今週の明るい彗星 (2010年10月9日：南半球版)

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最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

ハートレー第２彗星 (103P) 現在は5.1等(10月7日、Juan Jose Gonzalez)。満月大の大きさで、肉眼でも見えている。地球に0.12天文単位まで大接近している。日本からは、来年6月に17等になるまで、ずっと観測できる。南半球では、9月下旬から10月中旬まで一時的に見えなくなるが、その後はずっと条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 2 28.99 56 29.5 0.146 1.092 126 6.0 1:15 (180, -2) Oct. 16 4 26.97 49 19.8 0.125 1.072 124 5.4 2:47 (180, 5) テンペル第２彗星 (10P) 7月から9月まで、8.5等の明るさを保った。いまだに9.7等と明るい(10月6日、Marco Goiato)。今後は減光していくが、12月まで眼視で見えるだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 1 23.02 -20 13.0 0.777 1.728 152 10.9 0:15 (180, 75) Oct. 16 1 17.78 -19 58.7 0.826 1.766 151 11.2 23:37 (180, 75) マクノート彗星 (C/2009 R1) Paul Camilleri氏によれば、9月29日に14〜15等以下で写らなかった。佐藤英貴氏によれば、10月8日に写らず、核光度は18等以下になっている。予報ではまだ12等と明るいはずだが、急減光したようだ。7月に近日点を通過し、5等まで明るくなった。佐藤裕久氏によれば、8月中はSWANの画像で明るく見えていた。9月6日までは、SWANの画像で見えていたが、その後に崩壊した可能性がある。今後、南半球では観測できるが、日本からは二度と見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 10 57.58 -49 11.1 2.509 2.017 49 12.2 3:59 (313, 27) Oct. 16 11 8.99 -52 43.3 2.592 2.123 51 12.5 3:49 (316, 29) マクノート彗星 (C/2009 K5) 4月から5月にかけて、7.9等まで明るくなった(5月5日、Juan Jose Gonzalez)。現在は減光中。だが、まだ10.9等と明るい(9月17日、Jakub Cerny)。日本からは、暗くなるまでずっと観測できる。12月まで眼視で見えるだろう。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 7 59.69 50 55.6 2.491 2.601 84 12.5 3:59 (206, -4) Oct. 16 7 50.90 51 2.6 2.438 2.672 92 12.6 3:49 (202, -2) ヴォルフ-ハリントン彗星 (43P) 今回帰は条件が悪く、最盛期はずっと観測できなかった。だが、明け方の空に現れてきた。現在は13.0等(9月25日、門田健一氏)。今後は暗くなっていく様子をずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 10 45.84 -3 47.6 2.492 1.737 32 13.6 3:59 (270, 7) Oct. 16 11 0.80 -5 46.1 2.500 1.782 35 13.8 3:49 (271, 8) ギャラッド彗星 (C/2009 P1) すでに12.8等と明るく、眼視でも見えている(8月20日、Juan Jose Gonzalez)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って6〜8等の明るさを保ち、日本からは好条件で観測できると期待されている。2010年は、南半球でゆっくりと明るくなっていく様子を条件良く観測できる。日本からは低空だが、年末まで観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 22 25.12 -37 36.6 4.637 5.259 123 13.8 21:13 ( 0, 87) Oct. 16 22 18.30 -37 7.9 4.667 5.196 117 13.7 20:38 ( 0, 88) クリステンセン彗星 (C/2006 W3) 昨年夏に7.7等に達した(2009年8月13日、Chris Wyatt)。現在は減光中。すでに13.2等まで暗くなった(9月6日、Chris Wyatt)。南半球では、今後は長期に渡って観測できる。日本からは二度と見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 17 14.13 -47 5.6 5.538 5.250 68 13.8 19:35 ( 56, 49) Oct. 16 17 15.58 -47 5.6 5.687 5.297 62 13.9 19:43 ( 55, 43) ガン彗星 (65P) 現在は12.7等(9月10日、Artyom Novichonok)。秋まで12〜13等を保つ。南半球では、非常に条件良く観測できる。日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 20 40.95 -31 0.9 2.291 2.776 108 13.9 19:35 (163, 86) Oct. 16 20 45.64 -30 19.9 2.396 2.794 103 14.1 19:43 (120, 81) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 再び明け方の空に現れてきた。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 10 48.03 3 55.2 7.040 6.234 33 14.2 3:59 (264, 2) Oct. 16 10 52.20 3 23.6 6.972 6.235 39 14.2 3:49 (262, 5) テンペル第１彗星 (9P) 今回帰は条件が悪く、しばらく観測できない。南半球では、2月に12.5等で明け方の空に現れ、次第に暗くなっていく様子を観測できる。日本からは、15等まで暗くなってから、ようやく観測できるようになる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 12 58.74 -0 10.3 2.765 1.775 5 14.4 19:35 ( 74,-21) Oct. 16 13 15.66 -2 11.8 2.727 1.741 6 14.2 3:49 (288,-21) カーディナル彗星 (C/2010 B1) 現在は14.6等と、当初の予報よりかなり明るい(9月1日、Artyom Novichonok, Leonid Elenin)。秋から来年春にかけて、条件良く観測できる。13等に達し、眼視でも見えるだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 7 49.16 21 16.9 3.194 3.179 80 14.6 3:59 (220, 22) Oct. 16 7 47.97 19 37.2 3.044 3.154 87 14.4 3:49 (218, 26) カタリナ彗星 (C/2009 Y1) 現在は14.0等と、予報よりかなり明るく、眼視でも見えている(9月10日、Alan Hale)。日本からは、秋から冬にかけて、14〜15等で条件良く観測できる。南半球では、2011年春まで観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 14 54.33 71 41.4 2.783 2.791 80 14.6 19:35 (158,-32) Oct. 16 15 41.57 70 46.0 2.701 2.760 82 14.5 19:43 (157,-31) ロニオス彗星 (C/2006 S3) すでに13.8等と明るく、眼視でも見えている(9月10日、Chris Wyatt)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って13〜14等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 20 18.85 -4 22.9 6.178 6.584 109 15.1 19:35 (166, 59) Oct. 16 20 15.68 -4 51.2 6.268 6.553 102 15.1 19:43 (149, 56) エンケ彗星 (2P) 南半球では、夕方の空に見えている。急激に減光中。8月17日には7.7等と明るかった(Chris Wyatt)が、すでに12.8等まで暗くなった(9月27日、Artyom Novichonok)。今後、南半球では、急激に暗くなっていく様子を観測できる。日本からは観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 16 35.63 -28 58.4 1.589 1.328 56 15.2 19:35 ( 78, 38) Oct. 16 17 4.78 -29 18.8 1.725 1.427 55 15.9 19:43 ( 77, 37) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は14.8等(6月23日、佐藤英貴氏)。これから2013年にかけて、長期に渡って14〜15等の明るさで見える。南半球では条件が良いが、日本からは観測できない。明るいはずだが、7月上旬以降、まったく観測されていない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 14 41.89 -49 23.5 6.973 6.357 48 15.2 19:35 ( 46, 25) Oct. 16 14 46.53 -49 52.8 7.001 6.332 44 15.2 19:43 ( 43, 21) レモン-サイディング・スプリング彗星 (C/2008 FK75) 現在は14.2等と明るく、眼視でも見えている(9月5日、Sandor Szabo)。2010年に長期に渡って14〜15等で観測できる。日本からは条件が良い。南半球では低空で、10月には沈んでしまう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 17 51.83 35 30.9 4.568 4.512 80 15.3 19:35 (145, 9) Oct. 16 17 58.45 34 52.0 4.611 4.513 78 15.4 19:43 (140, 6) ヴィルト第２彗星 (81P) 3月に9.2等に達した(3月20日、Marco Goiato)。現在は減光中。すでに14.8等まで暗くなった(9月1日、佐藤英貴氏)。次第に夕空に低くなり、11月には観測できなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 16 52.53 -20 36.2 2.964 2.592 58 15.7 19:35 ( 89, 37) Oct. 16 17 4.54 -21 0.1 3.080 2.633 54 15.9 19:43 ( 86, 33) ニート彗星 (240P/2010 P1) 予報どおりの明るさで検出された。現在は15.7等(9月18日、Jean-Francois Soulier)。秋から冬にかけて、15.5等で条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 6 29.70 20 12.0 1.733 2.124 98 16.1 3:59 (202, 32) Oct. 16 6 37.87 21 19.0 1.659 2.126 103 16.0 3:49 (200, 31) サイディング・スプリング彗星 (C/2010 A4) 現在は16.5等(10月5日、佐藤英貴氏)。2010年いっぱいは16等を保ち、南半球では条件良く観測できる。日本からはまったく見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 8 24.58 -61 7.9 2.835 2.738 74 16.1 3:59 (326, 50) Oct. 16 8 17.16 -64 58.1 2.796 2.739 76 16.1 3:49 (333, 51) コルレヴィッチ彗星 (203P/2008 R4) 2009年末から2010年初めにかけて、16等で観測された。すでに近日点を通過しているが、近日点の後に明るくなる傾向がある。2010年末から2011年初めにかけて、再び16等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 9 44.50 12 38.0 3.967 3.432 51 16.3 3:59 (247, 9) Oct. 16 9 52.05 11 54.3 3.898 3.446 56 16.3 3:49 (246, 12) サイディング・スプリング彗星 (C/2007 Q3) 1月に9.5等まで明るくなった(1月13日、Juan Jose Gonzalez)。現在は減光中。すでに15.4等まで暗くなった(9月9日、吉本勝己氏)。年末には18等以下になる。日本からは、徐々に低くなっていくが、ずっと観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 16 8.65 37 51.4 4.846 4.474 62 16.4 19:35 (132, -7) Oct. 16 16 17.37 36 51.7 4.926 4.531 61 16.6 19:43 (128,-11) 小惑星ファエトン (3200) 現在は16.9等(9月25日、K. Cernis, J. Zdanavicius)。11月25日に近日点を通過する。日本からは、11月初めに16等に増光するまでと、12月中旬以降に16等から減光していく様子を観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 8 55.68 20 25.4 1.123 1.143 64 16.8 3:59 (233, 13) Oct. 16 9 31.61 16 36.4 0.995 1.033 62 16.5 3:49 (239, 12) ワイズ-ギャラッド彗星 (C/2010 FB87) 現在は16.8等(7月21日、佐藤英貴氏)。2011年春まで16.5等を保つ。南半球ではずっと好条件だが、日本からは2011年の春に超低空にしか見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 11 34.75 -57 1.8 3.338 2.858 53 16.7 3:59 (323, 25) Oct. 16 11 35.13 -57 44.5 3.334 2.852 53 16.7 3:49 (323, 28) ボアッティーニ彗星 (C/2008 S3) 現在は17.4等(9月3日、La Sagra)。2009年から2012年にかけて、長期に渡って17等の明るさを保つ。日本からは条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 1 50.18 20 10.7 7.200 8.151 160 16.9 0:42 (180, 35) Oct. 16 1 44.41 19 49.7 7.166 8.143 167 16.9 0:09 (180, 35) リニア彗星 (241P/2010 P2) 現在は17.4等(8月16日、門田健一氏)。すでに近日点を通過しているが、近日点の後に明るくなる傾向がある。日本からは、2010年末まで、17.5等で条件良く観測できる。南半球では超低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 8 30.98 30 10.2 2.135 2.079 73 17.4 3:59 (223, 9) Oct. 16 8 42.48 29 1.4 2.087 2.104 77 17.4 3:49 (222, 11) リニア彗星 (236P/2010 K1) 現在は17.3等(10月2日、遊佐徹氏)。日本からは、夏から秋にかけて、17.5等で条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 1 0.58 33 6.0 0.905 1.852 152 17.5 23:48 (180, 22) Oct. 16 0 59.00 31 28.2 0.904 1.862 156 17.5 23:19 (180, 24) リニア彗星 (C/2010 S1) 現在は17.4等(9月28日、A. Novichonok, V. Gerke)。2013年に15等に達し、条件良く観測できると期待されている。しばらくは日本からは条件が良いが、南半球では見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 3 24.63 61 4.0 8.245 8.766 118 17.5 2:16 (180, -6) Oct. 16 3 16.59 61 24.7 8.146 8.733 123 17.5 1:41 (180, -6) 小惑星2009 YS6 彗星のような逆行の軌道を持つ特異小惑星。現在は17.8等(10月6日、Paul Camilleri)。11月に16.5等に達する。南半球では非常に条件良く観測できる。日本からは急激に低くなり、11月には超低空になってしまう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 6 29.06 -9 12.4 1.641 2.007 95 17.9 3:59 (220, 58) Oct. 16 6 16.15 -14 3.2 1.464 1.957 103 17.6 3:49 (212, 66) ニート彗星 (215P/2009 B5) 現在は17.3等(9月25日、門田健一氏)。減光中。11月には18等以下になる。南半球では非常に条件が良いが、日本からは低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 20 34.77 -32 33.2 2.823 3.256 106 17.6 19:35 (135, 86) Oct. 16 20 38.24 -32 2.5 2.921 3.261 100 17.7 19:43 (105, 80) 小惑星2008 YB3 大型のセントール型小惑星。2013年まで、長期に渡って17〜18等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 8 26.33 -18 2.4 6.845 6.518 66 17.8 3:59 (262, 43) Oct. 16 8 27.10 -18 12.8 6.752 6.515 72 17.8 3:49 (259, 46) クリステンセン彗星 (164P) 今回帰はまだ観測されていない。予報では17〜18等と明るいはずだったが、実際には20.5等以下で写らなかった(10月7日、Giovanni Sostero and Ernesto Guido)。1998年と2005年には17等と明るく観測された。今回も、近日点通過後の2011〜2012年には17等に達すると思われる。2011年の夏以降、日本からは条件が良く、暗くなっていく様子を観測できる。南半球では、近日点通過後は観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Oct. 9 20 12.15 -35 20.4 2.288 2.674 101 20.2 19:35 ( 85, 83) Oct. 16 20 15.82 -34 53.9 2.340 2.633 95 20.2 19:43 ( 86, 77)