今週の明るい彗星 (2011年1月22日：北半球版)

English version Home page	Updated on February 2, 2011
先週 南半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

ハートレー第２彗星 (103P) 10月に地球に0.12天文単位まで大接近し、4.6等まで明るくなった(10月18日、Juan Jose Gonzalez)。満月の倍の大きさで、肉眼でも見えた。現在は減光中だが、まだ9.5等と明るい(1月15日、Juan Jose Gonzalez)。今後、6月に17等になるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 7 5.54 -11 38.0 0.637 1.546 144 10.5 22:59 ( 0, 44) Jan. 29 7 4.27 -9 32.2 0.708 1.608 142 11.1 22:30 ( 0, 46) テンペル第１彗星 (9P) 現在は12.9等(12月27日、門田健一氏)。明るいが、超低空。今後は次第に暗くなる。今回帰は条件が悪い。南半球では、2月から次第に高く見えるようになるが、日本からは、5月までずっと超低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 18 10.60 -24 2.5 2.297 1.513 29 12.3 5:37 (302, 3) Jan. 29 18 34.45 -24 23.1 2.280 1.520 30 12.3 5:34 (303, 3) ギャラッド彗星 (C/2009 P1) すでに10.5等と、予報よりかなり明るい(1月3日、Alexandre Amorim)。現在は観測できない。2011年から2012年にかけて、長期に渡って6〜8等の明るさを保ち、日本からは好条件で観測できると期待されている。南半球では3月末、日本からは4月末に、明け方の空に現れる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 22 6.88 -24 41.9 5.156 4.296 26 13.0 18:45 ( 59, 0) Jan. 29 22 10.19 -23 41.7 5.136 4.231 20 12.9 18:51 ( 64, -5) 小惑星シャイラ (596) 1906年に発見された巨大な小惑星。12月11日に、突如として彗星活動を見せた。小天体が衝突したと思われる。眼視では11.5等と、かなり明るく観測された(12月17日、Juan Jose Gonzalez)。1月9日にもまだダストのコマが広がって見えている(Joseph Brimacombe)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 9 48.49 33 13.6 2.125 3.046 155 13.5 1:46 ( 0, 88) Jan. 29 9 42.84 34 7.9 2.094 3.036 159 13.4 1:13 ( 0, 89) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 現在は13.8等(12月18日、D. Chestnov and A. Novichonok)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 11 15.05 -1 3.5 5.554 6.246 131 13.7 3:12 ( 0, 54) Jan. 29 11 13.30 -1 2.0 5.474 6.247 138 13.7 2:43 ( 0, 54) カタリナ彗星 (C/2009 Y1) 現在は12.9等と、当初の予報よりかなり明るく、眼視でも見えている(12月4日、吉田誠一)。南半球では、春まで観測できない。日本からも、今後は低くなり、2月から4月にかけては高度が10度以下になる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 21 39.00 30 40.0 2.964 2.522 54 14.1 18:45 (110, 26) Jan. 29 21 50.82 28 44.9 3.045 2.521 49 14.1 18:51 (111, 21) カーディナル彗星 (C/2010 B1) 現在は13.7等で、眼視でも見えている(1月2日、Carlos Labordena)。CCDでは長い尾が見えている。春にかけて、14〜15等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 5 12.13 -12 25.3 2.272 2.946 124 14.5 21:05 ( 0, 42) Jan. 29 5 1.12 -13 36.5 2.367 2.943 116 14.6 20:27 ( 0, 41) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は14.7等(12月27日、D. Chestnov and A. Novichonok)。これから2013年にかけて、長期に渡って14〜15等の明るさで見える。日本からは観測できないが、南半球では条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 16 11.17 -62 20.1 6.451 6.006 59 14.8 5:37 (343,-12) Jan. 29 16 17.02 -63 36.9 6.359 5.985 63 14.8 5:34 (346,-12) ロニオス彗星 (C/2006 S3) すでに14.5等と明るく、眼視でも見えている(9月30日、Alan Hale)。現在は観測できないが、日本からは2月末、南半球では3月末に、明け方の空に現れる。2011年から2012年にかけて、長期に渡って13〜14等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 20 18.85 -7 14.7 7.095 6.139 12 15.2 18:45 ( 89,-11) Jan. 29 20 20.75 -7 9.0 7.069 6.111 12 15.1 5:34 (274, -7) ヒル彗星 (C/2010 G2) 2010年8月31日には小さなバーストを起こし、2等ほど増光して、16.1等まで明るくなった(Bernhard Haeusler)。現在は15.2等(12月22日、門田健一氏)。秋に11.5等まで明るくなる。日本からは、2012年春までずっと良く観測できる。南半球では、11月まで観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 17 4.48 28 39.3 3.491 3.232 66 15.3 5:37 (264, 47) Jan. 29 17 12.50 30 48.4 3.364 3.174 70 15.1 5:34 (263, 51) クリステンセン彗星 (C/2006 W3) 2009年夏に7.7等に達した(2009年8月13日、Chris Wyatt)。現在は減光中。日本からは二度と見えない。南半球でも低空となり、10月以降は観測されていない。だが、1月以降は次第に高く見えるようになる。南半球では、2011年秋に18等以下になるまで、条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 18 9.26 -51 7.8 6.689 5.967 39 15.2 5:37 (323,-14) Jan. 29 18 12.93 -51 43.7 6.674 6.015 44 15.3 5:34 (326,-12) マクノート彗星 (C/2009 K5) 4月から5月にかけて、7.9等まで明るくなった(5月5日、Juan Jose Gonzalez)。現在は減光中。中心部は16〜17等と、かなり暗くなった。だが、極端に淡いコマが大きく広がっており、全光度はまだ14.3等と明るい(12月27日、D. Chestnov and A. Novichonok)。日本からは、暗くなるまでずっと観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 4 13.99 34 23.0 3.007 3.665 125 15.2 20:08 ( 0, 89) Jan. 29 4 9.93 32 45.4 3.176 3.734 117 15.5 19:37 ( 0, 88) ワイズ-ギャラッド彗星 (C/2010 FB87) 現在は15.3等(12月27日、D. Chestnov and A. Novichonok)。当初の予報よりかなり明るい。2011年春まで16等を保つ。南半球ではずっと好条件だが、日本からは2011年の春に超低空にしか見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 7 10.77 -65 37.9 2.712 2.944 93 15.5 23:02 ( 0,-10) Jan. 29 6 43.96 -62 38.9 2.696 2.963 95 15.6 22:08 ( 0, -7) テンペル第２彗星 (10P) 7月から9月まで、8.5等の明るさを保った。現在は減光中だが、いまだに13.2等と明るい(12月27日、D. Chestnov and A. Novichonok)。1月も眼視で見えるかもしれない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 1 56.99 -0 30.9 2.225 2.364 85 15.7 18:45 ( 22, 52) Jan. 29 2 5.46 0 55.2 2.353 2.407 81 15.9 18:51 ( 33, 51) レモン-サイディング・スプリング彗星 (C/2008 FK75) 現在は15.2等(11月27日、A. Novichonok and D. Chestnov)。今後はゆっくりと暗くなっていく。日本からは、1月にはやや低くなるが、2012年春に17〜18等になるまで、ずっと観測できる。南半球では、ほとんど観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 20 9.78 32 54.2 5.134 4.605 52 15.7 5:37 (239, 13) Jan. 29 20 20.18 33 20.7 5.161 4.617 51 15.7 5:34 (240, 16) ニート彗星 (240P/2010 P1) 12月には14.0等に達し、眼視でも見えた(12月17日、Juan Jose Gonzalez)。今後も、日本からは高く見えるが、減光していく。すでに16.0等まで暗くなった(1月23日、高橋俊幸氏)。4月には18等以下になる。南半球では低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 6 12.09 43 25.0 1.412 2.290 145 15.7 22:06 (180, 82) Jan. 29 6 8.64 43 56.5 1.478 2.310 138 15.9 21:35 (180, 81) ヴォルフ-ハリントン彗星 (43P) 現在は16.5等(1月6日、門田健一氏)。CCDでは長い尾が伸びている。今後は暗くなっていく様子をずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 13 18.28 -26 4.7 2.192 2.453 93 15.8 5:15 ( 0, 29) Jan. 29 13 20.96 -26 50.7 2.146 2.501 99 15.9 4:50 ( 0, 28) 池谷-村上彗星 (P/2010 V1) 池谷薫氏と村上茂樹氏によって眼視で発見された明るい新彗星。当時は7.6等とかなり明るかった(11月4日、Juan Jose Gonzalez)。現在は14.8等(1月7日、門田健一氏)。ホームズ彗星のようなエンベロープは、急激に拡散している。中心角は17.9等まで暗くなった(1月14日、Leonid Elenin)。日本からは、今後はずっと明け方の低空で観測できる。南半球では低空だが、次第に高くなってくる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 15 44.69 -23 42.4 2.073 1.834 62 16.5 5:37 (329, 24) Jan. 29 15 59.29 -24 58.3 2.039 1.866 65 17.0 5:34 (332, 24) ウェスト-ハートレー彗星 (123P) 現在は15.7等(1月23日、遊佐徹氏)。日本からは、2011年の春に16等になるまで、条件良く観測できる。南半球ではずっと低空にしか見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 4 45.50 38 37.4 1.706 2.469 131 16.5 20:40 (180, 86) Jan. 29 4 44.31 38 33.2 1.747 2.444 124 16.5 20:11 (180, 86) マクノート彗星 (C/2005 L3) 2007年から2009年にかけて、長期に渡って13〜14等の明るさで見えた。現在は減光中だが、まだ15.3等(12月10日、D. Chestnov and A. Novichonok)と、予報よりかなり明るい。春にかけて、16等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 11 46.51 39 26.3 8.733 9.405 130 16.7 3:44 (180, 86) Jan. 29 11 42.56 39 59.8 8.709 9.441 135 16.7 3:12 (180, 85) ビショア彗星 (C/2009 K3) 2009年5月の3日間しか観測されておらず、その後は行方不明になっている。予報では2011年1月に近日点を通過し、17等で観測できるはずだが、実際には、彗星は見つからないだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 6 45.17 -18 10.0 3.134 3.903 136 16.9 22:38 ( 0, 37) Jan. 29 6 30.30 -17 26.7 3.182 3.905 131 16.9 21:55 ( 0, 38) リニア彗星 (P/2010 WK) 現在は16.4等(1月13日、遊佐徹氏)。日本からは条件良く観測できる。9月からずっと、16等で見えていたはずだが、発見されていなかった。今後は減光し、2月には18等以下になる。南半球では低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 5 8.60 42 28.7 1.209 2.027 134 17.0 21:03 (180, 83) Jan. 29 5 13.96 41 38.6 1.290 2.063 129 17.2 20:41 (180, 83) リニア彗星 (247P/2010 V3) 2002年に発見された小惑星が、彗星であることが判明した。現在は16.5等(1月23日、遊佐徹氏)。今後は減光し、2月には18等以下になる。日本からは条件良く観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 6 39.98 53 59.8 0.597 1.498 141 17.1 22:35 (180, 71) Jan. 29 6 47.37 53 57.5 0.628 1.510 137 17.3 22:15 (180, 71) ボアッティーニ彗星 (C/2008 S3) 現在は17.5等(12月9日、Catalina Sky Survey)。2009年から2012年にかけて、長期に渡って17等の明るさを保つ。日本からは条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 0 51.10 15 0.1 8.236 8.061 76 17.1 18:45 ( 61, 57) Jan. 29 0 50.55 14 55.1 8.354 8.056 69 17.2 18:51 ( 70, 50) リニア彗星 (C/2010 S1) 現在は16.9等(11月28日、A. Novichonok and D. Chestnov)。2013年に15等に達し、条件良く観測できると期待されている。しばらくは日本からは条件が良いが、南半球では見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 1 33.44 56 28.7 8.039 8.282 100 17.2 18:45 (155, 65) Jan. 29 1 31.71 55 54.6 8.101 8.251 95 17.2 18:51 (146, 62) 小惑星2008 YB3 大型のセントール型小惑星。2013年まで、現在は17.0等(1月7日、Tzec Maun Observatory)。長期に渡って17〜18等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 7 45.02 -15 33.6 5.668 6.489 143 17.3 23:38 ( 0, 39) Jan. 29 7 39.85 -14 41.1 5.669 6.488 143 17.3 23:06 ( 0, 40) コルレヴィッチ彗星 (203P/2008 R4) 現在は17.2等(12月27日、Charles Bell)。近日点の後に明るくなる傾向がある。1999年の発見時は、近日点の1年も後に最大光度となった。今回は近日点の3ヶ月後に最大光度となり、その後は減光している。5月まで18等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 10 30.80 6 49.0 2.812 3.658 144 17.3 2:28 ( 0, 62) Jan. 29 10 27.60 7 1.4 2.773 3.675 152 17.3 1:57 ( 0, 62) ギブス彗星 (C/2011 A3) 現在は17.9等(1月17日、門田健一氏)。2011年の夏から2012年の夏にかけて、15等を保つ。但し、近日点の頃は観測できない。2011年は日本で条件が良く、2012年は南半球で条件が良い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 13 31.50 16 37.0 3.785 4.157 105 17.6 5:28 ( 0, 72) Jan. 29 13 34.88 17 15.4 3.641 4.101 111 17.4 5:04 ( 0, 72) スペースウォッチ彗星 (C/2007 VO53) 現在は17.4等(1月5日、Tzec Maun Observatory)。ゆっくりと減光中。日本からは、2011年夏まで条件良く観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 17 28.17 43 3.6 5.470 5.278 73 17.5 5:37 (242, 46) Jan. 29 17 31.74 43 9.7 5.459 5.299 75 17.5 5:34 (242, 50) シュヴァスマン-ヴァハマン第２彗星 (31P) 現在は18.1等(12月13日、Tzec Maun Observatory)。2009年から2010年にかけての冬に、18等で観測された。2011年の冬から春にかけて、18等で再び条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 10 59.39 10 21.1 2.650 3.456 139 17.9 2:57 ( 0, 65) Jan. 29 10 57.31 10 45.8 2.592 3.460 146 17.9 2:27 ( 0, 66) ハウエル彗星 (88P) 予報では19等のはずだが、12月7日に16.6等(Catalina Sky Survey)、12月31日に15.7等(Francois Kugel)と、予報よりかなり明るく観測されている。バーストを起こしているかもしれない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Jan. 22 3 55.11 21 56.1 3.218 3.805 119 19.3 19:49 ( 0, 77) Jan. 29 3 54.85 21 56.0 3.345 3.833 112 19.5 19:22 ( 0, 77)