今週の明るい彗星 (2006年7月8日：南半球版)

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先週 北半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。

45P/Honda-Mrkos-Pajdusakova 今回は条件がたいへん悪く、日本からはまったく見えない。南半球では、6月6日に11.4等と、予報どおりに明るくなっている様子が観測された(Michael Mattiazzo)。だが、今回帰は、もう二度と見られない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 6 32.53 23 3.1 1.546 0.558 8 9.4 5:37 (250,-11) July 15 7 20.34 22 31.6 1.630 0.619 3 10.0 5:36 (253,-15) 73P-C/Schwassmann-Wachmann 3 地球に接近した5月上旬には6等に達し、B核とともに頭上高くに二大彗星として見えた。現在は地球から遠ざかりつつあり、減光中。すでに10.5等まで暗くなっている(7月7日、Juan Jose Gonzalez)。2つの核の見かけの距離が近くなり、同一写野に2つの明るい彗星が収まるようになっている。日本からも、再び明け方の空に高くなってくる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 2 9.58 -11 43.4 0.449 1.043 80 9.6 5:37 (226, 59) July 15 2 17.03 -11 52.4 0.486 1.089 85 9.9 5:36 (219, 62) 41P/Tuttle-Giacobini-Kresak 4月下旬から予想以上に急激に明るくなり、6月15日には9.5等に達した(6月15日、Willian Souza)。現在は10.3等(6月28日、Juan Jose Gonzalez)。今後は減光していくが、秋に暗くなるまで、ずっと夕空で観測できる。今後は、高度30度と、同じような位置に見え続ける。1995年、2001年と、連続して6等以上の大バーストを起こしているので、今後もさらに増光する可能性がある。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 11 53.73 12 24.6 0.951 1.106 68 9.9 18:32 (148, 37) July 15 12 26.16 9 0.4 0.957 1.140 70 10.1 18:35 (147, 40) 73P-B/Schwassmann-Wachmann 3 地球に接近した5月上旬には5等に達し、C核とともに頭上高くに二大彗星として見えた。現在は地球から遠ざかりつつあり、減光中。6月10日にはすでに8.5等まで暗くなっていた(Willian Souza)。最近の観測が無いが、現在は11等以下だろう。2つの核の見かけの距離が近くなり、同一写野に2つの明るい彗星が収まるようになっている。日本からも、再び明け方の空に高くなってくる。5月中旬以降は、まったく分裂やバーストが起きていない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 2 11.17 -12 21.2 0.429 1.037 80 10.5 5:37 (228, 59) July 15 2 18.05 -12 32.6 0.467 1.082 85 11.1 5:36 (220, 62) 71P/Clark 現在、最も明るくなっており、11.0等に達している(6月15日、Willian Souza)。今後、7月まで11〜12等を保つ。近日点通過の頃に衝となり、最良の条件だが、9月までは、日本からの高度は約15度とたいへん低い。再び高くなる頃には14等以下となり、眼視では見えないだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 19 39.32 -40 47.3 0.596 1.591 160 12.0 0:37 ( 0, 84) July 15 19 38.28 -41 42.2 0.612 1.605 159 12.2 0:09 ( 0, 83) 4P/Faye 6月13日に15.0等(Giovanni Sostero and Ernesto Guido)と、予想通りに明るくなってきている。そろそろ眼視でも見え始めるだろう。急激に明るくなっていき、秋から冬にかけて8.5等に達し、最高の条件で観測できる。2007年4月まで14等を保ち、長期に渡って眼視で見え続ける。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 0 26.08 10 14.4 1.729 2.089 95 13.0 5:23 (180, 45) July 15 0 36.90 11 16.6 1.625 2.051 99 12.7 5:06 (180, 44) C/2005 E2 ( McNaught ) 冬から春にかけて、夕空で10等で見え続けたが、現在は観測不可能。8月下旬に再び13.5等で明け方の空に現れる。10月には高度も高くなり、眼視でも再び14等で見られそう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 7 1.08 33 40.7 3.338 2.349 11 12.7 5:37 (244,-22) July 15 7 17.48 33 11.3 3.399 2.416 12 12.9 5:36 (243,-20) C/2006 L2 ( McNaught ) 6月14日に発見されたばかりの新彗星。13.4等と明るく、眼視でも見えている(6月16日、Willian Souza)。日本からは夕方の空にやや低い。南半球では高く見えている。今後しばらく13等で見えそう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 14 13.17 -24 20.5 1.984 2.561 113 13.1 19:08 (180, 79) July 15 14 9.61 -20 43.9 2.051 2.512 104 13.1 18:37 (180, 76) 177P/2006 M3 ( Barnard 2 ) 1889年以来、117年ぶりに再発見された。すでに13.2等で眼視でも見えている(7月7日、Juan Jose Gonzalez)。今回は発見時よりも地球に近づく。急激に北上し、日本からは9月まで12〜13等で条件良く観測できる。1889年の明るさから考えて、もっと明るくなる可能性もある。但し、地球に近づくために拡散して見えそう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 17 20.30 -8 50.6 0.390 1.371 150 13.9 22:14 (180, 63) July 15 17 10.17 2 25.2 0.370 1.311 136 13.3 21:36 (180, 52) C/2004 B1 ( LINEAR ) 春には12等で見え、拡散状ながら、大口径では明るく楽しめた。現在もまだ12.8等(6月25日、Carlos Labordena)。だが、今後は急激に暗くなる。秋まで条件良く観測できるが、まもなく眼視では見えなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 15 56.60 31 39.9 1.996 2.519 109 13.5 20:50 (180, 23) July 15 15 44.20 31 27.0 2.156 2.584 103 13.8 20:11 (180, 24) 29P/Schwassmann-Wachmann 1 2005年中はあまり増光しなかったが、2006年の初めには12〜13等と明るいことが多かった。再び明け方の空に現れてきた。秋から冬にかけて条件良く観測できるようになる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 3 51.02 28 33.1 6.502 5.821 44 13.8 5:37 (222, 12) July 15 3 56.12 28 52.8 6.425 5.823 49 13.8 5:36 (218, 15) 2006 HY51 彗星のような軌道を持つ特異小惑星。7月8日に太陽に0.08天文単位まで接近するが、太陽に近すぎて見えない。観測できるようになる頃には、22等以下になってしまう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 7 0.39 24 52.1 1.117 0.114 2 13.8 5:37 (252,-17) July 15 8 24.85 27 39.2 1.302 0.381 12 17.0 18:35 (116,-11) C/2003 WT42 ( LINEAR ) 昨年10月からずっと13.5等の明るさで見え続けている。小さく集光が強い。長期に渡って条件良く見られたが、今後は夕空に低くなり、まもなく見えなくなる。だが、来年の冬には再び14.5等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 10 34.05 38 9.3 5.881 5.234 46 14.1 18:32 (146, 6) July 15 10 40.81 37 8.7 5.943 5.241 42 14.2 18:35 (141, 3) 102P/Shoemaker 1 前回の1999年は条件が悪く観測されなかったが、今回は近日点通過後に条件が良くなる。現在、最も明るくなっているはず。6月30日にFilip Fratevが観測したが、未公認。明るさは18.6等と、この予報よりかなり暗い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 2 4.57 25 59.8 2.130 1.990 68 14.6 5:37 (201, 26) July 15 2 16.73 28 33.3 2.076 1.999 71 14.6 5:36 (197, 24) 117P/Helin-Roman-Alu 1 2005年の春には14等に達し、眼視でも13.8等で見えた(7月8日、Reinder J. Bouma)。2006年は、夏に再び同じような条件になる。やや低空だが、14等に達しそう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 22 49.91 -19 36.4 2.459 3.192 128 15.0 3:47 (180, 75) July 15 22 49.42 -20 1.6 2.401 3.202 135 15.0 3:19 (180, 75) D/1986 W1 ( Lovas 2 ) 1986年に発見された後、行方不明になっている。今回は条件が良く、計算上は、秋から冬にかけて14等に達する。但し、発見時は異常に増光していたようなので、この予報よりはるかに暗い可能性がある。日本からは、来年春に暗くなるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 17 43.63 -23 34.1 1.040 2.027 160 15.7 22:37 (180, 79) July 15 17 36.43 -23 22.5 1.022 1.979 152 15.5 22:03 (180, 78) C/2005 L3 ( McNaught ) 木星よりも遠くにあるため、長期に渡って観測できる。2006年はまだ暗く、やや高度も低い。だが、2007年から2008年にかけて、14.5〜15等まで明るくなると予想されている。高度も高くなるので、眼視でも見えるようになるかもしれない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 19 40.14 -24 24.5 5.853 6.862 172 15.8 0:39 (180, 79) July 15 19 32.96 -24 18.1 5.818 6.834 177 15.8 0:04 (180, 79) 2006 HR30 彗星のような軌道を持つ特異小惑星。来年1月に14等に達する。これから急激に明るくなっていく様子を、条件良く観測できる。今後、彗星に化けるかもしれない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 22 50.90 6 59.5 1.939 2.577 117 16.4 3:48 (180, 48) July 15 22 50.33 8 53.0 1.802 2.510 123 16.2 3:20 (180, 46) C/2004 Q2 ( Machholz ) 2004年1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなり、すでに眼視では見えなくなったが、CCDではまだ15.8等と明るい(3月30日、吉本勝己氏)。10月に18等以下になるまで、ずっと追跡できるだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 16 9.01 1 46.5 5.509 6.213 130 16.6 21:03 (180, 53) July 15 16 6.81 1 20.7 5.649 6.274 123 16.7 20:34 (180, 54) 98P/Takamizawa 4月2日に15.5等(門田健一氏)と、意外に明るかった。6月まではかなり高度が低かったが、ようやく高くなってくる。すでに減光中だが、過去にはバーストして肉眼彗星となったこともあるので、注意が必要。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 0 23.75 -6 55.5 1.564 2.046 102 16.7 5:21 (180, 62) July 15 0 29.63 -7 14.1 1.529 2.083 108 16.8 4:59 (180, 62) C/2002 VQ94 ( LINEAR ) 木星よりも遠くにあるため、2007年夏まで、長期に渡って17等を保つ。北天を移動するため、秋に一時的に低くなる以外は、ずっと高い位置で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 13 16.14 57 49.3 7.110 6.867 72 16.9 18:32 (177, -3) July 15 13 16.74 56 27.5 7.164 6.874 69 16.9 18:35 (173, -2) C/2005 B1 ( Christensen ) 3月13日に16.0等(門田健一氏)。2005年の初めから約1年間16〜16.5等を保った。秋までは17等を保つ。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 1 6.83 54 32.1 3.629 3.452 71 16.9 5:37 (184, 0) July 15 1 7.93 54 30.7 3.571 3.477 76 16.9 5:36 (180, 0) P/2006 H1 ( McNaught ) 明け方の空で高く見えるようになってきている。今後は10月まで17等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 23 52.64 -9 41.0 1.914 2.468 110 17.0 4:50 (180, 65) July 15 23 55.95 -9 1.2 1.855 2.482 116 17.0 4:26 (180, 64) P/2005 L1 ( McNaught ) 2005年夏には17等で観測された。2006年夏に再び17等に達するだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 22 55.69 -8 26.3 2.596 3.271 123 17.2 3:53 (180, 63) July 15 22 55.71 -8 43.1 2.527 3.279 130 17.2 3:26 (180, 64) P/2004 F3 ( NEAT ) 2004年と2005年には、15等と明るく観測された、すでに太陽から遠く離れているが、2006年もまだ17等で見える。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 1 8.52 -10 55.4 3.682 3.888 94 17.2 5:37 (197, 65) July 15 1 11.41 -11 5.2 3.602 3.906 99 17.2 5:36 (183, 66) C/2005 S4 ( McNaught ) 木星よりも遠くにあるため、2008年まで長期に渡って16.5〜17.5等を保つ。2006年は、11月まで条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 21 54.43 -16 31.2 5.606 6.422 140 17.3 2:52 (180, 71) July 15 21 48.97 -16 22.0 5.515 6.402 148 17.3 2:19 (180, 71) P/2005 JY126 ( Catalina ) 9月から10月にかけて、17等で条件良く観測できる。その後は急に暗くなり、12月には18等以下になる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 2 17.42 18 27.4 2.561 2.366 67 17.3 5:37 (207, 32) July 15 2 27.87 18 43.8 2.504 2.388 71 17.3 5:36 (203, 33) C/2006 M1 ( LINEAR ) 今後、2007年末まで長期に渡って17等を保つ。2006年秋と2007年の秋に、それぞれ条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 19 51.87 47 2.6 3.605 4.062 109 17.4 0:50 (180, 8) July 15 19 47.64 47 46.7 3.562 4.033 110 17.3 0:18 (180, 7) C/2006 K4 ( NEAT ) 2007年夏に14.5等に達するが、その頃は南半球でしか見えない。日本からは、秋まで17.5等で条件良く見られる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) July 8 20 27.44 13 6.6 4.784 5.595 139 17.9 1:26 (180, 42) July 15 20 21.55 12 26.5 4.691 5.548 144 17.8 0:52 (180, 43)