今週の明るい彗星 (2005年11月19日:北半球版)

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Updated on November 20, 2005
先週 南半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。

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* C/2005 E2 ( McNaught )

3月に発見された頃は16.4等だった(3月12日、R. H. McNaught)が、順調に増光し、現在は11.3等(11月4日、Juan Jose Gonzalez)。集光が強く見やすい。以前は小さくかなり鋭かったが、次第にコマが広がり、彗星らしい姿になってきた。1月から3月にかけて10等に達する。南半球では12月までしか見えない。日本からは、1月からはゆっくりと高度が下がり、4月には低すぎて見えなくなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  20 24.89  -24 26.0   2.192   2.007    66   11.1  18:20 ( 27, 25)  
Nov. 26  20 37.21  -22 45.8   2.203   1.948    62   11.0  18:18 ( 31, 26)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達すると期待されていたが、8月1日に13.9等、10月27日にもまだ11.7等と、予想より遥かに暗い(Michael Mattiazzo)。C/2003 T4と同じく、増光がかなり鈍いタイプの彗星のようだ。11等止まりと思われる。日本からは3月下旬まで見えないが、それ以降は、暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。南半球でも、1月から2月にかけては低すぎて見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  20 37.75  -79  0.4   2.071   1.934    68   11.6  18:20 (  5,-25)  
Nov. 26  20 19.46  -74  1.1   2.122   1.885    62   11.6  18:18 ( 10,-21)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

5月からしばらく15等前後と暗い状態が続き、眼視では見えない状態が続いていた。だが、9月9日にバーストを起こし、13等まで明るくなった(Stephane Garro)後は、13等で眼視でも見える状態が続いている。バーストしていなくても、拡散状ながら12.8等と明るく見えていた(10月24日、吉田誠一)。11月2日には再びバーストし、12.5等で集光して見えている(Piotr Guzik)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   1 50.98   23 19.0   4.861   5.771   154   13.1  21:56 (  0, 78)  
Nov. 26   1 48.41   22 58.3   4.912   5.772   147   13.2  21:26 (  0, 78)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

ふつうの彗星より速いペースで増光して、すでに眼視でも13.5等で見えている(10月24日、吉田誠一)。小さく集光が強い。遠方の彗星のため、これから2006年6月まで、長期に渡って13.5等で条件良く見られそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   9 58.72   46 53.4   5.031   5.302   100   13.9   5:10 (218, 74)  
Nov. 26  10  2.98   47 23.5   4.936   5.291   105   13.8   5:16 (201, 77)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

2004年10月に近日点を通過しているが、近日点通過後の減光は遅く、現在もまだ13.1等と、眼視で明るく見えている(10月24日、吉田誠一)。ほどよく集光していて見やすい。太陽から遠いので、今後もしばらく13等で見られそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   3 10.18  -12 36.6   4.298   5.157   147   13.9  23:14 (  0, 42)  
Nov. 26   3  2.48  -12 33.0   4.402   5.224   142   14.0  22:39 (  0, 42)  

* C/2005 N1 ( Juels-Holvorcem )

8月には11.4等に達した(8月12日、Juan Jose Gonzalez)。9月上旬からは暗くなっていくと思われたが、10月7日にもまだ11.8等と、明るい状態を保っていた(Juan Jose Gonzalez)。しばらく明け方の空に低かったため、最近は眼視で観測されていない。だが、10月31日にもまだ13.8等と明るい(門田健一氏)。高度は少しずつ高くなっている。眼視ではまだ13等台で見えるだろう。南半球では12月まで見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  13  5.64    9 20.0   2.292   1.774    47   14.3   5:10 (279, 29)  
Nov. 26  13 12.87    7 11.0   2.305   1.852    51   14.5   5:16 (286, 33)  

* P/2005 R2 ( Van Ness )

9月に発見された当時は16〜20等とかなり暗く報告されていたが、実際には14等とかなり明るく、眼視でも13.6等で見えた(9月25日、Werner Hasubick)。11月4日には12.6等(Juan Jose Gonzalez)と、さらに明るくなってきている。冬まで条件良く観測できる。2004年春から夏にかけても14〜15等で見えていたはずだが、発見されなかったことを考えると、一時的な増光かもしれない。但し、まだ暗くなり始めた様子は無いので、もうしばらく13等で明るく見えるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   1 37.96   26 27.7   1.931   2.840   151   14.3  21:43 (  0, 81)  
Nov. 26   1 34.90   25 44.8   2.003   2.867   144   14.6  21:12 (  0, 81)  

* P/2005 T4 ( SWAN )

SWANの画像から発見された新彗星。周期27年の周期彗星と判明した。10月10日に近日点を通過しており、SWANの画像では、10月9日に9等、13日に10等と減光していた。10月24日には12.6等まで暗くなった(吉田誠一)。すでに観測不可能。1月に明け方の空に現れるが、18等以下になる。急激に暗くなっているため、観測できないかもしれない。8月から9月にかけて明け方の空で明るくなってきていたはずだが、発見されなかった。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  16 46.82  -12 57.9   1.902   1.008    17   14.4  18:20 ( 75, -1)  
Nov. 26  16 48.60  -13 29.6   2.049   1.106    12   15.0  18:18 ( 78, -6)  

* C/2004 Q2 ( Machholz )

1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、9月3日には12.5等(Edwin van Dijk)、10月19日には13.8等(津村光則氏)まで暗くなった。すでに観測不可能だが、12月には再び明け方の空に15等で現れる。その後、CCDでは来年夏までずっと観測できるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  15 49.63    2 15.2   4.944   4.043    21   14.5  18:20 ( 95, -4)  
Nov. 26  15 56.68    1 42.3   5.006   4.114    22   14.6   5:16 (266, -3)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、ふつうの彗星と比べて、やや速いペースで明るくなってきており、9月初めには16等に達している。2006年1月頃には14.5等になりそう。2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。但し、最も明るくなる時期にはやや低くなってしまう。高度が高かった8月5日には14.0等以下で、眼視では見えなかった(吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  16  6.33   48 41.6   3.570   3.336    68   14.9  18:20 (134, 24)  
Nov. 26  16 25.01   49 14.1   3.519   3.318    70   14.8  18:18 (135, 24)  

* P/2004 VR8 ( LONEOS )

2004年11月に発見された時には18等と暗かったが、2005年初めにかけて、かなり急激に明るくなり、5月7日には16.0等に達した(門田健一氏)。明け方の空に再び現れて来たが、9月30日に15.2等と、予報通りに増光が続いていた(門田健一氏)。今後、2006年春までしばらく15等を保つ。日本からは、2006年夏に暗くなるまで、ずっと条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  12 29.13   15 48.3   2.827   2.454    58   15.2   5:10 (279, 40)  
Nov. 26  12 41.07   15  0.8   2.773   2.468    61   15.2   5:16 (284, 44)  

* 9P/Tempel 1

5月から8月までずっと10等を保ち、8月5日にもまだ10.9等(吉田誠一)と明るかった。だが、その後は減光し、10月1日には13.9等まで暗くなってきている(津村光則氏)。日本からはすでに夕空にかなり低くなってしまっており、最近の観測は少ない。ただ、12月まで高度17度と、ずっと夕空の低空ながらも見え続ける。南半球でも低くなってきた。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  19 56.71  -29 32.2   2.309   1.992    59   15.3  18:20 ( 31, 18)  
Nov. 26  20 14.59  -28 37.1   2.408   2.031    56   15.6  18:18 ( 33, 18)  

* 21P/Giacobini-Zinner

前回1998年には近日点通過の2週間ほど前に最大光度となったが、今回は近日点まで増光が続き、7月2日に9.2等に達した(Carlos Labordena)。その後は急激に減光し、10月11日には13.2等に達している(Michael Mattiazzo)。今後、日本からはずっと高度が30度あたりのまま暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   8 53.69  -22 20.8   1.734   2.029    92   15.6   5:02 (  0, 33)  
Nov. 26   8 54.13  -23 55.2   1.728   2.092    97   15.8   4:35 (  0, 31)  

* 101P/Chernykh

7月10日に17.0等で観測された後は、10月1日には15.0等と、予報通りに明るくなってきている(津村光則氏)。かつては不安定な光度変化を見せたこともある彗星だが、今回は安定しているようだ。12月まで15等を保つ。眼視でも13.5等で見えている(10月24日、吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   0 13.00   -5 59.4   1.677   2.371   123   15.6  20:19 (  0, 49)  
Nov. 26   0 16.15   -5 27.3   1.739   2.364   117   15.7  19:54 (  0, 50)  

* 37P/Forbes

6月から8月にかけて12等を保ったが、9月8日には13.0等まで暗くなってきた(吉田誠一)。CCDでは、10月19日に15.7等まで暗くなってきた(津村光則氏)。今後、1月に18等以下になるまで、ほぼ一定の高度を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  20 56.78  -12 44.8   1.872   1.900    76   15.9  18:20 ( 24, 39)  
Nov. 26  21 12.24  -11 21.4   1.973   1.936    73   16.2  18:18 ( 28, 39)  

* C/2005 A1 ( LINEAR )

4月10日に近日点を通過し、南天で8等に達した。核が分裂し、見事なダストの尾が見えていた。その後はゆっくりと減光して、10月25日にもまだ13.5等で眼視で見えていた(吉田誠一)。しかし、最近は急激に暗くなりつつある。B核はすでに写らなくなった。A核もすでに16等まで減光している。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  22 14.99   24 21.1   2.958   3.369   106   15.9  18:21 (  0, 79)  
Nov. 26  22 15.43   24  0.0   3.134   3.448   100   16.2  18:18 ( 27, 78)  

* P/2005 K3 ( McNaught )

5月に発見された頃は16.8等だった(5月20日、R. H. McNaught)が、急激に増光し、13.7等で眼視でも見えるようになった(9月3日、Edwin van Dijk)。北天を移動するため、日本からはずっと高く観測できる。だが、急激に減光し、1月初めには18等以下になってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   4 38.41   53  3.0   0.937   1.833   144   16.1   0:48 (180, 72)  
Nov. 26   4 28.71   53  4.1   0.963   1.872   147   16.4   0:11 (180, 72)  

* C/2004 D1 ( NEAT )

ふつうの彗星より速いペースで増光して、10月23日には16.5等に達している。来年春にかけて、長期に渡って16等で条件良く見られる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  10 26.40   56 58.0   4.753   5.016    99   16.2   5:10 (206, 64)  
Nov. 26  10 33.78   57 45.5   4.677   5.010   104   16.1   5:16 (199, 65)  

* C/2004 K1 ( Catalina )

2005年春には、眼視でも14.3等で見えた(7月10日、Edwin van Dijk)。しばらく観測できなかったが、再び明け方の空に現れて来た。2006春に再び条件良く観測できるが、16等止まり。その後は急に暗くなり、7月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  13 59.67    5 56.1   4.394   3.628    34   16.3   5:10 (274, 16)  
Nov. 26  14  0.35    5 53.2   4.338   3.651    41   16.3   5:16 (279, 23)  

* 73P/Schwassmann-Wachmann 3

C核が10月22日に19.3等で検出された(C. W. Hergenrother)。5月12日に地球に0.08AUまで大接近し、2等まで明るくなる。肉眼でも見られるだろう。5月の最接近までずっと条件良く観測できる。急激に増光し、1月には14等で眼視でも見え始めるだろう。B核とE核はまだ検出されていない。B核も5月には7等に達するだろう。E核は、前回2001年には近日点前に減光していったので、すでに消滅している可能性もある。だが、10月下旬以降、観測されていないので、予報どおりに増光していないのかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  11 32.97   14 10.8   2.700   2.519    68   16.9   5:10 (292, 50)  
Nov. 26  11 43.21   13 31.2   2.557   2.463    73   16.6   5:16 (299, 54)  

* 161P/2004 V2 ( Hartley-IRAS )

近日点の頃は11.3等だった(6月16日、Juan Jose Gonzalez)が、近日点を過ぎた後も明るくなり、7月2日には10.2等に達した(Juan Jose Gonzalez)。だが、その後は急激に暗くなった。眼視では、9月3日に12.6等(Reinder J. Bouma)となった。同じ頃、CCDではすでに16〜17等とかなり暗く報告された。再び明け方の空に高くなってくるが、12月末には18等以下になる。この予報よりも暗くなっている可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  14 21.69   21 10.5   2.911   2.314    44   16.6   5:10 (258, 20)  
Nov. 26  14 25.36   20 20.1   2.922   2.380    48   16.9   5:16 (262, 25)  

* 10P/Tempel 2

5月12日には13.6等と、ほぼ予報通りの明るさだった(Michael Mattiazzo)。その後、日本からも高く見えるようになっても、なかなか観測は報告されなかった。実際には、9月3日に17.1等(門田健一氏)と、予報より早く暗くなってしまったようだ。それでも、しばらくは17等を保つと思われる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   5  0.49    8 49.4   1.877   2.814   157   16.7   1:09 (  0, 64)  
Nov. 26   4 53.07    8 48.9   1.893   2.854   163   16.8   0:35 (  0, 64)  

* C/2002 VQ94 ( LINEAR )

2006年2月に近日点を通過するが、木星よりも遠くにあるため、長期に渡って17等を保つ。北天を移動するため、2006年夏まで高い位置で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  14 38.93   65  1.1   6.828   6.816    85   16.8   5:10 (210, 34)  
Nov. 26  14 47.03   64 44.3   6.793   6.813    87   16.8   5:16 (211, 36)  

* 168P/2005 N2 ( Hergenrother )

1998年に発見された周期彗星の初回帰だが、条件が良く、発見時より明るく見えた。7月に19.5等で検出された後は、9月には16等まで、予報通りに明るくなった。急激に暗くなり、年末には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  22 14.35    5 40.5   0.879   1.438   100   16.8  18:21 (  0, 61)  
Nov. 26  22 28.16    9  6.6   0.931   1.450    98   17.0  18:18 (  6, 64)  

* C/2004 Q1 ( Tucker )

11月3日に17.3等(門田健一氏)と、予報通りにゆっくりと減光中。12月には18等以下になるが、それまでずっと高く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  13  9.46   35  2.1   4.623   4.296    64   17.0   5:10 (251, 40)  
Nov. 26  13 14.63   34 50.0   4.608   4.355    69   17.1   5:16 (254, 46)  

* 119P/Parker-Hartley

2004年の秋に17等に達した。この冬に再び17等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   7 55.81   16 46.7   2.588   3.185   118   17.1   4:04 (  0, 72)  
Nov. 26   7 55.86   16 31.4   2.516   3.196   125   17.1   3:37 (  0, 72)  

* (944) Hidalgo

2004年秋には好条件となり、13等で眼視でも見えた。8月にいったん観測できなくなっていたが、再び明け方の空に現れて来た。4月末まで17等を保つが、その後はすぐに18等以下になり、去って行く。次回帰は2018年で、14.3等止まりである。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  13  7.59   11 13.8   3.935   3.355    47   17.2   5:10 (277, 30)  
Nov. 26  13 13.61   10 22.0   3.903   3.399    52   17.2   5:16 (283, 35)  

* P/2005 R1 ( NEAT )

9月9日に16.8等(大島雄二氏)。ずっと条件は良いが、今後は減光し、1月初めには18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   0 37.51   23 51.7   1.242   2.085   138   17.2  20:43 (  0, 79)  
Nov. 26   0 42.78   22 35.7   1.299   2.098   132   17.3  20:21 (  0, 78)  

* 171P/2005 R3 ( Spahr )

9月7日に17.3等(Filip Fratev)と、予報どおりの明るさで検出された。12月まで17.5等を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  10 52.48   17 44.3   1.782   1.869    79   17.3   5:10 (298, 60)  
Nov. 26  11  6.48   18  0.9   1.736   1.893    83   17.4   5:16 (304, 64)  

* 65P/Gunn

秋から冬にかけて再び衝となり、17.5等で高く見える。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   3 51.11   17 51.7   3.532   4.519   176   17.4   0:00 (  0, 73)  
Nov. 26   3 46.02   17 44.3   3.545   4.528   174   17.4  23:23 (  0, 73)  

* C/2005 R4 ( LINEAR )

新彗星だが、11月から12月にかけて18等止まりと暗い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   4 44.44   20 19.0   4.295   5.253   164   17.6   0:54 (  0, 75)  
Nov. 26   4 33.51   20 13.4   4.263   5.245   173   17.5   0:15 (  0, 75)  

* C/2004 L1 ( LINEAR )

2005年の春に近日点を通過する際に13等に達すると期待されたが、実際にはかなり増光が鈍く、14.5等と明るくならなかった。再び明け方の空で高くなってきた。2004年に発見された時と同じ距離まで遠ざかったので、発見時と同じく17.5等で見えていると思われる。但し、近日点通過後はふつうの彗星と同じように暗くなっているとすれば、すでに18等以下になっている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   7 51.61    5 12.1   2.794   3.356   116   17.6   4:00 (  0, 60)  
Nov. 26   7 39.24    5 35.0   2.735   3.414   126   17.6   3:20 (  0, 61)  

* 60P/Tsuchinshan 2

10月初めに20等で予報通りの明るさで観測された。12月から3月にかけて17等で条件良く見える。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   9 55.62   11 48.6   1.504   1.796    89   17.7   5:10 (329, 64)  
Nov. 26  10  8.63   10  3.3   1.434   1.785    93   17.6   5:16 (341, 64)  

* (3200) Phaethon

遠日点付近にあるが、11月上旬に衝となり、17.6等に達する。11月中だけは18等より明るい。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   2 14.78   37 14.7   1.472   2.403   154   17.7  22:19 (180, 88)  
Nov. 26   2  0.01   35 13.0   1.503   2.402   148   17.8  21:37 (180, 90)  

* P/2005 S3 ( Read )

新彗星だが、10月から11月にかけて18等止まりと暗い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   2  1.09   16 39.6   1.926   2.862   156   17.8  22:06 (  0, 72)  
Nov. 26   1 58.41   16 13.9   1.964   2.857   149   17.8  21:36 (  0, 71)  

* 132P/Helin-Roman-Alu 2

1月から2月に17.5等止まり。夕空でだんだん低くなっていってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19  22 20.75  -10 41.7   1.720   2.078    96   17.9  18:27 (  0, 44)  
Nov. 26  22 29.84  -10  9.0   1.775   2.056    91   17.9  18:18 (  3, 45)  

* C/2001 Q4 ( NEAT )

ゆっくりと減光中。12月には18等以下になるが、それまでずっと高く観測できる。10月23日に17.0等(門田健一氏)と、この予報より若干明るい。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   0 18.59   57 32.2   5.933   6.581   127   17.9  20:24 (180, 68)  
Nov. 26   0 15.51   56 21.3   6.028   6.642   124   18.0  19:53 (180, 69)  

* C/2005 P3 ( SWAN )

8月下旬に公開されたSWANの画像から多数の人によって発見された新彗星。眼視では9.5等と明るかった(8月25日、Alan Hale)。眼視では、9月21日に12.2等(Juan Jose Gonzalez)、10月11日に12.7等(Reinder J. Bouma)、10月24日に13.2等(吉田誠一)と減光した。その後は極端に拡散し、急激に減光した。10月31日にはかろうじて約15.5等で写ったが、極端に拡散していた(門田健一氏)。11月16日には、20等以下で写らなくなった(Peter Birtwhistle and Richard Miles)。今後しばらく条件良く観測できるが、大口径でないと観測できない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 19   3  5.54   72 40.5   1.226   1.980   126   20.6  23:06 (180, 53)  
Nov. 26   2 27.11   66 30.3   1.290   2.082   131   21.8  22:03 (180, 59)  

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