今週の明るい彗星 (2005年4月2日:南半球版)

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Updated on April 8, 2005
先週 北半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。

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* C/2004 Q2 ( Machholz )

1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、現在は6.9等(3月31日、A. Baransky)。肉眼では見えなくなったが、DC=5とほどよく集光しているので、双眼鏡ではまだまだ見やすい。視直径は約10分角と、だいぶ小さくなった。一晩中見えている。日本からは、10月に14等になるまで、眼視で見える時期はずっと好条件で観測できる。GWの頃もまだ8.5等と明るく、双眼鏡で楽しめるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  11 19.03   76 38.5   1.100   1.581    97    7.2  22:37 (180,-21)  
Apr.  9  11 38.01   73  0.5   1.175   1.648    98    7.5  22:27 (180,-18)  

* C/2003 T4 ( LINEAR )

発見以来、2月までずっと、ふつうの彗星より鈍い増光が続いていたが、3月に入ってから、突然に明るく大きくなってきた。2月5日には10.3等、視直径1.9分角という小さい姿だったが、3月8日には7.8等、視直径6分角と、わずか1ヶ月で劇的に変化した(吉田誠一)。その後は、眼視ではやや横ばいで、3月21日には7.8等(Kamil Hornoch)。しかし、CCD観測では、3月1日には9.4等だったものが、3月25日には8.0等と、この1ヵ月で急激に増光している(門田健一氏)。Reinder J. Boumaは、この彗星の光度上昇の鈍さがC/1999 S4やC/2002 O7と似ていることを指摘している。この急増光は、何らかの予兆かもしれない。軌道計算では、異常に大きな非重力効果が現れている。今後、南半球ではしばらく観測できるが、日本からは、9月下旬に明け方の超低空に14等で現れるまで観測できない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  22  0.96  -11 10.6   1.213   0.850    43    7.4   4:49 (266, 25)  
Apr.  9  22 33.62  -17 58.2   1.145   0.856    46    7.3   4:54 (273, 28)  

* C/2005 A1 ( LINEAR )

日本から見えていた1月は11等台で小さい姿だったが、南天に去った後の2月14日には9.2等、視直径8分角(David Seargent)という巨大な姿が観測されている。その後、視直径は4〜5分角とやや小さくなったが、現在は8.0等と、双眼鏡でも見える明るさになっている(3月15日、Alexandre Amorim)。南半球でも、5月中旬まではかなり低くなってしまう。その後は再び高くなり、暗くなっていく様子を観測できるだろう。日本からは、6月に12.5等で明け方の空に現れるまで見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   1 33.72  -43 19.2   1.168   0.919    49    8.1  19:17 ( 50, 19)  
Apr.  9   1 40.32  -36 49.7   1.279   0.907    44    8.2  19:07 ( 55, 13)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

1月初めには7.5等と、双眼鏡で楽に見える明るさだったが、その後は夕空で急激に拡散、減光してきている。2月初めには9等となり、現在は10.7等まで暗くなっている(3月15日、Alexandre Amorim)。あっという間に暗くなってしまったが、これでも減光のペースは通常より遅い。すでに夕空にかなり低くなり、暗くなった上に拡散しているため、かなり見づらい。まもなく見えなくなるが、8月には明け方の空に再び現れる。その頃もまだ13等台を保ち、眼視で見える可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   3 40.40  -10 57.5   3.313   2.722    46   11.3  19:17 ( 95, 27)  
Apr.  9   3 43.78   -9 42.0   3.469   2.803    41   11.6  19:07 ( 94, 23)  

* 9P/Tempel 1

2月になっても13.9等以下で眼視では見えなかった(2月5日、吉田誠一)が、3月になって、13.3等と、ようやく眼視でも見え始めた(3月1日、Juan Jose Gonzalez)。3月中は視直径が1分角とかなり小さい姿だったが、現在は11.8等で、視直径も2.1分角と、だいぶ明るく大きく見えるようになってきた(3月31日、A. Baransky)。急増光しているが、当初の予報より0.5等ほど暗い。春から夏にかけて10等に達する。7月4日のディープ・インパクト・ミッションによって、肉眼彗星になる可能性がある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  13 20.67   12 58.1   0.794   1.767   160   11.7   0:40 (180, 42)  
Apr.  9  13 15.15   13  9.8   0.760   1.734   159   11.4   0:07 (180, 42)  

* 10P/Tempel 2

今回帰は条件が悪く、近日点通過の頃は見えない。7月に14.5等で明け方の空に現れ、その後は暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  23 52.64   -6 44.0   2.428   1.505    17   12.3   4:49 (279, -1)  
Apr.  9   0 12.87   -5  1.1   2.441   1.530    19   12.5   4:54 (275,  1)  

* 21P/Giacobini-Zinner

6月から7月にかけて10等に達するが、それまでずっと明け方の空やや低い位置に見え続ける。3月17日に14.8等(門田健一氏)と、ほぼ予報通りに明るくなってきている。近日点前の方が明るい傾向があるので、4月には眼視でも13等で見えてくるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  21  3.38   10  5.6   1.943   1.599    55   12.8   4:49 (239, 23)  
Apr.  9  21 25.46   11 59.4   1.861   1.536    55   12.5   4:54 (235, 23)  

* 141P/Machholz 2

Michael Jagerが、2月27日に夕方の超低空で、A核の観測に成功した。明るさは12.0等で、前回の回帰よりやや明るい。位置は予報とは少しずれているので、注意。D核は捉えられていない。近日点を過ぎて1ヶ月が経っても、まだ12等と明るい状態を保っている(4月2日、Michael Jager)。前回の回帰では、A核は近日点を通過して10日後に最大光度となったが、今回もその傾向が現れているようだ。今回帰は条件が悪く、最も高く見える4月でも、高度は19度でしかない。南半球ではもっと低い。今後は急激に減光していく。4月末には16等以下になり、暗すぎて写せなくなるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   3 13.90   14 25.5   1.490   0.931    37   12.6  19:17 (113,  7)  
Apr.  9   3 52.01   15 24.7   1.526   0.999    40   13.2  19:07 (117, 10)  

* 32P/Comas Sola

11月からずっと、12.5〜13.0等の小さい姿で変わらずに見えている。5月までずっと夕空で、このままの明るさで見えつづけるはず。ただ、3月中に報告された眼視観測は13.5等前後とやや暗く、この予報より少し暗くなってきているのかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   4 56.95   31  5.1   2.028   1.833    64   12.8  19:17 (141, 11)  
Apr.  9   5 16.16   31 43.1   2.082   1.834    61   12.8  19:07 (142, 11)  

* C/2004 Q1 ( Tucker )

2月までは大きく、集光も強くて見やすかったが、3月には拡散状になってきた。だが、4月1日でもまだ12.6等、視直径2.4分角と、明るく大きな姿が捉えられている(Kamil Hornoch)。日本からは、6月に15等になるまで、夕空で高度35度でほぼ同じ高さで見え続ける。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   2 39.72   67 14.1   2.702   2.460    65   13.2  19:17 (155,-28)  
Apr.  9   3 12.81   68 34.6   2.771   2.505    64   13.4  19:07 (157,-27)  

* 78P/Gehrels 2

1月上旬まではとても集光が強かったが、1月下旬からは拡散状になってきた。1月は11等台、2月は12等台と減光中。3月8日にも、まだ12.6等と明るかった(吉田誠一)。近日点通過前の増光はたいへん急激だったが、予報通り、近日点通過後の減光は緩やかになっている。だが、3月29日には13.3等まで暗くなってきており(A. Baransky)、そろそろ眼視では厳しくなってきた。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   5 14.20   17 33.1   2.573   2.367    66   13.4  19:17 (136, 24)  
Apr.  9   5 26.97   17 50.8   2.676   2.395    63   13.5  19:07 (135, 23)  

* 161P/2004 V2 ( Hartley-IRAS )

1月中旬でもまだ18.5等と、予報より増光が鈍い。予報では、これから急激に増光し、7月から8月にかけて8等に達するはずだが、しばらくは観測できない。日本では、5月下旬に明け方の空に11.5等で現れ、その後はずっと観測できる。南半球では、4月末から6月中旬まで、明け方の超低空に現れるだけで、明るい時期には見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   0 37.65   -5 34.0   2.641   1.669    10   13.7   4:49 (284,-10)  
Apr.  9   0 42.66   -2 18.6   2.578   1.613    12   13.4   4:54 (278, -7)  

* 49P/Arend-Rigaux

1月に急増光して13等に達した。3月8日には12.8等で、視直径は0.9分角と小さく、意外と良く集光していた(3月8日、吉田誠一)。2月下旬に近日点を通過しており、少しずつ暗くなってきているが、3月31日にもまだ13.2等の明るさを保っている(Edwin van Dijk)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   5 15.96   22 32.7   1.474   1.430    67   13.4  19:17 (140, 21)  
Apr.  9   5 40.78   24 20.4   1.529   1.455    66   13.6  19:07 (142, 20)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

観測不可能。6月に明け方の空に再び現れる。2004年は、シーズンを通して常に13等より明るく見えていた。2005年は、夏から冬にかけて、日本では天頂付近と非常に良い条件で見られる。2004年同様の活動を見せれば、長期に渡って良い観測対象となりそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   1  0.72   14 32.8   6.718   5.737    10   13.8  19:17 ( 94,-20)  
Apr.  9   1  6.26   15  7.3   6.729   5.738     7   13.8   4:54 (266,-21)  

* C/2004 L1 ( LINEAR )

3月から4月にかけて衝となり、眼視でも見えると期待されていた。実際には、思ったほどは明るくなっていないようだ。それでも、CCDでは3月30日に14.3等(中村彰正氏)と報告されているので、眼視でも13.5等で見えるはず。逆行のため、明け方の空から夕空へ急速に移動し、あっという間に見えなくなる。今のところ、眼視で見ようと試みた人はいないようだが、高度が少しずつ高くなってきており、4月が狙い目。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  10 35.62  -28  9.9   1.169   2.048   141   14.0  21:48 (180, 83)  
Apr.  9   9 56.55  -22 21.1   1.249   2.051   131   14.2  20:43 (180, 77)  

* 62P/Tsuchinshan 1

1月上旬には11等で視直径も2〜5分角と明るく大きく見えたが、2月上旬には12.5等、1.5分角と、暗く小さくなってきている。3月8日には、13.3等と暗くなり、視直径も0.8分角と更に小さくなっていた(吉田誠一)。その後は、誰も眼視で見ることに成功していない。すでに眼視では見えなくなっているかもしれない。CCDでは、3月31日に14.8等まで暗くなっている(中村彰正氏)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  12 27.73   20 23.2   0.950   1.901   154   14.3  23:43 (180, 35)  
Apr.  9  12 23.18   19 56.7   1.010   1.943   150   14.7  23:11 (180, 35)  

* C/2001 Q4 ( NEAT )

眼視では、昨年11月以来、2月まで、12〜13等の明るさを保っていた。2月5日には、DC=2と拡散状ながら、12.0等、視直径0.9分角と、まだ明るい姿で見えていた(吉田誠一)。しかし、CCD観測ではどんどん暗くなっており、2月末には15.9等に達し(2月27日、中村彰正氏)、眼視とCCDの光度差が極めて大きくなっていた。ただ、2月13日以降の眼視観測がなく、現在も眼視で見えているかどうかは不明。今後、日本からはずっと追跡できるが、現在は夕方と明け方のどちらとも低い。まもなく、夕空では観測不可能となる。明け方の高度は、しばらく20度前後でなかなか高くならない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   0 35.10   54 16.8   4.982   4.399    49   14.5   4:49 (224,-37)  
Apr.  9   0 44.77   54 26.6   5.090   4.470    47   14.6   4:54 (223,-34)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達する。南半球では、それまでずっと観測可能。日本では、まもなく西空に沈む。その後は、8月末から9月上旬にかけて、明け方の超低空で12等で見える以外は、2006年3月までずっと見えない。2006年3月以降は、暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。2005年初めまで、順調に明るくなってきている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   4 10.31  -15 18.7   4.558   4.062    54   14.9  19:17 ( 96, 35)  
Apr.  9   4 12.34  -15  1.3   4.561   3.996    50   14.8  19:07 ( 93, 32)  

* 37P/Forbes

1月には19等、2月には17等と、予報通り、急激に増光中。5月から9月にかけて、長期に渡って12〜13等で見える。南半球では好条件だが、日本からはずっと南に低い。但し、前回の回帰では、眼視ではこの予報より1.5等ほど明るかった。今回も、眼視では11.0等前後に達する可能性もある。そろそろ眼視でも射程内に入ってくる。但し、4月中旬から6月末までは高度が15度と最も低くなるため、眼視で見るには、7月〜8月の方が見やすいだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  15 51.71  -35 20.8   1.192   1.966   127   15.3   3:11 (  0, 90)  
Apr.  9  15 56.65  -36 30.9   1.105   1.928   132   14.9   2:48 (  0, 89)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

2003年末から2005年までの1年間に、18等から15等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、かなり増光のペースが速い。6月には15等で西空に沈むが、来年の冬には13等に達し、眼視でも見える期待が出てきた。ただ、衝となった12月から1月には15.2等だったが、その後は計算上は明るくなるはずにも関わらず、実際には3月に15.5等と、やや暗く報告されている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   5 37.28   46 51.4   6.076   5.895    74   15.1  19:17 (156,  2)  
Apr.  9   5 42.44   46 42.9   6.147   5.871    69   15.1  19:07 (154,  1)  

* (944) Hidalgo

2004年秋には好条件となり、13等で眼視でも見えた。その後は地球から遠ざかりつつどんどん暗くなっている。8月には16.5等で西空に沈む。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   4 13.70   61  1.5   2.223   2.072    68   15.3  19:17 (155,-16)  
Apr.  9   4 46.28   61  9.6   2.281   2.096    66   15.4  19:07 (157,-15)  

* C/2004 K1 ( Catalina )

明け方の空に現れて来て、久しぶりに観測された。2004年に報告された光度のばらつきが大きく、本当の明るさが不明だったが、16.0等という明るさだった(2月11日、門田健一氏)。4月から6月にかけて15等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  17 56.28    5  7.1   3.168   3.510   101   15.5   4:49 (190, 49)  
Apr.  9  17 47.84    6 36.9   3.030   3.494   109   15.3   4:39 (180, 48)  

* P/2004 F3 ( NEAT )

2004年春に発見された明るい新周期彗星。昨年は、春から夏にかけて、15.0〜15.5等と明るく観測された。今年も春から秋にかけて、昨年と同じ明るさで観測できると思われる。計算上は遠日点でも19等と明るいはずだが、2004年まで発見されなかったことを考えると、一時的に明るくなっていたのかもしれない。だが、3月11日に15.3等と、1年経った今でもまだ明るい状態を保っている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  19 47.53  -25 33.5   2.938   2.903    78   15.5   4:49 (262, 59)  
Apr.  9  19 55.94  -25 46.3   2.853   2.910    83   15.4   4:54 (257, 64)  

* C/2002 T7 ( LINEAR )

予報通りに、ゆっくりと減光している。1月までは14等で眼視でも見えていたが、2月からは見えなくなった。6月には17等になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   9 36.01   -7 31.5   4.128   4.864   132   15.4  20:52 (180, 62)  
Apr.  9   9 31.67   -6 33.8   4.284   4.936   125   15.6  20:20 (180, 62)  

* 117P/Helin-Roman-Alu 1

2004年初めには19等から17等まで一気に増光したが、その後は落ち着いており、2005年初めには16.5等。2007年初めまで、長期に渡って15〜16等を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  16  8.38  -19 11.5   2.575   3.292   128   15.6   3:27 (180, 74)  
Apr.  9  16  7.53  -19 21.0   2.489   3.280   135   15.5   2:59 (180, 74)  

* 121P/Shoemaker-Holt 2

近日点を過ぎて5ヵ月も経ってから最大光度になるという、変わった彗星。予報通り、5ヶ月経った2月に、最大光度に達している。しかし、今回帰は予報より暗く、15.5等止まりのようだ。眼視では、14.0等以下で見えなかった(2月5日、吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  10  3.38   33 14.8   2.236   2.937   125   15.9  21:19 (180, 22)  
Apr.  9  10  3.35   32 51.9   2.324   2.954   119   16.0  20:52 (180, 22)  

* C/2004 RG113 ( LINEAR )

地球に接近して、CCDでは15.5〜16等に達している。CCDで拡散状に写るためか、眼視でも14.3等で見えている(2月6日、Reinder J. Bouma)。しかし、今後は地球から遠ざかり、どんどん暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   8 36.56   38 23.7   1.420   1.975   108   16.2  19:54 (180, 17)  
Apr.  9   8 47.68   35 33.5   1.486   1.993   104   16.4  19:37 (180, 20)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、3月中旬には16.7等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、やや増光のペースが速い。2006年1月頃には、日本からは低いが、14.5等になりそう。2005年春から2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  14 21.72   39 41.3   3.712   4.424   130   16.5   1:41 (180, 15)  
Apr.  9  14 15.90   41 38.3   3.685   4.381   128   16.5   1:08 (180, 13)  

* C/2003 T3 ( Tabur )

2004年春に近日点を通過して以来、ずっとやや速いペースで減光してきていたが、2004年の暮れからは、一転して減光が緩やかになったようだ。12月16日にはすでに15.4等だったが、3月6日でもまだ15.8等と、ずっとほぼ同じ明るさを保っている(中村彰正氏)。これからしばらく、16等で見え続けるかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   9 54.23   39  1.7   3.737   4.338   121   16.5  21:10 (180, 16)  
Apr.  9   9 50.83   38  4.0   3.886   4.403   114   16.7  20:39 (180, 17)  

* 129P/Shoemaker-Levy 3

5月には夕空に低くなる。2006年春にも再び観測できるが、今よりは1等ほど暗くなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   6  1.07   24 34.1   2.860   2.826    77   17.0  19:17 (150, 24)  
Apr.  9   6  9.88   24 22.9   2.946   2.822    73   17.1  19:07 (148, 23)  

* C/2004 D1 ( NEAT )

ずっと北天を移動するため、日本からは長期に渡って観測できる。2004年後半の増光は、ふつうの彗星よりやや速かったが、それでも2006年初めに16等止まり。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   5  9.37   48 18.4   5.778   5.526    70   17.2  19:17 (153, -2)  
Apr.  9   5 14.92   48 22.9   5.845   5.504    65   17.2  19:07 (152, -3)  

* 105P/Singer Brewster

予想より明るく、3月には17.5〜18等で観測された。これから夏まで、夕空でしばらく17.5等を保ちそう。但し、6月以降はどんどん低くなってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  11 26.85    0  5.4   1.410   2.373   159   17.6  22:42 (180, 55)  
Apr.  9  11 23.21    1  7.7   1.417   2.348   151   17.5  22:11 (180, 54)  

* 69P/Taylor

前回1997年には、近日点通過後に大増光して11等に達したが、今回は暗い。すでに11月30日に近日点を通過しているが、11月から1月まで、ずっと15.5等のままだった。増減光のとても速い彗星なので、地球から遠ざかる3月以降は急激に暗くなり、4月には18等以下になる。3月中旬には、すでに17.5等まで暗くなってきた。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   9  1.47   37 49.8   1.596   2.188   112   17.7  20:18 (180, 17)  
Apr.  9   9  8.37   37 16.4   1.690   2.214   107   18.0  19:58 (180, 18)  

* P/2004 V5 ( LINEAR-Hill )

分裂彗星。まもなく18等以下になる。B核はA核より0.6等ほど暗い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2   9  6.56   39 28.5   3.926   4.414   113   17.7  20:23 (180, 16)  
Apr.  9   9  7.22   38 53.0   4.017   4.416   107   17.8  19:56 (180, 16)  

* C/2003 O1 ( LINEAR )

遠方のため、2003年夏から1年半も、17.5等で見え続けている。すでに近日点は通過しており、今年はやや暗くなる。それでも、夏まで18等を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  16 19.52   42  9.3   6.846   7.286   112   17.8   3:38 (180, 13)  
Apr.  9  16 13.32   42 51.3   6.825   7.302   114   17.8   3:05 (180, 12)  

* 164P/2004 Y1 ( Christensen )

12月〜1月は16.5等を保ったが、その後は減光し、4月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr.  2  10  9.14   33  7.2   2.236   2.948   127   17.9  21:25 (180, 22)  
Apr.  9  10  8.01   32 35.8   2.347   2.987   120   18.1  20:56 (180, 22)  

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