今週の明るい彗星 (2006年2月25日:北半球版)

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Updated on March 3, 2006
先週 南半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。

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* C/2006 A1 ( Pojmanski )

南半球のASASで発見された新彗星。1月6日には10.5等だった(John Drummond)が、急激に増光して、現在は5.3等に達している(2月21日、Andrew Pearce)。非常に集光が強く、明るさの割に視直径がわずかに4分角とかなり小さい。長い尾も見えている。現在、太陽に最も近づいており、最も明るくなっている。ついに北半球でも見え始めた。今後は、明け方の空で次第に暗くなっていく。5月までは眼視で見えそう。南半球では、3月始めまでしか観測できない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  20 15.64  -19 21.2   0.812   0.559    34    5.2   5:11 (297,  3)  
Mar.  4  20 30.65   -1  2.4   0.771   0.599    37    5.4   5:02 (283, 15)  

* C/2005 E2 ( McNaught )

昨年の8月からずっと南の低空に眼視で見え続けている彗星。現在は最も明るくなっており、1月30日には10.3等(Juan Jose Gonzalez)。以前は小さくかなり鋭かったが、今はふつうの拡散した彗星状。3月にかけて10等を保つ。南半球では秋まで見えない。日本からは、ゆっくりと高度が下がり、4月には低すぎて見えなくなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   0 15.67    9 46.1   2.264   1.520    32   10.0  19:15 ( 92, 14)  
Mar.  4   0 36.20   12 42.9   2.284   1.524    31   10.0  19:21 ( 97, 13)  

* 73P/Schwassmann-Wachmann 3

1930年の発見以来76年ぶりに、5月12日に地球に0.08AUまで大接近する。2等まで明るくなると期待されていたが、実際には前回帰より1.5等ほど暗くなっていた。それでも、最大で3.5等になり、肉眼でも見られるだろう。すでに眼視でもかなり明るく見えるようになっており、2月27日には12.3等(吉田誠一)。集光が強く見やすい。5月の最接近まで、急激に明るくなっていく様子をずっと条件良く観測できる。B核とG核の2つの核も見えている。本体に比べて、B核は2.5等、G核は5.5等ほど暗い。彗星の接近に合わせて、2006年5月から6月にかけて、1930年に見られたうしかい座流星群が再び突発出現するかもしれない。但し、計算上は地球はダストトレイルと遭遇しない。3月7日に、同じく眼視で見えている P/2004 VR8 (LONEOS) と4分角まで大接近する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  13 52.27   12 23.5   0.830   1.656   130   12.5   3:34 (  0, 67)  
Mar.  4  14  1.48   13 21.5   0.729   1.589   134   11.9   3:15 (  0, 68)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達すると期待されていたが、8月1日に13.9等、10月27日にもまだ11.7等と、予想より遥かに暗い(Michael Mattiazzo)。増光がかなり鈍いタイプの彗星のようだ。それどころか、12月9日には13.3等(Andrew Pearce)、2月26日には14等(Jim Gifford)と、近日点を通過する前から暗くなってきている。南半球でも、1月から2月にかけては低すぎて見えなかったが、今後は次第に高くなっていく。日本からも、3月下旬から見え始める。当初の予想よりかなり暗いが、5月まで13等で見えそう。だが、不自然な光度変化をしているため、今後の光度変化は予断を許さない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  20 32.49  -32  7.3   2.314   1.619    35   13.1   5:11 (304, -8)  
Mar.  4  20 32.66  -29 33.1   2.246   1.635    41   13.1   5:02 (304, -3)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

ふつうの彗星より速いペースで増光して、10月には13.5等で眼視でも見えるようになった(10月24日、吉田誠一)。現在も13.4等と明るい(2月27日、吉田誠一)。小さく集光が強い。遠方の彗星のため、これから2006年6月まで、長期に渡って13.5等で条件良く見られそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   9 50.04   53 18.6   4.453   5.202   135   13.5  23:28 (180, 72)  
Mar.  4   9 46.53   53  8.5   4.492   5.199   131   13.5  22:57 (180, 72)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

2005年には、9月と11月にバーストを起こし、12.5〜13等に達した。12月から1月にかけては15等と暗かったが、1月下旬からはしばらく13等と明るい状態が続いている。2月22日にも12.5等と明るくなっている(Juan Jose Gonzalez)。だが、3月下旬には低すぎて観測できなくなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   2  3.95   21 53.3   6.211   5.790    60   13.7  19:15 ( 89, 42)  
Mar.  4   2  8.41   22  7.3   6.307   5.792    54   13.7  19:21 ( 93, 36)  

* 73P-B/Schwassmann-Wachmann 3

1995年のバーストで生じた分裂核の1つ。前回2001年より1等ほど明るい。本体と同じく急激に増光しており、2月27日には眼視でも14.4等で見え始めた(吉田誠一)。1930年の発見以来76年ぶりに、5月14日に地球に0.067AUまで大接近する。主核より2等ほど暗いが、主核よりも地球に近づく。5.5等に達し、ダブルで肉眼彗星となるだろう。5月の最接近までずっと条件良く観測できる。3月10日に、眼視で見えている P/2004 VR8 (LONEOS) と1度以内まで接近する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  13 48.34   12 53.0   0.834   1.665   131   14.6   3:30 (  0, 68)  
Mar.  4  13 56.85   13 55.4   0.733   1.599   135   14.0   3:11 (  0, 69)  

* P/2005 XA54 ( LONEOS-Hill )

12月初めに発見された当時は18.5等と暗かったが、1月中旬には17等まで増光した。その後、1月中旬からは極端に急激に明るくなり、2月下旬には眼視でも14.0等と、かなり明るく見えている(2月27日、吉田誠一)。たいへん集光が強く、恒星状に近い。3月にかけて、14等で条件良く観測できる。だが、4月以降はあっという間に暗くなりそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  10 16.15   17 17.7   0.797   1.782   171   14.8  23:55 (  0, 72)  
Mar.  4  10 17.50   19 40.9   0.805   1.778   163   14.7  23:29 (  0, 75)  

* 71P/Clark

12月24日に18.2等(門田健一氏)、1月28日に16.8等(吉本勝己氏)と増光してきているが、当初の予報より0.7等だけ暗い。これから明け方の空で急激に増光してくる。4月には13等で眼視でも見え始め、6月には12等に達する。近日点通過の頃に衝となり、最良の条件。だが、6月から9月までは、日本からの高度は13〜20度とたいへん低くなってしまう。再び高くなる頃には14等以下となり、眼視では見えないだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  16 17.02  -16  0.1   1.528   1.834    90   15.4   5:11 (345, 38)  
Mar.  4  16 32.26  -16 57.3   1.434   1.802    94   15.1   5:02 (347, 37)  

* 174P/(60558) 2000 EC98 ( Echeclus )

2004年までは21等以下と極めて暗いセントール型の小惑星だった。だが、2005年12月30日に17.5等まで増光し、コマが観測され、彗星であることが判明した。1月7日には14.8等と、更に明るくなった(門田健一氏)。眼視でも14.4等で見えた(1月8日、吉田誠一)。奇妙な惑星状星雲のような姿で、眼視では拡散状。一時的なバーストと思われる。2月上旬まで14等を保ったが、2月28日には15.4等と暗くなってきた(Giovanni Sostero and Ernesto Guido)。近いうちに元通り、21等まで暗くなるだろう。近日点通過は2015年で、太陽に5.9AUまで近づくが、17等止まりだろう。だが、再びバーストを起こすかもしれない。3月1日には、同じく小惑星としても登録されている133P/Elst-Pizarroと1度以内に接近する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  13 16.81   -6  7.2  12.241  12.972   136   15.2   2:59 (  0, 49)  
Mar.  4  13 15.72   -5 59.3  12.150  12.959   143   15.5   2:30 (  0, 49)  

* C/2004 Q2 ( Machholz )

2004年1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなり、9月3日には12.5等(Edwin van Dijk)、10月19日には13.8等(津村光則氏)まで暗くなった。再び明け方の空に現れて来た後も、12月27日に15等と予報通りの明るさ(柏木周二氏)。眼視では13.9等以下で見えなかった(1月8日、吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  16 59.06    0 35.8   5.020   5.003    83   15.5   5:11 (324, 50)  
Mar.  4  17  0.38    0 51.6   4.979   5.069    89   15.5   5:02 (330, 52)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2006年2月に近日点を通過するが、期待されたほど増光しておらず、12月18日に15.7等(門田健一氏)。2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。5月頃までが最も明るいが、ずっと高度は30度以下と低い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  21 23.08   54  2.5   3.496   3.205    64   15.5   5:11 (222, 29)  
Mar.  4  21 43.90   54  1.1   3.539   3.206    62   15.5   5:02 (222, 28)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

2004年10月に近日点を通過しているが、近日点通過後の減光は遅く、10月24日にもまだ13.1等と、眼視で明るく見えていた(吉田誠一)。12月31日にもまだ14.6等と明るかった(門田健一氏)。まもなく西空に沈む。だが、太陽から遠いので、秋にはまた16.5等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   2 27.11   -6  3.7   6.528   6.068    58   15.5  19:15 ( 57, 30)  
Mar.  4   2 28.50   -5 28.7   6.686   6.131    52   15.6  19:21 ( 64, 24)  

* P/2004 VR8 ( LONEOS )

2004年11月に発見された時には18等と暗かったが、2005年初めにかけて、かなり急激に明るくなり、5月7日には16.0等に達した(門田健一氏)。明け方の空に再び現れて来た後もさらに増光し、11月22日には14.7等まで明るくなっている(門田健一氏)。眼視でも14.0等で見えている(2月27日、吉田誠一)。今後、春までしばらく14〜15等を保つ。日本からは、夏に暗くなるまで、ずっと条件良く観測できる。3月7日から10日にかけて、73Pに接近する。特に、3月7日には、明るいC核と4分角まで大接近する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  14  8.72   13 22.3   2.029   2.739   126   15.7   3:50 (  0, 68)  
Mar.  4  14  7.75   13 49.2   1.993   2.765   132   15.7   3:22 (  0, 69)  

* P/2005 R2 ( Van Ness )

9月10日に発見された当時は17等とかなり暗く報告されていた(M. E. Van Ness)が、急激に増光し、10月には12.8等と眼視でも見える明るさに達した(10月24日、吉田誠一)。だが、その後は急激に暗くなってきている。バーストで一時的に明るくなっていたようだ。1月のCCD観測では、すでに17〜18等まで暗くなった。Toni Scarmatoの観測では、1月25日に16.0等と報告されているが、DC=1と、極めて拡散してしまった。ところが、再び小さいバーストが起こっている。2月12日には再び集光が強くなり、15.6等と少し明るくなっている(門田健一氏)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   2 28.28   24 13.7   3.470   3.210    66   15.9  19:15 ( 88, 48)  
Mar.  4   2 36.83   24 35.1   3.586   3.236    61   16.1  19:21 ( 92, 43)  

* C/2004 D1 ( NEAT )

ふつうの彗星より速いペースで増光して、12月13日には16.1等に達している(門田健一氏)。来年春にかけて、長期に渡って16等で条件良く見られる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  10 38.34   67  7.3   4.378   4.976   122   16.0   0:21 (180, 58)  
Mar.  4  10 32.94   67  4.7   4.415   4.977   119   16.0  23:44 (180, 58)  

* C/2004 K1 ( Catalina )

2005年春には、眼視でも14.3等で見えた(7月10日、Edwin van Dijk)。現在は16.7等(12月18日、門田健一氏)。門田健一氏によれば、アンチ・テールが見えている。12月から4月始めまでずっと16.5等を保つが、その後は急に暗くなり、7月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  12 57.79   14 34.8   3.183   4.025   143   16.4   2:40 (  0, 70)  
Mar.  4  12 44.84   15 46.1   3.155   4.059   152   16.4   2:00 (  0, 71)  

* 32P/Comas Sola

すでにかなり遠ざかり、予報では19等のはずだった。実際、1月8日には18.3等と暗かった(門田健一氏)。しかし、予想外のバーストを起こし、1月27日には15.7等まで明るくなった(門田健一氏)。その後は急激に減光しているが、2月25日にもまだ16.6等と明るい。4月までは18等より明るく観測できそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  15  7.34   -9 36.1   2.855   3.311   108   16.4   4:49 (  0, 45)  
Mar.  4  15  7.48   -9 36.3   2.797   3.350   115   16.5   4:22 (  0, 45)  

* C/2005 K1 ( Skiff )

2005年春から夏にかけて、CCDで16等、眼視でも14等で見えた彗星。再び明け方の空に現れて来た。2006年も春から夏にかけて16等で観測できる。ただ、2005年よりはやや高度は低い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  19 20.90    0 20.3   4.374   3.791    48   16.5   5:11 (289, 26)  
Mar.  4  19 26.18   -0  8.5   4.315   3.805    53   16.5   5:02 (292, 28)  

* C/2002 VQ94 ( LINEAR )

2006年2月に近日点を通過するが、木星よりも遠くにあるため、長期に渡って17等を保つ。北天を移動するため、2006年夏まで高い位置で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  15 29.02   68  9.9   6.484   6.798   104   16.6   5:10 (180, 57)  
Mar.  4  15 24.27   68 39.6   6.482   6.799   104   16.6   4:38 (180, 56)  

* C/2005 N1 ( Juels-Holvorcem )

8月には11.4等に達した(8月12日、Juan Jose Gonzalez)。9月上旬からは暗くなっていくと思われたが、10月7日にもまだ11.8等と、明るい状態を保っていた(Juan Jose Gonzalez)。しばらく明け方の空に低かったため、その後は眼視で観測されていない。現在は、16.6等まで暗くなってきた(1月28日、吉本勝己氏)。3月16日には、同じく17等の129Pと、0.4度まで接近し、CCDでは同一視野に入る。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  13  2.91   -9 59.7   2.075   2.886   137   16.6   2:45 (  0, 45)  
Mar.  4  12 53.17  -10 31.2   2.085   2.964   146   16.8   2:08 (  0, 44)  

* 101P/Chernykh

7月10日に17.0等で観測された後は、10月1日には15.0等と、予報通りに明るくなった(津村光則氏)。10月24日には、眼視でも13.5等で見えた(吉田誠一)。11月30日に、本体から20分角離れた位置に、18等の分裂核が見つかった。主核も暗くなり始め、現在は16等。4月中旬には夕空に低くなり、観測できなくなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   2 12.84    8 50.3   2.784   2.410    57   16.8  19:15 ( 73, 37)  
Mar.  4   2 25.24   10  3.0   2.866   2.424    54   16.9  19:21 ( 78, 34)  

* (944) Hidalgo

2004年秋には好条件となり、13等で眼視でも見えた。8月にいったん観測できなくなっていたが、再び明け方の空に現れて来た。4月末まで17等を保つが、その後はすぐに18等以下になり、去って行く。次回帰は2018年で、14.3等止まりである。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  13 30.13    6 11.7   3.194   3.963   135   17.0   3:12 (  0, 61)  
Mar.  4  13 25.43    6 16.6   3.166   4.005   143   16.9   2:40 (  0, 61)  

* 60P/Tsuchinshan 2

10月初めに20等で予報通りの明るさで観測された後は急激に増光し、1月4日には16.9等に達している(S. Pastor, J. A. Reyes)。3月にかけて17等で条件良く見える。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  11  5.18   -6 36.2   0.891   1.858   162   17.0   0:48 (  0, 48)  
Mar.  4  11  0.49   -6 36.6   0.899   1.878   166   17.1   0:16 (  0, 48)  

* C/2005 EL173 ( LONEOS )

2006年暮れから2007年初めにかけて、やや低空ながらも15.5等に達するだろう。この冬から春にかけては、17等で見える。1月上旬に約17.5等と観測されている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   9 22.75   -8 37.9   4.111   5.027   155   17.1  23:01 (  0, 46)  
Mar.  4   9 13.16   -8 22.7   4.108   4.991   149   17.0  22:24 (  0, 47)  

* 2006 BZ8

彗星のような軌道を持つ特異小惑星。近日点の頃は見えないが、3月と11月の前後のわずかな間だけ17.5等に達する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  10 58.40   18 47.2   1.374   2.353   168   17.3   0:42 (  0, 74)  
Mar.  4  10 23.86   23  8.1   1.348   2.310   161   17.3  23:32 (  0, 78)  

* C/2005 G1 ( LINEAR )

1月3日に17.6等と観測されている(門田健一氏)。5月にかけて18等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  14 44.61   67 20.0   4.555   4.961   108   17.4   4:26 (180, 58)  
Mar.  4  14 27.62   68 59.8   4.550   4.961   108   17.4   3:42 (180, 56)  

* 119P/Parker-Hartley

2004年の秋に17等に達した。しばらく観測できなかったが、再び17等で条件良く観測できるようになっている。最近は18等と、予報より1等ほど暗く報告されている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   7 10.52   16 55.6   2.633   3.361   130   17.5  20:50 (  0, 72)  
Mar.  4   7 10.32   17  1.4   2.726   3.376   123   17.6  20:22 (  0, 72)  

* 73P-G/Schwassmann-Wachmann 3

2月20日に検出された2つ目の分裂核。2月9日には19等以下だったが、2月13日にはすでに18.1等まで明るくなっていた(門田健一氏)。2月25日には17.5等と、急激に増光している。1995年のバーストで生じた分裂核の1つである、E核の可能性がある。E核とすれば、前回2001年より3〜4等も暗い。それでも、5月の最接近時には8.5等に達するだろう。だが、E核は、2001年には近日点を通過する前に減光してしまった。今後の光度変化は予断を許さない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  13 47.66   12 58.0   0.834   1.667   131   18.1   3:29 (  0, 68)  
Mar.  4  13 56.06   14  1.1   0.733   1.600   135   17.5   3:10 (  0, 69)  

* 41P/Tuttle-Giacobini-Kresak

2月にほぼ予報通りの明るさで観測された。今回は地球にあまり近づかないが、6月に最大光度となり、秋に暗くなるまで、ずっと夕空で観測できる。5月以降は、高度30度と、同じような位置に見え続ける。1995年、2001年と、連続して6等以上の大バーストを起こしている。予報では14等止まりだが、今回も突発的な増光を見せて、眼視で見えるようになる可能性は高い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25   5 24.43   17 16.5   1.141   1.696   105   17.9  19:15 (  9, 72)  
Mar.  4   5 27.34   18 16.8   1.155   1.636    99   17.7  19:21 ( 32, 71)  

* 99P/Kowal 1

2006年春に17.7等で観測できる。2007年春にも17.5等で観測できるが、やや高度が低くなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  11 29.98    7  6.7   3.907   4.871   165   17.8   1:12 (  0, 62)  
Mar.  4  11 26.67    7 25.8   3.880   4.865   172   17.8   0:42 (  0, 62)  

* C/2004 Q1 ( Tucker )

11月3日に17.3等(門田健一氏)と、予報通りにゆっくりと減光中。3月には18等以下になるが、それまでずっと高く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Feb. 25  13 15.40   39 41.6   4.392   5.114   132   17.8   2:57 (180, 85)  
Mar.  4  13  9.72   40  5.8   4.419   5.172   135   17.9   2:24 (180, 85)  

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