今週の明るい彗星 (2010年6月12日：南半球版)

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最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

マクノート彗星 (C/2009 R1) 急激に増光し、6月初めには5等級に達した(6月5日、永井佳実氏)。7月には太陽に0.4天文単位まで接近し、2〜3等級に達すると期待された。だが、その後は光度が停滞している。現在は5.4等(6月15日、Juan Jose Gonzalez)。日本からは、6月下旬までしか観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 3 5.00 45 37.0 1.143 0.667 35 5.1 5:34 (219, -8) June 19 4 40.59 48 14.3 1.143 0.542 28 5.0 5:36 (224,-19) マクノート彗星 (C/2009 K5) 4月から5月にかけて、7.9等まで明るくなった(5月5日、Juan Jose Gonzalez)。現在は減光中。だが、まだ8.6等と明るい(6月11日、Carlos Labordena)。日本からは、暗くなるまでずっと観測できる。7月には低くなるが、秋まで眼視で見えるだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 6 50.95 71 9.0 1.997 1.550 49 9.4 18:25 (159,-28) June 19 7 8.94 67 58.6 2.115 1.591 46 9.7 18:26 (156,-27) テンペル第２彗星 (10P) 急激に増光してきた。すでに10.3等とかなり明るい(6月6日、Marco Goiato)。秋にかけて長期に渡り、9〜10等の明るさで観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 22 49.81 -7 11.7 0.868 1.443 99 9.9 5:29 (180, 62) June 19 23 11.00 -6 55.3 0.828 1.433 101 9.7 5:23 (180, 62) クリステンセン彗星 (C/2006 W3) 昨年夏に7.7等に達した(8月13日、Chris Wyatt)。現在は減光中。すでに11.5等まで暗くなった(5月23日、Marco Goiato)。南半球では、今後は長期に渡って観測できる。日本からも低空で観測できるが、次第に低くなり、二度と見えなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 19 28.18 -42 1.5 3.579 4.468 147 11.6 2:09 ( 0, 83) June 19 19 15.75 -43 25.9 3.582 4.512 153 11.7 1:29 ( 0, 82) ヴォルフ-ハリントン彗星 (43P) 1月には15.5等まで明るくなった(1月31日、C. Rinner, F. Kugel)。現在は観測不可能。今回帰は条件が悪く、春から秋にかけて11〜12等に達するが、観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 4 43.11 22 53.7 2.372 1.376 8 11.7 5:34 (249,-11) June 19 5 8.80 22 40.9 2.358 1.365 9 11.7 5:36 (249,-10) ヴィルト第２彗星 (81P) 3月に9.2等に達した(3月20日、Marco Goiato)。現在は減光中だが、まだ10.5等と明るい(6月5日、Marco Goiato)。長期に渡って条件良く観測できる。秋に16等に減光するまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 14 10.83 -7 11.2 1.081 1.915 131 11.9 20:48 (180, 62) June 19 14 15.73 -8 0.2 1.165 1.951 126 12.2 20:26 (180, 63) マックホルツ第２彗星 (141P) Chris Wyatt氏は、4月25日に眼視で11.3等と報告しているが、その他に観測報告はない。今回は条件が悪く、今後は観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 4 42.39 22 45.2 1.780 0.791 8 12.1 5:34 (249,-10) June 19 5 20.61 22 25.9 1.833 0.832 6 12.3 5:36 (251,-12) エンケ彗星 (2P) 8月に近日点を通過するが、今回帰は条件が悪い。日本からは観測できない。南半球では、8月下旬に夕空に9等で現れ、急激に暗くなっていく様子を観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 3 29.63 25 13.9 2.049 1.210 25 13.4 5:34 (238, 1) June 19 3 57.66 26 41.3 1.930 1.101 25 12.3 5:36 (236, 1) ガン彗星 (65P) 現在は12.6等(6月12日、Marco Goiato)。秋まで12〜13等を保つが、日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 21 14.54 -27 10.4 1.772 2.520 127 12.9 3:55 (180, 82) June 19 21 15.57 -27 51.8 1.721 2.531 133 12.8 3:28 (180, 83) サイディング・スプリング彗星 (C/2007 Q3) 1月に9.5等まで明るくなった(1月13日、Juan Jose Gonzalez)。現在は急激に減光中。だが、まだ12.3等と明るい(6月4日、Juan Jose Gonzalez)。今後、日本からは長期に渡って条件良く観測できる。夏までは眼視で見える。3月半ばには分裂核が観測されている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 14 34.03 60 41.9 3.377 3.521 89 13.6 21:11 (180, -6) June 19 14 33.72 59 32.0 3.465 3.576 87 13.8 20:43 (180, -4) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 2月2日に、11等に達する大バーストを起こした。4月16日には、新たに小さいバーストを起こした(Albert Sanchez Caso)。現在も11.8等と明るい(6月3日、Juan Jose Gonzalez)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 9 31.39 11 57.9 6.651 6.215 60 14.1 18:25 (139, 33) June 19 9 34.98 11 38.5 6.746 6.216 54 14.1 18:26 (133, 30) ヴァレス彗星 (P/2010 H2) 4月16日に12.5等の恒星状の姿で発見された、明るい新彗星。前日の4月15日には、20等以下で写っていなかった(Catalina Sky Survey)。突然のバーストで明るくなった直後に発見された。現在も12.0等と明るい(6月6日、Jose Guilherme S. Aguiar)が、拡散している。CCDでは14.3等まで暗くなってきた(6月3日、門田健一氏)。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 13 15.03 1 49.1 2.562 3.136 115 14.9 19:52 (180, 53) June 19 13 16.03 1 1.5 2.652 3.140 109 15.3 19:26 (180, 54) リニア彗星 (P/2010 A5) 現在は14.3等で、眼視でも見えている(5月21日、Alan Hale)。今後、9月に18等以下になるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 16 11.31 -26 25.2 0.806 1.804 164 15.1 22:48 (180, 81) June 19 16 12.44 -25 33.2 0.847 1.829 157 15.3 22:22 (180, 81) レモン-サイディング・スプリング彗星 (C/2008 FK75) 現在は15.6等(6月7日、Toni Scarmato)。眼視でも14.5等で見えている(4月10日、Juan Jose Gonzalez)。2010年に長期に渡って15等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 17 49.75 40 23.4 4.059 4.597 116 15.2 0:30 (180, 15) June 19 17 45.78 41 8.3 4.057 4.586 115 15.2 23:54 (180, 14) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は15.5等(5月14日、Richard Brown)。これから2013年にかけて、長期に渡って14〜15等の明るさで見える。南半球では条件が良いが、日本からは観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 14 46.95 -48 23.3 6.008 6.824 140 15.2 21:24 ( 0, 77) June 19 14 41.24 -48 20.1 6.032 6.795 135 15.2 20:51 ( 0, 77) ギャラッド彗星 (C/2009 P1) 現在は15.6等(6月8日、Robert McNaught)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って6〜8等の明るさを保ち、日本からは好条件で観測できると期待されている。2010年は、南半球でゆっくりと明るくなっていく様子を条件良く観測できる。日本からは低空だが、年末まで観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 23 58.47 -32 17.9 6.126 6.289 94 15.4 5:34 (263, 76) June 19 23 58.17 -32 37.1 5.963 6.230 100 15.3 5:36 (253, 82) ロニオス彗星 (C/2006 S3) 現在は15.7等(6月14日、Catalina Sky Survey)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って13〜14等で観測できる。2010年は春から秋にかけて15〜16等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 21 50.17 2 11.8 6.732 7.138 109 15.5 4:30 (180, 53) June 19 21 46.65 2 10.4 6.587 7.104 116 15.5 3:59 (180, 53) アイラス彗星 (126P) しばらく観測できなかったが、明け方の空で観測できるようになってきた。現在は16.1等(6月3日、Francois Kugel)。今後は暗くなっていく様子を観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 2 56.18 42 20.0 2.816 2.074 35 15.5 5:34 (220, -5) June 19 3 13.45 44 51.5 2.819 2.115 38 15.6 5:36 (217, -5) ハートレー第２彗星 (103P) 急激に増光中。現在は16.6等(6月14日、C. Rinner, F. Kugel)。今回帰は非常に好条件。10月には地球に0.12天文単位まで大接近し、5等に達する。肉眼でも見えるだろう。日本からは、来年6月に17等になるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 21 45.55 6 40.9 1.443 2.012 108 16.3 4:25 (180, 48) June 19 21 52.71 8 40.7 1.322 1.950 112 15.9 4:05 (180, 46) スミルノワ-チェルヌイフ彗星 (74P) 現在は16.0等(6月12日、高橋俊幸氏)。2009年の前半に15〜16等で観測された。2010年も、冬から春にかけて、16等で条件良く観測できた。だが、今後は西空に低くなり、8月には観測できなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 13 18.08 -2 17.3 3.132 3.718 117 15.9 19:55 (180, 57) June 19 13 18.66 -2 37.3 3.229 3.725 111 16.0 19:29 (180, 58) ラッセル第４彗星 (94P) 3月に15.0等に達した(3月8日、D. Storey)。現在は減光中。すでに17.3等まで暗くなった(6月7日、Catalina Sky Survey)。7月には17等で夕空に低くなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 11 5.70 11 59.0 2.206 2.298 82 16.6 18:25 (166, 42) June 19 11 15.43 10 38.1 2.292 2.309 78 16.7 18:26 (160, 42) ヴィルト第４彗星 (116P) 2009年の春から夏にかけて11等まで明るくなった。再び明け方の空に現れてきた。現在は16.4等(5月1日、門田健一氏)。今後、秋に18等以下になるまで、ゆっくりと暗くなっていく様子を観測できる。ただ、日本からはやや南に低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 20 7.76 -25 21.5 2.169 3.033 141 16.6 2:48 (180, 80) June 19 20 3.77 -25 40.2 2.140 3.059 149 16.6 2:17 (180, 81) ヒル彗星 (C/2009 U3) 現在は15.6等(6月3日、佐藤英貴氏)。急激に減光しているが、この予報よりかなり明るい。たいへん淡いコマが広がっている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 11 43.63 41 6.9 1.735 1.839 79 16.8 18:25 (179, 14) June 19 11 56.88 36 1.9 1.831 1.900 77 17.1 18:26 (176, 19) マクノート彗星 (C/2005 L3) 2007年から2009年にかけて13等に達し、眼視でも見えた。遠方の彗星のため、いまだ15.8等と明るい(6月12日、門田健一氏)。今後は夕空で低くなり、8月には観測できなくなるが、秋には再び17.5等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 11 38.91 40 43.2 8.437 8.295 78 16.9 18:25 (178, 14) June 19 11 37.33 40 14.1 8.569 8.329 72 16.9 18:26 (172, 14) マクミラン彗星 (P/2010 J3) 現在は17.2等(5月16日、門田健一氏)。これからしばらく17等を保つ。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 15 20.21 -2 58.9 1.649 2.546 144 16.9 21:57 (180, 58) June 19 15 18.45 -3 47.4 1.676 2.530 138 17.0 21:28 (180, 59) マクノート彗星 (C/2010 J2) 現在は17.2等(5月19日、佐藤英貴氏)。夏には17等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 21 35.10 -7 43.1 2.803 3.388 117 17.0 4:15 (180, 63) June 19 21 23.69 -6 42.3 2.693 3.390 125 17.0 3:37 (180, 62) カタリナ彗星 (C/2009 K2) 現在は17.8等(6月13日、Catalina Sky Survey)。春から夏にかけて17等に達する。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 21 9.77 -11 42.9 2.778 3.454 124 17.1 3:50 (180, 67) June 19 21 7.98 -13 30.7 2.714 3.477 132 17.1 3:21 (180, 68) ボアッティーニ彗星 (C/2010 J1) 発見された5月初めには15等と明るかったが、急激に減光中。すでに17.2等まで暗くなった(6月7日、 P. C. Sherrod)。6月末には18等以下になる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 14 21.28 24 5.2 1.692 2.323 115 17.3 20:57 (180, 31) June 19 14 5.52 24 40.2 1.867 2.380 107 17.6 20:14 (180, 30) スペースウォッチ彗星 (C/2007 VO53) 現在は17.2等(6月2日、門田健一氏)。2010年は長期に渡って17.5等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 21 18.86 85 15.0 5.121 4.856 69 17.4 3:59 (180,-30) June 19 19 47.74 85 52.0 5.110 4.861 70 17.4 2:02 (180,-31) レモン彗星 (C/2009 UG89) 現在は17.0等(6月9日、井狩康一氏)。2011年の夏まで、長期に渡って17〜18等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 20 34.12 7 54.9 3.609 4.252 123 17.7 3:15 (180, 47) June 19 20 24.45 8 58.1 3.503 4.230 130 17.6 2:37 (180, 46) マクノート彗星 (C/2006 Q1) 現在は17.7等(6月4日、P. Bacci)。7月には18等以下になる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) June 12 18 46.83 43 7.2 6.584 7.009 110 17.7 1:27 (180, 12) June 19 18 43.22 43 21.6 6.614 7.059 112 17.7 0:56 (180, 12)