今週の明るい彗星 (2005年8月6日:南半球版)

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Updated on August 9, 2005
先週 北半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。

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* 21P/Giacobini-Zinner

3月14日には15.2等と暗かった(大島雄二氏)が、4月中に増光し、5月2日には12.3等で眼視でも見え始めた(Juan Jose Gonzalez)。彗星はその後も増光を続け、9.2等に達した(7月2日、Carlos Labordena)。前回1998年には、近日点通過の2週間ほど前に最大光度となったが、今回は近日点まで増光が続いたようだ。しかし、明け方の空に低いため、観測は少ない。すでに暗くなり始めており、現在は10.4等(8月5日、吉田誠一)。高度は、8月下旬まで20度以下。10月に13等以下になってから、ようやく30度を超えるようになる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   5 43.85   11 25.1   1.521   1.143    48   10.7   5:23 (235, 23)  
Aug. 13   6  7.25    8 55.2   1.548   1.186    50   11.0   5:17 (238, 25)  

* 9P/Tempel 1

7月4日のディープ・インパクト・ミッションは成功した。5月から衝突の直前まで、2ヵ月ほど10等の明るさで見えていた。集光はだんだん弱くなってきていた。衝突の直後は、中心が明るく輝く姿が、地上でも見えた。Mike Linnoltは、30分の間に集光度が4から8まで変化するのを捉えた。しかし、全光度は、0.5等しか増光しなかった。核光度は1〜2等ほど増光した。彗星の変化は一時的で、翌日にはほぼ元通りの状態に戻っている。彗星への影響が小さかったため、今後は予報通りに暗くなっていくだろう。9月には12等以下になる。南半球では条件が良いが、日本からは8月中旬には高度が20度以下になってしまう。ディープ・インパクト後の観測は少ない。8月5日に10.9等と、予報通り暗くなり始めている(吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  14 51.20  -21 28.8   1.103   1.539    93   10.9  18:48 (134, 72)  
Aug. 13  15  9.92  -23 35.9   1.159   1.555    91   11.1  18:52 (122, 71)  

* 161P/2004 V2 ( Hartley-IRAS )

明け方の低空に姿を現してきた5月12日には、14等で観測された(Michael Mattiazzo)。その後も順調に増光して、近日点を通過した6月中旬には11.3等で見えた(6月16日、Juan Jose Gonzalez)。発見時は近日点を過ぎてから予想外の増光をし、近日点通過の45日後に最大光度となった。今回も、近日点を過ぎた後も明るくなり、7月2日には10.2等に達した(Juan Jose Gonzalez)。だが、その後は減光に転じ、現在は11.7等(8月5日、Reinder J. Bouma)。発見時の増光は、例外的なアウトバーストだったようだ。眼視では拡散状。今後は暗くなりながら、次第に夕空に低くなる。10月から11月にかけては超低空になってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  12  6.08   68  9.9   1.654   1.424    58   11.4  18:48 (161,-21)  
Aug. 13  12 33.70   61 38.5   1.749   1.469    57   11.7  18:52 (155,-17)  

* C/2005 N1 ( Juels-Holvorcem )

新彗星。CCDでは14等と報告されたが、実際には眼視で12.4等と明るかった(7月8日、Juan Jose Gonzalez)。その後は少し増光し、現在は11.7等(8月5日、Reinder J. Bouma)。北天を移動するため、南半球では暗くなるまで見えない。日本からも明け方にどんどん低くなってしまう。9月まで12等を保つが、9月には高度は10度まで低くなる。その後は高くなるが暗くなり、高度が30度を越える11月末には、14.5等以下になってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   6 43.65   52 23.5   1.622   1.155    45   11.7   5:23 (215,-14)  
Aug. 13   7 40.67   52 32.2   1.627   1.135    43   11.6   5:17 (218,-19)  

* C/2005 A1 ( LINEAR )

日本から見えていた1月は11等台で小さい姿だったが、急激に増光し、南天に去った後の3月から4月にかけて8.0等に達した(3月4日及び4月7日、Alexandre Amorim)。4月10日に近日点を通過した後は、5月12日に8.9等(Michael Mattiazzo)、5月31日に10〜10.5等(Terry Lovejoy)と、一転してゆっくりと減光している。現在もまだ11.8等と明るい(8月5日、Reinder J. Bouma)。日本からは今後は、暗くなっていく様子をずっと条件良く観測できる。6月25日には、核が分裂しているのが見つかった。副核は主核より0.7等ほど暗く、CCDでも2つの核が写る。分裂しても、彗星の明るさに影響はないようだ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   1 17.36   22  0.1   1.576   2.108   106   11.7   4:20 (180, 33)  
Aug. 13   1  2.77   24 17.0   1.565   2.197   115   11.9   3:38 (180, 31)  

* P/2005 JQ5 ( Catalina )

周期が4.4年とかなり短い新周期彗星。6月に地球に0.1AUまで大接近した。5月上旬には17.5等とたいへん暗かったが、6月6日に13.5等、6月12日に12.0〜12.5等(Michael Jager)と急激に明るくなり、6月25日には10.3等と眼視でも明るく見えた(Juan Jose Gonzalez)。地球に接近したため、コマは4〜8分角と非常に淡く大きく拡散していた。驚くべきことに、6月24日のサーベイ画像では、8〜9等、視直径20分角という明るく大きな姿で写った(Terry Lovejoy)。再び明け方の空に現れて来たが、8月2日に11.5等と、この予報通り、まだ明るい(Michael Jager)。8月5日には10.5等で眼視でも見えた(吉田誠一)。但し、まだ地球から0.3AUとかなり近いため、淡く大きく拡散して、空の条件が良くないとかなり見づらく、CCDでも写りづらいだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   5 29.52   12 22.8   0.374   0.838    51   12.1   5:23 (232, 25)  
Aug. 13   5 32.84   12 40.2   0.435   0.863    57   12.7   5:17 (228, 28)  

* C/2004 Q2 ( Machholz )

1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、8月5日には11.9等まで暗くなってきた(Reinder J. Bouma)。視直径は約2分角とだいぶ小さくなり、かなり拡散してきた。日本からは発見以来、1年間ずっと観測できたが、次第に高度が低くなってきた。9月末には13.5等で、高度が20度以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  13 54.40   20 44.5   3.159   2.939    68   12.2  18:48 (150, 28)  
Aug. 13  14  2.13   18 48.9   3.305   3.015    64   12.4  18:52 (143, 27)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達する。3月5日には15.1等(津村光則氏)と、順調に明るくなってきていた。その後、しばらく観測できなかったが、南半球では再び高く見えるようになってきている。8月4日には核光度で14.6等なので、全光度は約13等だろう。予報通りに明るくなってきていると思われる。今後、南半球ではずっと観測可能。日本では、8月末から9月上旬にかけて、明け方の超低空で12等で見える以外は、2006年3月までずっと見えない。2006年3月以降は、暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   5 35.55  -26 12.6   3.109   2.858    66   12.5   5:23 (272, 48)  
Aug. 13   5 41.52  -28 39.8   2.965   2.792    70   12.3   5:17 (273, 52)  

* C/2003 T4 ( LINEAR )

発見以来、4月初めに近日点を通過するまで、ずっと、ふつうの彗星より鈍い増光が続いてしまった。3月中旬から5月初めまで8等を保ったが、5月中旬には8.4等と、予報通り、少し暗くなり始めたようだ(5月12日、Michael Mattiazzo)。今後、日本からは、9月下旬に明け方の超低空に14等で現れるまで観測できない。南半球でも、7月上旬までは高度が低くなっていた。その間に、彗星は12等まで、急激に暗くなってしまったはず。しかし、5月中旬以降の観測がなく、減光の様子が良く分からない。軌道計算では、異常に大きな非重力効果が現れているが、その意味はまだ明らかにされていない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   7  7.27  -33 49.9   2.570   2.202    57   12.4   5:23 (291, 32)  
Aug. 13   7 14.63  -34 15.4   2.648   2.292    58   12.6   5:17 (290, 35)  

* 37P/Forbes

1月には19等と暗かったが、予報通りに増光して、6月7日には12.5等で眼視でも見え始めた(John Drummond)。現在は12.2等(8月2日、Juan Jose Gonzalez)。南半球では好条件だが、日本からは南に低い。高度は少しずつ高くなってきているが、30度を超える9月中旬には、13.5等以下になってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  16 41.57  -30 31.3   0.806   1.573   119   12.5  19:42 (180, 85)  
Aug. 13  16 56.82  -29 24.3   0.846   1.576   115   12.6  19:30 (180, 84)  

* C/2005 E2 ( McNaught )

2006年の初めに10等に達すると期待されている。3月に発見された頃は16.4等だった(3月12日、R. H. McNaught)が、順調に増光し、7月30日には12.9等で眼視でも見え始めた(David A. J. Seargent)。現在は12.2等(8月3日、Juan Jose Gonzalez)。南半球では、11月までずっと高い位置で、明るくなっていく様子を観測できるが、日本からは、9月までずっと高度が15度ほどと低い状態が続く。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  19 54.06  -39 59.1   2.067   3.002   152   12.8  22:53 (  0, 85)  
Aug. 13  19 46.63  -39 41.7   2.036   2.933   146   12.6  22:18 (  0, 85)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

2004年はシーズンを通して常に13等より明るく見えていたが、2005年は一転して活動が弱い。5月31日に14.2等(門田健一氏)で見えた後は、ずっとCCDで16等と暗い。眼視では、7月15日に13.3等以下(Reinder J. Bouma)、8月6日に12.9等以下(吉田誠一)と、見えない状態が続いている。しかし、6月29日には12.8等と明るく、視直径2.5分角の淡く集光のない姿が捉えられている(Jiri Srba)ので、極端に拡散状なのかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   2 19.28   23 52.0   5.609   5.753    93   13.4   5:21 (180, 31)  
Aug. 13   2 20.53   24 10.9   5.503   5.754    99   13.4   4:55 (180, 31)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

1月初めには7.5等と、双眼鏡で楽に見える明るさだったが、その後は夕空で急激に拡散、減光した。眼視では3月15日に10.7等(Alexandre Amorim)、CCDでは4月4日に11.5等(津村光則氏)まで暗くなり、西空に沈んだ。久しぶりに明け方の空に現れて来た。8月4日に13.6等と、予報通りの明るさを保っている(門田健一氏)。眼視ではまだ12等台の可能性もある。太陽から遠いために減光は遅く、9月には今とほぼ同じ明るさで、高度は40度を越えるようになる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   4 32.37   -5  8.2   4.333   4.109    70   13.7   5:23 (233, 48)  
Aug. 13   4 31.85   -5 35.7   4.296   4.182    76   13.8   5:17 (227, 51)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

2003年末から2005年までの1年間に、18等から15等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、かなり増光のペースが速い。その後は5月まで、15〜15.5等を保った。しばらく観測できなかったが、8月には再び明け方の空で高くなってくる。冬には13等に達し、眼視でも見えるかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   8  2.97   45  2.6   6.359   5.515    31   14.7   5:23 (229,-21)  
Aug. 13   8 12.28   44 57.9   6.303   5.498    34   14.7   5:17 (228,-19)  

* P/2005 K3 ( McNaught )

5月に発見された頃は16.8等だった(5月20日、R. H. McNaught)が、急激に増光し、7月末にはCCDでも15等に達している。Michael Jagerは、8月2日に約14等とかなり明るく報告している。眼視でも13.9等で見えている(8月5日、吉田誠一)。北天を移動するため、日本からはずっと高く観測できる。11月まで眼視でも14等で見えそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   2 48.00   20 34.2   1.158   1.510    87   15.0   5:23 (187, 34)  
Aug. 13   3  4.83   23 37.2   1.121   1.509    89   14.9   5:17 (186, 31)  

* P/2004 F3 ( NEAT )

2004年春に発見された明るい新周期彗星。計算上は遠日点でも19等と明るい。2004年の春から夏にかけて、15.0〜15.5等と明るく観測された。2005年も、春から夏にかけて14.5〜15.0等と明るく観測されている。眼視でも13等台と思われるが、これまでのところ報告は無い。日本からの高度はずっと20度前後で、かなり低いため、眼視で見るのは難しいだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  19 58.87  -36 43.5   2.130   3.081   155   15.0  22:58 (  0, 88)  
Aug. 13  19 54.44  -37  0.5   2.181   3.095   149   15.1  22:26 (  0, 88)  

* 117P/Helin-Roman-Alu 1

1月には16.4等だったが、衝となった5月には14.6等まで明るくなった(1月26日と5月31日、門田健一氏)。眼視でも14.3等で見えた(5月7日、Juan Jose Gonzalez)。その後は少し暗くなるはずだったが、眼視では7月10日に13.8等と、さらに明るくなっている(Reinder J. Bouma)。すでに夕方の空に傾いてきているが、この予報より1等ほど明るく、13.5〜14等で見えそう。但し、CCDによる核光度は、7月には15.5等と、逆に暗く報告されるようになっている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  15 27.49  -21 24.8   2.749   3.111   101   15.1  18:48 (160, 76)  
Aug. 13  15 31.80  -21 48.6   2.835   3.103    95   15.1  18:52 (138, 73)  

* C/2005 K1 ( Skiff )

CCDによる核光度は16.5〜17等とたいへん暗く報告されているが、実際には15.7等と明るい(6月26日、Giovanni Sostero)。鋭く集光しており、細く長い尾も見えている。2005年の夏と2006年の夏に15等に達する。南下していくため、日本からは2005年の方が条件が良い。眼視で13.8等でも見えている(7月28日、吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  16 27.08   48  4.3   3.666   3.815    90   15.1  19:26 (180,  7)  
Aug. 13  16 27.25   45 27.0   3.678   3.800    89   15.1  18:59 (180, 10)  

* 10P/Tempel 2

明け方の空で、次第に高く見えるようになって来たが、今後は暗くなっていく。5月12日には13.6等と、ほぼ予報通りの明るさだった(Michael Mattiazzo)。すでにかなり高く見えるようになっているが、明るさの割にほとんど観測が無い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   4 34.80   11 22.0   2.403   2.183    65   15.2   5:23 (220, 34)  
Aug. 13   4 44.59   11 26.9   2.369   2.226    69   15.3   5:17 (217, 35)  

* C/2004 L2 ( LINEAR )

2006年1月まで長期に渡って15.5等を保つ。南半球では好条件だが、日本からは見えない。日本からは、2006年8月にようやく観測できるようになるが、その頃には16.5〜17等まで暗くなってしまう。8月は小マゼラン雲の中を通過するので、観測しづらいかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   0 45.52  -69 34.4   3.310   3.882   117   15.3   3:47 (  0, 56)  
Aug. 13   0 50.02  -70 58.2   3.311   3.869   116   15.3   3:24 (  0, 54)  

* 32P/Comas Sola

11月からずっと12.5〜13.0等を保ち、5月4日にもまだ12.7等で眼視で見えていた(吉田誠一)。だが、今回帰はもう観測不可能。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  10 34.93   18 31.0   3.090   2.180    21   15.4  18:48 (112, -1)  
Aug. 13  10 49.75   16 57.1   3.146   2.214    19   15.6  18:52 (108, -4)  

* C/2004 Q1 ( Tucker )

2004年の秋に10等に達し、好条件で明るく見えた。5月7日でもまだ12.9等と眼視では明るく見えていた(村上茂樹氏)が、高度が低いため、その後の眼視観測は報告されていない。すでに眼視では見えなくなっているだろう。近日点通過後の減光は緩やか。9月から10月にかけてかなり低くなるが、その後は再び高くなり、2006年初めまで18等より明るく観測されるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  10 58.85   50 17.9   4.119   3.414    40   15.6  18:48 (141,-16)  
Aug. 13  11 11.01   48 40.2   4.191   3.472    39   15.7  18:52 (137,-18)  

* C/2004 K1 ( Catalina )

2月初めには16.5等だったが、衝となった5月には眼視で15.0等と観測されている(5月7日、村上茂樹氏)。その後は少し暗くなるはずだったが、6月13日にはCCDで14.1等と、さらに1等ほど明るくなった(江崎裕介氏)。7月10日には眼視で14.3等で見えている(Edwin van Dijk)。すでに夕方の空に傾いてきているが、この予報より1等ほど明るく、14.5等で見えそう。但し、CCDによる核光度は、6月に16等、7月に16.5等と、逆にかなり暗く報告されるようになっている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  13 59.18   13 22.6   3.607   3.412    70   15.6  18:48 (147, 35)  
Aug. 13  13 55.64   12 37.9   3.737   3.419    64   15.7  18:52 (138, 31)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、5月中旬には16〜16.5等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、やや増光のペースが速い。2006年1月頃には、日本からは低いが、14.5等になりそう。2005年春から2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。8月5日には14.0等以下で、眼視では見えなかった(吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6  13 20.21   48 10.8   4.127   3.731    60   15.8  18:48 (156,  1)  
Aug. 13  13 25.25   47 51.7   4.130   3.699    58   15.8  18:52 (152, -2)  

* 101P/Chernykh

7月10日に17.0等と、予報通りの明るさで観測された。9月から12月にかけて15.5等に達する。すでに明け方の空に高く見えるようになっている。8月5日には15.7等と、この予報より明るく報告されている(大島雄二氏)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   0 29.03   -1 36.6   1.897   2.639   127   16.4   3:31 (180, 57)  
Aug. 13   0 31.19   -1 46.1   1.810   2.614   133   16.3   3:06 (180, 57)  

* C/2005 N5 ( Catalina )

新彗星。8月5日には16.4等と、この予報より明るい(大島雄二氏)。10月まで16.5等で高く見えそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   2  1.39    2 24.2   1.084   1.657   104   16.9   5:03 (180, 53)  
Aug. 13   2 20.65    1  3.4   1.040   1.647   106   16.8   4:55 (180, 54)  

* C/2001 Q4 ( NEAT )

しばらく低かったが、再び高く見えるようになってきた。ゆっくりと減光中。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   2  4.92   62 47.0   5.687   5.631    81   17.0   5:07 (180, -8)  
Aug. 13   2  1.73   63 16.3   5.669   5.696    86   17.1   4:36 (180, -8)  

* C/2005 K2 ( LINEAR )

6月上旬に急激に明るくなり、6月10日には8.9等に達した(Juan Jose Gonzalez)。その後は9等で停滞したまま、6月下旬には日本から見えなくなった。7月4日にはまだ写った(Michael Mattiazzo)が、7月10日には12等か、それ以下まで、急激に暗くなった(Terry Lovejoy)。更に、明け方の空に現れて来た8月1日には、16等以下で写らなかった(Michael Mattiazzo)。7月5日の近日点通過で太陽に0.54AUまで近づいたため、消滅したものと思われる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Aug.  6   7 33.75  -11 20.9   1.478   0.886    35   22.7   5:23 (273, 16)  
Aug. 13   7 25.81  -11 47.5   1.517   0.999    40   25.4   5:17 (269, 22)  

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