクノート彗星 (C/2009 K5) 4月から5月にかけて、7.9等まで明るくなった(5月5日、Juan Jose Gonzalez)。現在は減光中。すでに16.5等まで暗くなった(2月23日、Tzec Maun Observatory)。日本からは、暗くなるまでずっと観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 4 11.37 26 24.3 4.292 4.146 74 16.8 19:28 ( 86, 56) Mar. 19 4 14.32 25 46.3 4.475 4.213 68 17.0 19:34 ( 90, 49) マクノート彗星 (C/2005 L3) 2007年から2009年にかけて、長期に渡って13〜14等の明るさで見えた。現在は減光中だが、まだ14.4等と明るく、眼視でも見えている(2月7日、Sandor Szabo)。日本からは条件が良い。南半球では低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 11 12.41 42 23.6 8.860 9.654 141 16.8 23:52 (180, 83) Mar. 19 11 7.11 42 33.1 8.937 9.689 137 16.9 23:20 (180, 82) レモン彗星 (C/2009 UG89) 現在は17.0等(2月4日、D. Chestnov and A. Novichonok)。日本からは、夏にかけて17等で条件良く観測できる。南半球では低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 18 10.60 24 4.6 4.026 4.001 81 17.1 4:52 (284, 61) Mar. 19 18 7.07 25 58.9 3.939 4.013 87 17.0 4:42 (286, 66) スミルノワ-チェルヌイフ彗星 (74P) 現在は17.7等(3月7日、W. Hasubick)。2009年から2010年にかけて、16等で観測された。2011年は、春から秋にかけて17等で観測できる。日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 17 31.52 -22 20.2 3.948 4.029 87 17.1 4:52 (338, 29) Mar. 19 17 35.10 -22 27.1 3.850 4.037 93 17.0 4:42 (341, 30) ニート彗星 (240P/2010 P1) 12月には14.0等に達し、眼視でも見えた(12月17日、Juan Jose Gonzalez)。今後も、日本からは高く見えるが、減光していく。すでに16.6等まで暗くなった(3月1日、Tzec Maun Observatory)。4月には18等以下になる。南半球では低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 6 27.52 44 3.5 2.020 2.449 103 17.1 19:28 (160, 80) Mar. 19 6 36.02 43 47.0 2.124 2.475 98 17.3 19:34 (140, 78) ビショア彗星 (C/2009 K3) 2009年5月の3日間しか観測されておらず、その後は行方不明になっている。予報では2011年1月に近日点を通過し、17等で観測できるはずだが、実際には、彗星は見つからないだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 5 31.34 -11 6.4 3.803 3.938 90 17.4 19:28 ( 25, 41) Mar. 19 5 26.58 -10 4.4 3.933 3.947 83 17.4 19:34 ( 36, 38) 小惑星2008 YB3 大型のセントール型小惑星。2013年まで、現在は17.0等(1月7日、Tzec Maun Observatory)。長期に渡って17〜18等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 7 16.59 -8 14.5 5.981 6.486 116 17.5 19:58 ( 0, 47) Mar. 19 7 14.56 -7 7.5 6.074 6.487 110 17.6 19:34 ( 2, 48) コルレヴィッチ彗星 (203P/2008 R4) 現在は17.6等(2月24日、La Sagra)。近日点の後に明るくなる傾向がある。1999年の発見時は、近日点の1年も後に最大光度となった。今回は近日点の3ヶ月後に最大光度となり、その後は減光している。5月まで18等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 10 2.59 9 2.2 2.836 3.777 158 17.6 22:43 ( 0, 64) Mar. 19 9 59.28 9 20.1 2.896 3.795 150 17.6 22:12 ( 0, 64) スペースウォッチ彗星 (C/2007 VO53) 現在は17.3等(2月21日、門田健一氏)。ゆっくりと減光中。日本からは、2011年夏まで条件良く観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 17 38.92 45 27.0 5.338 5.437 90 17.6 4:52 (232, 70) Mar. 19 17 37.20 45 59.0 5.314 5.461 93 17.6 4:42 (226, 73) リニア彗星 (249P/2011 A4) 現在は17.3等の恒星状(2月12日、佐藤英貴氏)。小型の短周期彗星。4月中旬に太陽に0.5天文単位まで接近するが、17等止まり。南半球では、3月半ばまで明け方の空で観測できる。日本からは超低空にしか見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 19 43.81 -24 47.0 0.775 0.872 57 17.7 4:52 (312, 12) Mar. 19 20 44.79 -19 44.8 0.791 0.772 49 17.7 4:42 (301, 8) スコッティ彗星 (P/2011 A2) 現在は16.7等(2月16日、L. Elenin and A. Novichonok)。拡散状だが、全光度は明るい。4月まで17〜18等を保つ。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 14 43.19 -10 12.7 0.927 1.734 129 17.7 3:27 ( 0, 45) Mar. 19 14 43.55 -10 27.4 0.907 1.763 135 17.8 3:00 ( 0, 45) ギブス彗星 (C/2010 M1) 2011年夏から2012年夏にかけて、長期に渡って14〜15等を保つと期待されている。南半球では条件が良く、ずっと観測できる。日本からは、2011年春に低空に見えた後、2012年8月まで観測できない。但し、2010年6月に2日間しか観測されていないため、軌道はきわめて不確か。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 18 24.14 -23 58.9 4.343 4.204 75 17.9 4:52 (326, 23) Mar. 19 18 27.33 -24 47.7 4.173 4.148 81 17.8 4:42 (330, 24) シュヴァスマン-ヴァハマン第２彗星 (31P) 現在は17.4等(2月24日、La Sagra)。2009年から2010年にかけての冬に、18等で観測された。2011年の冬から春にかけて、18等で再び条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Mar. 12 10 33.98 13 50.7 2.524 3.488 163 17.8 23:14 ( 0, 69) Mar. 19 10 30.17 14 14.4 2.562 3.493 155 17.9 22:43 ( 0, 69)