今週の明るい彗星 (2010年7月3日：南半球版)

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先週 北半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

マクノート彗星 (C/2009 R1) 急激に増光し、6月初めには5等級に達した(6月5日、永井佳実氏)。7月には太陽に0.4天文単位まで接近し、2〜3等級に達すると期待された。だが、その後は光度が停滞している。6月下旬にも4.9等だった(6月24日、Carlos Labordena)。現在は観測できない。南半球では、8月下旬に9等で明け方の空に姿を現し、その後は急激に暗くなっていく様子を観測できる。日本からは二度と見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 7 20.58 35 11.4 1.305 0.405 14 5.2 18:30 (120,-17) July 10 7 59.91 24 31.1 1.411 0.450 10 5.4 18:33 (112,-10) テンペル第２彗星 (10P) 急激に増光した。現在は8.8等とたいへん明るい(6月22日、Juan Jose Gonzalez)。秋にかけて長期に渡り、9〜10等の明るさで観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 23 51.98 -6 52.4 0.762 1.423 105 9.4 5:09 (180, 62) July 10 0 11.25 -7 8.7 0.735 1.424 107 9.3 5:00 (180, 62) マクノート彗星 (C/2009 K5) 4月から5月にかけて、7.9等まで明るくなった(5月5日、Juan Jose Gonzalez)。現在は減光中。だが、まだ8.4等と明るい(6月22日、Juan Jose Gonzalez)。日本からは、暗くなるまでずっと観測できる。7月には低くなるが、秋まで眼視で見えるだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 7 32.61 62 49.2 2.325 1.688 40 10.2 18:30 (149,-29) July 10 7 41.26 60 44.1 2.415 1.741 38 10.5 18:33 (145,-30) エンケ彗星 (2P) 8月に近日点を通過するが、今回帰は条件が悪い。日本からは観測できない。南半球では、8月下旬に夕空に9等で現れ、急激に暗くなっていく様子を観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 5 7.16 28 43.1 1.705 0.868 23 11.0 5:38 (236, -3) July 10 5 50.21 28 49.4 1.607 0.743 20 10.4 5:37 (238, -6) ヴォルフ-ハリントン彗星 (43P) 1月には15.5等まで明るくなった(1月31日、C. Rinner, F. Kugel)。現在は観測不可能。今回帰は条件が悪く、春から秋にかけて11〜12等に達するが、観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 5 59.96 21 28.1 2.342 1.358 11 11.6 5:38 (249, -8) July 10 6 25.09 20 29.1 2.339 1.361 11 11.6 5:37 (250, -7) クリステンセン彗星 (C/2006 W3) 昨年夏に7.7等に達した(8月13日、Chris Wyatt)。現在は減光中。すでに11.5等まで暗くなった(6月19日、Marco Goiato)。南半球では、今後は長期に渡って観測できる。日本からも超低空で観測できるが、次第に低くなり、二度と見えなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 18 48.61 -45 42.7 3.647 4.602 157 11.9 0:07 ( 0, 79) July 10 18 34.71 -46 32.3 3.709 4.647 154 12.0 23:20 ( 0, 78) ヴィルト第２彗星 (81P) 3月に9.2等に達した(3月20日、Marco Goiato)。現在は減光中だが、まだ11.4等と明るい(6月16日、Marco Goiato)。長期に渡って条件良く観測できる。秋に16等に減光するまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 14 28.37 -9 47.4 1.349 2.025 117 12.7 19:43 (180, 65) July 10 14 35.88 -10 43.5 1.449 2.063 112 12.9 19:23 (180, 66) ガン彗星 (65P) 現在は11.9等(6月18日、Juan Jose Gonzalez)。秋まで12〜13等を保つが、日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 21 13.48 -29 26.7 1.643 2.554 146 12.8 2:31 (180, 84) July 10 21 10.48 -30 16.7 1.618 2.567 153 12.8 2:01 (180, 85) マックホルツ第２彗星 (141P) Chris Wyatt氏は、4月25日に眼視で11.3等と報告しているが、その他に観測報告はない。今回は条件が悪く、今後は観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 6 29.57 20 26.8 1.957 0.948 4 13.4 5:38 (254,-13) July 10 7 0.04 19 0.0 2.026 1.017 4 14.0 5:37 (256,-13) サイディング・スプリング彗星 (C/2007 Q3) 1月に9.5等まで明るくなった(1月13日、Juan Jose Gonzalez)。現在は急激に減光中。だが、まだ12.3等と明るい(6月4日、Juan Jose Gonzalez)。今後、日本からは長期に渡って条件良く観測できる。夏までは眼視で見える。3月半ばには分裂核が観測されている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 14 36.60 56 55.2 3.642 3.686 84 14.1 19:51 (180, -2) July 10 14 39.57 55 30.9 3.730 3.741 82 14.3 19:27 (180, 0) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 2月2日に、11等に達する大バーストを起こした。4月16日には、新たに小さいバーストを起こした(Albert Sanchez Caso)。現在も11.8等と明るい(6月3日、Juan Jose Gonzalez)。まもなく見えなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 9 42.90 10 54.7 6.916 6.218 43 14.2 18:30 (122, 22) July 10 9 47.17 10 30.5 6.989 6.220 38 14.2 18:33 (117, 18) ハートレー第２彗星 (103P) 急激に増光中。現在は16.6等(6月14日、C. Rinner, F. Kugel)。今回帰は非常に好条件。10月には地球に0.12天文単位まで大接近し、5等に達する。肉眼でも見えるだろう。日本からは、来年6月に17等になるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 22 5.90 13 2.0 1.097 1.826 119 14.9 3:23 (180, 42) July 10 22 11.87 15 24.3 0.992 1.763 122 14.4 3:01 (180, 40) ギャラッド彗星 (C/2009 P1) 現在は15.2等(6月14日、佐藤英貴氏)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って6〜8等の明るさを保ち、日本からは好条件で観測できると期待されている。2010年は、南半球でゆっくりと明るくなっていく様子を条件良く観測できる。日本からは低空だが、年末まで観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 23 55.67 -33 27.2 5.646 6.112 112 15.1 5:13 (180, 88) July 10 23 53.34 -33 57.3 5.496 6.052 118 15.0 4:43 (180, 89) レモン-サイディング・スプリング彗星 (C/2008 FK75) 現在は15.3等(6月15日、佐藤英貴氏)。眼視でも14.5等で見えている(4月10日、Juan Jose Gonzalez)。2010年に長期に渡って15等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 17 37.85 42 4.5 4.073 4.567 112 15.1 22:51 (180, 13) July 10 17 34.22 42 16.3 4.090 4.559 111 15.1 22:20 (180, 13) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は15.0等(6月2日、佐藤英貴氏)。これから2013年にかけて、長期に渡って14〜15等の明るさで見える。南半球では条件が良いが、日本からは観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 14 31.72 -48 7.0 6.113 6.737 124 15.2 19:46 ( 0, 77) July 10 14 28.03 -47 58.9 6.167 6.708 118 15.2 19:15 ( 0, 77) ロニオス彗星 (C/2006 S3) 現在は15.6等(6月20日、Catalina Sky Survey)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って13〜14等で観測できる。2010年は春から秋にかけて15〜16等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 21 37.99 1 57.7 6.322 7.037 131 15.4 2:56 (180, 53) July 10 21 32.89 1 46.2 6.206 7.004 138 15.3 2:23 (180, 53) リニア彗星 (P/2010 A5) 現在は14.3等で、眼視でも見えている(5月21日、Alan Hale)。今後、9月に18等以下になるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 16 18.11 -24 5.8 0.955 1.885 145 15.7 21:33 (180, 79) July 10 16 22.68 -23 32.0 1.021 1.916 140 15.9 21:10 (180, 79) アイラス彗星 (126P) しばらく観測できなかったが、明け方の空で観測できるようになってきた。現在は16.1等(6月13日、C. Rinner, F. Kugel)。今後は暗くなっていく様子を観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 3 49.95 49 32.8 2.822 2.200 43 15.9 5:38 (211, -6) July 10 4 9.23 51 41.9 2.823 2.244 46 16.0 5:37 (209, -7) ヴァレス彗星 (P/2010 H2) 4月16日に12.5等の恒星状の姿で発見された、明るい新彗星。前日の4月15日には、20等以下で写っていなかった(Catalina Sky Survey)。突然のバーストで明るくなった直後に発見された。現在も12.0等と明るい(6月6日、Jose Guilherme S. Aguiar)が、拡散している。CCDでは14.7等まで暗くなってきた(6月17日、Toni Scarmato)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 13 20.67 -0 44.1 2.842 3.149 98 16.1 18:36 (180, 56) July 10 13 24.19 -1 41.0 2.940 3.153 92 16.5 18:33 (170, 56) スミルノワ-チェルヌイフ彗星 (74P) 現在は16.0等(6月12日、高橋俊幸氏)。2009年の前半に15〜16等で観測された。2010年も、冬から春にかけて、16等で条件良く観測できた。だが、今後は西空に低くなり、8月には観測できなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 13 22.10 -3 29.5 3.435 3.738 99 16.1 18:37 (180, 59) July 10 13 24.87 -4 0.9 3.541 3.745 93 16.2 18:33 (170, 59) ヴィルト第４彗星 (116P) 2009年の春から夏にかけて11等まで明るくなった。再び明け方の空に現れてきた。現在は16.3等(6月2日、門田健一氏)。今後、秋に18等以下になるまで、ゆっくりと暗くなっていく様子を観測できる。ただ、日本からはやや南に低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 19 53.23 -26 17.9 2.119 3.111 164 16.7 1:11 (180, 81) July 10 19 47.16 -26 34.6 2.127 3.137 171 16.8 0:38 (180, 82) マクノート彗星 (C/2010 J2) 現在は16.7等(6月13日、佐藤英貴氏)。夏には17等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 20 55.80 -4 41.3 2.523 3.398 143 16.8 2:14 (180, 60) July 10 20 39.69 -3 43.0 2.469 3.404 152 16.8 1:30 (180, 59) リニア彗星 (219P/2009 H1) 2009年の夏から秋にかけて、17等で観測された。2010年も、夏から秋にかけて、17等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 2 11.32 19 39.1 2.768 2.491 63 17.1 5:38 (210, 29) July 10 2 21.74 20 22.6 2.705 2.505 67 17.1 5:37 (206, 30) ボアッティーニ彗星 (C/2008 S3) 2009年から2012年にかけて、長期に渡って17等の明るさを保つ。日本からは条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 2 32.19 20 38.5 8.758 8.277 58 17.4 5:38 (214, 26) July 10 2 31.99 20 48.8 8.638 8.266 65 17.4 5:37 (208, 29) レモン彗星 (C/2009 UG89) 現在は17.0等(6月9日、井狩康一氏)。2011年の夏まで、長期に渡って17〜18等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 20 1.81 10 49.4 3.343 4.187 141 17.4 1:20 (180, 44) July 10 19 49.19 11 34.2 3.292 4.167 145 17.4 0:40 (180, 43) スペースウォッチ彗星 (C/2007 VO53) 現在は17.2等(6月2日、門田健一氏)。2010年は長期に渡って17.5等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 16 51.33 84 24.0 5.090 4.871 71 17.4 21:59 (180,-29) July 10 16 8.30 82 45.1 5.081 4.877 72 17.4 20:51 (180,-28) リニア彗星 (236P/2010 K1) 現在は18.8等(5月18日、佐藤英貴氏)。予報どおりの明るさで回帰した。8月から11月にかけて16等に達し、条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 23 48.48 20 57.3 1.563 1.930 94 17.7 5:05 (180, 34) July 10 23 59.23 23 3.2 1.491 1.912 97 17.5 4:48 (180, 32) マクノート彗星 (C/2006 Q1) 現在は17.7等(6月4日、P. Bacci)。まもなく18等以下になる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 3 18 35.73 43 29.2 6.693 7.159 113 17.8 23:49 (180, 12) July 10 18 32.06 43 22.5 6.742 7.209 113 17.9 23:18 (180, 12)